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記事 16件
  • ■タイムカプセルの由来

    2014-08-16 18:59  


     彼がいなくなったのは、小学3年生の冬だった。 それから半年ほど経った。 3人はもう4年生になっていたけれど、彼が帰ってくるのを待っていた。
     5月の終わりごろ、少年たちの前に、奇妙な男が現れた。スーツ姿で手には軍手をしていた。
    「タイムカプセルを埋めないか?」
     とその男は言った。
    「彼と約束したんだろう?」
     男とは面識がなかった。どうしてそんなことを知っているんだろう? 3人はもちろん、その男を怪しんだ。けれど。
    「彼は引っ越すことが決まったんだ。もう当分、ここには帰ってこられない。だからタイムカプセルは、君たち3人だけで埋めるしかないんだよ」
     美優が小さな声で、「でも」という。
     男は彼女に微笑みかけた。なんだか寂しげな笑顔だった。
    「タイムカプセルを埋めておけば、いつか一緒に、彼と掘り返せるさ。ほら、彼の宝物も預かってきたんだ」
     そういって男は、ぼろぼろになった、手作りの

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  • ■久瀬太一/8月16日/18時58分

    2014-08-16 18:58  



     暗い。夜だ。
     オレは、夜のどこかにいた。
     ――どこ?
     知っている。ここは、あのバスターミナルだ。
     でも明かりはない。バスはこない。
     でもベンチにはひとり、女性が座っていた。
     髪の長い女性。双子のうちのひとり。
     ――グーテンベルク?
     彼女は、明るい笑みを浮かべて。
    「読む?」
     そう言って、小冊子をさしだした。



    達句英知 @tac9999 2014-08-16 19:02:47
    ああ、やっちーここでこう来るのか。
    アジュ麻呂@太陽戦士ソル @ajumaro7956 2014-08-16 19:03:13
    これは八千代視点きますかね。  

    ※Twitter上の、文章中に「3D小説」を含むツイートを転載させていただいております。
    お気に召さない場合は「転載元のアカウント」から「3D小説『bell』運営アカウント(  @superoresama )」にコメントをくだ

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  • ■久瀬太一/8月16日/18時57分

    2014-08-16 18:57  



     たまたま、そう遠くない場所にホームセンターがあることを覚えていた。
     オレはそこまで引き返して、わざわざスコップと巻尺を買った。スマートフォンで、ソルから聞いていたタイムカプセルの在り処を示す長さを調べて、また山に登った。
     ひとりで巻尺を使うのは困難だった。
     位置を割り出して、スコップを突き立てる。やはり掘ったあとなんてない地面に。
     ――タイムカプセルは、ソルが掘り出したはずだ。
     本当に、ここにタイムカプセルがあるのかもわからない。スコップを握ってもまだ、当時のことは思い出せない。
     なのに。
     タイムカプセルに近づいている実感はあった。
     先ほどから、ひどく頭が痛む。どうして?
    「春がきたら」
     とあのころ、友人たちと話していた。
    「春がきたら、タイムカプセルを埋めよう」
    「お前が遠くに行っても、また掘りに戻ってくるだろう?」
    「タイムカプセルを埋めて、掘り返すときにまた

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  • ■久瀬太一/8月16日/18時

    2014-08-16 18:00  



     タクシーで山の近くまで移動した。
     さすがに今さら遅いか、とも思ったけれど、もしかしたらソルたちに会えるかもしれない。
     大通りでタクシーを降り、小路を山の方向へと進む。道はなだらかな上り坂だ。意外に体力を奪われてつらい。でも懐かしい風景を眺めるのは悪い気分じゃない。
     右手に畑がみえる。しばらく進むと、左手にはほんの小さな、細長い公園。ゾウのすべり台がある。覚えている。かつてオレは、友人たちとこの辺りを走り回っていた。
     小路を左手に曲がり、少し進むと坂がその角度を増した。足元はまだアスファルトに覆われているが、木々が色合いを変え、いよいよ山に入ってきたなという実感がある。少し息が上がった。
     右手に少し開けたスペースがあり、ぽんとコンテナが置かれている。以前からかわらない。中はちょっとした居住空間になっているのだ。越智の父が作ったものだが、秘密基地のようでうらやましかった。
     

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  • ■現地組(愛媛)、放送終了後

    2014-08-16 17:10  



    KURAMOTO Itaru @a33_amimi 2014-08-16 17:10:47
    ごめんバッジらしきものあった!   pic.twitter.com/3PPRprgF5R

    リコリス@単冠湾泊地 @lycoris_alice05 2014-08-16 17:13:21
    @sol_3d バッジ!きったねぇ!でも見つかるのテンションあがる!!  
    空つぶ@3D小説bell参加中 @sora39ra 2014-08-16 17:11:54
    おかえりってなんだ?  
    闇の隠居 @yamino_inkyo 2014-08-16 17:13:46
    @sol_3d 引っ越すことになった久瀬くんと再会した時に開けようねって言ってたからかな?<おかえり  
    ふゅー@ソル愛媛現地組 @solfyu 2014-08-16 17:13:04
    別のタクシーで封筒開けられたちきしょー!私も見たいーーー

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  • ■久瀬太一/8月16日/17時05分

    2014-08-16 17:05  



     オレは、電波が切れたスマートフォンをにぎりしめる。
     ――よかった。
     どうやら、ソルたちはホールを特定したようだ。
     ならオレはもう、このホテルに留まっている必要はないだろう。
           ※
     ホテルを出て、オレはまず八千代に電話を入れた。
    「あんた、なにしてたんだよ?」
    「いろいろと調べものだよ。でも、なにもわからなかった」
    「ホールに仲間はいたのか?」
    「指示を出した誰かはいたはずだ。でも、たぶんもういない」
    「どうして?」
    「考えてみれば、近くにいるなら指示書きなんていらない。口で言えばいいだけだ」
     そんなもんか? ちょっと、発想が単純すぎる気もしたが。
    「ホールは捕まったみたいだぜ」
    「だれが捕まえたんだよ」
    「いつもの友達だよ」
     そう告げて、オレの方から電話を切った。



    闇の隠居 @yamino_inkyo 2014-08-16 17:11:25
    @sol_

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  • ■久瀬太一/8月16日/16時40分

    2014-08-16 16:40  


     ソルたちから何通か、八千代にホールの特徴を尋ねるメールがきた。 オレは八千代のスマートフォンに電話をかける。「どうかしたかい?」 と八千代は言った。 ――こっちがききたい、どれだけ時間がかかってるんだ。 と、思ったけれど、言葉を呑み込む。言い争っている場合じゃない。「ホールの特徴を、知っているだけ教えてくれ」「残念ながら、会ったことはないな。若い男だってことくらいしかわからない」「どうして若い男だってわかるんだ?」「電話で話したことはあるよ」「いつ」「あまり、君には言いたくないな」 八千代は笑う。「どうして?」「悪魔絡みのごたごたで、ニールに声をかけられたとき、何度か電話を受けた」


    ほうな@bellアカ @houna_bell 2014-08-16 16:44:31
    ホールってあれか!!!ニールのとこからみさき連れてったやつか!!!  
    aranagi@静岡ソル @arng_so

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  • ■久瀬太一/8月16日/16時05分

    2014-08-16 16:05  



     部屋はほとんど空だった。 クローゼットにはハンガーが並んでいるだけで、備えつけの金庫もパスワードもかかっておらず、からっぽだ。
     最後にオレは、ゴミ箱の中を確認する。 そこには、レシートが1枚あるきりだった。

     これが、ヒントになるか?
     ――だが。 どれも、このホテルの部屋にはないものだ。
     おそらくホールは、これらを持ち歩いているのだろう。


    ラピス @rapiss 2014-08-16 16:06:17
    バナナチップとフェイシャルなんとかを持ってる奴がホール?  
    よもぎ @hana87kko 2014-08-16 16:07:36
    サラテクト無香料たけえwwww  
    秋沙(あいさ) @Isa_Laurant 2014-08-16 16:06:59
    持ち物検査だー  
    アジュ麻呂@太陽戦士ソル @ajumaro7956 2014-08-16 16:17:18
    越智さん偽物

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  • ■久瀬太一/8月16日/15時34分

    2014-08-16 15:34  



    ホールの荷物の切符に書いてある駅を教えて下さい 
           ※
     ――切符。
     それが、ホールを特定するヒントになるのかはわからないけれど。
     それは、岡山から名古屋へと向かう新幹線チケットだ。



    aranagi@静岡ソル ‏@arng_sol  8月16日
    @3d_bell 久瀬くんに、ホールの荷物の切符に書いてある駅を教えて下さい と送ってください   
    少年(ベルくん) @3d_bell 
    @arng_sol このメールを送ったら、返信がきました!
    【久瀬さんからのメール】
    岡山発、名古屋行の新幹線の切符だ。
     

    子泣き少将@優とユウカの背後さん @conaki_pbw 2014-08-16 15:35:01
    おあっ生放送追い出された  
    沙耶/Sol岐阜/名古屋班 @susukiyumi 2014-08-16 15:37:05
    ホール名古屋に住んでんの?  
    ナンジ

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  • ■久瀬太一/8月16日/15時15分

    2014-08-16 15:15  



     ソルのスマートフォンが、震えた。       ※
    「今ソルがタイムカプセルを掘ってる 埋めたのは赤いカンみたい 埋めた場所の暗号が残っているけどなにか覚えていない?」
           ※
     ――今、タイムカプセルを掘っているのか?
     オレは慌てて、そのスマートフォンに返信する。 ――スイマのひとりが近くにいる可能性がある。おそらくそいつもタイムカプセルを狙っている。赤い缶については思い出せない。
     途中、八千代が背後から声をかける。
    「オレは、少し調べものをしてくる」
    「なにを調べるんだ?」
    「説明している暇がない」
     急げよ、と八千代が言う。
     昨日、バスでみた未来と同じように。
    「事情はわからないが、あのメモの感じだと、あとから奪い返しても遅いかもしれない」
     そうだ。
     なんだかよくわからないが、向こうが気にしているのがヒーローバッヂの「状態」なら、ひと目みた時点で相手は目的を

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