午後６時３０分より『第４回ワールドリーグ選抜戦』第２０戦が山口県下松市民体育館（観衆約５０００人）で行われ、猪木完至は吉原功と２０分１本勝負で対戦し５分５２秒、体固めで勝利。セミファイナルの遠藤幸吉とリッキー・ワルドーの一戦はワルドーが１本を先取したが２本目は焦ってリング下に転落。腰を強打して３本目は立てず２−１で遠藤がラッキーな勝利を拾う。

　メインイベントでは力道山、豊登、吉村道明組がマイク・シャープ、バディ・オースチン、デューク・ホフマン組と６人タッグマッチ、６０分３本勝負で対戦。ゴング前、オースチンが力道山を襲い一波乱。

　１本目は珍しくエースのシャープが出て吉村と 対戦スタート。パンチ、キックで攻めるシャープはすぐ吉村をコーナーに引き込み、三人がかりで反則攻撃。

　吉村は凄まじい闘志でオースチンをロープに飛ばしショルダースルー、ボディースラム。だが、ホフマン、シャープが速めに交代し、ネックブリーカー、ニースタンプ、スリーパーホールドで攻めれば吉村グロッキー。力道山が助けに行くが沖識名レフェリーが制止して果たせず、この間にも三人組は吉村をコーナーで袋叩き。怒った力道山は空手チョップを引っ提げて外人コーナーへ殴り込むが、左足をかばっているためか動きがにぶく、ホフマンに返り討ちにされ豊登にタッチ。豊登はタックル、肘打ち、キックで三人を追い回し大暴れ。吉村出るがシャープにつかまりフルネルソン。オース チン躍り込むとボディースラムから吉村の左腕をとりキーロック。マットを三転四転し猛攻。ホフマンも荒っぽいキーロックで縦横に転がり吉村は苦悶の表情。外人コンビのキーロックは１５分にわたり吉村の左腕はそう白。完全に腕を殺される。ホフマンの攻撃中、オースチンはコーナーポスト最上段からニードロップの隙を伺うが、力道山がロープを揺すって防ぐ。たまりかねた力道山、豊登が飛び出し肘打ち、空手で吉村の救出に成功。力道山がシャープと対戦。だが、またも力道山をコーナーに引き込んだ外人組はウイークポイントの左足を狂ったように痛めつけ必死に逃げようと焦る力道山に反則の雨。日本組は助け出そうとするが沖レフェリーの制止でならず。ついに力道山は自力で脱出。追ってきたホ フマン、オースチンを残った二人がリング下へ叩き落とし、一人になったシャープを三人で滅多打ちにし、力道山がとどめの空手チョップ。２３分２０秒、片エビ固めに決める。

　２本目、力道山は左足をひきずって飛び出し空手チョップを連打。吉村、豊登を呼んで凄まじい逆襲に転じる。大歓声の中でホフマンをロープに宙吊りにし、今度は引き下ろし、豊登、吉村がダブルホールド。さらに股裂きで痛めつければホフマンマットを叩いて悲鳴をあげる。力道山がホフマンの首にニースタンプを見舞ってＫＯ。４分１０秒、豊登が逆片エビ固めに決め、２−０で日本組勝利となる。

　　★★アラカルト・ニュース★★

★力道山、豊登は６・２４博多大会で アジアタッグ王者のシャープ、オースチン組への挑戦を日本プロレスリングコミッショナーを通じて申し入れたが、これを王者組は最終戦の７・１豊中大会での再戦を主張し拒否。