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  • 【編集長:東浩紀】ゲンロンβ15【機械のまなざし】

    2017-06-16 23:40
    540pt

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    【編集長:東浩紀】ゲンロンβ15【機械のまなざし】

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     ゲンロンβ15【機械のまなざし】
     2017年6月16日号(テキスト版)
     編集長=東浩紀 発行=ゲンロン

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    ◆◆◇◇ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━

    つながりβ 第3回 偶然の意味 吉田大八
    観光客の哲学の余白に 第3回 東浩紀
    スマホの写真論 第3回 自撮りのスマホは人工衛星 大山顕
    アンビバレント・ヒップホップ 第9回 抒情ガ棲ミツク国ノ詩 吉田雅史
    「ポスト」モダニズムのハード・コア――「貧しい平面」のゆくえ 第19回 黒瀬陽平
    ポスト・シネマ・クリティーク 第17回 湯浅政明監督『夜明け告げるルーのうた』 渡邉大輔
    「ゲンロンSF新人賞【実作】」講評録 飛浩隆
    佐々木敦+ゲンロンカフェ「ニッポンの演劇」シリーズ一挙紹介 山崎健太+有上麻衣+上田洋子
    今月のゲンロンスクール
    ゲンロンカフェイベント紹介
    五反田アトリエからのお知らせ 藤城嘘
    メディア掲載情報
    編集部からのお知らせ
    編集後記
    読者アンケート&プレゼント
    次号予告

    表紙:山口県周南工業地域 撮影=大山顕

     

    ━━━━━━◆◇◆━━━━━━
    つながりβ 第3回
     吉田大八
    「偶然の意味」

    (編集部より)
    巻頭リレーエッセイ「つながりβ」は、ゲンロンカフェにお迎えしている多彩なゲストの方々に、日々の興味関心事、イベントへの意気込みなどを自由に寄稿いただくコーナーです。
    ━━━━━━◆◇◆━━━━━━

     街中のカフェ、テラス席で向かい合う兄と妹。妹は、金星人として覚醒したことを告白する。兄も、自分は実は水星人なのだと応じる。おどろく妹。兄は、声を低めて続ける。「……この偶然には、絶対意味がある」

     以上、ただいま公開中の映画『美しい星』(原作・三島由紀夫)からの一節。ところで、偶然、それも意味ありげな偶然に人は弱い。シンクロニシティ、なんて横文字使われるとさらに容易く恋に落ちたあげく結婚までしたりする。ぼくらも話を作るとき、結局どれだけ意味ありげかつ自然な偶然(と言うだけでかなり胡散臭いけど)を設定できるか、に気をつかう。

     以前『パーマネント野ばら』という映画のロケ地を車で探していて、たまたま高知県西部の宿毛(すくも)という町にたどり着いた。宿毛……宿に糸へんをつければ、縮毛……つまりパーマネント……もうここしかないでしょ!とスタッフ一同盛り上がった。もちろん風景を含めた条件も良かったのだが、大事なのは、この「運命の場所」で撮影すれば、なにか目に見えないものが味方についてくれるような気がすること。天候だけじゃなく、無数の「不確定要素」に左右されるロケ撮影だからこその、一種の神頼みなのかもしれない。

     
  • 【編集長:東浩紀】ゲンロンβ14【視覚と誤配】

    2017-05-26 23:25
    540pt

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    【編集長:東浩紀】ゲンロンβ14【視覚と誤配】

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     ゲンロンβ14【視覚と誤配】
     2017年5月26日号(テキスト版)
     編集長=東浩紀 発行=ゲンロン

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    ※ より快適な環境でお読みいただくため、今号からはウェブ版でのご購読をご案内させていただくことになりました。巻頭エッセイ「つながりβ」下部にURLを掲載しておりますので、そちらをご確認ください。

    ◆◆◇◇ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━

    1. つながりβ 第2回 非言語を議論する 井上明人
    2. 浜通り通信 最終回 誤配なき復興 小松理虔
    3. 観光客の哲学の余白に 第2回 東浩紀
    4. スマホの写真論 第2回 片目とスクショとパノラマ写真 大山顕
    5. ポスト・シネマ・クリティーク 第16回 エドワード・ヤン監督『台北ストーリー』 渡邉大輔
    6. 亀山郁夫×岡田暁生「オーケストラと近代市民社会のみた(悪)夢」イベントレポート 井手口彰典
    7. 人文的、あまりに人文的 第13回 山本貴光×吉川浩満
    8. 今月のゲンロンスクール
    9. ゲンロンカフェイベント紹介
    10. 五反田アトリエからのお知らせ 藤城嘘
    11. メディア掲載情報
    12. 編集部からのお知らせ
    13. 編集後記
    14. 読者アンケート&プレゼント
    15. 次号予告

    表紙:いわき市三崎公園から見下ろす小名浜漁港と旧小名浜魚市場。2014年撮影。 撮影=小松理虔

     


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    つながりβ 第2回
     井上明人
     @hiyokoya6
    「非言語を議論する」

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    (編集部より)
    巻頭リレーエッセイ「つながりβ」は、ゲンロンカフェにお迎えしている多彩なゲストの方々に、日々の興味関心事、イベントへの意気込みなどを自由に寄稿いただくコーナーです。

     人間の身体がどのように世界を認識しているのか。人間自身が自らの認識の特性をそこまで把握できていないことはよく知られている。どんなに意識してもエッシャーの絵は錯視を起こしてしまうし、犬のような嗅覚をもつことも、コウモリのような空間把握も我々はできない。人間の世界認識は、犬からすれば特殊に見えるだろうし、同様に人間からすれば犬の世界認識は特殊なものに思えるだろう。我々の見る世界は我々の身体によって制約されてきた。

     しかし、VR/ARをはじめとした知覚のテクノロジー群はこうした身体の制約を補ってみせる可能性がある。ここで「補う」といったとき、三つの意味に整理できる。

     一つめは『マトリックス』や『ソードアート・オンライン』のように別の世界に没入し、代替する現実を体験するという意味だ。しかし、これは知覚の技術の一部にすぎない。

     二つめは、スーパーマンのように拡張された身体を生きることができるようになるという意味がある。たとえば小川奈美が制作した『えくす手』では、VR上で指の数を倍にしたり、異常に指を長くしたりしながらピアノを弾くことができる。
     
  • 【編集長:東浩紀】ゲンロンβ13【批評は再起動する】

    2017-04-15 11:45
    540pt

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    ゲンロンβ13 2017年4月14日号

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    13
    批評は再起動する

    2017年4月14日号
    編集長:東浩紀 発行:ゲンロン


     目次 

    1. つながりβ 第1回 きれぎれ 亀山郁夫
    2. 観光客の哲学の余白に 第1回 東浩紀
    3. スマホの写真論 第1回 記憶は場所にある 大山顕
    4. 批評再生塾定点観測記 第9回(最終回) 横山宏介
    5. 「ポスト」モダニズムのハード・コア 「貧しい平面」のゆくえ 第18回 黒瀬陽平
    6. アンビバレント・ヒップホップ 第8回 ねじれた自意識、ラップの生き死に 吉田雅史
    7. 浜通り通信 第49回 自分だけの生ではないからこそ 小松理虔
    8. フクシマ・ノート 第12回 人工透析患者たちの3・11 二上英朗
    9. 人文的、あまりに人文的 第12回 山本貴光×吉川浩満
    10. 新しいSFが、ここから始まった ゲンロン 大森望 SF創作講座最終講評会レポート 徳久倫康
    11. 〈24 Happenings in 2 parts〉――二つの「部屋」からなる二四のハプニング ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校第二期成果展「直接行動(ハプニング)を待ちながら」レポート 谷川果菜絵
    12. 「まつりのあとに」のあとに――新芸術校上級コース成果展フォトレポート ゲンロン編集部
    13. メディア掲載情報
    14. ゲンロンカフェイベント紹介
    15. 五反田アトリエからのお知らせ 藤城嘘
    16. 編集部からのお知らせ
    17. 編集後記
    18. 読者アンケート&プレゼント
    19. 次号予告
       

    ※渡邉大輔「ポスト・シネマ・クリティーク」は今号は休載です。

    表紙:批評再生塾第1~2期修了生たち。ゲンロンカフェにて、主任講師の佐々木敦さん、ゲスト講師の東浩紀とともに。 撮影=加藤甫

     


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    (編集部より)
    今号から始まった巻頭リレーエッセイ「つながりβ」は、ゲンロンカフェにお迎えしている多彩なゲストの方々に、日々の興味関心事、イベントへの意気込みなどを自由に寄稿いただくコーナーです。

    第1回 亀山郁夫「きれぎれ」


    「五匹の象」への挑戦がはじまってから、はや一二年。正確には、二〇〇五年一二月、モスクワの都心ボリショイ劇場の裏手にある安ホテル・ブダペストが原点である。ソ連製の粗悪な椅子が原因の凄まじい肩こりに苦しめられながら、「第一の象」の翻訳に没頭した。そして今、私がとりかかっているのが「第四の象」、『白痴』。「第三の象」、『悪霊』を終えてから四年半が経過したが、全四巻中まだ二巻しか出ていない。しかし、かりにもしこの「第四の象」で打ち止めにするとしたら、今の私は、まさに最終ラウンドないしはゴール直前にあることなる。マラソンで言うなら、四〇キロ過ぎ。そもそも翻訳は、脱落を許されないマラソンであり、どんなに腹が痛かろうが、足が棒になろうが、走ると決心した以上は、最後まで走りきらなくてはならない。ただし、ゴールが見えてくれば、いきおい、ペースも上がり、集中力も生まれる。それが今の私である。