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■久瀬太一/8月8日/26時45分
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■久瀬太一/8月8日/26時45分

2014-08-09 02:45
    久瀬視点
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     石版の汚れを落とすのには、そう時間はかからなかった。
     そこにみえたのは、マス目に埋まったひらがなの羅列だった。

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     ――なんだ、これ。
     とオレは思う。
    「なんだ、これ」
     と窓の向こうのオレが呟く。
     サクラは言った。
    「これは、王国の成り立ちの伝説に登場する、勇者様が残したといわれる石版ですね」
     なにをしているんだ、勇者。
     もう少しわかりやすいものを残して欲しい。
    「勇者様は異世界から、この世界にやってきたといわれています。こことはまったく違った文化をもった世界から。この世界の外側には広い広い別の世界があって、勇者様がいた場所も、魔界も、その異世界に含まれているのだそうです」
     サクラがそう言ったときだった。
     ふいに景色が、見慣れたトンネルに戻り、オレはバスの中にいたことを思い出した。

           ※

    「ずいぶん長かったな」
     ときぐるみが言う。
     オレは額の汗を拭って、頷いた。
    「ここで、終わりなのか?」
     とオレは尋ねる。
     あいかわらず不気味な笑顔のままで、きぐるみが首を傾げる。
    「もっと先までみたい?」
     きっと、あまりいい話ではないのだろう。
    「ま、なんにせよ、もうトンネルに入っちまったんだ。次の未来は、8月24日だよ」
     いつもの、みさきの未来か。
    「ともかくお前は、ドラゴンは突破したわけだ。おめでとう」
     呑気にきぐるみが言う。
     とはいえ、それも、ソルたちのおかげだろう。
     ――今日は、奇跡的に彼らと繋がった。
     でも、もう当分走らない。
     やっぱりオレは、あのスマートフォンを取り戻す必要がある。
     そう考えるのと同時に、ぐったりと倒れ込んだ八千代の姿を、また思い出した。

           ※

     そしてオレはまた、8月24日をみる。
     そこにいたのは、間違いなくみさきだった。
     ショートカットのよく似合う彼女の胸から、赤い血が流れていた。

    ――To be continued
    読者の反応

    いちこ@ソルティーライチ @ichiko_015 2014-08-09 02:45:21
    今更ながら3D小説参加...!!やっと追いついたよ!!  


    子泣き少将@優とユウカの背後さん @conaki_pbw 2014-08-09 02:45:37
    なんかきた!これに照らし合わせるのか!  


    tet @tet_rw 2014-08-09 02:50:00
    @tos 眠くてなんもわからん!  


    amor000@bell情報ディーラー @nagaeryuuiti 2014-08-09 02:46:44
    終わったーーーー。
    おやすみなさい。謎解きはお任せしました  





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    お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント(  @superoresama )」にコメントをくださいましたら幸いです。早急に対処いたします。
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