• 「東京スプリント」戦評-向かい風はいつか追い風に・・・望外の単騎逃げで新たなタイトルを手にしたグレイスフルリープ

    2018-04-23 21:3014時間前
    力量接近の混戦模様だっただけでなく、展開も読みにくい組み合わせになり、極めて難解だった1戦。ところが先行できる力を持つ馬のスタートが軒並み悪く、好スタートを切れたグレイスフルリープが、労せずして先頭に立つ流れになった。これにフラットライナーズゴーディーが懸命に追走したものの、3コーナーから持ったままで後続を突き離して単騎逃げの形になると、直線半ばでは早くもセイフティーリードを奪って独走態勢に。最後追い込んだ2着キタサンミカヅキも1馬身半差まで詰めるのがやっとで、グレイスフルリープが逃げ切り勝ちで国内統一グレード3勝目(韓国のコリアスプリントを含め、重賞4勝目)を飾ることとなった。

    逃げ切ったグレイスフルリープは、前走黒船賞ではスタートから激しく競り込まれ、それを振り切るために暴走気味の逃げを強いられたが故の敗戦だった。今回は一転してスンナリ先頭に立つと、当日目立って伸びていた馬場の3分どころ(前日までの雨が残り、最後まで水が浮いていた付近)を選んで通り、終始危なげなかった。これまでの重賞勝ちの際も他を圧倒する競馬が多かったが、今回もそういう形で手にした勝利である。
    ただしここまでの追い風が吹いたのは、前走で激しい向かい風にさらされたから。これでマークが緩くなったことと、先行馬は多くても逃げにこだわる馬が少なかったことも幸いした。今回は過去の重賞勝ちの中では最も強い内容だったが、マークされる立場でこれができるかはまた別の話。次走はさきたま杯を予定しているとの話だが、ここで真価が問われるはずである。


    2着には追い込んだキタサンミカヅキが届いた。東京盃を制した時のように中団でじっくり構えると、この馬も3分どころの伸びるコースを通って伸びて来た。年明け2戦は前を捕まえられなかったが、今回の内容を見ればベストは1200mだろう。当面この距離を求めるなら遠征するしかないが、いずれにせよ大井1200m戦以外で結果を出したいところだろう。あともう一つ付け加えると、南関東移籍後、逃げ馬が残っている時に結果が良いのは気になる。一般的な差し馬と違う印象を持ちつつあるのだが。

    わからないのは3着に入ったネロだ。昨年のJBCスプリントの時と同様に、もまれない外枠から流れに乗れたのは確かだが、それだけで2度も適性のない条件で好走できるとはとても思えない。この馬だけは中央勢の中で勝負にならないとみていただけに、正直混乱している。絶対能力で克服している訳ではないし、大井コースだけ対応できる何かがあるとも感じない。ダートでも戦える馬と、評価を変える内容でもなかったのだから。

    4着には最内を通って来たサブノジュニアが入った。4コーナーではキタサンミカヅキと同じくらいの位置取りだったが、手応えだけならこちらの方が良かった程。この日は余り伸びない最内から良く伸びて来たが、2着と1馬身あるかないかなら、外に出していればと思わずにいられない。ただ初の統一グレードでこの内容は、自信にしていい。層が厚い南関東の短距離戦線に、また核になりうる存在が加わったといえよう。

    最終的に1番人気だったブルドッグボスは、好位から伸びず5着。前走までと比べると道中の手応えが良くなく、高知に遠征した見えない疲れがあったかもしれないが、それでも東京盃とほぼ同じ時計では走っている。黒船賞後の戦評記事で、勝つとなると色々条件がつく馬かもと記したが、その考えがより強くなった1戦。予想する段階における評価が難しくなってきたのではないだろうか。

    それ以上に評価が難しいのは、6着に終わったラブバレットだ。好スタートを切りながら行き脚がつかず、しかも外々を回らされたことでどんどん位置を下げてしまった。当日のツイッターで“今までより馬が小さく見えた”とつぶやいたが、それがこういう形で出た可能性はあるが、だとすれば最後の直線で、今まで見たことがない末脚で追い込んで来られる訳がない。要因が別にあると理解しているが、今の段階ではハッキリしないので、その理由を方向づけないことだけに止めておきたい。

    昨年のJBCスプリントを制したニシケンモノノフは、先行馬が大外枠で出遅れては致命的。終始外々を回らされる形もあり、見せ場なく8着に終わったのは止むを得ない。ただその遠因に前々走、芝を使ったことが関係しているなら、時間がかかる可能性は考えないといけないだろう。

    期待したアピアは、最後の直線で伸びが見られず、結局9着。4コーナーまで前が壁で折り合いを欠いており、それで戦意を喪失したかもしれないが、今回に関しては統一グレードの壁にぶつかったと考えたい。この1戦で評価を下げる必要はなく、捲土重来を期してほしいものだ。

    (詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


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  • 水沢「桜花特別」(ロールボヌール復帰戦) 2018年4月23日の注目レース

    2018-04-22 19:001
    水沢競馬11レース「桜花特別」(A級一組特別・1800m)

    ◎(本命) (5)番 ロールボヌール
    ○(対抗) (7)番 チェリーピッカー

    ▲(単穴) (10)番 グランウブロ

    ☆(特注) (3)番 ナムラバイオレット

    △(連下) (2)番 キングジャガー、(9)番 ダンストンレガーメ


    <期待度> ◎単勝=C  ◎○ワイド=C  3連複BOX=C

    2015年の岩手ダービーダイヤモンドCを制して以来、長期休養を余儀なくされたロールボヌールがいよいよ実戦に復帰する。その原因は屈腱炎によるものだが、復帰に向けたステップが上がると逆戻り・・・というのも何度かあったようで、まずは様々な形で復帰に関わった、全ての関係者に敬意を表したい。
    その前提となった3月23日の調教試験では、水沢1400mを1分31秒0で走破して合格。この2日後に同じ距離でラブバレットが勝ったOP特別があったが、その2着馬のタイムが1分30秒9。数字だけの比較で見れば、態勢は整ったとみていいだろう。もちろん調教と実戦の違いはあるし、相手も今までで一番厳しい。本命を打ったのは無敗の連勝を伸ばしてほしいという、願望含みであることは申し添えたい。


    ここは予想という事で、対抗以下の話も進める。対抗はチェリーピッカーを持ってきたが、正直今期初戦となった赤松杯の内容は寂しいものだった。ただ相手は多少軽くなっているし、1800mも昨年1度使った時に好内容で勝っている。先行馬が多く、流れも向きそうなだけに、ここは正念場になるだろう。

    単穴評価のグランウブロは、南関東時代に東京湾Cで1番人気に推された程の素質馬。復帰後は凡走が続いていたが、転入初戦の前走2着で復調の兆しを見せた。コース2度目で更なる前進を見込める今回は、逆転まで可能とみる。

    そのレースで逃げ切ったナムラバイオレットは、ここは前で戦いたい馬が揃った組み合わせ。岩手の水が合っている印象は感じるが、展開が厳しくなりそうな今回が試金石。ここは少し評価を下げてみたい。

    昨年の岩手ダービーダイヤモンドCを制したキングジャガーは、昨年暮れから移籍した佐賀では未勝利。物足りなさを感じたし、この馬も逃げて何とかしたいクチ。帰厩初戦の今回は印こそ回したが、過信は禁物だろう。

    ダンストンレガーメはじっくり構えて無欲の追い込みに賭ける形。前でやり合ってくれれば喰い込む余地があるとみて、大穴候補として最後の印を回した。

    (出走取り消しや当日の馬場状況等による予想変更は行わないのでご了承ください)
    (詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


    明日以降の予定
    4月25日 しらさぎ賞(浦和)、コスモバルク記念(門別)

    4月26日 オグリキャップ記念(笠松)


    なお26日夜に、ゴールデンウイーク特別対応に関する記事を出します。また積み残している東京スプリントの戦評記事は、23日夜の掲載予定です。


  • 佐賀「佐賀皐月賞」 2018年4月22日の注目レースPART2

    2018-04-21 21:001
    佐賀競馬12レース「第6回 佐賀皐月賞」(3歳重賞・1800m)

    ◎(本命) (8)番 リンノゲレイロ
    ○(対抗) (7)番 ベルセルク

    ▲(単穴) (6)番 マイメン

    ☆(特注) (11)番 トーセンプルメリア

    △(連下) (9)番 モダンクラシック


    <期待度> ◎単勝=B  ◎○ワイド=B  3連複BOX=B

    佐賀競馬は今年度、全カテゴリーにおいて重賞体系を再整備し、3歳戦線においてはこのレースが3冠の1冠目に位置付けられることになった。もっとも飛燕賞を1冠目と称して実施済なので、今年だけは4冠と考えるのが筋だろうが。

    その飛燕賞で最後まで争った2頭に注目が集まるが、本命はリンノゲレイロとした。飛燕賞は最後にクビ差差されて2着に終わったが、スタートでゴチャつき、先頭に立つまでに脚を使った分の敗戦。佐賀移籍後に挙げた3勝は、いずれも2着に1秒以上の大差をつけたように、勝つ時は圧倒できる力の持ち主だ。当時より外枠を引いたが、不利を受けにくいという意味で有利で、逃げ切りを期待したいと思う。

    その飛燕賞でリンノゲレイロを破ったベルセルクが対抗評価。佐賀移籍後は9戦8連対と安定した成績を残していることはもちろん、1戦ごとに力をつけていることが、飛燕賞での差し切り勝ちにつながった。ただその前にリンノゲレイロと戦った際に、1.9秒差をつけられたという事実もある。相手のミスに付け込む力はあるが、それ待ちという立場ではないかと感じている。

    これに割って入るとすれば、未対決の馬だ。その中から単穴の印を打ったのはマイメンで、積極的に中央遠征を繰り返してきた経験を糧にしたことが、前走ル・プランタン賞を制したことにつながった。前走の時計は物足りないが、スローな流れだったことを考慮すれば、まとめてまで考えても良いのかもしれない。

    トーセンプルメリアは、息の長い末脚を武器に4連勝中の上昇馬。まだ底を見せていない馬だが、前走が目一杯の印象があったし、今回は相手も強くなる。既成勢力をおさえるまでの期待はできないとみて、4番手評価まで。

    そのトーセンプルメリアに連勝を止められたモダンクラシックは、スタートで出遅れて流れに乗れなかった部分はあった。この1戦だけで見切るのは早計で、ここまでは押さえておきたい。

    (出走取り消しや当日の馬場状況等による予想変更は行わないのでご了承ください)
    (詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)


    明日以降の予定
    4月23日 桜花特別(水沢)

    4月25日 しらさぎ賞(浦和)、コスモバルク記念(門別)

    4月26日 オグリキャップ記念(笠松)


    なお26日夜に、ゴールデンウイーク特別対応に関する記事を出します。また積み残している東京スプリントの戦評記事は、もうしばらくお待ちください。