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シリーズ第4弾!「ルポ・原発産業インサイド 〜輸出がやめられないワケ〜」
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シリーズ第4弾!「ルポ・原発産業インサイド 〜輸出がやめられないワケ〜」

2014-08-06 21:05

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      * 堀潤のテレビでは言えない話 vol.38 *

          ~シリーズ「原子力産業インサイドルポ」の巻~

             

          発行:8bitNews  2014.8.6 (ほぼ日刊)

                   

         http://www.facebook.com/8bitNews.HORIJUN

                 http://twitter.com/8bit_HORIJUN

                 http://8bitnews.org



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    皆さん、こんばんは!
    連日35度以上の猛暑日が続いていますが、お身体は大丈夫ですか?
    都心もなかなか逃げ場のない暑さ。
    息を吸うのもしんどいような熱射に焼かれています。

    さて、堀が代表を務めるNPO法人が運営している市民投稿型ニュースサイト「8bitNews」に新展開。
    アメリカの大手写真画像代理店「gettyimages」と提携して、世界中から寄せられた様々な写真を使って最新情報を伝える「きょうのゲッティニュース」をはじめました。

    gettyimagesは世界185カ国で展開する写真画像代理店。
    世界に18万人いるプロから学生までの写真家などのクリエーター達が毎日写真や動画、音楽コンテンツなどの提供を行っています。市民を含む、フリージャーナリストの育成にも力を入れている組織です。

    8bitNewsとgettyimagesとの提携は今年4月。
    先行して、堀がキャスターをつとめるTOKYO MX「モーニングCROSS」で「きょうのゲッティ」と題してほぼ毎日gettyimagesの写真を使った海外ニュースの紹介をはじめました。
    なかなか国内では報じられない世界の細かな動きを報道する事ができ有意義です。

    昨日からはじめたのは、その8bitNews版。
    初回はイスラエル軍が発見した、ガザとの国境付近に掘られた地下トンネルについてです。

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    ガザ国境、秘密の地下トンネルに潜入
    http://8bitnews.org/?p=3080

    イスラエルとガザの国境付近で撮影された地下トンネルです。イスラエル軍によって掘り起こされ破壊が進んでいます。

    パレスチナ・ガザ地区では、ほとんどの国境検問所と空港などがイスラエルによって封鎖され、人々の出入国や物の輸出入が厳しく制限されてきました。食料や物資の不足は深刻で、ガザの人々はエジプトやイスラエルと通じる地下トンネルを掘って密かに物資を運び入れてきたといいます。

    ガザにはこうした地下トンネルが数百本あるといわれており、イスラエル軍はガザを支配するハマスがこのトンネルをイスラエルへの攻撃に利用しているとして、これらを全て破壊するまでは攻撃を続けると表明。空爆に加えて、地上部隊を投入して、徹底的にガザへの攻撃を続けてきました。

    国連などの発表によると、これまでの4週間にわたる攻撃でガザでは子どもや女性を含む1800人以上が死亡、46万人が家を追われています。一方、イスラエル側では、市民と兵士、あわせて67人が犠牲になっています。現在、エジプトなどが仲介役となり停戦に向けた調整が始まっていると地元メディアが報じていますが、本格的な戦闘収束に向けては不透明な情勢です。
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    ゲッティニュースは毎晩10時に更新予定です!
    ぜひ世界のニュースにも皆さんにタッチしてもらえたらと思っています。

    お楽しみに!!

    皆様からのご意見やご要望は、

    info@8bitnews.org までお寄せください!


    お待ちしております!!!


    ▼前回「Vol.37」へのリンクはこちらです。

    [リンク] http://ch.nicovideo.jp/horijun/blomaga/ar581291


    それでは、今回のコンテンツです!

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      01.ルポ  原子力産業インサイド 

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    シリーズ『ルポ 原子力産業インサイド』

    なかなか一般では関わる事が少ない原子力産業の内側の人々を取材。安倍政権誕生以来、原発の再稼働、原発輸出に向けて業界内では取り組みが活発化。彼らは一体何を考え、どう行動しようとしているのか。原発の賛否を考える上でもまずは業界内の動きもしっかり知っておきたい。電力会社からメーカー、業界団体まで、福島の事故を繰り返す訳にはいかないという思いから堀が切り込む。

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    日本が原発輸出をやめられない理由(ワケ)
    後編

    国内最大規模の業界団体「原産協」


    シリーズでお伝えしている国内最大規模の原子力業界団体「原産協」について。

    日本の原子力政策の幕開けとなる1956年、原子力基本法が施行されたその年に設立された組織で、原子力の開発と平和利用を推進することを目的に電力会社、電機メーカー、商社、銀行、自治体などが結集し発足した。元々は文部科学省所管の社団法人だったが、公益法人制度改革に伴い2012年から一般社団法人となった。

    加盟社数は2014年6月24日現在445社。原産協のHPで公開されている社名一覧を眺めてみると実に様々な企業が名を連ねており、原子力産業の裾野の広さをあらためて実感させられる。例えば「あ行」の企業を列挙してみると、IHI(旧石川島播磨重工業)、愛知金属工業、青森県、アサツー・ディーケー、ALEVA Japan など、工業から広告代理店、外資系、自治体まで多岐にわたる。

    原産協が掲げる今期の目標は「信頼回復」。
    原発事故の記憶から立ち直り、安心して使ってもらえる原発産業でなくてはならないと、念頭の挨拶でも述べていた。

    前回は、なぜ日本は原発再稼働を目指すのかを聞いた。今回は、なぜ日本は原発の海外輸出にこだわるのか考察していきたい。まずは、欧米が頭を悩ませるロシアの存在について服部氏の説明は中々興味深い。

    原産協理事長、服部拓也氏(70)。
    服部氏は東京電力出身。東京大学大学院工学系研究科の修士課程を修了後、1970年に東京電力に入社。一貫して原子力部門の中枢を歩んできた。2000年に福島第一原発の所長、2005年に東京電力副社長を歴任。2007年より現職の原子力産業協会理事長をつとめる。

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    トルコ、リトアニアでの“日の丸原発”どう進めるのか?

    服部氏の話によると、ロシアはフィンランドや新興国での新設原発で次々と計画を手中におさめています。各国が資金調達に頭を悩ませる中、政府による債務保証をつけ、電力の買い取りまでもセットにして優位な条件で現地国との交渉をすすめています。ロシアに各国の原発をおさえられて行く事に対して、欧米各国は非常に危機感を覚えているといいます。そうした中、そうした国々から期待を集めるのが日本の原発輸出。安全保障の観点からも日本の役割を期待する諸外国の声があるわけです。中々一筋縄にはいかない問題です。

    日本はいま海外輸出をどのように進めようとしているのか服部理事長に聞きました。

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    ーー日本勢の話を伺いたいのですが、現状世界展開の状況教えてください。

    (服部氏)
    原子力協定を結んだトルコ、そして、日立が請け負っているリトアニアの現状についてまずお話します。

    トルコに対しては新しくこれから原子力をはじめようということで、原子力国際輸出センターという機関と基盤整備、人材育成や法律、規制などについて支援しています。それを政府に伝えています。

    先日私もトルコにいってきました。トルコは第一サイトといわれる地中海サイドはロシアがすでにトルコ側にとってリスクの少ない契約で作業が進んでいます。一方私たち日本はメーカーがフランスと組んで黒海の方面での計画をすすめていますが、三菱重工とアレバでつくる合弁会社アトメアでPWR(加圧型原水炉)を建設する計画がスタートしています。こまかい設計に入っていないのでまだ前の段階で、契約上のステップともいえます。今は相手国が原子力をはじめようとしている段階ですので、ニーズに応じて基盤の整備をしていくというのが日本の役割です。同じようなケースがベトナムで走っています。第一サイトがロシア、第二サイトが日本ですね。


    ーー日立が請け負っているリトアニアの現状についても教えてください。


    (服部氏)
    リトアニアの原発建設は2007年のバルト三国での協議によって今にもはじまるというところまでいったものの、ブレーキを踏んだ経緯があります。東日本大震災後の2012年に行われたリトアニアの国民投票で、計画の凍結が決まりました。その計画が再スタートすることになったのが今年の春です。

    リトアニアは、
    チェルノブイリの事故を受けてもともとあった原発がEUに加盟する際に停止させられました。そこで代替エネルギーが必要になり、多くをロシアからの輸入に頼ってきました。それを見直していこうという動きが、今回の原発建設です。日立の投資、バルト三国からの投資を見ると平均して25%ずつくらいです。リトアニアはしっかりとした国です。非常に着実、堅実、EUの取り決めの中でやっていこうという国なので動き始めれば着実に進むと思っています。

    シベリアの閉ざされた「核の街」が動き始めた

    リトアニアでの原発建設計画が再開される背景には、ロシアへのエネルギー依存からの脱却があります。ロシアからの天然ガスの供給を受ける欧州各国もウクライナ危機を期に大きな転換を模索し始めています。一方でロシアは着々と各国の原発建設の権利を手に入れ、さらに国内の原子力産業の強化にも乗り出しています。服部理事長は今まで外部の人間の立ち入りが制限されてきた、シベリア中部の「核の街」を視察したといいます。一体そこで何を見たのでしょうか。

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