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【自然災害メモリアル】第075回:肥前国地震(1831)の日 [防災]地震の少ない地域
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【自然災害メモリアル】第075回:肥前国地震(1831)の日 [防災]地震の少ない地域

2018-11-14 21:00
    【お詫び】記事執筆中にchromeがクラッシュしたため、書き直しする羽目になりました。
    その為、ブロマガの定時公開から遅れたことをお詫び申し上げます。
    あと1分あれば完成するところだったのに酷い、酷すぎる。Win10もchromeも嫌いだ。

    どうも、
    管理者のNDです。


    11月14日は、
    肥前国地震から187年です。

    記録の残る有史以来唯一、佐賀県を震源とした被害地震です。
    M6.1とこれだけ聞けば、そこそこの規模程度に見えますが、
    実際には肥前の国(佐賀県)は大いに震え、佐賀城も石垣が崩れる被害を受けました。
    領内では、家が倒壊した数も、"多数"と記されています。
    死者数の記録は残っておらず、不明です。

    今回は、
    「地震の少ない地域」をテーマにお伝えしていきます。

    今回紹介した佐賀県のように、地震の多い日本の中では極端に普段起きている地震が少ない
    都道府県が存在します。具体的に一例を挙げると、
    ・佐賀県
    ・富山県
    ・岡山県
    この3県は日本の中では、かなり地震が少ない地域です。
    いずれもこの96年間で震度4以上を記録したことは20回にも満たしていません。
    3年に1回、震度3以上を記録するかどうかといった場所さえも市町村によってはあります。
    また、北海道の道北地域と後志地方は30年以内に震度6弱以上が見舞われる確率が
    0.1%未満になっている地域で、大きな地震が来ることが非常に稀とされている地域です。

    これらの地域は、そもそも直下型地震もプレート上で安定した地域にあるために地震が起き辛く、
    活断層帯も極めて活動が低いか、見つかっていないことが多い為、
    過去に大きな災害のデータや史料がほとんどないのです。

    しかし、事情はどうあれ地震が全く起きないと言われると嘘になります。
    故に以前の記事でも紹介しましたが、地震が普段起きない地域で大地震に見舞われると
    そこに住んでいる人たちにとっては、日常的に時々地震に遭遇する人たちに比べて
    恐怖感などがけた違いに変わります。「震度3ぐらいで大袈裟でしょ」と思う人もいますが、
    場所によっては、ヨーロッパなどで大騒ぎになるのと同じで日本でも、驚く人がいます。
    一種のカルチャーショックにはなりますが、日本は小さな島国でも、緯度経度的には住む範囲が
    かなり広いので、価値観を共有しましょう。

    尚、政令指定都市で今後30年以内に震度6弱以上の可能性を調べると、
    千葉市などの関東が最も地震に見舞われやすく、札幌市が最も低いです。

    千葉市   89.8%
    浜松市   72.6%
    静岡市   70.1%
    横浜市   50.9%
    さいたま市 50.7%

    川崎市   48.5%
    名古屋市  46.6%
    相模原市  46.2%
    新宿区   43.7%
    岡山市   39.8%
    堺市    36.8%

    大阪市   26.4%
    広島市   25.4%
    新潟市   12.8%
    熊本市   12.7%
    京都市   12.6%

    福岡市   08.4%
    神戸市   06.9%
    仙台市   06.3%
    北九州市  04.9%
    札幌市   01.6%
    ※J-SHISの2018年平均モデル調べ、確率は都道府県庁or市役所

    しかしこの値をどこまで参考にするかは皆さん自身に委ねることになります。
    あくまで県庁の位置であることに留意して下さい。同じ市内でも値が全然違う場所もあります。
    また、今年だけで見ると札幌市はこのモデルに反して震度6弱を東区で観測しています。

    また、地震の多さはこの順位に比例しません。
    折角なので、震度4以上の地震の回数を調べてみました。
    ※震度4は「ほとんどの人が驚く」という気象庁の説明を基に、
     個人の記憶に残りやすいものということでこの値に定めました。それ以上の深い意味はありません。

    1923年~2018年11月12日までの震度4以上の記録:
    ※気象庁調べ。 政令指定都市の区を全て選択した状態で各地の震度4以上を選択した値
    ※1923年から記録が残っていない政令指定都市は参考記録
    札幌市   16回
    仙台市   71回
    さいたま市 29回
    千葉市   45回
    東京特別区 83回
    横浜市   90回
    新潟市   17回
    浜松市     9回
    名古屋市  23回
    京都市   20回
    大阪市   18回
    神戸市   19回
    岡山市   14回
    広島市   7回
    福岡市   13回
    熊本市   90回

    【参考記録:1920年代にない市】
    <1930年代から>
    静岡市   15回
    <2000年代以降>
    川崎市   20回
    相模原市  14回
    堺市    4回
    北九州市  3回

    この二つを照らし合わせると、本当に地震が多い地域がどこかわかってきます。
    同時に、地震は多いが大地震の可能性は少ない地域、
    大地震の可能性が高いが、普段の地震が少ない地域も出てきます。

    仙台市自体は大地震に見舞われることは多くないのですが、
    やはり宮城県沖地震や内陸での地震双方の影響を受けるので、そこそこ強い地震は頻繁に生じます。
    逆に、熊本地震で被災した熊本市は、この地震以外で一気に地震の回数が増えましたが
    普段大地震に見舞われる確率は、10%台と低い部類に入っています。

    個人的に心配なのが、"大地震の可能性が高いが普段地震が少ない地域"です。
    最近地震が起きていない場所ほど、地震のことを世間体で忘れ去られていくので
    何かを機に思い出せた時に、防災を始めておくだけでも違うと思います。
    話題に出してみるなどしても全然かまわないと思うので、是非防災に励んでみてください。


    今日の記事は以上です。
    皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

    明日もどうぞお楽しみください。
    尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。
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