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  • [久田将義]ロフトプラスワンで共演した時の山本太郎参議院議員の印象

    2013-11-04 01:30  
    220pt
     「山本太郎議員、天皇陛下直訴事件」。事件ではないが、カギかっこつきで事件と称させてもらった。田中正造の件とよく比較されるからである。メディアも報じている。これは平成の田中正造ではないか、と。
     ライター・インタビュアー吉田豪氏との番組、ニコ生「居酒屋ナックルズ」で触れており「政治利用ではなく、天然ではないか」という結論に達してはいる。日刊ナックルズでは連載陣のうちのプチ鹿島氏も山本太郎議員について触れており、それが僕も登壇した新宿・歌舞伎町にあるロフトプラスワンのトークイベントを題材にしたものだったりもする。

     僕はかなり酔っぱらっていた。彼が俳優デビューした作品『代打教師秋葉真剣です』(吉田栄作主演)でのエキストラが関東連合関係と、対立する暴走族、全日本狂走連盟だった事から、大変な現場であった事を何回も聞いていて、その夜の記憶はある。

     そこで鹿島氏やそろそろアップされるであろう、吉田氏の山本太郎論とは異なる、僕が見た山本太郎氏の行動をつらつらと書いてみたい。と言っても、明日あたりにアップされる予定の吉田氏の日刊ナックルズの連載記事を見れば、山本氏の今回の行動の真相がわかったように感じてしまうであろう。

     ロフトプラスワンの壇上では僕は、山本氏にどう話しかけたらいいのものかとまどっていた。彼が原発に興味を持つのは良い。脱原発にも賛成だ。ただ、「にわか知識臭」がしていたし、何より福島県・相双地区や福島第一原発作業員や被災者にきちんと会って話したりしたのか、という疑問があった。

     福島と言っても広い。例えば、作業員たちの拠点のいわき市から福島第一原発がある双葉郡まで、車で小一時間はかかる。いわき市よりも、仙台に拠点を構える作業員もいるほどだ。だから、いわき市と相双地区の住民の意識も乖離しているように思える。

     事故取材で大事なのは当時者性をいかに感じとるか、だと思う。事故の当事者にはなれない。しかし、どうにかその人たちの心理に近づく努力は必要だ。山本議員も福島には行っているはずだが、どういった人々に接していたのか分からない。それにプラスワン出演時は議員になる前であり、果たして現場に行っていたのだろうか、現場の人々の声も心情も知らず活発な脱原発論を繰り広げているのではないか、と思っていた。