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  • これは断じてゴスでもロリでもない

    2013-06-02 12:58
    巷で話題になっているこの記事。
    私はアリス? 稲田朋美大臣、自称ゴスロリのドレス披露」(朝日新聞2013年6月1日) 「メード・イン・ジャパンのドレス、似合っていますか」。稲田朋美クールジャパン戦略担当相(54)が31日、横浜市で開かれたアフリカ開発会議の行事に自称ゴスロリ(ゴシックロリータ)のドレス姿で現れ、日本のファッションを売り込んだ。

    「自称」とわざわざ書いてあるのは当然意味がある。論評のため直リンクを貼るが、こんな感じの。

    自称ゴスロリ稲田朋美クールジャパン戦略担当相がアフリカ開発会議の行事に「自称ゴスロリ」のドレス姿で登場し話題となったが、これは断じてゴスロリではない。担当大臣が誤った情報を発信するのはいただけない。
    (リンク元:http://p.news.nimg.jp/photo/184/508184l.jpg)

    これはひどい。
    これは断じてゴスでもロリでもない。

    巷では、ドレスが似合ってるとかいないとか、あるいは稲田大臣ご自身の容姿についてあれこれいう向きもあるようだが、もちろんそういう話ではない。このくらいの年齢の女性が改まった場でドレスを着るのは別に何もおかしくないし(この場がそういう場かどうかよく知らないが)、このドレスが変だとか似合ってないとかも思わない。このドレスは大臣の地元・福井県のデザイナーと婦人服メーカーの作品だそうで、「不思議の国のアリスをイメージした」というあたりは正直よくわからないが、ドレスとしてはいいものなのだろうし、政治家が地元産品を宣伝しようというのはよくある話だ。

    私がひどいと思ったのは、クールジャパン戦略担当相である稲田大臣が、これを「ゴスロリ」と称した、という点だ。繰り返すが、これはゴシックでもロリータでもないだろう。もちろんいわゆるゴスロリと呼ばれるファッションには一定の幅があるはずで、どこまでがその範疇になるのか、あまり詳しいとはいえない私にはなんともいえないが、これはさすがにちがうと思う(レース?が「それ」にあたるのだろうか?本気でわからない)。

    ゴシックもロリータも西洋由来だが、それらを組み合わせたゴスロリは日本でできたものであり、その意味で日本はゴスロリファッションの中心地といえる。海外でも人気は高く、外国人オタク向けの日本ツアーでは、男子は秋葉原だが、女子はゴスロリブランドの「聖地」ともいえるラフォーレ原宿がある原宿が定番のコースとなっている(参考)。当然、昨今のクールジャパン戦略の中にも入っていて、だからこそ稲田大臣も言及したのだろう。

    だったら。

    ゴスロリだというなら、きちんとゴスロリの服を着るべきだ。ゴスロリはクールジャパン戦略の一翼を担う存在であり、日本が海外に売り込みたいものだろう。ならば大臣自らゴスロリに関する誤った、あるいは不適切なイメージを発信するのはいかがなものか。これはいってみれば、「これが日本が誇る西陣織です」と言いながら黄八丈を紹介する、みたいなもので、どちらにも失礼なふるまいだ。もしゴスロリが何なのか知らないで言っているのだとしたら、自ら担当する政策の内容を知らないという意味で、それこそ大臣としての適性を問うべきだ。

    ATELIER-PIERROTでもh.NAOTOでもかまわないが(年齢的にはJuliette et JustineとかLumiebreあたりの方がいいかも?)、クールジャパン戦略担当大臣が自ら、クールジャパンの一翼を担うゴスロリブランドのファッションに身を包んでゴスロリを宣伝するというなら、たとえ世間が「イタい」と笑おうが「年齢を考えろ」と批判しようが、私は全力で支援申し上げたい。それは心意気の問題だろうし、そもそも年齢や容姿の問題で人を嘲るのは少なくとも私の趣味ではない。

    そうでなく、地元のメーカーを引き立てたいというなら、ただ「これは地元のメーカーとデザイナーが」といえばいい。クールジャパンはゴスロリ以外にもあるわけで、このドレスもクールジャパンと胸を張ってお勧めすればよかろう。しかしゴスロリでないものをゴスロリと称して、クールジャパンを海外発信しようという大臣が自らその足を引っ張るようなことをするのは、やはりいただけない。

    というわけで、ぜひ次の機会には、本格的なゴスロリファッションで周囲をあっといわせてもらいたい。きっと「ゴスロリ大臣」として「歴史に名を残すことができると思う。閣内には「ローゼン閣下」もいらっしゃることだし、いっそ「ゴスロリ内閣」と打ち出してみてはどうか、などと思考が暴走し始めたので、このへんで撤収。
  • こち駒ゲームレビューvol.1:「とびだせどうぶつの森」

    2012-11-23 14:046
    日本よ、これがどぶ森だ。

    2012年11月8日に発売されたニンテンドー3DS専用ソフト「とびだせどうぶつの森」は、初週から60万本という驚異的な売上を達成した。平たく言えば、かわいらしい動物の住人たちとコミュニケーションをとりながら、釣り、虫取り、イベントなどをこなし自由気ままな生活を体験しようというコンセプトのゲームである。

    「どうぶつの森?そんなの女子供がやるもんだろ?」とか思ってる自称コアゲーマー兄貴は帰って、どうぞ。このゲームは非常に面白く、中毒性が高い。ライト層から廃人層まで幅広く受け入れられる魔性のゲームと言えるだろう。そんなどうぶつの森の恐ろしさ(魅力)の冒頭をある廃人の視点から紹介して行こう。(震え声)


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    ゲーム冒頭、列車にのって目的地の村に向かう主人公。なごやかな雰囲気で進むNPCとの馴れ初めの質問でさえ気を抜いてはならない。主人公の顔は質問の返答次第で決まってしまうのだ(絶望)心配な人は有志が作った顔チャートを見ながら質問に答えていくべきだ。

    その後間髪入れずに村の地形を決める事になる。村の中心に川が通っていたり、崖だらけの村はめんどくさいのでNG。ここで村の厳選を始めるとさらに膨大な時間を使う。さらにその後家の場所を決める事になるが中途半端に開けたとこに建てたりするとのちの公共事業に影響がでる可能性があるので注意すべし。

    また、住人同士の家の位置も確認する必要がある。後から越してくる住人が団子詰めみたいに家を建てられたくなかったらな。その後村中の岩の位置を地図に起こしてメモっておこう。一日に一度鉱石のとれる岩がスポーンするので後々楽になる。

    まだまだやる事は残っているが時間がないのでここで今日は家でセーブしておこう。もう深夜の3時半か・・・ん?いや、そんな!これはなんだ!住民から貰ったテレビに宇宙人が________

    ______つりざおででおさかなつっつたりあみでむしとったり!むらのみんなとともだちになろう!まいでざいんでふくつくるだけでいちにちがおわるよ。 うふふ よかったらあそんでみてね かゆ うま
    ・・・(ここで日誌は終わっている)

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    評価は10点満点中9.5点です!様々な要素が追加された今作はどうぶつの森最高傑作といえるのではないでしょうか。

    唯一引っかかったのは手持ちの物を家具にまとめてしまったり出したり出来ないことと、インターネットエラーのバグくらいです!サメ10匹が次元の狭間に消えてしまいました!またそう遠くない次回のレビューでお会いしましょう!


  • こち駒ミュージックレビュー:英国で出会った音楽たち

    2012-11-21 18:26
    今年の夏休みに、駒澤大学のプログラムを利用してイギリス南西部のエクセターという都市に1ヶ月間語学留学に行ってきました。そこでの音楽体験(?)についてバンド紹介と合わせて書きたいと思います。





    トットネスのThe Drift Record Shopという小さなレコード店で流れていて気になり、店のおばちゃんに尋ねて見つけたローファイなインディー・ポップバンド。

    アメリカのバンドですが、ボーカルの女の子はアジア系の親近感湧く顔立ち。線が細くてかわいらしい声をしています。




    HMVのような大型CDショップに行って印象的だったのは、かなりの確立で“ドラムンベース”や“ダブステップ”といったUK発祥のクラブミュージックがかかっていたことです。

    今時のイギリスの若者にはロックよりも、こういうエレクロニック音楽が人気な様です。




    ホームステイ先のリビングでくつろいでいると、ホストマザーから“何か音楽流して“とリクエストが…。アイスランド出身インディー・フォークバンドのこの曲をかけたところ、マザーのお孫さん(5才)がサビを合わせて口ずさんでくれました。この曲歌えるなんてセンスいいね!と嬉しくなった瞬間でした。
     
    来年1月には初来日公演が原宿アストロホールで決まっています。気になった方はぜひ。





    エクセター出身のエモ〜オルタナティブ・ロックなバンドI DIVIDEのライブに行ったのですが、地元愛溢れる”I Love Exeter!”のコール&レスポンスに痺れました。

    ギタリストのご両親と偶然にも話ができたんですが、日本でもこのバンドを広めるように言われたので動画を貼ります(笑)

    ONE OK ROCKのような音楽が好きな人にオススメです。

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    イギリスではラジオや店内BGM、ナイトクラブなど、田舎にも関わらず身の回りに常に音楽がある環境を実感しました。と同時に“音楽好き“であることはアイデンティティにならない社会のような印象も受け、勉強になったと思っています。

    イギリスの音楽に興味の有る方は、ぜひ一度現地に行かれると面白い経験が出来ると思います。