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記事 109件
  • 田中良紹:辞めた二人よりやらせた側の資質に深刻な問題がある

    2017-07-30 14:41  
    民進党の蓮舫代表と稲田防衛大臣が相次いで辞任した。二人の辞任は「遅きに失した」と評価されその資質が問題視されているが、そもそも二人とも政党の代表や防衛大臣になる器ではない。問題は器でない人間にやらせた側の資質にある。それが極めて深刻なのだ。 稲田防衛大臣が誕生したのは1年前の8月3日、第3次安倍内閣の第2次改造による。直前の参議院選挙で自公維3党の議席数が3分の2を超え、安倍政権は衆議院と併せ憲法改正の発議に必要な議席数を確保した。 安倍総理は「未来チャレンジ内閣」と命名し、長期政権と憲法改正を目的とする改造を行った。しかし私は翌4日に「安定を最優先して不安定の種を播いた安倍人事」と題するブログを書き、稲田氏の防衛大臣起用を「不安定の種」だと指摘した。 なぜなら防衛大臣は外務大臣と並び国際関係の渦中に置かれ、稲田氏が自らの思想信条として優先にしてきた歴史認識や靖国参拝は封印を余儀なくされる。右派勢力の期待を担う稲田氏がそれをやり切れるか疑問に思ったからである。
  • 田中良紹:安倍総理がいる限り自民党への逆風は止まらない

    2017-07-04 14:32  
    東京都議会議員選挙で安倍自民党は大惨敗を喫した。獲得議席数は第一党に躍り出た都民ファーストの会の半分以下、公明党と同数で共産党をやや上回る選挙結果は過去にはない負けっぷりである。 二階自民党幹事長は「敗因を良く分析して」とおとぼけを言ったが、よく分析しなくとも敗因ははっきりしている。安倍総理が作り出した「情実政治」のなれの果てがこの選挙結果になった。 強いものにはペコペコしながら弱いものは切り捨て、お友達を優遇する「政治の私物化」を隠蔽するため強権をふるう。それが「森友問題」を契機に国民の目にはっきり見えてきた。
  • 田中良紹:読売新聞は「週刊文春」報道にどう応えるのか

    2017-06-03 17:00  
    加計学園の認可問題を巡り、文科省が安倍官邸から圧力を受けていたことを明らかにした前川喜平前事務次官の告発に対し、安倍官邸は前川氏が「歌舞伎町の出会い系バー」に通っていたことを読売新聞に書かせそれを反撃の切り札にした。 前川氏の身の下問題を暴露する人格攻撃で前川証言の信ぴょう性を疑わせようとしたのである。この手の人格攻撃は権力の常套手段だが、リーク先に選ばれるのは通常「週刊文春」か「週刊新潮」である。それが今回は読売新聞という一般紙にリークされた。ニュースとは言えないゴシップが一般紙の社会面を飾ったのはおそらく初めてのケースである。 極めて珍しいケースだけにまず私はどういう事情で安倍官邸が読売に書かせたのか、その裏舞台を探れば安倍政権の置かれている現状が明らかになると思った。そして同時に驚かされたのが菅官房長官の記者会見である。
  • 田中良紹:北朝鮮危機を騒ぐこの国のどうしようもない馬鹿さ加減

    2017-05-02 17:27  
    29日朝、北朝鮮がミサイルを発射したとの報道を受け、東京メトロ、東武線、北陸新幹線が安全確認のため一時運転を見合わせたという。本気でミサイルが落ちてくると思ったのか。それとも落ちてきた時に運転見合わせで何を守れると考えたのか。あまりの馬鹿馬鹿しさに笑いたくとも笑えない気持になった。 北朝鮮と戦争状態にあるのは韓国である。その韓国では現在大統領選挙が行われている。危機が本物なら選挙などやっている場合ではないが、誰もそんなことを考えていない。だから普通に選挙を行っている。それが正常な感覚である。 これほど騒いでいるのはおそらく世界中で日本だけ。なぜそんなことになるか、日本人は立ち止まってよく考えてみた方が良い。いかに自分たちが戦争の現実から目を背けてきたかに思いを致し、平和憲法を守っていれば平和でいられるという幻想から目を覚ますべきなのだ。
  • 田中良紹:弥生の季節に馬脚を現した肝の小さな政治家たち

    2017-04-03 14:06  
    弥生3月は草木が芽吹く季節であるから変化が起きやすい。乱のきっかけになることも多い。旧くは日本に戦乱の時代をもたらした応仁の乱が応仁元年3月に始まり、最近では6年前の3月に大震災が起きて日本人の意識を変え政治の混迷を深めさせている。そして今年の3月はよく似たタイプの政治家が揃って窮地に陥った。 強がりでわがまま、相手の主張に耳を傾けようとせず力でねじ伏せようとするが、失敗すると他人のせいにする。その一方で、国民の支持を気にするポピュリズム型でもある。そのよく似たタイプの政治家としてドナルド・トランプ、石原慎太郎、安倍晋三の3人がいる。 米国のトランプ大統領はこの3月に選挙公約で最優先課題とした「オバマケア見直し法案」を取り下げざるを得なくなった。24日に予定されていた議会の採決が否決の見通しになったからである。否決が現実となれば大統領は取り返しのつかないダメージを国民の目にさらすことになる。
  • 田中良紹:米国の洗脳を忘れて「愛国教育」を叫ぶのはお門違い

    2017-03-02 09:13  
    安倍総理夫人が名誉校長を辞任した「瑞穂の國記念小学院」は愛国教育で知られる学校法人森友学園が経営する。森友学園の教育方針は「先人から伝承された日本人としての礼節を尊び、それに裏打ちされた愛国心と誇りを育てる」ことにあるという。誠に立派な教育方針である。 しかし問題はその先にある。そのため森友学園が経営する塚本幼稚園では毎朝の朝礼で園児たちに「教育勅語」を朗唱させる。「教育勅語」は明治23年に明治天皇が山縣有朋内閣総理大臣と芳川顕正文部大臣に与え、大日本帝国の教育方針を示すものだったが、第二次大戦の敗北で日本を占領したGHQがこれを廃止した。
  • 田中良紹:差別大国アメリカの「タテマエ」と「ホンネ」

    2017-02-05 11:42  
    差別大国アメリカの「タテマエ」と「ホンネ」 トランプ大統領が次々に打ち出す大統領令で米国社会は真っ二つの様相だ。特に中東とアフリカ7か国の国民に入国禁止令を出したことで国民の反応は二つに分かれた。
  • 田中良紹:予測不能の年ほど面白いものはない

    2017-01-01 10:46  
    TPPの承認を巡る国会運営に妙なことが起きている。安倍総理はアメリカ大統領選挙の前までに承認を確実にさせるため、10月末までの衆議院通過を目指していた。

    アメリカ大統領選挙の本命ヒラリー・クリントンを脅かす民主党のバーニー・サンダース候補も共和党のドナルド・トランプ候補も強くTPPに反対し、オバマ政権が任期中に連邦議会で批准する見通しが立たなくなったからである。
  • 田中良紹:安倍総理とその周辺の国会シナリオに躓きが出た

    2016-11-09 13:05  
    TPPの承認を巡る国会運営に妙なことが起きている。安倍総理はアメリカ大統領選挙の前までに承認を確実にさせるため、10月末までの衆議院通過を目指していた。

    アメリカ大統領選挙の本命ヒラリー・クリントンを脅かす民主党のバーニー・サンダース候補も共和党のドナルド・トランプ候補も強くTPPに反対し、オバマ政権が任期中に連邦議会で批准する見通しが立たなくなったからである。
  • 田中良紹:映画『「知事抹殺」の真実』は何を物語るか

    2016-10-15 16:59  
    10月12日、プレスセンターでドキュメンタリー映画『「知事抹殺」の真実』の試写会があった。2006年に身に覚えのない収賄罪で逮捕され、高裁で収賄額ゼロと認定されながら、2012年に最高裁が有罪にした不可解な事件の主役、佐藤栄佐久元福島県知事を描く作品である。 佐藤氏は県知事時代に原発と地方分権を巡って中央政府と対立した。県内に福島原発を抱える立場から東京電力のプルサーマル計画に「待った」をかけ、また国から自治体への権限移譲を求めて実は霞が関が権限を手放さない仕組みとなる道州制にも反対していた。