PC-98晩年期までの「エロゲーの歴史」を振り返ろう! 【後編】
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PC-98晩年期までの「エロゲーの歴史」を振り返ろう! 【後編】

2013-07-12 20:15
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二ヶ月ぶりのおひさしぶりです!!

前回の前編記事は、多くの方のツイッターやはてなブックマークでの拡散、加えてニュースサイトさんの紹介などなどのお陰で、1日の観覧数が1万を超え、更にニコニコ動画のブロマガデイリーランキングでは、総合の最高2位を取らせて頂きました。ありがとうございます!
いつも書いてる(と言っても半年に1回程度の更新だけど)ブログよりも人が来てくれた事は驚きでしたね~ 流石はニコニコ動画。
ただ、やっぱりエロにはとことん厳しいみたいで、かなり気を付けてたつもりだったんですが、最初に掲載していたCGが3枚削除されしまい、「やっぱりニコニコのブロマガでエロゲーネタを扱うのは難しいんだなぁ」と痛感しました。
ちなみにseesaaは無修正でも削除されません。それが良いかどうかは別にしてw

そうそう、前回のブロマガ記事を書いた事で、ありがたい事にこのコミュニティに入ってくれ方々がいた訳ですが、一体どの位の人数が入ってくれたと思います?
このコミュニティ自体、前回のブロマガを書くまでアカウントを取得しただけで全く利用してなかったんですが、それでも一応は1日で1万以上の観覧数があった訳ですし、やっぱり多少の人数は期待しちゃいますよね!


え、あ、はい、4名様でした。本当にありがとうございます。


....いやいや、でも前回はコミュニティへのリンクも貼ってなかったし、もしかするとまだワンチャン残ってるかも!?
と言う事で、今回はコミュニティページを貼りつけておきました。今回は何人増えるかな?



それでは前置きが長くなりましたが、後編いってみましょうか!

今回は、前回の終わりに予告していた通り、エロゲーのメインステージがほぼ完全にPC-98に移行した1992年のタイトルからの紹介になるのですが.....
やはりそこに辿り着くまでに起こった、業界のターニングポイントとも言えるあの事件はスルー出来ないですよね。



沙織事件 【1991年11月25日 午前10時30分頃】



1991年夏頃に、京都の男子中学生がフェアリーテールX指定ブランドから発売されていた「沙織 ~美少女達の館~」を万引きした事で起こってしまった、美少女ゲーム業界のみならず出版業界やPCソフト販売店など多くを巻き込んだ大事件。
この事件で、京都府警少年課はわいせつ文章販売目的所持の疑いでJAST社長を現行犯逮捕。
その際に、同社の美少女ゲームソフト300本ほどが押収され、後にフェアリーテール経営者と配送室長も逮捕される事態に。
更にその後、京都府警からわいせつ図画と判断された、同社の「ドラゴン・シティ」「沙織 ~美少女達の館~」「天使たちの午後Ⅲ 番外編」「天使たちの午後Ⅳ ~ゆう子~」の4本が発禁処分を受ける事となります。
もちろん余波は同ブランドだけに留まらず、発売を目前にしていたelfの大作「ドラゴンナイトⅢ」は発売延期になり、それに続く様に他のブランドも発売を自粛、事が沈静化された後でも、いくつかのブランドは露骨な描写を全て差し替えマイルドな表現に抑え販売するなど、まさにエロゲー史の暗黒期と言っても過言ではない状況に陥るのでした。
そして、「このままでは業界が危うい!」と大手数社とが話し合った結果、1992年10月27日にコンピュータソフトウェア倫理機構(通称ソフ倫)が誕生し、現在でも続くエロゲーのしっかりとした規制が設けられました。
確かに、当時の表現はブランド任せで、モザイク処理がない、もしくはあっても裏技コマンドで外せるなど、無法地帯な部分も多く、「ドラゴンナイト」や「闘神都市」などから始まったエロゲー人気でブランドが多数参入していた時期だった事からも、早々にこういう機関が作られた事は、結果として良かった事なのかもしれませんね。
ただ、引き金が『万引き事件』だった事はちょっと悲しい話ですが。
だから「あの中学生がいなければ、今でもエロゲーが無修正だったのに!」とか、そんな可能性はないので、もうこの現在35、6歳のおじさんの事は責めないであげて下さいw
まぁ、もちろん万引きは許される行為じゃないですけどね。

そうそう、ソフ倫と言えば、少し前にアナルへのモザイク規制を緩和したんだとか。
設立当時よりもロリータ規制以外はほとんど緩くなってるので、やはり時代に合わせた規制をしてるって事なのかな?
BLとホモゲーユーザーは大勝利ですね、や っ た ぜ !



同級生 【1992年12月17日】

 

さて、そんな上記事件から1年の年月が流れた1992年12月、既存のジャンルには一切当てはまらない、全く新しいゲームを目標として制作された、elfの名作「同級生」が発売されます。
公表されている中では、エロゲー初の10万本越えタイトルとも言われてますね。
実はもともと、50人程度の女の子を次々とナンパしてHをするだけのストーリー性のないエロゲー(エロゲー黎明期によく見られたタイプ)になる予定だったんですが、社長の蛭田氏が、キャラデザと原画を担当していた竹井正樹氏の原画を見てる内に、「この絵にこんな内容のゲームでは、あまりに勿体ない」という気持ちが強まり、ヒロイン一人一人に個性やストーリーと付加させた事で、今でもPC-98エロゲーの名作と呼ばれる「同級生」が完成したんだとか。
竹井氏が原画を担当してなければ、もしかすると「同級生」は全く別のエロゲーとして販売されてたかもしれませんね。
ちなみに、この竹井氏が描く繊細かつアニメーター時代に培った斬新な構図はエロゲー業界に多大な衝撃を与え、「同級生」の発売以降、その竹井氏の画風を真似た竹井チックなエロゲーがいくつも誕生しました。
ただ、そんな多数のエロゲーの中にも竹井氏を越えるモノなかった気がしますね~
後に、多くのコンシューマーにも移植されましたが、個人的にセガサターンの「同級生if」は最高の移植作だったと思ってます。
プレイした事ない人はDMM版かサターン版がオススメ! Windows版などなかった!



はっちゃけあやよさん4 セクシーオリンピック 【1993年2月13日】

 

あのバカゲーブランドHARDの看板タイトルであり、パクリネタやブラックユーモアなど「とにかく何でもやっちまえ!」な、怖い物知らずとも言うべきPC-98エロゲーの怪作「はっちゃけあやよさん」シリーズの4作目。
そんな他に類を見ないバカバカしい内容だった事から、今ではバカゲーの元祖とも呼ばれています。
知る人ぞ知る的なシリーズ作品ですが、当時からカルト的な人気が高く、そこいらの有名作品なんかよりも、断然熱狂的なファンの多い作品でした。
本作であやよさんが「ちょっとおバカな天然キャラ」から完全に「キ○ガイキャラ」に変貌と遂げた事も、ヤバい内容と相まって更なる人気上昇に繋がったのかもしれませんね。
他にも、ストリートファイターⅡの人気にあやかろうとしたのか、佐川春麗というそのまんま春麗をパクったキャラクターも登場し、時代が時代なら訴えられてもおかしくなかったり。
ですが、HARDの歴史を見ると、他にも酷いものがたくさんあるので、今更この程度で「パクリじゃん!」とか言ってたら、古参の人達に鼻で笑われてしまうってモンです。
その後、HARDは1995年10月21日に経営不振で解散してしまうのですが、最後に発売された作品が、予告されていた「はっちゃけあやよさん6」ではなく、「吉永サユリがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」だった事は悪夢でしかありませんでしたね。
まぁ、HARDらしいと言えばHARDらしいのですがw

ちなみに、「HARDなんて知らねーよ!」って人はオレのブログでも参考にして下さい。
君は知っているか? その昔、ソフ倫の限界に挑戦したエロゲーがあった事を!!



VIPER V6 【1993年6月】

 

1993年6月に、元アニメーターの中村謙一郎氏がアダルトゲームブランドとして立ち上げたソニアのデビュー作。
当時、他ブランドからもアニメーションをするエロゲーはいくつか発売されてましたが、ソニアのアニメーション技術は他のブランドとは比べ物にならない程に素晴らしく、PC-98時代は「アニメーション=ソニア」の方程式が成り立つ程でした。
当時はアニメーションと言っても、今みたいなフルアニメーションなんかではなく、目パチや口パクでもアニメーションと呼ばれてた時代。そんな時代にVIPERが発売された訳ですから、動きの滑らかさに驚くのは当然ってモンです。
ちなみにこの「VIPER V6」は制作日数2ヶ月で、ほとんどのCGをたった2人で仕上げたんだとか。これもまたまた驚きですねぇ。
他にも、社長が多方面に暴言を吐く方で、当時からアニメーションの素晴らしさと反比例する様に、ゲーム性のなさが頻繁に指摘されてた事に対して「ウチの作品にはゲーム性はありませんから!」と返答し、ユーザーを驚かせるなんて事も。
今で例えれば、「メタルギアはムービーが多過ぎる!」って指摘に「メタルギアは映画ですから!」と返答してる感じかな? ......いや、それは言い過ぎかw
まぁ、それだけアニメーションに自信があったって事なんでしょう。
そんな高慢な態度を取っていても、ソニアのVIPERシリーズは、現役の有名アニメーターを原画に起用するなどし、発売するタイトル全て大ヒットを飛ばしました。
ちなみに、この「VIPER V6」ではソニアの看板キャラであるカレラが登場しますが、まだこの段階では名前がありませんでした。
まさかここまでの人気キャラになるなんて予想外だったのかもしれませんね。



V.G. ~ヴァリアブル・ジオ~ 【1993年7月9日】

 

当時ゲームセンターでは対戦格闘ゲームブームの真っ只中。
そろそろ「スーパーストリートファイター2」や「餓狼伝説スペシャル」の稼働が迫っている、そんな1993年7月に戯画から発売された対戦格闘ゲーム「ヴァリアブル・ジオ」。
対戦前のアニメーション、必殺技の音声、当時のPC-98でここまでしっかりした格闘ゲームが遊べるのかと驚いたプレイヤーも多く、それに加えて、今では超有名なイラストレーター木村貴宏氏がキャラクターデザイン等を担当している事もあり、熱くなれる格闘ゲームと可愛い女の子のHなCGの相乗効果で大人気作品となりました。
エンディングを見た人なら知ってるかもしれませんが、なんとこの「ヴァリアブル・ジオ」のエンディングでは、木村貴宏氏のクレジット名を間違えて載せてるというあり得ないミスがあったり。そんな事からも、当時の木村貴宏氏の認知度がわかりますね。
後にコンシューマーにも移植され、シリーズ化もされました。
PC-98版からは逸れてしまいますが、個人的にはプレイステーションの「アドヴァンスド ヴァリアブル・ジオ2」が友人等と頻繁に対戦してた事もあって、思い出深いですね。
当時は「久保田バスター」でいくつもの屍の山を築いたモンですよ....

そうそう、実はエロゲーの格闘ゲームはこの作品よりも前にも数タイトルあり、アグミックスの「クイーン・オブ・デュエリスト」や、フォレストの「人形使い」なんかも、黎明期の美少女格闘ゲームを紹介するには外せないタイトルなんですね。
特に、「クイーン・オブ・デュエリスト」の続編、「QOD外伝」では今では超人気マンガ家が原画を担当していました。
今ではエロとは結びつきもしない方ですが、あの「よつば(ガタッ!


淫魔の乱舞は回収です!!




Libido 7 【1994年6月3日】

 

1994年6月に発売され、LIBIDOの名をエロゲーユーザーに知らしめた出世作「Libido 7」。
自らのジャンルをオカズウェアと名乗り、ゲーム性を完全に取っ払い、ひたすらにエロさを追及した作品で、タイトルも含めて見事にHなCGばかり。
Joy Ride氏の描くかわいい女の子と、それを引き立てる淡い色使いも相まって、ゲームは売れに売れ、当時の販売ランキングではTOP10の常連でした。
あ、それと忘れちゃいけないポイントがもうひとつあって、女の子のかわいさと濃厚なエロさ以外でも話題になったのが、エグいスカトロ表現。
汚物にモザイクをかけた初のエロゲーだったりします。
あまりエロゲーではそういう表現がなかった時代に、とにかく「うんち!」を前面に押し出すスタイルを一貫させていて、人気作品だからと内容も知らずに購入してしまったエロゲーユーザーをドン引きさせた事でも有名な作品でした。
後に、更に過激になった続編の「Libido 7 impact」も発売され、こちらも人気作品に。
ただ、ゲーム性がなくエロさだけを売りにした作品だけあって、エロゲー情報誌のコラムなんかでは「こんな物が売れてしまうなら、エロゲー業界に未来はない!」なんて厳しい非難を受けたりもしていました。
まぁ、今でもエロゲー業界は存続しているし、杞憂に終わったって事ですかね?
しかし、そんな事を言われていたLIBIDOも、Windows95時代に入ると今までのLIBIDO作品とは一線を画す恋愛アドベンチャーゲームの名作「放課後恋愛クラブ -恋のエチュード-」を発売し、紙芝居でハードなエロさだけが売りという汚名を返上するのでした。
そもそもデビュー作がしっかりしとたRPGだったでしたもんね。
一応、その後に同タイトルの登場キャラクターの性格を全員痴女に変更した「放課後マニア倶楽部 -濃いの欲しいの-」を発売し、いつものLIBIDOらしい安定感を見せてくれた事も加えておきます。

そう言えば、当時から「かわいい絵柄に似つかないエグさだよなぁ」って思ってましたが、原画を担当されていたJoy Ride氏がその後の雑誌のインタビューで「本当はスカは描きたくなかったんですよ」と語ってたんだとか。そりゃそーだよねぇw



闘神都市Ⅱ 【1994年12月9日】

 

アリスソフトから1994年12月に発売された、PC-98アダルトロールプレイングゲームの傑作であり超名作の「闘神都市Ⅱ」。
初心者でも遊びやすい難易度や、上級者でも楽しめるやり込み要素、それに加え当時のユーザーの度肝を抜いた急展開のシリアスシナリオは必見。当時はまだまだ純真無垢だったオレは、その優勝後の展開にハートブレイク寸前でしたよ。
他にも、前作同様ダンジョンに現れる『女の子モンスター』を弱らせて捕まえ、それを仲間にして共に闘ったり、売ってお金にしたり、自宅でペットの様に飼ったりと、モンスター収集をドラクエやポケモンよりも先に始めた事でも有名。(初代は1990年12月発売)
ゲームがあまりにも人気過ぎて、この時代では珍しく「闘神都市Ⅱ そしてそれから...」という、後日談にあたる全年齢向けのゲームまで発売されました。
現在アリスソフトは、80年代~90年代に発売した多くのエロゲーを配布フリーにし、誰でも気軽に遊ぶ事が出来る様にしてくれてるので、未プレイの方はこの「闘神都市Ⅱ」を是非とも遊んでみてほしいですね。後、別タイトルだけど「鬼畜王ランス」も。
それと、この作品のメインヒロイン瑞原葉月は、当時の色んなエロゲー情報誌で企画されていた人気キャラクター投票で当然の様に1位に躍り出て、エロゲー業界にちょっとした『僕っ娘ブーム』を巻き起こす訳ですが....
いやぁ、この約2ヶ月後に登場するPC-98エロゲー最強の美少女キャラクターさえいなければ、おそらく天下を取ってたんでしょうけどねぇ。



同級生2 【1995年1月31日】

 

そして遂に登場、PC-98エロゲー史上最高のヒットタイトル「同級生2」です!
当時のエロゲーマーの8割はプレイした事があると言っても過言ではない、誰もが知っている説明不要の超名作ですね。もちろん前作同様、蛭田&竹井両氏の魅力満載。
ストーリーの魅力だけじゃなく、今回の登場キャラクターも前回を凌ぐ人気っぷりで、特にその中でも、血の繋がっていない妹という設定の鳴沢唯の人気は凄まじく、エロゲー業界を飛び越え妹ブームを巻き起こし、すでにWindows95の時代に突入していた1997年に入っても、メガストアの人気キャラクター投票で1位の座を譲らなかった程でした。
移植機種も、PC-98版・DOS-V版・FM-TOWNS版・PC-FX版・セガサターン版・プレイステーション版・Windows95版・スーパーファミコン版・DMM版と、尋常じゃない多さ。
それだけ全てにおいて魅力的な作品だった訳です。
それと、今では当たり前になっているエロゲーの大々的な関連グッズの販売なんかも、この作品が最初と言われてます。(もちろんオフィシャル通販などは置いておいて)
当時はあまり馴染みのなかった抱き枕(鳴沢唯verと杉本桜子verの2種)なんかも販売されてて、当時は「こんなの欲しい人いるのかなぁ?」って思ってましたが、最近ヤフオクで新品が3万円を超える価格で落札されてて、「elfは未来に生きてんなー」とか思ったりw
当時ゲーセンに行ってた人なら、ポスタードリームってスロット風の筐体を見た事がある人は多いかもしれないですね。
オレは1度もやった事ないけど、ポスターは貰った物だけでほとんど集まってましたw



SEEK ~地下室の牝奴隷達~ 【1995年3月31日】

 

エロゲー業界の鬼才、PILの田所広成氏が放った名作SM調教シミュレーション「SEEK」。
当時まだエロゲーでは天津堂の「G.R 『Seeker』」くらいしか存在しなかった本格的なSM表現に、「プリンセスメーカー」を代表する育成シミュレーションのシステムをプラスした新感覚ゲームで、これから始まるSMブームの火付け役にもなった作品でした。
COMA氏の濃厚なタッチの絵がSMというハードな内容とマッチして素晴らしかったですね。
実は「SEEK」よりも、SFCで発売された西部企画の「ジーコサッカー(別名:SM調教師 瞳 vol.2)」の方がSM調教シミュレーションとしては元祖(明確な発売日は不明ですが、1994年末には既に雑誌の広告で宣伝されていた)にあたるのですが、まぁ向こうはアングラソフトですし、エロゲーの枠から外しておいても問題ないでしょう!
後に他ブランドから実写版も発売されましたが.....いやぁ、当時からずっと思ってましたが、
「実写版あゆみちゃん物語」もそうですけど、この手の実写化って誰得なんでしょうね?

それと、PILと言えば1995年6月21日に起こった全日空857便ハイジャック事件の影響で、6月下旬発売予定だった「学園ソドム」の発売が無期限延期となり、一時発売が危ぶまれた事もエロゲー史では外せない事件ですね。
刑務所を脱獄した死刑囚がショットガン片手に女子高に立て篭もり凌辱の限りを尽くすという内容が、先のハイジャック事件を彷彿させるんじゃないかと発売を見合わせたそうですが、当時のエロゲー人気を考えれば賢明な判断だったと思います。
1993年5月9日号の宝島で、既にソフ倫が発足され規制が設けられているにも関わらず「完全無修正で隠れブーム 過激『美少女』パソコンソフト」なんて誤認記事を書かれてしまった事もあるので、また訳のわからない誇張記事を書かれて業界が自粛しなきゃいけなくなったら最悪でしたから。
ただ、そういった出来事が話題を呼び、無事1995年9月に発売された「学園ソドム」も人気作品となり、その死刑囚・灰田重義は男性人気キャラクター投票でランスに次ぐ第2位を獲得していました。
それら以外にも、PC-98エロゲー屈指の怪作「堕落の国のアンジー」なんかも紹介したい所ですが、キリがないので残念ながらこの辺で。



EVE ~burst error~ 【1995年11月22日】

 

1995年11月にシーズウェアから発売された「EVE ~burst error~」。
探偵物やタイムトラベル物を得意とする、菅野ひろゆき氏の代表作であり超名作。
前作で好評だったマルチサイトシステムも引き継いでいます。複数の人物(この場合、小次郎とまりな)の両者の視点から共通の事件を見る事が出来るアレです。
シナリオやシステムの評価の高い本作ですが、何とこの作品、たった4ヶ月という期間で、企画・脚本・ゲームデザイン・プログラムを菅野ひろゆき氏ひとりで仕上げているという驚きのハードワークっぷり。結構ボリュームもあるのに凄いですよね。
開発当初は、1994年2月に同社から発売された「悦楽の学園」の設定や関連キャラクターを引き継いでいる為、「悦楽の学園2」と呼ばれてましたが、本作完成間近で「EVE ~burst error~」にタイトルが変更されたんだとか。
個人的に、ザッピングシステムが効果的に使われていた氷室とまりなのハッキングシーンは驚きでした。ちょっと面倒臭かったのは否定しませんがw
まぁ、それより何より驚いたのは、やっぱり2008年に麻雀ゲームになった事ですかね?
プレイしてないから何とも言い難いけど、流石に思いましたよ「そりゃねーだろ!」とw



雫 【1996年1月26日】

 

leafの放った新ジャンル、ビジュアルノベルシリーズ第一弾「雫」。
チュンソフトの「弟切草」や「かまいたちの夜」などに代表されるサウンドノベルのシステムを目標にし、大きなグラフィックと長い文章を効果的に表示させる事に成功した、まさに読ませる事に重点を置いたエロゲーでした。
もちろんPC-98晩年期の超人気作品ですが、実は発売前~発売当初はあまり注目されておらず、エロゲー情報誌の読者コーナーやパソコン通信の書き込みなどから尻上がりに人気を伸ばしていった作品だったりします。それだけ地力を持ってたって事なんでしょうね。
それと、「雫」を語る上で忘れてはいけないのは、バッドエンドのひとつである卒業式!
毒電波にやられた1000人の老若男女が、体育館で「仰げばと尊し」を歌いながら大乱交を行うというハイセンスなバッドエンドは今でも語り草です。
その後、今でもかなりの人気を誇るビジュアルノベルシリーズ第2弾「痕」、更に1997年5月にはビジュアルノベルシリーズ第3弾「To Heart」が発売され、コアなエロゲーユーザー以外のファン層の獲得にも成功し、leafは一気に業界ナンバー1人気ブランドの地位を確立するのでした。
ちなみにちょいネタですが、ビジュアルノベルの「雫」と「痕」が共にサスペンス&ホラー調の内容だった事もあり、とあるエロゲー情報誌の新着情報で「To Heart」の保科智子(いいんちょ)のHシーンのCGに【彼女はいったいどうなってしまうのか!?】みたいな煽り文が載っていました。
どうなってしまうって....そりゃHしてしまうんじゃないですかね?w
最初からleafがハートフルラブストーリーって銘打ってるのに、『実は何かあるのでは?』と、雑誌の編集すらも惑わせた「雫」と「痕」は罪な作品ですよ.....



Piaキャロットへようこそ!! 【1996年7月26日】

 

カクテルソフトのデビュー作であり看板シリーズだった「きゃんきゃんバニー」に代わり、新しい看板シリーズとなる「Piaキャロットへようこそ!!」の1作目で、一般的な恋愛アドベンチャーゲームに、当時熱狂的な人気のあったコナミの「ときめきメモリアル」の様な、主人公を成長させていく育成システムを組み合わせた名作。
メインの原画が甘露樹氏という事もあり、登場する女の子もかなり魅力的でしたね。
後に多数のコンシューマー機にも移植されました。
ゲームスタート時、舞台となるファミレスの制服を3種類の中から選ぶ事が出来る点なんかも話題になり、上で紹介した「ヴァリアブル・ジオ」同様、アンミラ風コスチュームを着用するエロゲーとしては外す事の出来ない作品です。
実際にアンナミラーズの制服をモチーフにしていた事もあって、セガサターン版の「2」発表会はアンナミラーズ店内で行なわれたんだとか。
そうそう、セガサターン版の「2」が発売された時期って、既に『X指定』が廃止されていた事もあり、レーティングが『18歳推奨』での発売だったんですが、何故か幼女の裸のCGは修正されずにそのまま移植されていました。
当時は子供の裸に関しては制限されていなかったんでしょうかね?
今みたく児ポ法関連のニュースで騒然としてる時代では在り得ない話ですよね~

....って、脱線してしまったので話題を「1」に戻して....

カクテルソフトと言えば、「きゃんきゃんバニー プルミエール」からの伝統である何故かそのゲームの人気キャラクターとはHが出来ないシステムを引き継いでいて、「きゃんバニ」のスワティ同様、この「Piaキャロ」では実妹の留美を攻略する事が出来ません。
実妹だから当たり前なんですが、このお預けを喰らった様な感覚がシリーズを長く生かす為の秘訣だったのかな?って今更ながらに思ったり。



この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO 【1996年12月25日】

 

最後に紹介するのは、1996年12月というPC-98エロゲーの最晩年期にelfから発売された、PC-98エロゲーの最高傑作「この世の果てで恋を唄う少女 YU-NO」です。
上で紹介した「EVE burst error」(販売:シーズウェア)同様、シナリオを菅野ひろゆき氏、音楽を梅本竜氏が担当していて、その骨太なシナリオと、美しくもミステリアスな音楽には、総プレイ時間が40時間を超える長編タイトルにも関わらず、時間を忘れる程に引き込まれてしまいます。
更にA.D.M.S.(オート分岐マッピングシステム)と宝玉セーブの二つが、ただ読むだけの一般的なアドベンチャーゲームとは一線を画す高いゲーム性を与えていたのも素晴らしかったですね。まぁ、高いのはゲーム性だけではなく難易度もなんですが。
おそらく、いくつものバッドエンドすらもゲームクリアに必要なひとつのルートなんてゲームは、「YU-NO」以外にそうはないんじゃないでしょうか?
そんな高難易度の現代編ですが、「YU-NO」開発中は現代編が序章だったらしく、開発が遅れさえしなければ異世界編が本編になる予定だったんだとか。
現代編とは違い、異世界編は分岐のない一般的なアドベンチャーゲームになってしまう事から「異世界編は蛇足!」って意見もよく目にしましたが、もし完成形で発売されていたら、異世界編も一般的なアドベンチャーとは毛色が異なるモノになっていたのかもしれませんね。

今でもアドベンチャーゲームの話題になると高確率でタイトルが挙げられる「YU-NO」ですが、Windowsの時代に入ってあれだけ過去の作品を移植し続けたelfも、現時点でYU-NOの単独移植は行われていません。(2000年に限定発売された「大人の缶詰」と、elfファンクラブ限定販売の「elf classic」に「シャングリラ1・2」と共に収録)
権利の関係上難しいと言われていますが、いつの日かそれらをクリアして移植される事を切に願っています。まだまだ過去の作品にするには惜しいですよ!
それにしても、お二人の2011年のつぶやきを最後に、もう二度と更新される事のないツイッターアカウントを見ると、今でもやはり切なくなります。
菅野ひろゆきさん、梅本竜さん、最高に素敵な作品をありがとうございました。合掌。



以上、『PC-98晩年期までの「エロゲーの歴史」を振り返ろう! 【後編】』でした。

前後編含めて、どれもPC-98エロゲーの歴史からは外せない作品ばかりだったんじゃないでしょうか?

ただ、それでも最後まで読んでくれた人の中には「え!? あのエロゲーが入ってないよ?」なんて意見もあると思います。
実際、1ブランド1タイトルを目安に数多くのエロゲーを端折ってしまいましたし、紹介するにも限度があるので、その辺は大目に見てやってほしい所。
でも、「このエロゲーを外してエロゲーの歴史は語れないぞ!」ってのがあれば、指摘してもらえると助かります。普通に忘れてる事もありますのでw

他にも、エロゲーの歴史から外せない作品とは別に、個人的に思い出深い作品なんてのもあったりして、その辺りも各ユーザーひとりひとりの理由や嗜好の違いがあり面白いですよね。
例えばオレだと、1995年4月29日に発売されたルナーソフトの「マージナルポイント」が、初めてプレイしたエロゲーと言う事もあって思い出深い作品のひとつです。
この作品の影響で、オレの「タレ目属性」が開花したのは間違いない!

 

やっぱり初めて触れたエロゲーのインパクトは格別です。
と言う訳で、このブロマガ記事を見てくれた皆さんの初めてプレイしたエロゲーなんかをコメント欄に残して貰えると嬉しいです。
もちろん新旧は問いませんよ。
こういう場じゃないと、人に初めてプレイしたエロゲーを聞く機会なんてないですしねw

それではいい加減長くなってしまったのでこの辺で、ご清聴ありがとうございました!
次回はエロもOKなブログの方でお会いしましょう。いつ更新するかは謎ですが!!

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他3件のコメントを表示
×
最近のゆとり連中、特にニコニコに居るような奴がループものを見つけるとなんでもかんでも、シュタゲ!まどか!と連呼してるのを見ると凄い腹が立ちます
いやYU-NOだろって毎回思うんですよね
まあもっと昔にもあるんだろうけど本格的でしかも名作となった作品はYU-NOだろうと
39ヶ月前
×
前編も含め、楽しく読ませていただきました。
ありがとうございます。

私が初めてプレイしたのは、アリスソフトの「しまいま。」です。
確かフリーで誰でもプレイできるゲームでした。
歴史の中では新しめの作品ですが、
私にとってはエロゲのノリやテンポを学んだ思い出深い作品ですw
39ヶ月前
×
初めまして、自分は友人宅でやった野々村の続きが気になり
PC版を買ってそのままずるずると、そこで闘神都市Ⅱと出会い何かに開眼しました。
あれほどやりこんでエロゲーは未だにありません。
39ヶ月前
×
>なべやきさん
お待たせしました! 安定の更新の遅さで申し訳ないですw
おぉ、初はアリスソフトの「王道勇者」でしたか。
メチャ普通って印象でしたが、クソゲーなんて事はなかったですし、初エロゲーなら絶対にハマるタイプだったと思いますよー
「マージナルポイント」だって、そんなに面白い作品でもなかったですしねw
それと、ボクも「ラブ・エスカレーター」は、PC-98専用エロゲーの最後の作品として紹介しようと思ってたんですが、アニメーションならソニアがいるし、「YU-NO」の後で紹介するにはインパクトが薄いな、と思い外してしまったんですよ。
個人的には、前作の「ルーキーズ」が熱くて泣ける超良作だったと思います。未プレイなら是非!!

>ディアドコイさん

たしかに最近だと、その手の話題では「シュタインズゲート」の名前がよく出てきますよね。
ボク達の世代だと当然「YU-NO」ですが、もう16年以上も前の作品ですし、リメイクなんかで若い子もプレイし易い環境になれば、また評価も違ってくるのかな?なんて。
ただ、最近話題になってる作品だけが全てと、古い作品を貶す人には、温故知新って言葉を送りたいですねw
39ヶ月前
×
>nophyさん
ありがとうございます! 楽しかったと言って貰えると書いた甲斐があったってモンです。稚拙な文章なので、その辺は脳内補完でお願いしますw
「しまいま。」は初めて知った作品なんですが、製品版の販売後に無料配布されたエロゲーなんですね。コレを無料で遊べるとか良い時代ですよね~
エロゲーは、18禁だから出来る表現の幅が魅力で、間違いなくボクもその独特なノリにハマったひとりですよw

>ハニーさん
「野々村病院」はマルチエンディングだから、ちょっと触ってしまうと真エンディングを迎えるまで気になってしょうがないですよね、凄くわかりますよーw
セガサターン版の「野々村病院」が、「バーチャ」などに次いで初期セガサターンのキラーソフトだったって話も頷けます。
「闘神都市Ⅱ」はアイテム入手の謎解きなんかも複雑で、当時では類をみないやり込みソフトでしたよね。
ボクもあれ程やり込んだエロゲーはないかも....次点で「臭作」くらいかなぁ?
39ヶ月前
×
ども、新規登録の1/4です。
初めてプレイしたエロゲ・・・
覚えてないですねぇ~
多分1985~86年くらいにPC8801シリーズで発売された物かと・・・
前編でコメントした「177」とかですね。
当時は「ソフトレンタル屋」なんかあって、そこでコ(ピー)ツールと一緒に借り、いけない事をしてましたねぇ・・・
「EVE ~burst error~」、いいですねぇ~
SS版でプレイし、その後9821→PS1→PSPとプレイしました。
「エロゲ」の括りに入れるほど「エロゲらしさ」は無く、純粋にストーリーだけで勝負しても良さそうな作品ですよね。
まさかエンディングで泣く羽目になるとは・・・
「EVE ~burst error~」・「デザイア」・「YU-NO」が菅野ひろゆき3大名作と言われてるらしいですが、「YU-NO」だけ未プレイですので、今プレイしようと思っています。
「デザイア」もSS版のみのプレイ・・・
面白い記事、期待(?)してます。
38ヶ月前
×
>takeshiさん
おぉ、超古参プレイヤーなんですね!
1985年~86年って事は「天使たちの午後」は通る道だったかも?
ボクはその時代を知らないのですが、ソフマップがソフトレンタルしてたとか聞いた事があります。今では考えられない話ですよね~
それと、移植されてないのでプレイするのは難しいかもしれませんが、やっぱり「YU-NO」は一度プレイをする事をオススメしますよ!
「DESIRE」は.....とにかくマコトのビッチ具合を見てほしいですねw
ブログだけじゃなく、一応コッチでも何かしら記事を書いていこうと思ってますので、よければまた見てやって下さい~
38ヶ月前
×
初めまして、とても面白い記事興味深く拝見させていただきました。
私にとっては懐かしいゲームもあり昔を思い出しました。
闘神都市2とかYU-NOとかハマったな~。
今回はこちらのブロマガの記事の画像などを引用させていただけないかとお願いに上がりました。
同人サークルぶるずあいというアダルト系のサークルを運営しておりまして、そのコンテンツの一つにポルノの歴史を扱った漫画を描いております。
そこでこちらの記事や画像などを引用させていただきたいのです。(主に画像になると思います)
サークルはアダルト系のサークルですが引用に使うマンガは真面目な批評マンガです。
そのマンガ以外の用途には使用はしません。
よろしければご許可のほど検討していただければと思います。
なにか問題ありましたらhttp://bulls-ai.just-size.net/のサークルホームページのところに連絡先が記載されていますので
お手数ですがご連絡いただければと思います。
それではよろしくご検討のほどお願いします。
失礼いたしました。
28ヶ月前
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pc98のゲーム「46億年物語」について調べていたらいつのまにかこんなスケベなページに来ていた不思議!初エロゲーについて語っていく事を推奨なさっていたので意気揚々と書き込んでみます。
あれは忘れもしない青春真っ只中のある気だるい午後。サクラ大戦にうつつを抜かしていた私に「そんな恋愛で満足か?これこそが本物だ。やってみろ」と悪友が貸してくれたのが、セガサターン用ソフト piaキャロットへようこそ!2 でした。
当時サクラ大戦を越える美少女ゲームなどないと思っていた井の中の蛙だった私は半信半疑でプレイ開始。隅っこの「年齢制限」の文字が気になりましたが、パッケージ裏の絵も水着だし、この程度なんだろうと思っていたら突然眼鏡っ子が下着姿になりましたとさ。(この時背後に父親がおり、慌てて「なんだこりゃなんだこりゃ」と言いながらサターン本体のOPENボタンを押したのはいい思い出)
その後こっそりプレイを重ねて、見事家庭用版追加キャラのともみちゃんとくっついて、「よかった」と一言添えて友人にソフトを返却しました。もちろん中学生属性がつきました。中学生は最高だな!
ちなみに、ソフトを返却したらスケベシーンが見れなくなる…これはイカン…と考えた当時の私は、エロCGを片っ端からポケットカメラ(ゲームボーイのアレ)で撮影するという素敵な行動を取りました。おかげでオカズには困らなかった。
19ヶ月前
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「Piaキャロットへようこそ!!」のコスプレをして接客する期間限定の喫茶店が秋葉原の雑居ビルの一室にオープンして、それが何を間違ったかメイド喫茶現るみたいに雑誌で宣伝された結果、今日のメイド喫茶につながってるというのがなかなか思い出深いです。「Piaキャロットへようこそ!!」はファミレスが舞台なので正確にはメイド喫茶ではなくファミレス喫茶だったのだけれどw
13ヶ月前
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