13人の愛好家による、どこよりも濃い独ブンデスリーガ2015-16シーズンプレビュー・中編
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

13人の愛好家による、どこよりも濃い独ブンデスリーガ2015-16シーズンプレビュー・中編

2015-08-15 01:35

    ※上編の続きです。上編のアドレスは、以下の通り。

    http://ch.nicovideo.jp/football-kyo-no-utage/blomaga/ar851099



    第3章 激突!順位予想

    順位予想の的中率は、“スカウティング能力”の正確さを表す。果たして、誰が最も優れた眼力を有しているのか。執筆者達はプライドを懸け、精度を競う。



    昨季のプレビューでは7人中7人がバイエルンの優勝を予想したが、今季は13人中6人にとどまった。昨季の後半戦は強さに翳りが見えた上、今年7月7日には独「ビルト」がグアルディオラ監督とミュラーが練習中に怒鳴りあったと報じるなど、不穏な空気が漂っており、史上初の4連覇を困難と見る執筆者が多い。

    そして、新たな王者として名前が挙がったのは、昨季2位のヴォルフスブルク、同3位のボルシアMG。特にヴォルフスブルクは、5人が1位に推した。ただ、ヴォルフスブルクを3位以下に置く執筆者も少なくなく、評価は割れた。

    昨季、思わぬ低迷を喫したドルトムントは、13人中11人がチャンピオンズリーグの出場権を取り戻すと分析。一方で、同じルール地方の雄・シャルケは全体的に低評価。4位以内に入れたのは僅かに2人で、3人はヨーロッパリーグのチケットすら得られないと判断した。

    中位以下に目立った偏りはないが、6人が降格、2人が2部3位との入れ替え戦に回ると位置付けたハノーファーは、苦戦を余儀なくされそうだ。昇格組の中では、アウディが支えるインゴルシュタットの“生き残り”を4人(入れ替え戦も含めれば6人)が予測した。

    なお、昨季は暁と昴が4クラブ、まるよし、Holli、Siebenendenwegが3クラブの順位を完璧に当てた。上下1つずつの誤差まで認めれば、暁と昴は8クラブ、まるよしとSiebenendenwegは6クラブ、Holliは5クラブまで増える。昨季の“王者”である暁と昴が連覇を果たすのか、それとも他の11人が“下剋上”を起こすのか。執筆者による戦いも注目だ。


    ■バイエルンの4連覇はない

    文・脚魂



    バイエルンの4連覇は無いと思う。ならばヴォルフスブルクを1位にしてもいいじゃないか!8~15位に入れたクラブは実力が均衡している感じがする。


    ■“鼻差”でボルシアMGが優勝

    文・Siebenendenweg



    優勝争いは上位3チームで争われ、ボルシアMGが鼻の差で優勝を達成する。トゥヘルを迎えたドルトムントは、もともとポテンシャルはあり、4位に滑り込む。ヴォルフスブルクはデ・ブルイネの去就次第。中位は継続性と戦力を踏まえて順位付けしてみた。シャルケは混迷のシーズンを抜けることができるかはフロント次第だと思う。アウクスブルクは、昨シーズン驚きをリーグに与えたが、今年も面白い存在になると思う。

    残留争いはマインツから下で争われることになる。フランクフルトもGKが不安定な出来なら加わる可能性はある。昇格組については、ダルムシュタットは、戦力的に一つ落ちる印象。インゴルシュタットは入れ替え戦枠に滑り込みそう。予想は一応したが、最後までどこも熾烈な争いになるシーズンを1ファンとして期待したい。


    ■シュツットガルトとHSVに復調の予感

    文・昴



    正直、今季は昨季とは段違いに予想が難しかった。今季のバイエルンは絶対ではなく、ルール地方の2チームは復調し初昇格の2チームが状況を複雑にすると感じている。

    それでも王者は僅差でバイエルンと予想する。すでに綻びが見えている王者だが、それでも今季を耐え切るのではないか。個の力の差は大きい。

    ドルトムントは流出を防ぎビュルキやカストロと言った実力者を確実に補強。昨シーズンの様な疲労感がなくシーズンを迎えればバイエルンと競うことは十分可能に見える。ヴォルフスブルクもクルーゼを加え確実に上積みができた。イングランド方向の不愉快な買い物に巻き込まれなければ、今年もチャンピオンズリーグ圏内は確実だろう。

    4位はレバークーゼン。シャルケのフロントが改心しない限りはCL圏を守れるのではないか。上の3チームに負けない個性は揃っている。

    さて、シャルケ、ボルシアMGまでは例年通りとして、今季はその下に大きな変化が。ここ2年、ギリギリを凌いだシュツットガルトとHSVの復調を予想する。

    ベテランが一斉に退団したHSVは正しい道を歩み始めた様子。あとは怪我人が続出なんてことがなければ過去2季のような地獄は見ずに済みそう。

    そしてシュツットガルト。昨シーズン終盤のイメージを持ったまま開幕できれば、残留争いからは抜けそうだ。

    初の欧州の舞台に立つアウクスブルクは少し順位を落とすと予想。それでもヴァインツィール監督なら、危険に晒すことなくシーズンを終えるだろう。

    ここから下位へ。フィルミーノが抜けたホッフェンハイムにはクラニィが加入。ずっと見たかった選手がようやく独ブンデスリーガに帰ってきた。戦力収支はややマイナスで少し順位は落としそう。

    昨シーズン復調したブレーメンだがFWの2枚看板が揃って移籍しまた低迷しそうな状況。せめてどちらか片方でも残っていれば…。

    残留争いは昇格2チームに加え、昨シーズンはギリギリで残留を決めたヘルタ・ベルリンとハノーファー。そして私の文章でお馴染みアルミン・フェーが率いるフランクフルト。何故、この男に仕事があるのか…とはいえ、彼にとってはまともな実績がある最後のクラブになったので(昨年のシュツットガルト参照)、是が非でも結果を出したいところだろう。

    チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグに出場するチームの勝ち上がり予想は、まずCLから。バイエルンがベスト8、ヴォルフスブルクがベスト8、ボルシアMGが ベスト16、レバークーゼンがベスト8。バイエルンの予想は昨シーズンから1つ落ちたベスト8。チームを取り巻く雰囲気の悪化もあるが、それ以上に昨シーズンから強豪チームに対して勝てておらず、リーグはともかくノックアウトはきついのでは…と。ヴォルフスブルクとレバークーゼンは、ベスト16を超えられる実力はあると思うが、グループステージおよび決勝トーナメント1回戦のドロー次第。ボルシアMGには、まずグループステージを確実に突破して欲しいところ。

    昨年の予想と違いドロー前なので、ドローを見るとちょっと予想が変わるかもしれないが…。ここ数シーズンと同じく4つ上がりでそこからが壁になると予想。

    ELは、アウグスブルクがグループステージ突破、シャルケがベスト4、ドルトムントが優勝。初の欧州参戦となるアウグスブルクには、まず経験を積んで、あわよくばグループステージを突破して欲しい。戦力的に両立は厳しいかもしれないが、欧州に参戦するチームとして無様な姿を晒すことは許されない。

    本来、CLでもトーナメント進出がノルマとなるシャルケとドルトムントのベスト8以上は義務。特に今年のドルトムントには優勝する資格があると思う。トーナメントの上の方でダービーが見られる展開になればと期待する。


    ■抜け目ない補強のボルシアMGが“大穴”をあける

    文・月峰総一朗



    恐らく、ボルシアMGを首位に選んだのは自分くらいだろう。クラマー、クルーゼを失ったが、ストライカーのドルミッチをレバークーゼンから獲得、そしてハノーファーからシュティンドルを獲得と、抜け目ない補強だなという印象。ドルミッチがハマれば今シーズンも良いところまで行けるだろうし、このチームには優れた指揮官、そして一貫性のあるパフォーマンスと継続性が存在する。大穴だが、誰もボルシアMGは予想しないだろう。だからこそ首位に推した。

    バイエルンは恐らく空中分解すると予想し、あえて優勝候補を2位とした。スタメンには実力者を備え、ユベントスからビダルという独ブンデスリーガを知る選手を補強。しかし、グアルディオラはシュバインシュタイガー放出を悔やむことになるような気がしている。彼は大きな役割を与えられなくなってしまっていたが、精神的支柱であったことは疑いの余地がない。

    勝利し続けるもファンの支持を得ることできないグアルディオラ監督。もし結果が伴わなければ、スタジアムの雰囲気は悪化し、ドレッシングルームには言語別の派閥が生まれるだろう。常勝が義務であり、チームが崩壊せずに進み続けるには、ひたすら勝ち続けなければならない。

    ヴォルフスブルクはデ・ブルイネが移籍しなければ優勝は可能だが、彼には移籍の噂が絶えない。この創造性溢れるベルギー代表を死守することが、まずこの夏最大のミッションになる。補強自体は満点で、ゴールもアシストもできる器用なストライカー・クルーゼの獲得は、このチームに大きな可能性を与えるはずで、最後のピースになるだろう。

    レバークーゼンは、昨季の独ブンデスリーガでも屈指のプレーを披露したカストロがドルトムント移籍。この穴を埋める選手は、そう簡単には見つからないだろう。シュミット監督は前線からのハイプレッシングを軸にした鋭いフットボールを行うが、昨季は浮き沈みも激しかった。まずはどこまで一定の力を披露できるかである。ベララビは今季このチームの大黒柱にならなくてはならない。クラマーが復帰、HSVから若手センターバックのターを獲得したのは良い補強。個人的には注目しているクラブの1つだ。

    シャルケは監督がブライテンライターに。現段階ではチームを上手く率いているように見えるが、結局このクラブの「悪癖」次第である。結果が伴わない時期、果たしてブライテンライター監督をフロントは擁護し続けることができるだろうか。ブライテンライター監督と共に長期的プランを立てるならば、フロントの我慢は必須である。

    マインツから今ドイツで注目株のガイス、ブレーメンからストライカーのディ・サントを獲得。ベテランのリーターと補強に関してはエクセレント。魅力的な若手選手も多く、十分に可能性を感じるチームであり、ブライテンライター監督の手腕が試される。そしてドラクスラーを守り抜くことが出来るのかどうか。極めて興味深い事案である。


    ■カウンター対策が進み、怪我人を防げれば、バイエルンはCLで優勝を狙える

    文・とんとん



    1位はバイエルン。毎節安定した戦いぶりで、取りこぼしが少ない点は他の上位陣に比べると抜きん出ている。2位はヴォルフスブルク。このチームも今季、安定した成績を残しそう。1トップに入る選手の得点力がカギを握りそうな予感。3位はドルトムント。懸念された主力流出による影響が無く、トゥヘル新監督の下で復活しそう。4位はレバークーゼン。移籍市場では上手く立ち回れた印象。より上を目指すにはハイプレスからのショートカウンター以外の攻撃の幅を増やしたい。そういった意味では左SBのウェンデルに注目。

    5位はボルシアMG。ドルミッチを獲得したとはいえ、遅攻と速攻、両方の攻撃の中心であったクルーゼが移籍した影響が想像以上に出そう。杞憂であることを願う。6位はシャルケ。組織力では他の上位陣に比べ落ちる印象。ただ選手の質は高いのでこの順位。

    7位はケルン。ヴィマーの抜けた穴はハインツ、ソーレンセンの獲得で埋めたため、堅守は健在。プレシーズンマッチで試した4-1-4-1も非常に機能しており、昨季の課題だった得点力の改善が見込めそう。8位はフランクフルト。シュテンデラやアイクナーを中心としたサイド攻撃の質とターゲットとなるマイアー、セフェロビッチとのバランスが良好。ライナルツ、アブラアムといった守備的な選手も獲得し、充実したシーズンを送れそう。

    9位はブレーメン。ゼルケ、ディ・サントという万能型2トップがチームを離れ、攻撃の幅は狭まった。しかしバルテルス、ウジャーを起用し、狭いスペースを突く攻撃が可能に。プレシーズンマッチではバレンシア、セビージャを下すという結果も残している。10位はアウクスブルク。平均年齢が非常に高く、ヨーロッパリーグとの「二足の草鞋」となる今季は順位が落ちるかもしれない。それでも昨季予想外の順位につけたヴァインツィール監督の采配に期待している。

    11位はホッフェンハイム。ゲームメーカーのフィルミーノの移籍が響きそう。これを機に攻守のバランスが改善されれば、順位を上げることが可能なはず。12位はマインツ。ガイス、岡崎が抜けて攻撃の形が昨季にも増して不鮮明なものになりそう。バウムガルトリンガーを中心に中盤の守備が安定しているため降格はないが、前述の理由で上位進出も難しそう。

    13位はHSV。プレシーズンマッチを見る限り、ようやくチームとしてまとまってきたという印象。ビルドアップが改善され、テクニックに長けた選手の多い2列目を生かすスタイルが確立できれば期待できそう。14位はインゴルシュタット。毎シーズン昇格組のうち1チームは残留するイメージがあるのでこの位置。ゲームメーカーのグロス、トップのハルトマンを中心に攻撃面は充実している印象だがカウンターに脆く前輪駆動の印象が強い。GKのニュランドに期待。

    15位はシュツットガルト。前線はマキシム、ハルニク、ヴェルナー、後方にはバウムガルトルなどタレントは豊富なので、チームとしての形が見えてくれば上に行けそう。現状はこの位置。16位はヘルタ・ベルリン。このチームは個人的に最もチームとしての形が見えてこない。メンバーだけ見れば下位に居るべきチームではない。

    17位はハノーファー。後方にはゾルク、アルボルノス、シュミーデバッハら繋げる選手が多い。しかしブリアン、シュティンドル、ホセル、ビッテンコートが退団。前線のメンバーが大きく入れ替わり、昨季からの得点力不足に拍車がかかりそうな予感。18位のダルムシュタットは見たことがないのでコメントを控える。

    チャンピオンズリーグは、バイエルンはカウンター対策を進め、怪我人の発生を最小限に防げれば優勝を狙えるチームだと思う。ヴォルフスブルクはサイド攻撃の脆さに改善の兆しが見えない。守備面での不安が拭えないためベスト16と予想。ボルシアMGは堅い守備ブロックとカウンターを武器にしているためダークホースとなる可能性は感じる。現実はグループステージの突破が目標。レバークーゼンは短期決戦に向いている戦い方であり、昨季アトレティコ・マドリーと接戦を演じた経験も有るのでベスト8。

    ヨーロッパリーグは、アウクスブルクはリーグ戦と並行して戦うだけの選手層を持ち合わせていないので、グループステージを突破できれば御の字。シャルケは怪我人が心配だが、ベスト16に残っていて欲しい。ドルトムントも同じく怪我人が心配ではあるが、上手くやり繰りしてベスト4に残れば成功と言えるだろう。


    ■順位表のトップにバイエルンの名前がないとは想像できない

    文・なかがわ しんや



    リーグ戦34試合を終えて順位表のトップにペップ・バイエルンの名前がないところを全く想像できない。それほど抜きん出ているように思う。一発勝負ならまだしも、34試合だと他クラブはノーチャンス。新加入のドグラス・コスタがすでにチームにフィットしており、ロッベン&リベリー不在でも穴を全く感じさせない。またラームのウイング起用もペップらしいアイデアで見ていて新鮮だ。

    2~6位は戦力が均衡しており非常に予想しづらかった。この中では、まずチームの完成度としてシャルケが1歩劣ると思い、6位にさせてもらった。今季も怪我人が続出するようだと厳しくなりそう。ウッチーは早く怪我を治して、しっかり休んで、シャルケに戻ってきて下さい。みんな寂しがっています。私も寂しいです。

    2位は当初ヴォルフスブルクを予想していたが、チャンピオンズリーグとの「二足の草鞋」に苦労しそうな点から3位にした。昨季ヨーロッパリーグを経験しているとはいえ、CLでかかる体力的な疲労、精神的なストレスは比にならない。前線はともかく後ろのメンバーの層の薄さも気がかりだ。

    ドルトムントは悪夢から覚め、非常に伸び伸びとプレーしている印象を受ける。前監督の遺産を受け継ぎ、そこにトゥヘル色が加わる今季、CL圏内は間違いないだろう。ただ、オーバメヤンの決定力はいささか心配…。

    レバークーゼンはロジャー・シュミット体制2季目で個人的に期待値は高い。選手ではイェドバイがCBの位置からバシバシ鋭い縦パスを入れていて、今季も彼に注目して見て欲しい。

    ボルシアMGはクルーゼが抜けた穴を埋められるかどうかにかかっている。というか、ぶっちゃけ埋められないということで5位の予想。チェルシーからローンで加入したCBクリステンセンはU-21デンマーク代表で印象に残る活躍をしていたので、注目していて損はない逸材だ。

    ここから7~11位の予想も非常に難しかった。

    ケルンは昨季のように得点力不足に悩まされることはないと断言する。チーム得点王のウジャーは抜けたが、代わりのFWにモデスト、ホジナーが加入しツォマーもレンタルから復帰。他にもビッテンコート、ヨイッチの加入で「ゴールが入らないチーム」から一転、魅力的なチームに生まれ変わる可能性が大アリ!

    ブレーメンはディ・サントが抜けたが、後釜にアメリカ代表FWヨハンソンを獲得し穴を最小限で塞いだ。上位進出に向けてはアキレス腱であるディフェンスラインの頑張りが必須で、GKヴィートヴァルトとCBヴェスターゴーアの活躍に期待したい。

    ホッフェンハイムは良い補強をしたと感じる。チェコ代表のSBカデラベク、スイス代表CBシェアーを獲得しディフェンスラインを強化。また、2部に降格したフライブルクからシュミットを獲得し、FWにはオランダで成長したウートと元ドイツ代表のクラニーの実力者2人を新しくメンバーに加えた。中盤のシュヴェグラー、ポランスキー、大黒柱のフォラントを含めて魅力的なスカッドが、ここに完成。ではなぜ9位なのかと聞かれると、リバプールに移籍したフェルミーノの影響が大きそうだから。

    10位に予想したのは我がフランクフルト。正直このクラブが一番予想しづらかったというか、もう予測不可能なクラブでほんと可愛くない(笑)。昨季得点王の「Fußballgott」(独語でフットボールの神様)、マイヤーを擁する攻撃陣の破壊力は引き続き健在だが、問題はやはり守備。昨季は特にアウェイで失点が多く、勝ち点を積み上げられなかったので、その辺の戦い方、フェーの采配もチームが目指す「ELの出場権獲得」には重要になってくる。

    シュツットガルトの魅力は、なんと言っても攻撃陣。ハルニク、ギンチェク、コスティッチ、ディダビの“ファンタスティック4”がブンデスリーガに旋風を起こす!(たぶん)

    アウクスブルクはヴァインツィール監督の残留が最大の補強と言わんばかりに戦力の上積みがなく、これでELとの兼ね合いは大丈夫なのか。これから補強があるのかもしれないが、今のままだとちょっと怪しい雰囲気があるようなぁ…。

    マインツは岡崎とガイスが抜けた穴、特に岡崎が張っていた1トップのところで苦労すると思う。その穴を武藤などのFW陣だけでなくチーム全体でカバーしていく必要がありそう。

    ここから下は、降格の可能性が十分にあると思っているクラブ。HSVは昨季大きな期待がかけられた結果、あの成績だったので、願掛けの意味も含めて少し控えめな順位にした。しかし、心の中では熱く応援しているから頑張れー。酒井高徳頑張れー。エクダルはやってもらわんと落ちるからマジ頑張れー!

    ハノーファーとヘルタ・ベルリンは、どっちも昨季から怪しい匂いがプンプンしているが「清武がいる」、「現地の予想ではハノーファーの16位予想が圧倒的で、それと一緒じゃ面白くない」という個人的な2点の理由から、ハノーファーを1つ上の15位に。プレシーズンマッチを見ていても低調な内容で、今季も“降格”の2文字を気にしながらのシーズンになると予想する。

    ヘルタ・ベルリンは、残念ながらプレシーズンマッチを見ることができていないが、結果だけ見るとかなり状態が悪そう。首都クラブとして1部残留は絶対果たして欲しいところだが…。

    ダルムシュタットとインゴルシュタットの昇格組2クラブもプレシーズンはノーチェックなので判断材料に欠けるが、戦力は圧倒的に他クラブより劣る。その中で、どちらを上の順位にしようかある意味悩みまくったが、昨冬にダルムシュタットの試合を観に行ってスタジアムのソーセージが美味しかったので、そのお礼も含めて17位にさせてもらった。

    3部から一気に階段を上がってきたインゴルシュタットが奇跡の残留を果たすにはGKニュランドの大活躍無しにはあり得ないだろう。攻撃陣に目を向けるとオーストラリア代表FWのレッキーも在籍しており、同じアジアの選手として彼の活躍にも期待だ。

    チャンピオンズリーグでは“ドイチャー・マイスター”のバイエルンに「最高で優勝。最低でも優勝」の合言葉の下、ぜひともビッグイヤーを掲げてもらいたい。レバークーゼンは昨季惜しくも決勝トーナメント1回戦で敗退したので、今季はその壁を越えてベスト8以上の結果を期待。ヴォルフスブルクとボルシアMGは厳しいグループに入る可能性がたぶん(クラブランキングを把握してないので、はっきりとしたことは言えないが…)あると思うので、まずはグループステージの突破を目標に頑張って欲しい。

    ヨーロッパリーグでは、まずドルトムントにはベスト4位以上を望みたい。シャルケには最低でもベスト8という宿題を出す。持っている戦力からしたら可能な範囲だろう。まさか「リーグ戦も忙しくて宿題忘れましたー」とかにはならないよね?アウクスブルクはグループステージの突破が1つの目標になるはず。リーグ戦との掛け持ちは厳しいが、ドルトムント兄さん、シャルケ姉さんの後をしっかり追って付いていくこと。あの2人は欧州経験豊富だから大丈夫、決して道を間違えたりしないから!(笑)


    ■今季のバイエルンに絶対的な強さはない

    文・Fusshalt



    DFLスーパーカップのプレーぶりを見て、今季のバイエルンには絶対的な強さはないと判断。しかし、ヴォルフスブルクにも他を圧倒できるだけの力はないだけに、差はほとんどないと思われるが、僅差でヴォルフスブルクが優勝するのではないかと予想。レバークーゼンは層の薄さが足を引っ張って勝ち切れずに3位と予想。シャルケをドルトムントより上に置いたが、これはドルトムントの現在の面子でどこまでポゼッションフットボールを貫けるかが不明なためである。監督の力量、選手層共に互角と言えるため、逆転もあり得る。

    また、降格はハノーファーと昇格の2チームと予想したが、アウディの資金次第ではインゴルシュタットは残留を狙えるかもしれない。逆にダルムシュタットは昨季のパーダーボルンと被る。選手の頑張りと監督の戦術指揮だけでは資金難に打ち勝てないだけに、どこまで資金を集められるかが焦点になりそう。ハノーファーは選手補強が上手くいっていない印象を受けるだけに、今季は苦戦するのではないだろうか。

    チャンピオンズリーグに関しては、全チームがグループリーグ突破を出来るだろう。ノックアウトラウンドは対戦相手次第で3チームはベスト8へ駒を進められるだけの力は持っていると思う。後はくじ運次第といったところだが、優勝は無理であろう。ボルシアMG、ヴォルフスブルクは経験のなさから安定した戦いができるとは言いがたく、バイエルンは明らかに戦力がダウンしている。レバークーゼンは相性の良し悪しがはっきりしているため、相性の悪い相手に対してどう戦えるかが肝になりそうだ。

    ヨーロッパリーグは出場する全チームがノックアウトラウンドへ進める力を十分に持っている。それだけに、チームがどこまでELに本腰を入れるかが焦点となりそうだ。特にシャルケとドルトムントに関しては、少なくともノックアウトラウンドの3回戦までは最低進まねばならないだろう。それだけの戦力は保持しているはずだ。問題となるのは指揮官がいずれも国際舞台の経験を持っていないことだ。いかに早く、異国での戦い方をマスターできるか。それによってはグループステージでの敗退も十分にあり得るだけに、チーム全体での戦い方が問われそうだ。


    ■バイエルンとヴォルフスブルクの“マッチレース”

    文・ふみ



    今季はバイエルンとヴォルフスブルクの2チームが抜け出すのではないだろうか。今季のヴォルフスブルクは昨季からの継続で臨むシーズンとなり、開幕から安定感のある戦いが期待できる。主力全員の残留に加えて、上位争いのライバルとなるボルシアMGからドイツ代表の万能FWマックス・クルーゼを獲得するなど、戦力の上積みに成功した。バイエルンを脅かす存在になることを期待したい。

    ドルトムントとシャルケの2チームは、本来は優勝争いに食い込んでくることを期待したいが、監督を交代して迎えるシーズンであるだけに、昨季と同様に第2グループで終えると予想する。ドルトムントが主力全員の残留に成功した一方で、シャルケは選手が大きく入れ替わった印象だ。後者に関してはチームの礎を築くべきシーズンであり、今季は我慢を強いられるかもしれない。

    今季のダークホースとなり得るのは、北部の2クラブとシュツットガルトといった近年低迷していた3チームと予想する。

    ブレーメンは、昨季の就任後の勝率が5割を超えたヴィクトール・スクリプニク監督が、初めてシーズン頭からチームを率いる。実力のあるGKフェリックス・ヴィードヴァルト(フランクフルト)の獲得など、補強は的確だったのだが、オフにダヴィー・ゼルケに続いてフランコ・ディ・サントまで失ってしまった影響は計り知れない。

    シュツットガルトはここ3シーズンに亘り低迷を続けているが、思い切った人事異動を行い、クラブ全体として生まれ変わりを狙う。ライプツィヒを4部から2部へと順調に押し上げた経験を持つアレクサンダー・ツォルニガー監督は、初の1部での監督挑戦で未知数な部分は多いが、一方で昨季終盤の巻き返しは現有戦力のポテンシャルを示していた。主力の多くが残留し、ルーカス・ルップ(パーダーボルン)の獲得に成功するなど、明るい材料は多い。

    今季苦戦しそうなチームには、ハノーファーを挙げる。長らく懸念材料だった右SBにオリヴァー・ゾルクを獲得したが、失点数が多いチームであったことは昨季も例外ではないにもかかわらず、CBの補強は下部組織からヴァルデマル・アントンを昇格させただけであった。確かに昨季は守備の要のアンドレ・ホフマンを負傷で欠いた影響もあったが、不安は大きい。また、昨季抜群の連携を見せたジミー・ブリアン、清武弘嗣、ラース・シュティンドルのトリオだが、そのうち清武を除く2人がクラブを去った。前線には新加入の選手が多く、速やかな連携の構築は、打ち合いを制することが必要になりそうなチームにとって急務だ。

    昇格組の2チームは戦力的に厳しく、苦戦することが想像できる。インゴルシュタットのラルフ・ハゼンヒュットル監督と、ダルムシュタットのディルク・シュスター監督が、厳しい戦力事情の中でどうやりくりしていくかは注目だ。

    チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグは、UEFAクラブランキングで順位が低いヴォルフスブルク、ボルシアGM、アウクスブルクはグループステージから厳しい戦いになりそうだが、今年こそは出場全7チームが揃って決勝トーナメントに進むことを期待したい。


    ■CLはボルシアMG以外の3チームが決勝トーナメントに進む

    文・まっつー



    チャンピオンズリーグはバイエルンがベスト8、ヴォルフスブルクがベスト16、レバークーゼンもベスト16、ボルシアMGはグループステージで敗退と予想する。


    ■ホッフェンハイムに躍進の気配

    文・ゆんゆん

    順位予想といっても所詮は予想という名の妄想に過ぎないので、好き勝手言わせてもらう。

    期待を込めて、ズバリ今季の独ブンデスリーガはバイエルンが優勝を逃す。優勝はDFLスーパーカップを制したヴォルフスブルク。ただし、デ・ブルイネの流出阻止が絶対条件だ。2位はレバークーゼン。2位が似合うから(冗談です)。ドルトムントはトゥヘル新監督次第だが、フンメルスやギュンドアンら移籍が噂された主力選手達が残留したので、戦力としては4位以内に入ってくるだろうと思う。

    バイエルンは低迷したとしてもチャンピオンズリーグの出場権は逃さない。そこは底力。クルーゼが抜けたボルシアMGは代役ドルミッチの出来にもよるが、久々に出場するCLとの両立で精一杯だろう。中盤で息切れし、終盤にかけて巻き返すが、惜しくも4位には届かないと予想する。

    躍進を予想するホッフェンハイムだが、さすがに上位クラブの壁は厚くヨーロッパリーグ止まり。シャルケはCL復帰はならずも、若いビッグタレント達が躍動し、16-17シーズンに希望を抱かせる形で終える。

    我らがブレーメンはEL圏内が目標だが、シャルケを上回るのは難しいかなということで、8位と控えめ(?)の予想。以下、中位の順位は正直言って特に理由はない。

    ブレーメンにとって宿敵であるHSVについて。3季連続の16位・入れ替え戦進出の偉業を成し遂げてもらい、残留のため必死にもがき苦しむ様をニヤニヤしながら見物するのも一興だ。が、そろそろ低迷から脱してもらいたいというのが本音。煽りは挨拶みたいなもので、好きなことの裏返し。シーズンの中でHSVとのダービーが何よりの楽しみだし、彼らにはこれからも“倒すべき敵”であって欲しい。お互いを高め合う良きライバルで在りたいものだ。残留を争うのではなく優勝を争うライバルで。余計なことを言うようだが、ラッバディア続投で大丈夫なのかなと。てっきりワンポイントリリーフかと思っていたが…。

    アウグスブルクを下位に置いたのは、ELとの両立に不慣れだろうからという理由。降格は昇格組のダルムシュタット、シュティンドルなどが去り昨季より戦力値を下げたハノーファーと予想。フランクフルトは思いきって招聘したシャーフを1季目で節操なくクビにして、後任がフェーというのはお察しである。

    CLとELは本選の組み合わせも決まっていない段階で予想というのも難しいので、ノルマを書く。

    まずはCL組。バイエルンは決勝進出、ヴォルフスブルクとレヴァークーゼンはグループステージの突破。ボルシアMGは特になしで、できるだけポイントを稼いで帰ってきてくれればいい。レバークーゼンは、その前にラツィオとの厳しいプレーオフが待っている。仮にここで敗れてELに出場するならば優勝を目指したい。

    続いてEL組。シャルケはベスト8、ドルトムントはベスト4(優勝を狙って欲しい)、アウグスブルクはグループステージの突破だ。



    第4章 ダークホースを見抜け

    独ブンデスリーガには、毎シーズンのように旋風を巻き起こすクラブが存在する。例えば昨季は、経営規模では最下層のアウクスブルクが5位でフィニッシュし、ヨーロッパリーグの出場権を獲得。衆目を驚かせた。新シーズンに“台風の目”となりそうなクラブはあるのか。執筆者達に尋ねた。


    ■好選手を補強したシャルケ

    文・脚魂

    シャルケだ。元からいる選手個々のレベルは高い上に、ガイスとディ・サントという好選手を獲得した。あとはブライテンライター新監督がいかに上手くまとめるか、非常に興味深い。


    ■ホッフェンハイムとケルンに熱視線

    文・Siebenendenweg

    ホッフェンハイムとケルンがダークホースだろう。


    ■HSVとシュツットガルトが“サプライズ”を演出する

    文・昴

    前章でも述べたが、HSVとシュツットガルトが“復活”する。ここ2年の惨状を考えれば「サプライズ」と呼べる結果を出すと信じている。


    ■的確な補強とシュートカウンターでケルンが台頭

    文・とんとん

    ダークホースはケルンと予想する。今夏、モデスト(450万ユーロ)、ヨイッチ(300万ユーロ)ビッテンコート(250万ユーロ)、ソーレンセン(200万ユーロ)、ハインツ(150万ユーロ)、ホジナー(期限付き移籍)と的確な補強を行った。昨季は低い位置に押し込まれてなかなか攻撃に転じることができなかったが、監督のシュテーガーはプレシーズンマッチで4-1-4-1を積極的に試している。自陣に押し込まれる前に相手を捕まえ、ショートカウンターに持ち込む形が増えそうだ。

    またゲルハルト、ヨイッチ、フォクトら運動量豊富なCH(センターハーフ)とオルコフスキ、ヘクターら攻撃的なSBの連携が深まり、武器であるサイド攻撃に磨きがかかった。昨季の失点数がリーグ5位の少なさであることからも分かるように、守備に関しては非常に整っているチームである。そのため攻撃面での課題がクリアできれば今季のサプライズとなる可能性は十分にあるはずだ。

    日本人選手にも触れておく。長澤は器用でプレーの選択肢が広いためSHとして貴重なピースになりそう。大迫は4-1-4-1の際、FWではなくインサイドハーフとしての起用がほとんどである。シュテーガーが4-4-2に回帰するか4-1-4-1路線で進めていくかは不確かだが、大迫にとっては難しいシーズンになるかもしれない。


    ■“古豪”3チームが台風の目

    文・なかがわ しんや

    サプライズ候補に推すのは、いわゆる“古豪”の3クラブ。その候補筆頭はケルンだ。得点力不足に悩んだ昨季を振り返って攻撃的なポジションに積極的に補強。引き抜かれたウジャーやヴィマーの穴埋めも抜かりなく、上位に割り込むだけの力は十分にある。シュツットガルトはギンチェクがチームを引っ張れるかが上位進出の鍵。ブレーメンはプレシーズンマッチを見る限り、今季は“温帯低気圧”ではなく“台風”として期待できそう。また、フランクフルトから5季ぶりに復帰した新守護神・ヴィートヴァルトが良いGKなので、推しておく。


    ■優れた手腕の新監督の下、シュツットガルトが覚醒

    文・Fusshalt

    シュツットガルトを挙げたい。昨季は残留争いをしていたものの、ギンチェクがようやく1部のプレイスピードに慣れたことで、その能力を開花させつつある。また、ツォルニンガー氏が監督に就任して攻守の切り替えが速い攻撃的なフットボールになることで、彼のスピードにのったドリブルや裏へ抜けるプレーが、より強力にチームへとフィットすることとなる可能性がある。

    昨シーズンはライプツィヒの監督として序盤の快進撃を支えていたように、ツォルニンガー監督の手腕には問題ないだけに、乗ってしまえば上位を食う可能性も十分にある。課題は怪我人が多く出るコンディション管理だけだが、若手が多く出て来ているだけに何とか乗り切れるのではないか。今シーズンの台風の目になり得るチームとして期待している。


    ■指揮官のマネジメント次第でHSVは大化けする

    文・ふみ

    HSVの名前を挙げたい。チームは転換期にあると言えるため、今季は特に未知数の部分が大きい。ブルーノ・ラッバディア監督のマネジメント次第では、大化けする可能性を持っているチームだ。

    2季連続で2部3位との入れ替え戦に回り、苦しみながらも残留を決めた古豪だが、今オフはラファエル・ファン・デル・ファールトを筆頭に、ハイコ・ヴェスターマン、マルセル・ヤンゼンら、難しい状況でもチームを支えてきた選手たちの退団があった。

    しかし一方で、手薄なサイドバックに酒井高徳(シュツットガルト)、不安定さが目立ったセンターバックにはベテランの実力者エミル・スパヒッチ、さらにゲームを組み立てる能力に長けるアルビン・エクダル(カリアリ/イタリア)など、的確な補強を敢行。昨季の深刻な得点力不足に繋がったセンターフォワードの層の薄さも、ブンデスリーガでの経験が豊富なスヴェン・シップロック(ホッフェンハイム)やU-19トルコ代表のセンターフォワードであるバトゥハン・アルティンタシュ(ブルサスポル/トルコ)を獲得してきっちりカバーした。

    前線、特に2列目の顔ぶれは、リーグでも屈指の充実ぶりであることに疑いはない。2季連続で残留争いに巻き込まれたHSVだが、今季はプレシーズンのテレコムカップで優勝を遂げるなど、滑り出しも上々。チームの雰囲気は悪くないはずだ。今季こそはヨーロッパリーグの出場権を争うような戦いを期待したい。


    ■昇格組が旋風を巻き起こす

    文・Holli

    独ブンデスリーガへ初めて昇格したFCインゴルシュタット04とSVダルムシュタット98には、昨シーズンのパーダーボルンのようにサプライズを起こして欲しい。両チームについては、少し紹介をしてみたい。

    ~愛称は「シャンツァー」~

    まず、FCインゴルシュタット04。クラブ名の04は1904年ではなく2004年の創設を意味する。非常に新しいクラブで、創設11年で1部昇格まで登り詰めた。バイエルン州のチームであり、インゴルシュタットの人口は13万ちょっと。自動車メーカー・アウディの本社があり、人口の3割近くがアウディの従業員だ。ヴォルフスブルクのように企業が100%クラブの株を所有しているわけではなく、80.1%をクラブの事業体が持ち、残りをアウディの子会社であるクワトロ社が所有している。

    チームの愛称は「シャンツァー」。ドイツ語で「土塁」という意味で、中世にこの街がバイエルン州の城壁の役割を担っていたことに由来する。マスコットは恐竜の「シャンツィ」で、少なくとも同じモノが4体は存在することがチーム公式YouTubeで確認されている(https://www.youtube.com/watch?v=EaLrBJOsgPg)。

    監督は2013-14シーズンの途中からチームを率いているオーストリア人のハッセンヒュッテル。現役時代はFWとしてオーストリア代表でもプレーをしている。就任した年は最下位からの立て直しだったため10位に終わったが、2年目となった昨シーズンは開幕から好調を維持。前半戦で「秋の王者」となった。後半は勝ち切れずに引き分ける試合も増えたが、最終的には前半戦で1敗のみという貯金もあり、第33節で1部昇格と2部の優勝を確定させた。

    15-16シーズンに向けての補強は、現時点でそれほど大きな動きはない。降格したパーダーボルンからFWのエリアス・カチュンガ、オーストリア・ウィーンから左SBのズットナーを獲得。その他はノルウェー人GKのナイラント、ダルムシュタットからCBのブレゲリアが加入したのみだ。しかし、昨シーズンを戦ったメンバーのほとんどが残っているため、チームとしての成熟度は高い。

    基本は4-1-2-3で前線の3人の存在は対戦相手にとって非常に怖い。長身のヒンターゼアをトップに、右にレックス、左にレッキーという布陣が多く、ヒンターゼアのかわりにチームの精神的支柱であるハートマンというケースもある。

    前線だけに気を配っていると、中盤からパスカル・グロスのミドルシュートやモラーレスの飛び出しに翻弄される。またグロスのプレースキックは強力だ。

    チームの完成度から見て、残留の可能性は十分にあると思う。昨季までは1860ミュンヘンがダービーの相手だったが、初のダービーとなるバイエルン・ミュンヘンとの対戦も今から非常に興味深い。さらに、キャプテンのマルヴィン・マティプはシャルケのジョエル・マティプの実兄であり、兄弟対決も楽しみだ。

    ~数奇な運命を辿るダルムシュタット~

    SVダルムシュタット98はインゴルシュタットとは正反対で、1898年に創設された古い歴史あるチームである。

    ダルムシュタットはこの数年、数奇な運命を辿っている。12-13シーズンは3部の20チーム中18位で、降格の予定だった。ところが、15位のキッカーズオッフェンバッハが経営破たんによってレギオナルリーガ(4部)へ降格。ダルムシュタットは、辛うじて降格を免れた。

    翌13-14シーズンは、フォワードのシュトロー=エンゲルが3部の記録となる27得点を挙げ、チームを3位に押し上げる。このシーズンの3部はハイデンハイム、RBライプツィヒ、ダルムシュタットが終盤まで昇格争いを繰り広げる非常に面白いシーズンだった。

    3位でリーグを終えたダルムシュタットは、入れ替え戦でビーレフェルトと対戦。ビーレフェルトは1stレグをアウェイで3-1と勝利し、ダルムシュタットの昇格の可能性は初戦で消えたかと思われた。しかし、2ndレグは壮絶な試合となり、2-2のまま延長戦へ突入。110分にビーレフェルトが勝ち越したが、終了間際のロスタイムにダ・コスタがゴールを決めて、ダルムシュタットが2部への昇格を手にした。

    昨季の2部での戦いは、序盤から好調。「いずれは失速するだろう」という大方の予想を裏切り、最後まで昇格争いに残った。

    3部から同時に昇格してきたハイデンハイムやRBライプツィヒが順位を下げる中、最終的に2位でシーズンを終え、2部を1シーズン経験しただけで独ブンデスリーガへと駆け上がった。

    ダルムシュタットの補強は、まず降格したパーダーボルンから中盤のゲームメイカーであるヴランチッチを獲得。また昨シーズン途中からローンでプレーしていたヤン・ローゼンタルとファビアン・ホラントが完全移籍した。ホラントに続き、ヘルタ・ベルリンからはニーマイヤーが3年契約で加入。シュツットガルトからはラウシュ、ブレーメンのカルディローラなどもチームに移っている。中盤の要だったベーレンスがニュルンベルクに移籍したが、おそらく新規に加入したニーマイヤーがポジションを埋めるだろう。

    ダルムシュタットで注目なのは、何と言ってもマルコ・ザイラー。伸ばし続けているアゴヒゲは、一度見ると忘れられない。


    アゴヒゲが印象的なザイラー(左)

    28歳でハイデンハイムとの契約を切られた時は、キャリアの終わりを覚悟したが、ダルムシュタットのシュスター監督にチャンスを与えられた。

    ダルムシュタットでは出場の有無にかかわらず、キャプテンのズールー、FWのシュトロー=エンゲル、そしてザイラーが精神的な支柱となっている。


    ■ドルトムントの華々しい復活が目立つシーズンになる

    文・まっつー

    今季はサプライズというよりドルトムントの華々しい復活が目立つ年になるだろう。上位チームも年々決まってきており、バイエルン、ヴォルフスブルク、レバークーゼン、ボルシアMG、ドルトムントが安定し、新勢力の参戦を許さないのではと見ている。むしろ不安定なシーズンを送り続けているシャルケが、どこと取って代わられてしまうかというところに注目する。



    ■可能性を感じるホッフェンハイム

    文・ゆんゆん

    可能性を感じるのは、ホッフェンハイム。引き抜きの噂が絶えなかったフォラントとフィルミーノの2大タレントのうち、前者との契約延長に成功。後者はリバプールへ4100万ユーロという莫大な金額で売却した。補強面ではシェア、シュミット、ウートと要所に実績ある選手を獲得。売り時の目玉商品を高値で捌きつつ、比較的安価な即戦力を迎え入れ、上位を窺う陣容を整えた。今夏の移籍市場では上手く立ち回った印象だ。もちろん、商売勘定が直接成績に繋がるかどうかは別の問題。新戦力を加えたチームが上手く機能するかどうかは、ギスドル監督の手腕にかかっている。

    シップロック、モデストを手放した前線には、ロシアから帰還したクラニィを新たに加えた。この経験豊富なベテランの活躍次第で、昨季は思うように伸びなかった得点力にも改善が見られるはず。復活を期すサライも控える。長年チームを引っ張ってきたベックとサリホヴィッチが去ったからこそ、その役目を果たし得るルディやエルユヌッシなどには、さらなる奮起が求められる。



    第5章 とっておきのブレイク候補


    独ブンデスリーガでは数年来、10代後半や20代前半で先発に抜擢され、名を上げる選手が相次ぐ。新シーズンは、誰が後に続くのか。執筆者達が“とっておき”のブレイク候補を明かす。



    ■ブレーメンの救世主として大きな期待がかかるウジャー


    文・昴


    ウジャー(ブレーメン)、ホフマン(ドルトムント)、サネ(シャルケ)の3人を挙げる。



    ウジャーは、2枚看板を失ったブレーメンの救世主として大きな期待がかかる。彼がフィットしなければ降格に繋がるようなチーム事情であり…。まあ、すでに昨季の2桁ゴールでブレイクしているが…。



    ホフマンは昨季、怪我もあってマインツでは10試合3得点に終わった。それでも、ドルトムントに帰還する今シーズン、そろそろ期待できるのではないだろうか。



    サネは、下部組織から次々と現れる名手達の中でもレアル・マドリー戦でインパクトを残した1人。シャルケは、本当に下部組織は恐ろしく優秀だ。

    なお、マジョルカへの期限付き移籍がなければヴェレンロイターを挙げるつもりだったのは内緒だ。




    ■デビュー戦で衝撃を受けたシュテンデラ

    文・月峰総一朗

    マルク・シュテンデラ(フランクフルト)のことはデビュー戦から見ているが、当時17歳だったにも関わらず落ち着いたプレーを見せ、衝撃を受けたことを覚えている。昨シーズンは独ブンデスリーガで26試合に出場、スタメンの座を奪ったと言っても良いだろう。優れたフリーキック、視野の広さとボールテクニックやパスセンスを兼ね備えている。フランクフルトに収まる器の選手ではないが、現時点では無暗に移籍せず、フランクフルトで自らを磨き続けるべきだ。




    ■昇格したてのチームに欠かせないニュラン

    文・とんとん

    ニュラン(インゴルシュタット)、ヨイッチ(ケルン)、ネデレフ(マインツ)の3人だ。



    今夏インゴルシュタットに加入したノルウェー代表GKは、手足が長く横へのボールに強いだけでなく、ハイボールの処理にも秀でている。昇格したてのチームにとって欠かせない存在になるだろう。



    ヨイッチは今夏、ドルトムントから加入。キックの精度が高く、ケルンではセットプレーも任されている。運動量豊富で、チームのストロングポイントである攻撃的な左SBヘクターとの連携も良い。3センターを採用する可能性の高いケルンでは、ヨイッチの攻撃性が生かせそうだ。



    昨季は怪我に泣かされたブルガリア代表MFネデレフは、ボールの引き出し方が上手く、そこからの展開力にも長けたレフティー。ゴールよりもそれを演出するプレーに期待したい。




    ■プレーの幅が広がったローデ

    文・なかがわ しんや

    ポジション別に4人を挙げる。

    GKはインゴルシュタットのニュラン。



    2年前のU-21欧州選手権での活躍も記憶に新しい。英プレミアリーグなどからのオファーを断り、夢であった独ブンデスリーガの舞台に挑戦する。

    DFはブレーメンのデンマーク代表CBヴェスターゴーア。



    今夏に行われたU-21欧州選手権では、ベストイレブンに選ばれるほどの好パフォーマンスを披露し、主将としてデンマークを準決勝まで導いた。その能力を、昨季リーグで最多失点だったチームでもぜひ発揮してもらいたい。また、2メートル近い上背を生かしたセットプレーでの上がりにも要注目だ。

    MFでは、バイエルンのローデ。


    ローデ(左)

    1年前にフランクフルトから加入して以来、かなりプレーの幅が広がっていて非常に驚いた。バイエルンの中盤はポジション争いが激しく、昨季同様に出番は限られてくるだろうが、間違いなくペップの信頼は厚い。頑張れローデ!ヴィダルに負けるな!

    FWはシュツットガルトのギンチェクを推したい。



    ドルトムント時代から期待されてきた大型FWに、ようやく独ブンデスリーガの舞台で花開く時が来そう。怪我なく1年間を過ごせたら2桁得点、いや得点王も狙える!



    ■将来のドイツを背負うに足るター

    文・Fusshalt

    個人的な希望も含め、我がバイヤー・レバークーゼンに移籍してきたドイツU-19代表でキャプテンも務める若きCB、ジョナタン・ターを推したい。


    筆者撮影

    まだまだ成長期の選手であり、1対1の対応に難があるものの、その巨体を生かしたパワフルな守備と速さは既に一級品であり、将来のドイツを背負って立つに足る能力を秘めている。特に開幕前のプレシーズンマッチで守備の要であるトプラクが負傷離脱したことで、いきなりスタメンのチャンスを得た。できればゆっくり、ストレスのかからない場面で使いたかっただろうが、逆にこれをチャンスと変えることができるか。ぜひとも注目して欲しい選手である。



    ■課題の守備を改善し、スタメンを勝ち取って欲しい原口

    文・ふみ

    ボルシアMGのFWブラニミル・フルゴタ、ドルトムントのMFヨナス・ホフマン、ヘルタ・ベルリンの原口元気だ。


    フルゴタ
    出典)RP ONLINE

    レバークーゼンから獲得したヨジップ・ドルミッチが実戦デビューで早速ゴールを決めて存在感を示したが、フルゴタもマックス・クルーゼの後釜枠を虎視眈々と狙っている。一時期は決定機逸が目立ったが、昨季はヨーロッパリーグで10試合8得点とポテンシャルを発揮。この人が一皮剥ければ、ボルシアMGのチーム力も大きく上がることは間違いない。


    ホフマン
    出典)Tumblr: princeofdortmund

    ホフマンは昨季ローン移籍で加入したマインツではケガに苦しんだが、スピードを生かした動きでスペースに抜け出す能力に長けた選手だ。プレシーズンマッチでは、運動量を生かした積極的なプレーを披露しており、ヨーロッパリーグの予選では決勝点を奪取。2列目に豪華な顔ぶれが揃うドルトムントだが、スタメンとしての活躍を期待したい。



    原口
    引用:BERLINER-KURIER

    原口は昨季の終盤にようやくレギュラーに定着し、以降はチームの攻撃を牽引。スピードを生かしたプレーで、違いを生み出せる選手として重宝された。今季はミッチェル・ヴァイザーがバイエルンから加入し、2列目のポジション争いは一層激しくなると見られるが、パル・ダルダイ監督は負傷者が続出しているセンターフォワードでの起用も考えている様子。課題の守備面を改善し、スタメンを勝ち取って欲しい。


    ■U-21欧州選手権で格の違いを見せたキミッヒ

    文・Holli

    1人目は、1860ミュンヘン時代から注目していたユリアン・ヴァイグル。



    今季ドルトムントへ移籍したが、プレシーズンマッチやヨーロッパリーグの初戦を見る限りではスターティングメンバーとしてプレーしており、今季の活躍が非常に楽しみだ。

    また、ライプツィヒからバイエルンへ移籍したキミッヒにも期待している。



    U-21欧州選手権ではリバプールのエムレ・ジャンと並び、格の違いを見せた。層の厚いバイエルンだが、グアルディオラも「この先10年でドイツ最高の選手の1人」と評しているだけに、出場を期待したい。



    ■“主役”になる可能性を秘める17歳

    文・まっつー

    注目&活躍する選手には、バイエルンのベンコを推したい。



    多くの人にとって謎の存在であるが、彼はバイエルンのセカンドチーム所属の17歳。すでにトップデビューを果たしているガウディーノやグリーンよりも先に出番が訪れたことは、ペップの期待の高さが窺える。私自身、彼のことはまだあまり知らないのだが、ひとたびプレーを見れば、才能が感じられた。恐らく、左利きである彼の特徴は切れ味鋭いドリブルだ。ウィンガーとしてロッベンのようなタイプに近い。ライバルは多いが、17歳がバイエルンというワールドクラスのチームの主役になる可能性はある。また、個人的にわりと男前だと思うので、ガウディーノらとともに人気が出るかもしれない。


    ■ファン・デル・ファールトを彷彿させるデミルバイ

    文・まるよし

    ケレム・デミルバイはトルコ系ドイツ人の22歳。カイザースラウテルンへの1年間のローン移籍を終え、HSVに復帰した。



    ポジションはトップ下。アイディア溢れるパスや、左足から繰り出される強烈なミドルシュート、精度の高いセットプレーは、ファン・デル・ファールトを彷彿とさせる。

    2013年まではトルコの年代別代表に招集されてきたが、今年の3月、ドイツU-21代表に初招集。それによってデミルバイの注目度は一気に高まり、カイザースラウテルンへの残留も含めて争奪戦が繰り広げられた。最終的にHSVへの復帰が決まったが、現時点ではレギュラー争いに一歩遅れを取っている。本職ではないボランチでの起用も視野に入れつつ、激しいアタッカー陣のポジション争いを制することができれば、一気にブレイクを果たすだけのポテンシャルを持っている期待の若手だ。



    以下、下編に続く

    ※誤字や脱字、事実誤認、おかしい点などがあれば、遠慮なく指摘して下さい。コメント欄でも、twitterでも構いません。

    ※なるべく早く公開するため、中編と下編は最低限の編集しかしていません。順次、修正しますので、ご了承下さい。

    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。