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ブログ・メルマガ

  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.57

    《本文》 《本文》 1.将棋まつりを振り返る   本日は、若干季節外れの話題にはなるが、「将棋まつり」のことをまず振り返ってみたいと思う。   将棋界のファンイベントのひとつに、日本将棋連盟と各地の百貨店が主催する「将棋まつり」という催しがある。   たとえば、長野県長野市にある長野東急百貨店で開催される「長野東急将棋まつり」には長年出演してきた。催しは豪華な出演者による充実した内容でありながらも、基本的には入場無料となっている。そしていずれの会場に於いても、プロ棋士同士またはプロ棋士と愛棋家の著名人との席上対局ならびにプロ棋士による大盤解説、プロ棋士による指導対局、書籍サイン会などが主な内容となっている。   「長野東急将棋まつり」は、会場は広かったが連日多くのファンが詰めかけ、将棋を楽しんだ。改めて思うが、来場者は皆さん紳士的な態度で、それでいながら楽しげな様子で、半日、あるいは一日ものあいだ百貨店におられたが、このイベントは将棋界にとってもありがたいことであった。私自身、席上対局(お好み対局とも呼ばれている) も度々指したが、今も鮮やかに記憶に残るのは、対大内延介九段戦、対丸田祐三...

    2014-10-31

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.56

    《本文》 1.コンピューター将棋   将棋の催しでかなり続いた事柄に「高校将棋選手権戦」がある。東京都世田谷区にある昭和薬科大学は、授業に将棋を取り入れた。昭和41年頃から始まっている。その関連として「高校将棋大会」が始まった。授業は日本将棋連盟の棋士が担当し、大会にはいつも、指導のために私も出席した。全国大会の鹿児島県選のため鹿児島市に行ったこともある。あるとき、世田谷の大学での大会終了時に同大学のオーケストラが、プロテスタント賛美歌であり、カトリック教会でも唄われることの多い「また逢う日まで」を演奏したのには大変感心した。   教育に将棋を結びつけたのは極めてユニークな試みであったとおもう。スイスでは高校で音楽、美術、チェスが選択科目になっているそうである。   さて近頃頻繁に話題にのぼるのが、コンピューター将棋である。私はヒーローズ社の開発した将棋アプリ「将棋ウォーズ」を用いた芸能人の将棋大会の模様を、テレビのBS(衛星放送)にて放映するという企画に参加し、これまでに2度の収録に参加した。   御覧になってくださった読者の皆様も多いこととおもう。番組での私の役目は、芸能人の「将棋ウ...

    2014-09-20

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.55

    【お詫びと感謝】   日頃よりわたくしのブログマガジン「ニャンともいえない一二三伝説」を御購読いただいている皆様には、心より深く感謝申し上げます。   本年4月より入院等の事由により、更新不定期となり、皆様には御心配ならびに御迷惑をおかけする事態となりましたこと、皆様には臥してお詫び申し上げます。   その間、絶えず暖かい御声援をお送りくださり、首をながくして、更新を楽しみにお待ちくださいました皆様には、心より厚く御礼申し上げます。   皆様の御期待に添えますよう、今後は定期配信をさせていただく所存です。   どうか今後とも、かわらず御愛顧賜りますよう、心より御願い申し上げます。 《本文》    先日7月29日のこと、ふと思い立った私は、夕刻から千駄ヶ谷の将棋会館へと出掛けた。自宅のある三鷹から千駄ヶ谷までは電車で30分かからない距離である。その日はちょうど、第62期王座戦の羽生善治四冠への挑戦者を決める挑戦者決定戦を、丸山忠久九段と豊島将之七段が指していることがわかったので、私は迷わず主催の日本経済新聞社の控え室に行った。   そしてかなりの時間、進行中の熱戦をその場に居合わせた若手棋...

    2014-08-19

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.54

      ニャンとも言えない加藤一二三伝説をご愛読頂き、誠に有難うございます! 体調不良等の都合によりブロマガの更新が大変遅くなりましたこと,心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。 《目次》 1.顔を洗って出直す 《本文》 1.顔を洗って出直す   長い伝統のあるアマチュアの将棋大会のひとつに朝日新聞社主催のアマチュア名人戦がある。   なんと、第1回の大会が開催されたのは昭和22年のことである。このアマチュア名人戦は現在も続いていて、たくさんあるアマ棋戦の中心的存在となっている。   昭和22年と云えば、まだ将棋どころではなかったはずの終戦後の混乱期である。そのような時期に、アマチュア名人戦を企画し実行に移した先人たちの存在に尊敬を覚える。   現在でこそ、他にも大きなアマチュア棋戦がたくさん存在しているが、アマチュア名人戦の名称には、ひときわ懐かしさを覚える。先日配信のブロマガでも御紹介させていただいたが、私の知りうる限り、アマチュア名人戦で活躍して後にプロ棋士になった人物は二人いる。   アマ名人戦は各県でその代表を選ぶが、その大会はそれぞれの県の新聞社の大きな支...

    2014-06-30

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.53

      ニャンとも言えない加藤一二三伝説をご愛読頂き、誠に有難うございます! 度重なる体調不良等によりブロマガの更新が大変遅くなりましたこと,心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。 《目次》 1.偶然に流れてきた名曲 2.アマチュア名人戦 《本文》 1.偶然に流れてきた名曲   私はこれまでにクラシックの名曲をいろいろと聴いてきました。その中にチェコが生んだ作曲家アントニン・ドボルザークの「交響曲第八番」があります。この名曲を数年前にはじめて聴いた時、第二楽章の大変美しいメロディーは、映画やドラマに使われると名シーンになるだろうなと直感したものです。いまだに映画音楽で使われているシーンに巡り合わせたことはありませんが、もし御存知の映画通の方がおられましたら、是非お知らせくださるとうれしいですね。   この曲はとりわけ第四楽章が好きで、聴くときにはCDで繰り返し楽しんでいます。   さて5月11日日曜日の夜、外出先から帰宅して、たまたまテレビをつけてみると、クラシック音楽番組を放映中で、にゃんと、以前に聴いたことのあるメロディーが耳に入ってきました!すぐにドボルザ...

    2014-05-31

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.52

      ニャンとも言えない加藤一二三伝説をいつもご愛読頂き、誠に有難うございます! 体調不良等によりブロマガの更新が大変遅くなりましたこと,心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。 《目次》 1.職団戦での指導対局の一コマ 《本文》 1.職団戦での指導対局の一コマ   去る4月13日(日)、東京都足立区綾瀬にあります東京武道館にて第105回職域団体対抗将棋大会(通称:職団戦)が開催され、日頃より研鑽を積まれておられるおよそ三千名の皆様が参加されました。  この職団戦は長きに渡り盛大に開催されている将棋大会です。会社や団体によっては、所属人数の多い場合など、棋力に応じて2チームに分かれて出場しているところもあります。  団体戦に於いて負けを喫したチームの希望者には、プロ棋士の指導対局を受ける機会も用意されています。  中村大地六段をはじめとしてほか数名の棋士とともに、当日の午後1時より4時過ぎまで、私も指導対局を担当いたしました。  まず二段の棋力との申告を受け「飛落ち」で教えて欲しいと希望する方がおられましたが、私は「二段の実力があるならば、むしろ二枚落ちのほうが相応し...

    2014-04-30

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.51

      ニャンとも言えない加藤一二三伝説のご愛読、誠に有難うございます! 《目次》 1.「負けて強くなる」編集作業もいよいよ大詰めに 2.早春の花火そして棋王戦立会人 3.お知らせ 《本文》 1.「負けて強くなる」編集作業もいよいよ大詰めに   3月23日(日)、この日は第39期棋王戦第4局が予定通り開催されると、ニコニコ動画公式生放送で大盤解説を担当することが決まっていたことは前回3月16日配信のブロマガで告知させていただいた通りです。結果は渡辺棋王の防衛に伴い、第4局解説の仕事がなくなったので、生中継を楽しみに待っていてくださった皆様には申し訳ありませんが、久しぶりに自宅でゆっくりと過ごすことができました。   とはいえ、宝島社より4月10日発売となります『宝島社新書 負けて強くなる』の編集作業もいよいよ大詰めを迎え、著者校の最終チェックもしておりました。こちらは私の専門書を除くと、5冊目の著書になります。 版元の宝島社は東京都千代田区にあり、近頃では大人気の女性誌をはじめいくつもの月刊誌を発行し安定した経営で知られている大手出版社です。より良い状態で皆様にお届けできるよう、最...

    2014-03-26

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.50

      毎度ニャンとも言えない加藤一二三伝説をご愛読頂き、誠に有難うございます! 《目次》 1.A級順位戦最終局大盤解説を振り返る 2.千日手規約を変更するに至った大山先生との大熱戦 3.お知らせ 《本文》 1.A級順位戦最終局大盤解説を振り返る   3月7日、将棋界は今年もA級順位戦最終局を迎えました。毎年、A級順位戦最終局の対局時には様々な催しが行われています。私はA級在位年数通算36期で、これは歴代2位の記録となっています。現在(2014年3月)はC級1組に在籍しています。あまり知られてはおりませんが、A級順位戦における勝利数では、ニャンと歴代1位です。これは私のムック本ではじめて知った珍しい記録のひとつです。   3月7日、全国各地で大盤解説会が開催され、私は東京・将棋会館にて開催の解説会で“スペシャルゲスト”として2時間程登場致しました。当日は「将棋界の一番長い日」と称されるだけあって、対局は静岡県で実施されましたが、東京にも熱気を帯びたファンが大勢詰め掛けました。たくさんのファンを前にして、私はいつも通り気持ちよく話をさせていただきました。   今期は最終局を待たずして、...

    2014-03-16

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.49

      いつもニャンとも言えない加藤一二三伝説をご愛読頂き、誠に有難うございます! 《目次》 1.丸田祐三九段 2.ベン・ハー 《本文》 1.丸田祐三九段   昭和35年3月、A級順位戦最終局を丸田祐三八段と指し勝利して、通算6勝2敗となった私は、翌年度の名人戦挑戦者となりました。丸田八段は実力者であったので、その人に勝てた私には自信が生まれました。   丸田八段は大山康晴15世名人と仲が良いことで知られていました。大山名人と私は4月から名人戦を闘い、1勝4敗した私は名人位獲得とはなりませんでした。   その後、共同通信社主催の「日本一杯争奪戦」で勝ち続けた私は、その年の10月には丸田八段と決勝の3番勝負を闘いました。第3局は矢倉で丸田八段が優れた作戦を用いました。それは後年、私が昭和59年配に高橋道雄王位に用いた作戦と同一のものでした。   私は後手で4四歩と突きましたが丸田八段は4四銀と積極的に出ています。丸田八段には完敗しましたが、高橋王位には同じ作戦で勝つことができました。これは「作戦が優れている」ということになります。   丸田八段に第1局は負けを喫した私でしたが、その後...

    2014-03-06

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  • ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.48

      毎度ニャンとも言えない加藤一二三伝説をご愛読頂き,誠に有難うございます! 《目次》 1.類い稀な名局の思い出ならびにマイナビ インターネット対局の体験 2.ベン・ハー 3.お知らせ 《本文》 1. 類い稀な名局の思い出ならびにマイナビ インターネット対局の体験   株式会社マイナビと私は、仕事上の長い付き合いがあります。  2007年2月(旧社名毎日コミュニケーションズより発行)に出版した『一二三の玉手箱』も同社からの出版でした。この本は、将棋の名場面を解説したものに加えて、書き下ろしのエッセイを収録したものです。   実はこの書籍タイトルは、私のひらめきにより名付けましたので、思い入れも大変深い作品となっています。   名場面というと、大山康晴15世名人対加藤一二三の十段戦リーグ戦で、大山15世名人が△5一飛、△5二飛と2枚縦に並び、先手の私が▲2七角、▲1八角と2枚並んでいる熱戦を御紹介しています。これは、まず前代未聞の感嘆すべきダイナミックな形です。 △5一飛と△5二飛は守りに徹した形で、二枚角で攻めている私が微かに指しやすくなっています。   しかしこの将棋は後に極めてユニ...

    2014-02-26

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加藤一二三 ブロマガ開始!

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