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小飼弾の論弾 #66「ネットの中立性と量子コンピュータの話」
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小飼弾の論弾 #66「ネットの中立性と量子コンピュータの話」

2018-01-30 07:00

    小飼弾の論弾 #66「ネットの中立性と量子コンピュータの話」

    「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
    11月27日(月)に配信した、ニコ生公式放送「小飼弾のニコ論壇時評」、および「小飼弾の論弾」の内容を数回に分けてお届けします。

    次回のニコ生配信は、2018年2月5日(月)20:00からのニコ論壇時評です。21:00からは通常の小飼弾の論弾になります。

    お楽しみに!

    2017/11/27配信のハイライト(その3)

    • ニコニコはこれからどうなる?
    • 「ネット中立性」の問題をどう考える?
    • 量子コンピュータと暗号

    ニコニコはこれからどうなる?

    小飼:なんか明日リニューアルとか。本来であれば10月中だった、というコメントが(笑)。

    山路:そうですよね。たしか番組でも言ったことがあるような気がするんですけれども。これはなにを、画質なんかのそういうサービスの安定性みたいなことが改善するとは言っているんだけれども、まだ全然詳細が聞こえてこないですから。

    小飼:というのか、さっきZOZOSUITを入手するために、Amazonがスタートトゥデイを買うとか買わないとかという話が出てきましたけれども、niconicoもどこかに買われたほうがいいんじゃない?

    山路:ちょっと聞いてみますか? niconicoは買われたほうがいいんですかね、みたいな。じゃあ、アンケートを出していただけますでしょうか? niconicoはどこに買ってもらうべき?

    小飼:1番、厳密にはこれAlphabetと言うべきですよね。すごい、もう身売りされることになっているのね。

    山路:2番、bilibili。中国のbilibili動画というやつですね。3番がNetflix。4番、もうKADOKAWAが買ったじゃん(笑)。

    小飼:今、niconicoを買うと、もれなくKADOKAWAが付いてくる(笑)。

    山路:bilibili動画の再生数半端ない。もうniconicoを全然超えているみたいですね。

    小飼:Alphabetが買ったら、やっぱりニコTubeとかになるわけで、元のさやに収まるという言い方もできますよね。昔はYouTubeの動画にコメントだけ被せていたので。

    ──結果出します。

    小飼:なにあの分かれ方。意外とNetflix人気ないな。でもNetflixが一番ちゃんとやってくれそうな気がするんだけどな、技術的には。

    山路:動画配信の安定、トラフィックの安定性みたいなこととか、しかし意外にこれはKADOKAWAの現状維持がいいというのもあるんですかね。それが一番多いですよ。もうKADAKAWAが買ったじゃんというのが。
     弾さんとしては、どんなところがniconicoの問題だと思っていますか?

    小飼:まず、ほかがもう無料化しているものに、変なかたちで金をとっているし、金を払ったからといってきちんとしたベネフィットがあるかどうかというのがとても怪しいし。

    「川上のやる気のなさ。」(コメント)

    小飼:そのへんが、Netflixいいんじゃないと思った。

    山路:私がニコニコに関する不満は、配信者が購読者に対するサービスを柔軟に設定できないこと。

    小飼:本当にニコ動に関して言いたいのは、ちゃんと商売しろなんですよ。

    山路:例えば、見てもらいたい無料動画があっても、ログインしなきゃ見られないとか。

    小飼:でも技術的にそのへんは、日本普通の意味でやばくない? というのは思いますね。

    山路:日本全体の状況で?

    小飼:だってniconicoよりbilibiliのほうがいいしさ。僕はやっていないから伝聞でしか言えないんだけれども、いまだにFlash使っている『艦これ』よりも、『アズールレーン』のほうがいいんじゃないかというのも。だから、技術的に負けているんじゃない?

    山路:IT関連のエンジニアからは、中国のサービスになにもかも負け始めていますよとは聞きますね。中国のbilibili動画にしても、元々niconicoのパクリサービスとしてスタートしたようなところがあるわけですよね。

    小飼:なんだけれども、niconico自体YouTubeに乗っかって始まったサービスだから。

    山路:大きなことは言えないと。このbilibili動画で言うと、中国、bilibiliの日本法人が減資、資本金を減らしたという。元々6億あったのを、5億2,000万減らして8,000万円に。

    小飼:これは、日本から手を引くというふうには簡単には言えない。というのも、世界的大企業の日本法人が、株式会社から合併会社に変わっちゃったというのはあるでしょ? それに似たような流れでやっているんじゃないかと。

    山路:Appleなんかもそうでしたね。

    小飼:Googleもそうだし。

    山路:ちなみにそれは、株式会社からそういうふうなことにすることで、どういうメリットがあるんですか?

    小飼:税制上のメリットですよね。結局のところ、オペレーションはもう、大事なことはみんな本国でやっていて、日本は本当に苦情窓口くらいしかないのであれば。

    山路:たしかドワンゴも1回中国に進出しようとしたことがあったらしいですけれどもね。このbilibili動画の今の伸びとかを見ると、そのまんま中国でがんばったほうがよかったじゃないかというような気もするんですけれども。niconicoは今後、どこかに買収されたほうがいいんじゃないかという話題が出ましたが、配信ビジネスは大規模な資本がないと、どんどん苦しくなっていくのかなと。このままの規模でniconicoは大丈夫なのかな、という気は正直するんですけれどもね。

    小飼:それは本当に思う。だからそれもあって、さっきNetflixというのも挙げてみたんだけれども、なんか1番人気なかったね。

    山路:Netflixのドラマとか面白いですけれどもね。

    小飼:でも、Netflixの技術的に一番すごいところは、Netflixが自分たちで展開しているCDNというのか、キャッシュサーバーですよ。それぞれが独自のAIっぽいものを持っていて、どんな動画が人気あるのかというのを先読みしてキャッシュしてくれる。

    山路:それは国単位でやっているんですか?

    小飼:ISP単位でやっている。Netflixが、ISPにただで置いてくださいと。ISPのほうはものすごいご利益があるんですよ。外にトラフィックが出ない。

    山路:同じコンテンツだったら、そのCDNのサーバーから配信すればいいだけだから。

    小飼:ものすごいトラフィックを節約できる。ただ、それができるというのは、Netflixが生放送でないからというのもあるんですよ。

    山路:一切ライブやっていないですもんね。

    小飼:その意味ではニコニコというのか、ドワンゴは、Netflixが持っていないものを曲がりなりにも持っているかなと。
     
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