• スパイクのアリア

    2017-11-02 19:17182


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    やあ、また会ったね。

    MTGは相手のライフを0にする、相手のライブラリーを0枚にするといった通常の勝利手段とは別の、いわゆる特殊勝利といった勝利手段が存在します。

    今回使うのはその中の一つ、《メイエルのアリア》です。



    3マナ エンチャント。
    自分のアップキープ開始時にパワー5以上、パワー10以上、パワー20以上の生物がいれば
    ①自分の生物全てに+1/+1カウンターを設置、
    ②10点ライフゲイン、
    ③ゲームに勝利する、
    それぞれリターンを得られる特殊勝利エンチャント。


    パワー5以上の生物がいれば全体へ+1/+1カウンター設置、パワー10以上の生物がいれば10点ライフゲイン、パワー20以上の生物がいれば特殊勝利。

    3つの恩恵を内蔵したエンチャントですが、ジョニーが《メイエルのアリア》を使いこなす上で最も障害になるのが1つ目と2つ目の恩恵です。

    もしこれが『パワー20以上の生物がいれば勝利する』だけのエンチャントなら使いこなすのはそう難しくなかったでしょう。

    しかし、ジョニーは「カウンター設置やライフゲインがあるならそちらも活用しなければいけない!」という使命感に取り憑かれがちです。

    結果、様々なシナジーを盛り込もうとするあまり安定しないデッキが完成し、絶望の淵に立たされるのです。

    なら、素直にパワー20以上の生物を並べる事に注力するべきなのか?

    結論としては、ぶっちゃけその通りです。特殊勝利以外の恩恵は無視した方が間違いなくデッキの方向性は定めやすいでしょう。

    しかし、それをよしと出来ないのがジョニーの

    当然、私も全ての恩恵を活用できるデッキを目指したいと思います。

    まず1つ目の恩恵の全体への+1/+1カウンター設置ですが、素直に考えれば数を並べるデッキが望ましいでしょう。

    しかし+1/+1カウンターを置くためにはパワー5以上の生物が必要です。

    基本的に数を並べる戦略とパワー5以上の生物を両立させるのは困難。場にいる生物の数に等しいP/Tを持つ生物は珍しくありませんが、それを採用しても最低でも5体は数を並べる必要があり、その難易度は決して低くありません。

    そして数を並べてそれを維持する戦略は、全体除去一発で水泡に帰すという問題もあります。

    更地に《メイエルのアリア》ほど無駄なものもないので、単純に数を並べる戦略は避けるのが賢明でしょう。

    しかしせっかく全体に+1/+1カウンターを置けるのだから、数を並べないと勿体ないと感じる方もいるかもしれません。

    なので、ここは発想を転換しましょう。

    単純な戦力以外の用途で+1/+1カウンターを使えれば、仮に1体にしか+1/+1カウンターを置けなくても相応のアドを確保できます。

    という訳で、これを採用しましょう。



    4マナ 0/0 構築物 アーティファクト・クリ―チャー。
    +1/+1カウンターが2個置かれた状態で場に出る。
    1マナとカードを1枚捨てる事で自身に+1/+1カウンターを1個置く。
    +1/+1カウンターを2個取り除くことで1枚カードを引く。
    最低でも1枚ドローは可能なのでハンドアドを維持できるのは優秀。
    2枚捨てて1枚引く事になるのでルーター手段としてはイマイチ。
    ただし別の手段で+1/+1カウンターを置けるようにする事で優秀なアド源に。


    これなら単体でパワー5以上に成長できる上に、除去の的になってもドローに換える事でアドを維持できます。

    なるほど、この手の単体での成長と+1/+1カウンターを活用できる生物なら《メイエルのアリア》の恩恵を最大限に利用できそうですね。

    しかし手札を1枚捨てて+1/+1カウンター1個では物足りない。

    ここは置かれる+1/+1カウンターを増やす仕組みも併用しましょう。



    1マナ エンチャント。
    自分がコントロールするクリ―チャーに置かれる+1/+1カウンターが1個増える。
    1マナという軽さ、効果誘発にコストが不要なのが非常に優秀。
    +1/+1カウンターを使うデッキなら非常に良い仕事をしてくれるだろう。


    そしてこれの使用を前提にするなら、これらも単体での成長と+1/+1カウンターの活用が可能になります。



    3マナ 0/0 スパイク。
    +1/+1カウンターが2個置かれた状態で場に出る。
    2マナで+1/+1カウンターをこれから1個取り除き、対象の生物に1個置く。
    +1/+1カウンターをこれから1個取り除く事で2点ライフゲイン。
    《硬化した鱗》などで置かれる+1/+1カウンターを増やす事が出来れば
    移植先を自分にすることで自己強化が可能に。


    5マナ 0/0 スパイク。
    +1/+1カウンターが3個置かれた状態で場に出る。
    2マナで+1/+1カウンターをこれから1個取り除き、対象の生物に1個置く。
    2マナで+1/+1カウンターをこれから1個取り除き、対象の土地に1個置き
    その土地は2/2の土地でもある生物になる。
    自分の土地を生物化して無限マナコンボを狙ったり、相手の土地を生物化して
    破壊するなど、様々なコンボを狙う事が可能な面白い能力。
    《硬化した鱗》などで置かれる+1/+1カウンターを増やす事が出来れば
    移植先を自分にすることで自己強化が可能に。


    だいたい方向性が固まってきましたね。

    除去に強いエンチャントを張りつつ、単体で成長できる生物で《メイエルのアリア》の条件達成を目指す。

    成長した生物が除去されそうになれば積んだ+1/+1カウンターをアドに換えて次に繋ぐ。

    これなら数を並べる必要がないので全体除去を撃たれてもアドの損失を最小限に抑えられます。

    それではこの方向で残りのカードを考えていきましょう。

    《メイエルのアリア》の色拘束を考えれば5色出せるマナクリは必須。

    今回は速攻性よりも場にとどまってくれた方がありがたいのでこれを採用します。



    2マナ 0/3 呪禁 防衛 植物。
    タップでマナ・プールに好きな色のマナを加える。
    かなりの除去耐性を誇る優秀なマナクリ―チャー。


    他にもドローソースを兼ねた自己成長できる生物が欲しい所。コンセプトにも一致し、普通に強いこれを使いましょうか。



    3マナ 3/2 人間・スカウト。
    土地を場に出すたびに、2マナと生贄に捧げる事で1枚ドロー出来る
    手掛かりトークンを場に出す事が可能。
    さらに手掛かりを生贄に捧げるたびに+1/+1カウンターが置かれるため、
    ドローと自己強化を単独で行なえるトンデモ生物。
    除去さえされなければ単体でパワー20を超えるのも珍しくない。


    さて、せっかく特殊勝利が可能な《メイエルのアリア》を使うなら、そちらも狙える生物を採用しておきましょう。
    まずは+1/+1カウンターの設置を利用できるこれを。


    4マナ X/X ファンガス。
    これのP/Tは自分のコントロールする生物に置かれた+1/+1カウンターの数に等しい。
    待機としてX緑緑で唱える事も可能。
    これから時間カウンターが取り除かれるたび対象の生物に+1/+1カウンターを置いて良い。
    更地で出すと墓地に直行するので正直言って非常に使い難い。
    ただし《メイエルのアリア》の+1/+1カウンターを置く効果との相性は最高。
    地味にP/T計算がわかりにくいためうっかり条件達成を許してしまうという隠れた能力も。


    そして10点ライフゲインを利用できるこれを、それぞれ採用しましょう。


    7マナ X/X アバター。
    これのP/Tは自分のライフの総数に等しい。
    これがいずれかの領域から墓地に置かれたとき、ライブラリーに戻して切り直す。
    普通に使えばただのファッティバニラだが、《メイエルのアリア》との相性は最高。
    アップキープにライフが10点以上あればライフゲインの結果パワー20以上に届き条件達成。


    生物はこれくらいで良さそうですし、後は除去を入れましょうか。



    1マナ インスタント。
    対象の生物を追放し、そのコントローラーは基本土地を1枚ライブラリーから場に出せる。
    モダンの白の除去と言えばやはりこれ。
    相手の土地を加速させるデメリットはあれど、1マナ追放除去は非常に優秀。


    3マナ ソーサリー。
    5点を好きな所に割り振れるソーサリー火力。
    ただし対戦相手は5点のライフを得る。
    ウイニーを焼き払ったりPWを焼いたりと汎用性の高さはなかなか。
    相手へのライフゲインがデメリットだが、今回のデッキなら5点程度は誤差の範囲。


    4マナ ソーサリー。
    全ての生物を破壊し、再生不可。
    信頼と実績の白のお家芸4マナ全体除去。
    今回のデッキは単体でパワー20まで届くので数を並べる必要なし。
    しかし相手は《メイエルのアリア》の10点ゲインを削るために打点を稼ぐ必要があり
    数を並べた所で一掃できれば爆アド間違いなしだろう。


    今回は《不屈の追跡者》で手掛かりを得るためにフェッチランドを多数採用しています。そしてスパイクや《愚鈍な自動人形》の自己強化にはマナがあればあるだけ有り難い。

    一気に土地を伸ばす手段として、これも採用しておきましょう。



    4マナ ソーサリー。
    自分の墓地にある土地をタップ状態で全て場に戻す。
    上陸能力と併用してアドを狙っても良いが、フェッチを多用するデッキなら
    普通に土地加速兼デッキ圧縮手段としても使用可能。


    ――――はい。以上で完成です!

    スパイクのアリア


    《メイエルのアリア》はそれ単体では何もしないので更地に出しても意味がない。なのであまり多く採用したくないのですが、特殊勝利で勝つためのデッキだと引かない事には始まらない。

    この辺りのジレンマが本当に悩ましいのですが、今回のデッキは《メイエルのアリア》がなくても普通に戦える構成にし、大量のトークンによるチャンプブロックや《罠の橋》などの攻撃妨害に対抗するための手段として採用する事で折り合いをつけた形ですね。

    かといって+1/+1カウンターをアドに換えられるのは決して無駄になりませんし、毎ターンの10点ライフゲインがあれば延命手段としては最高峰。

    特殊勝利はあくまでサブプラン。メインはあくまで自己成長するクリ―チャーによる戦闘と割り切れば、クセの強い《メイエルのアリア》もなかなか悪くないカードと言えそうです。


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  • 拡張プレイの時間だオラァン!

    2017-10-16 22:0614


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    やあ、また会ったね。

    今回は、『重い呪文=強い』というMTGの不文律を確かめたいと思います。

    一般的には軽くて使い易い呪文が人気ですが、やはり重さと引き換えに得たカードパワーもロマンと言える筈!

    コモンだと重さをカードパワーの枷にするケースがありますが、神話レアなら枷は不要なので重いカードはそのままパワーカードと考えて間違いないでしょう!

    ――――そう、つまり『重い神話レア=強い!』という事です。

    それなら当然このカードも超強いって事になりますよね!



    7マナ エンチャント。
    各ターン相手が最初に呪文を唱えた時、相手のライブラリートップを追放。
    それが土地以外のカードならそれをマナ・コストを支払う事なく唱えて良い。
    つまりトップが土地だったら追放して終わりという事。
    ……は?(威圧)


    ――――はい。何事にも例外というものが存在します。

    軽いコストで超強いカードもあれば、重いコストでクソザコナメクジなのも存在する訳ですね。

    これはどちらか? HAHAHA! 当然後者一択です。


    まず、効果の誘発が相手の行動依存という完全に受け身の性能が減点要素。

    さらに効果が誘発しても相手が唱えたその呪文を妨害できる訳ではない点が減点要素。

    さらにさらに相手のトップが土地ならそれを追放するだけで終わるので、デッキ圧縮という相手へのメリットで終わる点が減点要素。

    さらにさらにさらに各ターン1度誘発したらそのターンの間は一切仕事をしなくなる、殻潰しめいた性質が減点要素。

    控え目に申し上げても『褒める所が見つからない』と言って良いレベルのクソ性能です。

    しかし単体ではクソでも、他のカードとのシナジーで化ける可能性があるのがMTGの面白さです。

    これも使い方次第で役に立つのでは!?

    という訳でこれの性能をもう少し精査してみましょう。

    『相手の呪文をコストを支払わず唱えても良い』という効果、これそのものは決して悪くない。

    相手のトップ次第というランダム性が問題ですが、誘発さえさせればマナを追加で支払う必要が無い点は優秀。

    また、効果の誘発は各ターンに1度だけですが、複数展開すれば複数回誘発させる事は可能です。効果がそのまま累積するのは長所と言って良いでしょう。

    ――――なるほど。基本的に自分へのデメリットは皆無なので、複数展開すればかなり有用になりそうです。

    しかしそのためにはコストの問題が大きな壁になります。『複数展開する=デッキに複数投入する』ですが、流石に7マナエンチャントを4枚投入するのは……。

    とはいえ、1枚出しただけではたいしたリターンが期待できないのはほぼ確実です。

    それならせめてルーティング手段も入れて序盤に引いた時は捨てられるようにすべきか……でも捨てちゃったら複数展開できなくなるし……。


    ――――って、いや待てよ? 墓地に落ちる事を利用してやれば良いのでは?


    5マナ エンチャント。
    自分のアップキープ開始時に自分の墓地からエンチャントを1枚場に戻してよい。
    5つ以上エンチャントをコントロールしている場合、他のオーラ以外のエンチャントは
    マナコストに等しい値のP/Tの生物になる。


    これなら7マナエンチャントも実質5マナで運用する事が可能です。

    さらに通常なら足枷にしかならないコストの重さを逆に強みにする事も可能!

    《意識の拡張》の効果そのものは決して悪くない。もしそれがエンチャントではなく7/7生物が持つ能力だったなら?

    一線級とは言えないまでも、相手からすればかなり厄介な存在になる筈!


    ――――という訳で《意識の拡張》と《ニクスの星原》の併用を軸に考えていきましょう。

    基本戦術は《意識の拡張》を墓地に落として《ニクスの星原》で拾うルートなので、ルーティング呪文を入れたい所ですが、今回は発想を転換しましょう。

    ルーティング手段を入れなくても手札を捨てる事は可能です。そう、クリンナップ・ステップの強制ディスカードです。

    手札が8枚以上あれば捨てられるのなら、わざわざルーティング呪文を入れる必要はありません。大量ドローで手札を溢れさせれば良いのです。

    さて、エンチャント絡みで大量ドローといえばまずこれが挙げられます。



    2マナ エンチャント。
    これが場から墓地に落ちた時3枚ドローする。
    1マナ3ドローと比べると控え目で邪悪ではない方だが、十分過ぎるほど強力。

    2マナ3枚ドローは間違いなく破格! ただし生贄に捧げるなど場から墓地に落とす手段が必須です。候補は色々ありますが、今回はこれを採用しましょう。


    2マナ 1/2 エイトグ。
    エンチャントを生贄にする事で+2/+2の修正を受ける。
    アーティファクトと比べるとPIG能力を持つエンチャントは少ないが、
    それでも十分アドを狙う事は可能。


    好きなタイミングでエンチャントを墓地に落としつつパンプアップが可能。

    しかし、能力の起動にマナが必要ないのは良いが、アドの起点にするなら除去に弱い生物より置物を使った方が良いのでは?と思われる方もいるでしょう。



    0マナ アーティファクト。
    1マナとパーマネントを生贄に捧げる事で1点ライフゲイン。
    ぶっちゃけ1点ライフゲインはインクの滲み。
    本命は好きなパーマネントの生贄効果。


    はい。もちろんこちらも採用しますが、今回は《オーラトグ》が生物である事を活かせるシナジーも用意してあります。

    2マナ オーラ。
    付与した生物が攻撃するたびにそれの上に+1/+1カウンターを1個置く。
    その後、+1/+1カウンターが3個以上置かれていればこれを生贄に捧げる。
    これを生贄に捧げた時、カードを2枚ドローする。
    ポイントは生贄に捧げた時のメリット効果が別の行に書かれている所。


    2マナ オーラ。
    付与した生物が攻撃するたびにそれの上に+1/+1カウンターを1個置く。
    その後、+1/+1カウンターが3個以上置かれていればこれを生贄に捧げる。
    これを生贄に捧げた時、10点ライフゲインする。
    ポイントは生贄に捧げた時のメリット効果が別の行に書かれている所。

    これらの試練サイクルでアドを得る条件は『これを生贄に捧げる事』なので、真面目に+1/+1カウンターを積まなくても《オーラトグ》で食べてしまえば良いのです。

    という訳で序盤は《オーラトグ》《孵化計画》《タッサの試練》のシナジーでアドを稼ぎ、最終的には《ニクスの星原》で戻した7/7《意識の拡張》でフィニッシュする感じですね。

    では、後はこの戦術を補佐・補強できるカードを採用していきましょう。

    《ギックスのかぎ爪》《オーラトグ》以外にもエンチャントを生贄にできる手段が欲しいので、ドローソースと除去手段としてこれらを採用しましょう。



    2マナ インスタント。
    カードを2枚ドローし、その後パーマネントを1つ生贄に捧げる。
    パーマネント生贄が追加コストでは無いので打ち消されても安心。

    3マナ ソーサリー。
    追加コストとしてパーマネントを1つ生贄に捧げる。
    アーティファクト・生物・エンチャントのどれか1つを追放する。
    効果は間違いなくモダン級。これでインスタントなら……(嘆息)
    まあ、今回のように追加コスト目的で使うならたいした問題ではない。


    それと、試練サイクルのエンチャント先兼サーチ要員としてこれも採用します。



    3マナ 1/2 人間・クレリック。
    場に出た時にオーラ・カードをライブラリーからサーチして手札に加えても良い。
    3マナでサーチしてそのまま手札に加えられる性能は間違いなく優秀。

    後は相手への対抗手段として無難にこれらを採用しましょう。



    3マナ エンチャント。
    これば場に出た時にこれとは別の名前の土地以外のパーマネントを1つ対象にする。
    対象のパーマネントと同じ名前のパーマネントを全て追放する。
    これが場を離れた時に追放したパーマネントを場に戻す。
    ナイトメア書式なので《オーラトグ》との併用で永久追放が可能。


    4マナ ソーサリー。
    打ち消されない全てのクリーチャーを破壊するリセット呪文。
    白青を使うなら是非使いたい安心と信頼の4マナリセット。

    さて、これでほぼ形になりました。最後に状況に応じて対応できるこれを入れて完成です。

    ――――はい。こんな感じですね!



    拡張プレイの時間だオラァン!


    使ってみた感想としては、2マナで2~3枚ドロー出来る上に《拘留の宝球》《至高の評決》でたいていの状況に対応できるので意外と安定した動きが可能です。

    また、《ニクスの星原》《ヘリオッドの試練》を使い回す事で毎ターン10点ゲインも可能なので、ライフを攻めるデッキにも耐性を持てるので長期戦にも対応できます。

    ちなみに《オーラトグ》《ギックスのかぎ爪》《ニクスの星原》《拘留の宝球》が揃うと毎ターン相手の土地以外のパーマネントを1つ永久追放する凶悪コンボが可能になります。

    しかしこのデッキの本来の目的は《意識の拡張》で相手の意識をガバガバに拡張する事なので、ある意味禁じ手と呼ぶべきコンボです。――と言うか、普通に相手が投了します。

    それではあまりにつまらないので、やはりこのデッキを使うなら《意識の拡張》を優先して場に戻すように心がけたいですね!


  • 真のPWは奥義で殺す! やっぱりティッボがNo.1!

    2017-10-03 13:594


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    やあ、また会ったね。

    今回は、以前にプレイングナビゲーションシステムとして大活躍した《悪鬼の血脈、ティボルト》を再び取り上げようと思います。



    2マナ 忠誠度2 プレインズウォーカー。
    +1で無作為ルーティング、-4で《突然の衝撃》、-6で全ての生物に《反逆の行動》。
    PW=強い。
    コストが軽い=強い。
    MTGの黄金律とも言うべき2つの条件を満たしていながら、その評価は……。
    プラス能力を有効活用させようとするのが最初にして最大の罠。
    ここで能力や効果とのシナジーを狙おうとするとクソデッキが完成する模様。


    以前のデッキでは昂揚達成を満たしたり、ナビという名のルーティング要員としての採用でしたが、今回はフィニッシャーとして活躍させるのが目標です。

    つまり、奥義で全ての生物をコントロールしてワンパンKO!するデッキですね。


    という訳で奥義を狙える構成にする訳ですが、実はPWの奥義には簡単に起動できる抜け穴が存在します。

    はい。みんな大好き《倍増の季節》です。



    5マナ エンチャント。
    自分のものに置かれるカウンターや、場に出るトークンが2倍になる。
    大半のPWが設置後即座に奥義を起動できるようになるとんでもエンチャント。
    ※しかし一部のPWはこれでも足りず、その一つが我らがティボルト。

    カウンターが2倍置かれた状態で場に出てくるので、大半のPWが即奥義を起動する事が可能です。

    1枚だけだとティッボの奥義は起動できませんが、2枚出しておけば問題なく可能に。

    なので、例えば20~30マナほど注ぎ込んだ《起源の波》でまとめて場に出し、そのままティッボの奥義を起動する事で相手の生物を全て奪いつつ一緒に場に出た生物に速攻を付与して殴り抜く――といった荒業も可能です。

    しかし、そもそも《倍増の季節》を使うならティッボを使う必要が欠片もありません。

    《倍増の季節》1枚だけで即起動でき、かつゲーム終了レベルの奥義を持つPWはいくらでも存在します。

    なので《倍増の季節》や、別にティッボでなくても構わない《起源の波》系の大量展開呪文は使いません。

    あくまでティッボを普通にプレイし、ナビを活用しつつ奥義まで忠誠度を高める――――そういう展開を狙えるデッキを目指します。


    という訳で、+能力であるプレイングナビゲーション能力を活用していくわけですが……この能力の使いにくさは既に周知の事実でしょう。

    1枚引いて1枚捨てる。やっている事はよくあるルーティング能力ですが、ティッボの能力の場合は捨てるカードをティッボが決定します。言い換えると、無作為ディスカードです。

    なので、コンボデッキの場合は重要なコンボパーツを捨てられてしまったり、ビートダウンの息切れに使おうとすると手札の土地を温存してトップの生物を捨てられてしまったりという問題が生じる訳です。

    ――――これを解決する方法はあるのか?

    恐らく、ティッボを使おうとした人なら誰もが頭を悩ませた問題だと思います。

    わかり易く確実な案としては、墓地に落ちても問題の無いフラッシュバック呪文や捨てる際に唱えても良いマッドネス呪文が挙げられるでしょう。

    しかしフラッシュバック呪文は2回使う事を前提に調整されているものがほとんど。1回だけしか使えない場合、フラッシュバックが付かない呪文よりもコストが高くなりがちです。さらに2回使いたかった盤面なのにティッボに捨てられてしまった日には……デッキを投げ捨てたくなる事間違いなし。

    マッドネス呪文で固めようにも、手札を全てマッドネス呪文で固めたのにトップから引いてきた土地を捨てるのがティッボです。《洞察のランタン》などのトップを確認する効果と手札を0枚にする事で確実にマッドネスを誘発させる手もありますが、それはつまりノーガードを維持する事を意味します。正気の沙汰ではありません。

    さらにマッドネス呪文だけに絞ってデッキを組もうとすると、モダン環境だと選択肢がかなり少ない事に気付くはずです。しかしこればかりはカードプールの問題なのでどうしようもありません。ろくにコンボも狙えずカードパワーも微妙……そんなデッキしか組めないでしょう。

    ならば、困った時の《アルハマレットの書庫》で2枚ドロー出来るようにすれば良いのでは?



    5マナ アーティファクト。
    ライフゲインと通常ドロー以外のドローが2倍になる。
    電波デッキを無理やり動かすための最終兵器。
    書庫はいる(断言)――けど今回は別にいらない。

    確かに毎ターンコストを支払わずに追加で手札が1枚増えるのは強力です。

    しかし、これだと無作為に捨てられる問題が解決していません。

    《アルハマレットの書庫》を使うなら起点となるドロー呪文を多数採用している筈ですが、それをランダムディスカードで落とされてしまう恐れがあるのです。

    そして《アルハマレットの書庫》の効果を最大限に活用するなら様々なシナジーを盛り込んだデッキになる筈ですが、それをブチ壊しにしかねないランダムディスカードはまさに致命的です。断言できますが、ティッボを採用する事はノイズ以外の何物でもありません。

    さて、以前動画でティッボを使用した際はプレイングナビゲーションシステム――つまりティッボの起こす影響を予想してデッキを組むのではなく、起こした結果から行動を決める事が出来るようにデッキを構築しました。


    プレイングナビゲーションシステム・ティッボ

    そんな事が可能なのか?と疑問に思われる方も多いでしょうが、特に難しい事はしていません。

    大量にドローして手札を溢れさせた状態なら、1枚くらい必要なパーツを捨てられてもカバーできるだろうという理屈でした。

    その際にわかったのが、ティッボのプラス能力が一番輝くのは不要な土地を捨ててくれた時という事です。

    まあ、土地に限りませんがルーティング効果はそもそも不要な札と有効札を入れ替えるために使うものです。

    それが無作為であれ、結果的に不要な札を捨ててくれたのなら何も問題ないでしょう。

    しかし、だからと言ってデッキに不要な札を採用するようでは本末転倒。

    そうなると、必然的に手札がもう出す必要がなくなった土地で溢れた状態がベストという事になります。

    仮に手札が土地4枚なら、ライブラリートップをドローした後に土地を捨てる確率は8割。トップが土地なら土地を捨てる確率は10割です。

    流石にその前提はドローが死に過ぎでは?と思われるでしょうが、以前その展開に自然に至るデッキがありました。


    エンドレス・パンハモニコン ※別名:無限背骨


    これは《類似の金床》でアーティファクトのコストを軽減して0にし、ドローしたアーティファクトを片っ端から展開するデッキでした。

    CIPドローファクトを連打する為、動きが止まるのは手札のアーティファクトが尽きた時――すなわち土地だけになった時です。

    この状態なら何も問題なくティッボのプラス能力を活かせます。

    仮にトップの有効札を弾いてしまったとしても、そもそも手札が最低なのでそれ以上悪くなる事はありません。

    という訳で今回もコスト軽減したCIPドローファクトを連打していこうと思いますが、前のデッキ構成だとあまりティッボを活用できないので新たに組み直す事にします。

    今回はティッボの奥義起動を視野に入れますが、普通に忠誠度を6まで上げようとすると4ターンの間無傷で凌がなければなりません。

    基本的にティッボはスルーされがちですが、流石に忠誠度が5に届けば的にされる筈です。

    プラス能力もマイナス能力もクソだけど奥義だけは強いというのが世間一般でのティッボの評価ですし。

    という訳で、一気に忠誠度をジャンプアップさせる手段を用意しましょう。



    2マナ アーティファクト。
    タップでアーティファクトを生贄に捧げ、増殖を行う。
    マナが必要ないのがまず優秀。
    ついでに他のアーティファクトを墓地に落とすためにも使えるのが優秀。
    最低でもこれ自体を生贄にすれば良いので1度は増殖が可能。
    1枚だけなら地味だが、複数並ぶと様々なコンボが可能に。

    もしこれが4枚場に出ていれば忠誠度を+4出来るので、場に出てすぐにティッボの奥義を起動させる事が可能に!

    しかし同じアーティファクトを4枚揃えるのはハードルが高いと言わざるを得ません。

    ――――が、それを可能にする今回のティッボの相棒がこちら。



    4マナ 4/4 人間・工匠。
    アーティファクト呪文をプレイするたび墓地・手札・ライブラリーから
    それと同じものを場に出す能力を持つ。
    優秀なマナレシオとアーティファクトを水増しする能力は間違いなく強力。
    これ単体で制圧するデッキから今回のようなシナジーデッキまで幅広く活躍できる。

    《工匠の神童、ミシュラ》が場に出ている時にアーティファクト呪文をプレイすると、それと同じものを手札・墓地・ライブラリーからサーチして場に出す事が可能です。

    つまりCIPドローファクトなら1枚で2枚ドロー出来る事に。そのドローで新たなCIPドローファクトを引ければ更にドローが加速します。

    ここで重要になるのが、ライブラリーからアーティファクトを直接引っ張ってくるのでライブラリー内と手札の土地比率が高くなるという事。

    ライブラリートップが土地ならさっさと捨ててしまいたく、手札が全部土地ならそれもさっさと捨ててしまいたい……そう、どう転んでもティッボのルーティングが役に立つのです。

    勿論トップが有効札の場合は確保したいですが、それを捨てずにいられるかは運次第です。

    しかし、仮に捨てられても元々クソ同然の手札なら状況的にはプラマイゼロ。潔く諦めて次のドローに期待しましょう。

    ――――はい。これで基本戦術は固まりましたね。

    ミシュラで大量にアーティファクトを展開しつつ、手札に余った土地はティッボがルーティングする。

    場の状況次第ですが、相手を殺せそうならティッボの忠誠度を加速させて奥義を起動させる。

    よし、これで方向性は決まりました。次はそれを実現するためのパーツを探しましょう。

    まずCIPドローファクトは必要不可欠です。ミシュラが場に出ていれば爆アド、出ていないならそれを探すために。

    《ゲスの玉座》で生贄に捧げる事、ティッボを守れるならそれはそれで有り難い事を考えるとこの辺りが良さそうです。



    2マナ アーティファクト。
    CIPで1枚ドロー。PIGでも1枚ドロー。
    アーティファクト絡みのデッキなら潤滑油のように扱えるだろう。

    2マナ アーティファクト。
    CIPで1枚ドロー。
    1マナとこれを生贄に捧げる事で対象の生物の戦闘参加を妨害する。
    1ターンだけの足止めだが、CIPドロー付きなので無駄になる事は無い。


    以前の無限背骨でもそうでしたが、CIPドローファクトはコスト軽減が絡む事で凶悪化します。

    今回もそれは狙っていきますが、今回のデッキ構成なら手札を失う《類似の金床》よりもこちらの方が適しているでしょう。



    3マナ アーティファクト。
    場に出る際にPW以外のカードタイプを選ぶ。
    自分が唱える選ばれたカードタイプは1マナ軽減される。
    1枚だけなら微妙だが、複数展開出来れば宇宙。
    当然ミシュラとの相性は抜群。


    さて、ティッボの奥義で敵の生物を全て奪うのが勝ち筋なのを考えると、相手の生物を引き出すための手段が欲しい所です。

    なので、このライフとドローに貢献してくれる壁を採用しましょう。



    3マナ 2/2 狐。
    CIPで2点ライフゲイン。PIGで1枚ドロー。
    戦力としては微妙だが、アド生物としては優秀。
    色も選ばず投入できるので、様々な電波デッキで酷使できるだろう。

    後は相手が自然にパワーの高い後続を展開したくなるよう、戦闘ダメージを軽減するアーティファクトも使います。



    3マナ アーティファクト。
    これがアンタップ状態なら自分への戦闘ダメージが1点軽減される。
    2マナとタップで攻撃クリーチャーに+1/+0修正を与える事も可能。
    3マナの軽さと攻防一体の性能が魅力。
    ミシュラで複数展開出来ればかなりの防御力が期待できる。

    相手の生物除去は最低限にしたいですが、そうも言ってられない盤面になるのはモダンなら日常茶飯事。
    準備が整うまでの時間を稼ぐ、リセット手段は必須でしょう。



    4マナ ソーサリー。
    全ての生物を破壊し、それらは再生できない。
    みんな大好き4マナ全体除去。
    アーティファクトのコストを軽減できる生物は複数存在するが、
    今回はこれを使うので《雲の鍵》を採用。

    このデッキの狙いはティッボの奥義による勝利ですが、生物をほとんど展開しないデッキも珍しくありません。

    また、奥義を使っても打点が足りないため倒しきれないという展開も容易に予想できます。

    なので相手の場に頼らずこちらの打点を一気に跳ね上げる手段も用意しておきましょう。



    4マナ エンチャント。
    生物でないアーティファクトはマナコストに等しいP/Tの生物になる。
    《マイコシンスの格子》と併用するマイコ・マーチが有名だが、
    それ以外のデッキでも活躍出来るポテンシャルを秘めている。
    これで生物化した小粒のアーティファクトの打点を
    《雷鳴の杖》で上げるのがこのデッキの勝ち筋の1つ。

    ――――はい。という訳で、完成です!


    真のPWは奥義で殺す! やっぱりティッボがNo.1!


    このデッキはミシュラが場に出ている状態なら無茶なアドを獲得できますが、それは逆に言えばミシュラがいないと動きが極端に鈍るという事……。

    動画の最後で《雲の鍵》2枚を《呪文滑り》2枚と交換していますが、どちらが良いかと言われると正直難しい所です。



    2マナ 0/4 ホラー。
    Φ青マナで、呪文か能力の対象を自分に変更する身代わり生物。
    キーカードの身代わりだけでなく、戦闘の際の壁としてもそれなりに優秀。
    このデッキでも喉から手が出るほど採用したいが、これはあくまで身代わりであり
    これ自体がアドを生み出せる訳ではない点が大きな問題に。
    安定性を考えてこれを採用すると、それだけ爆発力を損なうというジレンマ……。

    ミシュラは必須パーツなので4枚投入していますが、伝説なのであまり手札に来られてもそれはそれで困るという……。

    まあ、ミシュラやティッボが手札で余ったならそれはそれで捨てても構わないルーティング対象になるのでデメリットばかりとも言い切れません。

    《機械の行進》の効果を考えると、3マナの《雲の鍵》は最後のフィニッシュに貢献してくれるという利点もある訳で……。

    でも《呪文滑り》はティッボの壁としても期待できますし、間違いなく有用なんですよね……実に悩ましい。

    また、アーティファクトを墓地から回収できる土地《アカデミーの廃墟》、手札をルーティング可能な土地《ガイアー岬の療養所》《僻地の灯台》デッキとの相性自体は抜群なのですが……無色マナしか出せない土地はキーカードであるミシュラとの相性が致命的に悪く……。
    ミシュラを4ターン目に出す事を目指すなら、それらは諦めて色マナを出せる土地だけで固めるのが無難な感じでした。

    あ、ちなみに生物をほとんど展開しないPWコントロールデッキ、パーミッション系デッキ、エンチャントによる攻撃妨害を行うデッキとの相性は絶望的です。

    当たってしまった時は潔くハイクを詠みましょう。サヨナラ!