初代ぷよにおける潰し戦術
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初代ぷよにおける潰し戦術

2015-12-24 02:20

    1、序章

     ぷよえ~んBぷよS級リーグが開催されると聞いて、せっかくだしちょっとBぷよ遊んでみようかな、と手を出してみた。

     Bぷよ(初代ぷよ)は、ぷよぷよ通とは異なり相殺がないルールである。したがって、相手より早く致死量の邪魔ぷよを送りこめば勝ちが確定する。

    詳しくはらばーどさんの記事参考になるので、そちらを見ていただきたい。

     通プレイやーが初代をやると、まずは通におけるセカンドを組む感覚で5連鎖を組み始める人が多いだろう。5連鎖が綺麗に決まることもあるが、大抵は以下のような死因によってコントローラーを投げ出したくなることだろう。

     ・発火色が引けない。引けても発火できない組みあわせ。(通称デビルハチイチ)
     ・自分が5連鎖を打つと同時に4連鎖ダブルを打たれて時間差で負ける。
      _人人人人人人人_
    ・ > デスタワー <
       ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

     私自身も上記の死因によって、最初は勝てないどころか5連鎖を打つことすらできないことまであった。惨敗が続くのは少し悔しかったので、初代ぷよの5連鎖以外の戦術を一通り確認し、デスタワーの形を覚え、過去のS級リーグの動画をさらっと見て勉強した。

     動画を見て手順を覚え、変形パターンを覚え…ということをやっていったのだが、対戦をしていてあることに気づく。
     ・対戦相手のフィールドを見ていない人が多い
     ・5連鎖や2連鎖マルチという完成形を狙うがために、途中に何も連鎖ができていない状況が多くなる。

     …このゲームの勝ち方は致死量を送ることが必要十分条件ではない。相手の3列目を埋めれば良いのだ。
     致死量を一度に送らずとも、相手の連鎖をおじゃまぷよで封印してしまえば良いし、相手に致死量未満の連鎖を打たせてしまう手もある。S級の動画を見ていても、潰し戦術はミスのリカバーや成り行きで打っているだけのように見える。一定以上の水準で致死量を打てるようになった上で、潰し戦術を積極的に取り入れたらS級プレイヤーにも打ち勝つことができるのではないかと思い、潰し戦術の考察をした。

    2、2つの潰し

     潰しは2種類に分けられると考えている。
     A、発火点潰し …相手の連鎖の発火点を埋めることを目的とした潰し。相手の連鎖が致死量に到達しつつある状況下で、1連鎖など短い連鎖を打つことで発火点を潰し、相手の致死量発火を遅らせる。


    成功例(左図):赤からの発火(2連鎖トリプル)を阻止している。
    失敗例(右図):相手の連鎖の発火点が高いところにある場合。
    他の失敗例:相手の発火点の列にそもそもおじゃまぷよが降らなかった。
     本線(致死連鎖)以外の部分での余剰ぷよを消すなどで実現できる。おじゃまぷよを送りこめば、相手側にはおじゃまぷよが降る時間が発生するので、仮に発火点に振らなかったとしても消している時間の元は取れる。
     ただし、相手が即座に発火できる手であれば、潰しに行くのは時間を浪費する悪手となる。


     致死量を確保した上で、発火色が来るまでに1連鎖を挟んで相手の連鎖を妨害。

     こちらの潰しは、成り行きで1連鎖を打つだけで成立するので、それなりのレベルのプレイヤーであれば特に意識せずにやっている戦術であると思っているため、これ以上の解説は割愛する。

     B、全体的な潰し …相手の色ぷよをおじゃまぷよで埋めることで、連鎖のリソースとして使わせないようにするための潰し。


     成功例(左図):左の赤からの発火(2連鎖トリプル)に加えて、右側の赤の発火(4連鎖)も阻止。埋まっている色ぷよを使うためには、ここから相当な手数が必要となる。
     失敗例(右図):左側の発火点は埋めたが、全体的に埋めきれなかった場合。赤2個を6列目に置くことで4連鎖が発火できる。致死量ではないがかなりの量のおじゃまぷよが送られる上にお邪魔ぷよを消されてしまう。
     他の失敗例:潰しを打っている最中に致死量や大きな連鎖を打たれてしまう。

     私が問題としたいのはこちらの潰しである。基本的には2連鎖ダブルによっておじゃまぷよを3段以上発生させることが必要(※)となる。3連鎖では時間として遅いし、1連鎖では3段以上を実現するのが無理に近い。
    (※発火点が1つの連鎖について、即発火できる構築をしている場合は発火点の高さが2段以下になる。大抵の連鎖は発火点が3段以上高いところにはないため、3段埋めれば即発火はまずできないと予想できる。もちろん、多数の発火や例外はあるため、相手を見てカウンターや高い発火点の場合は打つべきではないまたはもっと大きく打つ、という判断が必要となる。)

     では2連鎖ダブルをどのようなタイミングで打てば良いか。それを次章で述べる。

    3、潰しを打って良い状況

     A、相手の本線の発火が2個以上かつ、NEXTにその発火色が見えていない場合(つまるところ発火が遠い場合)


     具体的には、相手のフィールドが上の図のようになっている時である。
     2連鎖中に3手引くことができると仮定し、上図から赤を2個引く確率は(配色が完全ランダムとして)NEXT+2手で2個以上が赤である確率と等しく、その確率は26.2%となる(参考:
    http://muumu.whyi.org/puyolab/sa_probabilities.html a2のケース)。7割以上が発火できないため、2連鎖ダブルを構えかつこの判断ができれば発火するのが良いだろう。(7割の勝率で満足できない人は除く。)

    なお、発火が1個待ちの場合は、引かれる可能性は68.4%となる。7割近くは発火されることを考えると、相手が1個待ちの状況下では打つべきではないと言える。
    また、当然のことではあるが相手の連鎖が崩れている場合や、発火が2個待ちより遠い3個待ちになっている場合なども含む。

     B、9手以内に発火できる10個消し以上の2連鎖ダブル、かつ発火に使う以外の色(4色目)が2個以下のとき。


     具体的には上の図のような時である。8手目に赤から発火で2連鎖11個消し、かつ4色目の黄色は1個しか存在しない。点数は1800点で4列強。このような2連鎖ダブルが打てるのであれば、(相手がカウンターを組んでいない限り)打って不利になることはほとんどない
     理由は、このような配色下で相手から不利になるおじゃまぷよ量の連鎖が返ってくる可能性がほとんどないと言えるからだ。

     ・5連鎖になる可能性:理論上10手だが、青と緑が5個・6個とあることから、最低でも11手は必要となる。8手の状況で打てていれば、3手引いても11手であり、その状態で5連鎖が打たれることはまずない(打たれたら事故)。4連鎖ダブルも同様の理由。4連鎖ダブルはより手数が必要であり、打てないと言い切れる。
     
    ・2連鎖で3色目を足される可能性
     3色目を足されると、色数ボーナスの関係から、不利になる量のおじゃまぷよ(7段以上)が送られることが考えられる。 
     
    上図であれば赤か黄であるが、赤であれば4個、黄色であれば3個必要である上に、仮にそれをひいたとしてもギリギリの手で赤を引かなければならない。Aで説明したように、ある必要な色を2個以上引く確率だけでも3割以下なのであるから、3色目を足される可能性は低いのである。3連鎖ダブルの可能性も同じである。
     このような理由から、上図のような2連鎖ダブル以外にゴミが少なく、かつ2連鎖ダブルの威力が3~5段くらいの時は、相手をほとんど見なくても打てば良いのである。

     では連結数を増やされて、相手に発火されたらどうなるか。6連結までは3+3というように2か所で色を固めれば良いが、7連結以上は3+3+1と3か所に配置する必要があるなど、連結を増やすことが難しくなる。とはいえど、連結数を足せる可能性はそれなりにある。その場合は、自分が送った量よりも多くのおじゃまぷよが返ってくることになるため、不利なように見えるかもしれない。だがそれでも潰しを打った後にぷよを置き、受けをつくることで先に打った方が有利になりやすいのである。(4連鎖を打たれても同様の理由で、多少大きめに返ってくるぐらいなら有利になりやすい。)

     潰しを打った後の受けについては次章で解説する。

     C、自分のフィールドがどうしようもない時。
     最後に、忘れてはならないケース。置きミスや判断ミスによって致死量が組めず、明らかに相手の方が致死量を組むのが先になる場合。どう置いて良いか迷って手を止め、相手の致死量発火を待つよりは、自分から動いて相手を潰しに行く方が勝率は高くなる。
     自分の積み方の反省は、対戦中にするのではなく勝負の後にすれば良い。

    4、潰しを打った後に送られてくるおじゃまぷよの受け方

     A、即座に3~5段降ってくる場合
     …置く場合は、どこか(できれば5列目)が高くなるように置くと良い。



     5列目のおじゃまぷよを消してその段差を利用しやすいので、少なくとも端に置くよりは良さそう。

     B、少し遅れて3~5段降ってくる場合
     …なるべくぷよを置く。


     綺麗にカウンターにならなくても、置いてある色ぷよを活かして、次の攻撃を早く仕掛けることができるため。左図のように受けて、一例として右図のように掘りつつ4連鎖を打つ。このように、前章で連結数を足された結果、こちらが送ったおじゃまぷよ4段に対して、送られてくる量が5段になったとしても、なるべくぷよを置いて次の攻撃に備えることで有利を取れるのである。


    右図は、相手も後から2連鎖ダブルを打ったと想定した図である。先に打つと、色ぷよを露出させられるが、後に打つと消した後の残り色ぷよが埋没してしまいがち。この場合は左図の先に打った方が有利となる。

     C、6段以上降ってくる場合
     …なるべくぷよを置かない。


     左図のようにぷよを置いても色ぷよを露出させることが困難かつフィールドは狭く、積みあげすぎるとおつりとなっておじゃまぷよが別の列に降り、おじゃまぷよの落下時間分不利になる。(左図の例では5列目でおつりが発生、お邪魔ぷよが持ちこされる。)
     それよりは邪魔を受けてから置いた方(右図)が、フィールドが広くなるため色ぷよを活かしやすく、おつりも降らないので時間のロスも少なくなる。

    5、おわりに

     初代ぷよというと、デスタワーや5連鎖、と致死連鎖ばかりが取り上げられ、潰し戦術にはあまり光が当たっていないと思われる。実際、潰しは大連鎖相手だと別の高い発火点によってうまく受けられて逆転されたり、そのあとの掘りの勝負で負けてしまったりと、確実な勝ち方とは言い難い。しかし、潰しで有利を取れるという可能性はまだS級でも試されていないところだと私は思うのである。将棋などでも日々新定跡が発見され今までの常識が覆されるように、初代ぷよでもこの潰し戦術が新たな戦術として確立されたら、より面白くなるだろうと思っている。

    6、追記:初代ぷよにおける凝視の必要性について
     潰しを多用していたら、あるBぷよ勢に
     「潰しか致死量かわからないからいつ発火していいかもわからない。辛い。」
    というようなことを言われた。
     凝視ができない人は、それだけで潰し・致死の二択で揺さぶられるということである。こういったことから、初代ぷよの上達に凝視は必要か、と聞かれたら私は「必要」と断言する。


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