現在の丁稚奉公はどうあるべきか
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現在の丁稚奉公はどうあるべきか

2014-10-24 04:48
  • 2

先日、ちょっとしたレポートを書くことがあり
そのテーマが「丁稚奉公とはどうあるべきか」という内容でした。

個人的にちょっと興味深い内容だったので
ブログにまとめてみようと思います。









丁稚奉公とは日本において、江戸時代から第二次世界大戦終了まで行われた
子供を対象とした労働形態・育成制度である。
丁稚と呼ばれる子供たちは衣食住の提供を受ける代わりに無給で商店に勤め、
主人のもとで雑用をこなしつつ、業務必要な様々なノウハウ・マナーなどの教育を受ける
もしくはそれを自主的な学習、すなわち「盗む」ことで覚えていく。
最終的に、優秀な丁稚は暖簾分けという形で主人から許しを得て
自らの店を持つことが許され、独立していった。

というのがWikipediaの「丁稚奉公」の内容をまとめたもの。


丁稚奉公というと、子供が店でタダ働きさせられるひどい制度だ!
なんて思ってしまいがちだと思うんだけど
見方を変えると、無料で衣食住を与えて、基礎教育に加え
オン・ザ・ジョブ・トレーニングと、暖簾分けというキャリアアップ制度まで兼ね備えた
高度な専門職育成システムだったなと思うわけです。

開国からまもなく、列強の一員になった日本の原動力が
こういうところにあるのかなと思ったりして面白い。

ヨーロッパのギルド制度と、親方弟子のシステム、
そして産業革命と重ねてみると、なんだかよく似てるのかなと思ったりもする。



で、丁稚奉公ってのは
賃金は支払われない代わりに、先の育成システムをひっくるめたものが
対価として支払われてると考えると、
実はお金よりもすごいプライスレスな価値を対価として受け取ってるなと思ったわけ。


さて、丁稚奉公の制度は廃れた現代の日本でも
そのスピリット自体はきっちり残っているように思うのです。

学生のインターンシップはまさに現代の丁稚奉公だし
(貴重な現場の経験と単位、そして就活の材料という対価を得る)
自分の将来のために頑張る、という意味では、新人声優も漫画家のアシスタント
デザイナー、ラーメン屋、現場研修するメーカーの新入社員、みんな自分の将来のために
耐え忍んでいるという感じ。下積み=現代の丁稚奉公だ。


ただし、問題はこういう将来のために頑張ろうという若い子を
搾取しようっていう悪い大人が結構多くて
声優やアイドルを目指す若い子から金を吸い取りまくる専門学校とか
将来の企業、というのをチラつかせて人材をボロ雑巾のように使い捨てるワ◯ミみたいな飲食とか。
みんな丁稚奉公=奴隷だと勘違いしている気がする。

とくに、若い子が憧れそうな業界じゃ、そういうのが顕著だよね笑




丁稚奉公と称して若者を搾取したツケは結局、社会全体に跳ね返ってくる気がする。

若者の消費離れなんて、社会への不安、会社への不信がそのまま現れてるし
ブラック企業で叩き上げられた人材は、優秀な人から転職、またはフリーになっちゃう気がする。
(そしてブラック企業にいつまでも残る、出がらしみたいな人材)


難しいのは、今の時代
「高い給料、手厚い福利厚生」が優れた労働の対価とはならないことだと思う。

多少薄給でも、仕事が安定していてきちんと休みがあって定時上がりっていうのを
望む人も増えている=公務員志望者が増えてるわけだし
仕事でのやりがいより、余暇の趣味に喜びを見出す人も増えてると思う。
(コミケとか行くと、そういうの痛感する)

消費離れが社会不安から始まったとか、いやそうじゃないとか
色々議論はあるけど、少なくとも間違いなく
お金を使わないでも、いや、お金を使わないからこそより楽しい人生を送れることに
気付いてしまった若者はどんどん増えている気がして、
これが若者の消費離れ(=あらゆる◯◯離れ)を加速させて、スパイラルになってると思う。

カネを使わせろ!流行を追わせろ!贈り物をさせろ!
というマスメディア、企業、広告代理店の手法はもうそろそろ効かなくなってくるよね。

給料が少なくてもいい、半分趣味として楽しみながら働きたい
そういうライフスタイルを望む人は増えている気がするし
そういうことがインターネットのおかげでやりやすくなってきたと思う。


さっきの「若い子が憧れそうな業界」がなんでブラックかというと
いくら使いすてても、他にいくらでも代わりが入ってきたからだと思うんだけど
残念ながら、それももう限界だ。
賢い若い子たちは、わざわざそういうところで搾取されず
自分たちで発信していけることに気付いて、実際にそれをやりはじめてるからね。
WEB漫画家&小説家、歌い手、ボカロP、声優、アニメーター、映像作家…
業界に入らなくても良くなった、というより、業界に入るより効率がいいし
成功する確率も高いかもね。




ようするに、最初のテーマに戻ってまとめると

現代の丁稚奉公があるべき姿というのは
戦前の(本来の)丁稚奉公システムのように
賃金に限らない労働対価を、若い労働者に与えることではないか。

企業は若者たちを丁稚奉公を曲解した奴隷制度で扱うのではなく
賃金、福利厚生に加えて、仕事をする喜び、業界へのあこがれといったものを
餌にするのではなく、上手くバランスを取って複合的に提供するべきだということ。

結果としてより優秀な人材の獲得、業界全体の活性化へつながるのではないかということ。


そういうのを、もっとレポートっぽく
いろいろ書き加えて体裁を整えて提出しました。


おしまい。




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