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ジム戦国時代!  格闘技ジムはどうあるべきか■大沢ケンジ
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ジム戦国時代!  格闘技ジムはどうあるべきか■大沢ケンジ

2016-06-09 18:44
    和術慧舟會HEARTS大沢ケンジの格闘技談義! なんと! このたび駒沢にキックボクシングジムをオープンした大沢師匠。MMA、キック、柔術と格闘技ジムが乱立する昨今、生き残るためには何が必要なのか――? 




    ――駒沢にキックボクシングジムを作るそうですね(5月23日にHEARTS KIXがオープン)。

    大沢 来週オープン予定なんですよ。実際に会員がどれくらい集まるかはわからないですけど、ボクの肌感だと新宿にHEARTSを出したときよりも反響はありますね。

    ――駒沢周辺の格闘技ジム事情はどんな感じなんですか?

    大沢 あの周辺にスポーツジムは少ないんですよ。近所だと都立大にあるHAYATO GIMがメチャクチャ流行ってるんですけど。◯◯◯人くらい会員がいて。

    ――そ、そ、そんなにいるんですか!? ひえ〜(笑)。

    大沢 いつ行ってもジムの中は会員さんでパンパン。前にも言いましたけど、キックは女子がフィットネスとしてやりやすいし、間違いなく流行ってますね。

    ――それで大沢さんもキックジムに進出したわけですね。

    大沢 キックだけじゃなくて柔術のジムも出しちゃおうかなって考えてるんですけど。柔術の熱って世間にはまだまだ届いてないですけど、それは地表上には出ていないだけで、地下でとんでもないことになっていて。

    ――競技人口もどんどん増えてますよね。

    大沢 いつか世間にその熱が届くことってあると思うんですけど、海外ではサーファーで柔術家とか、ハリウッド俳優が柔術をやるとか、オシャレなものとして捉えられてる面もあるんですよね。

    ――セレブスポーツとしての柔術。

    大沢 日本でもお医者さんとか社会的地位がある人がやってるケースが多くて。そこはインテリジェンススポーツの一面があるんですよ。キックやMMAはフィジカルスポーツですけど、柔術はトレーニングをやった時間だけ強くなるし、考えて強くなれる。どのスポーツも練習したほうが強いんですけど、柔術はより際立ってるんですよね。で、肝心なのは、柔術って会員の定着率がMMAやキックよりも高いんです。

    ――へえー!それはどうしてなんですかね。

    大沢 キックとかは繰り返しの練習になるから、やっぱり飽きるんですよね。だからアマチュアの大会に出るとか目標を設定してあげるんですけど。柔術の場合は、やればやるほどハマっていく感じなんでしょうね。

    ――一度でも触れたら抜け出せない面白さがある。

    大沢 柔術は2ヵ月間続いたらずっと続く。キックは2ヵ月やっても、半年でやめたりするんです。それに柔術は普通の格闘技ジムの料金より高いんですよね。東京都内の柔術ジムって13000円がスターンダートな金額。月15000円のところもけっこうありますし。

    ――それでいて定着率が高い。

    大沢 さらに柔術のジムが面白いのは、ひとつの場所じゃなくて、掛け持ちで通うケースが多いんですよ。なぜかというと、柔術は人につく。この先生の技術を知りたいし、この先生の姿勢が好きだから通うと。

    ――そのジムでしか習えなかったり、そこでしか味わえない面白さもあるんですね。

    大沢 だから遠くても通うし、掛け持ちをする。柔術は趣味の世界、キックはマラソンと同じでスポーツの一環なんです。だから身体を動かすならキックじゃなくてもよくて、フットサルでもいいはずなんです。

    ――それでキックは入れ替わりが激しい。

    大沢 キックはある程度、入れ替えがあるもんだと思ってやろうかな、と。基本はフィットネス寄りですけど、状況を見ながらやろうかなって。

    ――新生K−1も好調ですし、キックのジムは増えてるんですかね。

    大沢 ボクがキック方面は疎いこともあるんですけど、そこまでキックのジムが増えてる話は聞かないですよね。

    ――縄張りがあったりするんですかね。不可侵条約的なものがあったり。

    大沢 あるかもしれないですねぇ。もしかしたら、もの凄く怒ってるかもしれない(笑)。

    ――ハハハハハハハハハハ!

    大沢 これはあくまで個人的な考えですけど、キックの選手って社会性がある人が多い。逆に総合はキックと比べて社会性がない人が多いんですよ(笑)。

    ――そうなんですか?(笑)。

    大沢 総合って打撃、寝技、柔術とやることが多いから、真面目に取り組むと、時間の融通が効くアルバイトを仕事に選んじゃうと思うんですね。定職についてないから、現役をやめたらジムを開くか、何も知らない仕事にイチから就くかになる。そうなったら前者を選びがちだと思うんですよ。それはボクがそうだったから!(笑)。

    ――なるほど(笑)。それで続々と総合の選手がジムが乱立してるところもある。

    大沢 だって、ほかにやることないですもん!(笑)。キックもそのうち歯医者さんみたいに乱立すると思いますよ。この新宿だってたくさんジムがありますし、みんな「この場所ならいける!」と思ったら、近所にジムがあろうが出すと思うんです。

    ――コンビニも1軒繁盛したらその地域に続々と進出するみたいですよね。

    大沢 そこは腹をくくらないといけないですね。昔だったら「ケンカを売ってるのか!?」ってトラブルになったし、恨みを買うようなやり方はよくないですけど、弱肉強食の時代に入ってると思いますね。駒沢にはライバルがいないと思っていても、すぐに近所にできると思うんですよ、もしウチのキックジムが流行ったら。

    ――これだけMMAジムが増えても、ちゃんとビジネスになってるところが多いですよね。

    大沢 ボクの場合は、PRIDEやK−1がなくなったりして格闘技界がドン底のところを乗り切ったのはデカイですよ。
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