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入手難の本も出てきているので、お求めはお早めに! ついに公開されましたね、劇場版『魔法少女まどかマギカ』の前編「始まりの物語」と後編「永遠の物語」。「初代ガンダムに匹敵!」「エヴァを超えた!」という声と、「あのエンディングはなくね?」という声、まさに賛否両論が巻き起こったTVアニメの映画コンテンツです。様々な視点、複数のテーマで思う存分語れて楽しめる作品だからこそ、ガイドブックやストーリーブックが重要になります。 そこでKotaku JAPAN編集部がピックアップした『魔法少女まどかマギカ』本をご紹介しましょう。いずれもTV版の放映終了後の熱気が渦巻く2011年に初版が発行されたアイテムです。劇場版『魔法少女まどかマギカ』を見る前に読むもよし、視聴後に読むもよしな本ですよ。
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超解読 まどかマギカ
タブロイドと愉快な仲間たち (著)
じつを言えば『まどか☆マギカ』は「鏡」を主要なモチーフとしながら、決して「鏡」の物語に終始していない。というより、主人公のまどかは、よく観ていくと徹底的に「鏡」から排除されているのだ。(本文142ページ) 三才ブックスの『現代視覚文化研究』も手がける編集プロダクション・タブロイドの手による研究本です。 内容はオールアバウトな構成で、多くのライターさんがキャラクター造形、ストーリーの解説、演出論、劇団イヌカレーのアート、ほむほむが使いこなしている兵器やサウンドまで、1つ1つの要素を各項ごとにピックアップした読み進めやすいガイドブックになっています。 『魔法少女まどかマギカ』という作品の輪郭をつかむのにぴったりな1冊。iOS用の電子書籍アプリなら85円(!)という超低価格でゲットできるので、iPhone・iPadユーザーの皆さんはぜひ!
魔法少女まどかマギカ The Beginning Story
Magica Quartet(原作)/虚淵玄(シナリオ)/ニュータイプ編集部(編)
新房 あの魔女の設定が泣かせるんですよ。だから、あの魔女が良いと思いました。
虚淵 マミさんはヘタを打ったわけではなくて、あの「お菓子の魔女」と相性が悪かったんです。たまたま、ああいう分身を出すような魔女に対しては、マミの一撃必殺の戦い方はダメだったんです。(本文275ページ) 『魔法少女まどかマギカ』のシナリオ決定稿と、虚淵玄さんが最初に記した0稿を収録。さらに演出家の芦野芳晴さん・笹木信作さんの、シナリオから絵コンテに起こす際のフローを振り返ってのコメントに、監督・新房昭之さんと脚本・虚淵玄さんの対談がまとめられています。 行間を読む...ではなくコマ間を観るための公式シナリオブック。ページをめくる都度、各シーンが脳裏に浮かんできます。第10話のほむほむ昔話はほんと胸が痛くなりますね...。 シナリオを振り返って語る新房昭之さんと虚淵玄さんの言葉も読みドコロですよ!
成熟という檻 『魔法少女まどかマギカ』論
山川 賢一 (著)
『まどか☆マギカ』全体をまとめあげ、ドラマとして一本の筋を通しているのはホラー的な世界観や物語構造だ。虚淵玄自身、『まどか☆マギカ』はホラーだと述べ、W・W・ジェイコブスの短編小説「猿の手」の名前を挙げている(『メガストア』2011年6月号)。(本文33ページ) 100%考察でまとめられた純評論本。本書のテーマである「成熟」を語り切れていなかったり、時に引用前提の論へと引っ張っちゃっている感じはしますが、『魔法少女まどかマギカ』の世界観を俯瞰で読み解くには良書と言ってもいいでしょう。 むしろキャラクターへの愛情をさっ引いて、シナリオを構築するためのヒントに満ちている感があります。虚淵玄さんの思考回路をある程度読み解けるんじゃないかという期待感も。 ディープめの文体ゆえに評論本を読み慣れていない人には厳しいかも。先の2冊を読み終えて、さらに深くハマりたい方はぜひどうぞ!
(武者良太)
RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2012/10/madoka-magika-book-3.html