どうか、『ハイスコアガール』を、殺さないでほしい。
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どうか、『ハイスコアガール』を、殺さないでほしい。

2014-08-07 02:14
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参考リンク(1):ハイスコアガールがSNKプレイモアから承諾を得ていなかった件で電子書籍版はどうなる? (by 最終防衛ライン3)


参考リンク(2):漫画「ハイスコアガール」スク・エニが自主回収 デジタル版は配信停止 (by ねとらぼ)



ああ、なんてことだ……
このニュースを最初に聞いたときには、「なんで、よりによって『ハイスコアガール』が……」と思ったんですよ。
実在のゲームをモチーフにした『ハイスコアガール』だからこそ起こった軋轢でもあったんですけどね。


参考リンク(3):【読書感想】『ハイスコアガール』 (by 琥珀色の戯言)

この【読書感想】に書いたように、僕は『ハイスコアガール』という漫画が大好きでした。
僕は子供時代、テレビゲームばっかりやっていたのです。
テレビゲームと読書くらいしか、世の中に面白いと思えるものがなくて。
でも、そんなインドア派+「役に立たないこと」に夢中になっている自分に、コンプレックスをずっと抱いていました。
漫画やドラマや小説になるのは、スポーツや音楽、恋愛に明け暮れた「青春」ばかり。


そんな、「自信が持てなかった、テレビゲーム漬けの学生時代」を、この『ハイスコアガール』が、少しだけ肯定してくれているような気がしたんですよ。
バカだったよな、その時間に英単語のひとつでも覚えておけば……と思う一方で、スポーツが得意でもなく、カッコよくもなく、『ログイン』と新作ゲームの発売日が人生で至福の日だった頃の僕を成仏させてくれるマンガなんだよなあ。
そうだよな、あれは、僕だけがかかっていた熱病じゃなかったんだ。
青春時代をゲームで浪費したんじゃなくて、あのめんどくさい時期を乗り切れたのは、テレビゲームがあったからなんだ。


今回の件で、僕には「どちらが悪い」とか、そういうことは全くわかりません。
ニュースから流れてくる情報だけで、判断することは難しいし、裁判官と同じ情報をもらえたとしても、僕にはその判決を出す能力がない。
そもそも、そういう「犯人さがし」みたいなのは、ひとりの外部の人間である僕の仕事ではありません。


僕は、ただひとつのことだけを言いたくて、この文章を書いています。


「大好きな『ハイスコアガール』を、こんな形で絶版にしたくない」


繰り返しますが「どちらが悪い」のか、あるいは「両方に問題がある」「どちらも悪いわけではないが、誤解がある」そのいずれかはわかりません。
でもね、今はいろいろもつれているのかもしれないけれども、この問題にとって、もっとも後味の悪い解決法は「『ハイスコアガール』を無かったことにすること」です。
『ハイスコアガール』の愛読者の多くは、僕みたいに、学生時代にテレビゲームにハマっていた現在の大人たち、そして、そんなゲーム文化に親しみを感じている若者たちだと思います。
みんな『ハイスコアガール』という作品世界と、それを構成している懐かしいゲームの攻略法やキャラクターの話が好きなんです。
『ゲームセンターCX』が人気長寿番組になったり、この漫画がこんなに売れたことによって、僕は自分以外に「そういうひと」がこんなにたくさんいるということを、ようやく知ることができました。


『ハイスコアガール』を活かすことは、今回
訴えている側のSNKプレイモアさんにとっても、絶対にプラスになると思うんですよ。
カプコンなどは、『ハイスコアガール』とタイアップしてのゲームイベントを行っているくらいですし。
いまはお互いの「妥協点」が見えなくなってしまっている状況なのかもしれませんが、『ハイスコアガール』とその愛読者にとっていちばん不幸なのは、このままお蔵入りにされてしまうことです。
それは、ゲームメーカー側にとっても、大きな機会損失です。


いや、何だか偉そうに「分析」しようとするのは、もうやめます。
それじゃ、何も伝わらない気がするから。
僕はひとりの末端のゲームファン、『ハイスコアガール』ファンでしかありません。
でも、ゲームが、『ハイスコアガール』が大好きなんです。


いろんな事情や障壁があるのでしょう。
それでも、『ハイスコアガール』を、殺さないでほしい。
トラブルを怖れ、ずっと読めないようにするのは、やめてほしい。
長い裁判をやって、『ハイスコアガール』を「消えたマンガ」の仲間入りさせるのなんて、あまりにもつらすぎます。


『ゲームセンターCX』も、「有野の挑戦」での公開範囲の問題などもあって、一時期「任天堂のゲームには挑戦できない」という時期がありました。
ところが、しばらくして、「有野の挑戦」に任天堂のゲームが戻ってきたのです。
そして、大きな軋轢があったと思われる任天堂と『ゲームセンターCX』は、その後、仲睦まじくなりました。
「ニンテンドーチャンネル」の公式動画コンテンツとして、有野課長の挑戦の動画がつくられるようにもなったのです。


お蔵入りといえば、名作『オバケのQ太郎』も、かなり長い間、本が絶版となっていました。
藤子不二雄のF先生とA先生は、「ベタベタはしていないけれど、信頼関係はF先生の最期まで続いていた」そうです。
ところが、F先生の死後、なんらかのトラブルで、ふたりの「共著」だった『Q太郎』は、しばらく「絶版」とされていました。
それが、ようやくまた単行本になり、読めるようになったのは、「『Q太郎』を読みたい人たちの声」の後押しが大きかったと思うんですよ。
そして、「『オバケのQ太郎』は知名度も人気も高く、単行本を出せば売れる、お金になる」と思われていたからこそ、面倒な著作権関係のトラブルがあっても、出版社はそれをなんとか世に出そうとしたのです。


『ハイスコアガール』を守るためのもっとも有効な方法は、この件での「悪者」を探すことではなくて、「『ハイスコアガール』が好きで、これからも読みたいと思っている人が、たくさんいることを、関係している人たちに知ってもらうこと」だと僕は考えているのです。


『ハイスコアガール』を続けていく、という前提が共有できれば、きっと、落としどころは見付かるはず。
というか、そうであってほしい。


僕には「『ハイスコアガール』を絶版にするのはやめてくれ……」と呟くことしかできません。
それはすごくもどかしいことなのだけれども、これが、唯一の「攻略法」なのだと信じています。
「裏技」があって、この問題をラクにクリアできるんだったら、もちろんそのほうが良いんですけどね。



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おれもそう思うぜ。愛しかないのだ。
21ヶ月前
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おいらもそう思います!愛しかありません!
法は人間を守る為にあるのだけれど、人間らしさも守らねばならないと思います!
本当にスクエニ編集部の無能さとプレイモアの酷薄さには反吐が出ますね。
20ヶ月前
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スクエニの迂闊さだけだろ問題は、 SNK側に罪は一切無い。
20ヶ月前
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また、中立をよそおったスクエ二擁護記事ですか。今回の件はどっちも悪いと言うほどスクエニの責任をぼやかすだけだというのに・・・
裏技?ありますよ、スクエニ編集部から生贄をだしてこいつが全部悪いですと公表して首にすればSNKの溜飲がさがり次の話ができる体制になると思いますよ
19ヶ月前
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