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りゃんさん のコメント

「北の核の本質は中国に対するものである」という言説が一時あったけど、北が中国に屈服したいま、その点は完全に絵空事になりました。今となっては、張成沢も金正男も多数の中国派の元側近たちも、まったく犬死だったことになる。そしてその言説からみれば「朝鮮民族が」(あえて「北が」ではなく)核を持つ意味は、すでに根本的には無意味化しているのだと言えましょう。

一方、南が北への攻撃意欲を失って久しい今、米国単独で北単独を攻撃することなんか、北が核廃棄を完全におこなう限りは、ありえない。

さらにいうと、中露だけでなく、韓国も、日本すら、米国から核攻撃を受けないという保証なんかいま現在されてませんが、それでも米国となんとかやっていっている。この状態を北がつくりだすには、もともと核兵器をもとうとする必要なんかなく、ただ中国と南を懐柔するだけでできたことです。それは六カ国協議の枠内でもじゅうぶん可能でした。

そうみてくると、金正恩が核兵器にこだわる理由は、以前ここによく書かせていただいた言葉ですが、「我欲」ですね。自分が死にたくない、今のように独裁者として振る舞い、いい暮らしをしたい。

金正恩は人民が怖いということです。日米韓の政治家のように、人民のなかにはいって演説や握手をすることができない。米国に扇動された人民が自分を殺すとおもってる。これが、北が核を手放さない本質です。

わたしは、究極的には、朝鮮半島でだれとだれが殺し合おうと、こっちに迷惑さえかけなければどうでもいいのですが、それでも、金正恩の「我欲」を直視することなく北朝鮮を支持するヒトビトは、人としてどうかしているとおもいます。
No.15
71ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
A: 事実関係「北朝鮮、米朝首脳会談への影響示唆 南北高官協議の中止」  朝鮮は16日未明、韓国に対し、板門店の韓国側施設「平和の家」で同日午前に開くことになっていた南北高官協議の中止を伝えた。米韓軍が韓国周辺で実施している合同空軍演習「マックスサンダー」を中止の理由にしている。6月12日に開かれる米朝首脳会談に向けた事前交渉を有利に運ぶため、米国などを揺さぶる狙いとみられる。  また、北朝鮮の金桂寛(キムゲグァン)・外務省第1次官は16日午前、「(トランプ政権が)一方的に核放棄だけを強要しようとすれば、来たる朝米首脳会談に応じるか再考するほかない」とする談話を発表。非核化を巡る米国との交渉に北朝鮮が不満を募らせていることを示した。 B; 評価 今回の米朝首脳会談の主要課題は明確だ。 米国が北朝鮮に「完全、不可逆的、検証可能な非核化」を求めることは明確である。 問題
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。