Starduster の奇跡 ~ニコニコプラネタリウム部 第4回 ドーム投影実験会レポート~
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Starduster の奇跡 ~ニコニコプラネタリウム部 第4回 ドーム投影実験会レポート~

2014-04-10 23:30
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去る 2014/4/5(土) に、ニコニコプラネタリウム部の第4回ドーム投影実験会を厚木市子ども科学館コスモシアターにおいて開催致しました。今回は、超会議3・超ボーカロイド感謝祭の超ボカロプラネタリウムに向けての準備がその主目的でした。


このコスモシアターは直径 12m の水平ドームシアターであり、MEGASTAR-IIB (光学投影機)+アストロアーツ Stella Dome Pro (デジタルプラネタリウム) によるハイブリッドシステム (両者を連動させての投影が可能) を備えているのがひとつの特徴。

そしてもうひとつの特徴として、多目的ホールとして手頃な利用料での貸し出しを行なっています。子ども科学館の開館時間は 17:00 までなのですが、コスモシアターの貸し出しについては 22:00 まで可能。市外の団体にも貸し出してくれます。事前の予約は必要であるものの、利用料の支払いは券売機で済ますことが可能というお手軽さでした。

今回はこのコスモシアターを 17:00~22:00 の 5 時間に渡り多目的ホールとして借り、プロジェクターは持ち込みのものを使用する形でドーム投影実験会を実施しました。ちなみに、上の写真では「ご本尊」ことメガスターは上がった状態になってますが、実験会中は投影の邪魔にならないよう終始下げた状態でした。

(※ 多目的ホールとして借りた場合は、メガスターや館据え付けのドーム映像用プロジェクターは使用不可でした。)

持ち込んだメインのプロジェクターは JVC のホームシアター用プロジェクターに魚眼コンバージョンレンズを当てたもの (※ 超会議本番用の機種) であり、輝度は 1300 ルーメンに過ぎないのですが、ドーム直径が比較的小さめであるために、問題ない明るさでの投影が実現できていました。このように、ドーム直径が小さめであるということも、この会場を選んだ大きな理由のひとつでした。

なお、ドームスクリーンは魚眼プロジェクターやドーム用映像専用のスクリーンというわけではなく、ごく普通の家庭用プロジェクターを持ち込めば、ごく普通の映画なども問題なく上映可能です。プラネタリウムとは関係ない形での MMD 勉強会や上映会なんかも、このコスモシアターにて開催できると言うことですね。

(※ 館据え付けの機材として、ドーム映像用のプロジェクターに加えて、平面映像用のプロジェクターも別途要してありました。ドーム映像用プロジェクターとは異なり、どうやらこちらは借りることができるみたいですが可否は未確認です。)

実験会では、単に持ち寄った映像を投影するだけでなく、意見交換も活発に行なわれ、極めて充実した内容だったと思います。時間は余裕を見て 5 時間確保してあったのですが、時間はあっという間に過ぎ、持ち寄った映像の上映を一通り完了した段階でちょうど撤収作業の時間を迎え、終了となりました。参加人数は 27 名でした。

実は…、Ocu 旅の全球パノラマ映像も参考上映するつもりで許可を得てあったのですが、残念ながら時間的余裕が無く実現できませんでした。これはいずれまた改めてぜひやりたいですね!

さて、今回の実験会においては、ひとつの大きなドラマがありましたので、それを紹介したいと思います。

Starduster の奇跡

ジミーサムPさんの「Starduster」といえば、ボカロファンであれば誰もが知る名曲ですね。その「Starduster」に、こんな素敵なPVがあることをご存知でしょうか?



国立天文台が開発したオープンソースの天文シミュレータ「Mitaka」を使って制作されたPVです。厳密には、その「Mitaka」をオリハルコン社の高幣さんが拡張した派生版である「Mitaka Plus」が使用されています。

極めて丁寧に演出された素晴らしい作品だと思います。そして今回の実験会には、このPVの作者である treistone さんにもご来場頂き、このPVをドームスクリーンに試写しました。

この作品はドームスクリーン用ではない平面映像であるため、まずは魚眼コンバージョンレンズを当ててないごく普通のプロジェクターでドーム内に投影。ドームスクリーンの特性を活かした投影とは言えませんが、映画館並の大映しはやはり迫力があります。

次いで、Amateras Player の PIP 機能を使い、水平約 180 度での大映しを試しました。これはドームスクリーンでしか実現できない特殊投影と言えます。

(※ Amateras Player はオリハルコン社製のドーム映像投影制御&投影シミュレーションソフトであり、PIP 機能とは、ドーム映像用のプロジェクターを使って平面映像を自由な位置・大きさで投影する機能のことです。平面映像を曲げて水平 180 度超で投影したりも可能。この Amateras Player にはフリー版もあり、ドーム映像の再生シミュレーションに使うことができます。Oculus Rift にも対応済み。)

しかしこのような特殊投影を前提としていない本作の場合、これには大きな難点がありました。

全体としてカメラワークがあまりにもダイナミックであるために、このような極端な大映しでは視聴者が激しく酔ってしまうのです。とても視聴に耐えるレベルではありませんでした。

さらに、これを超会議の超ボカロプラネタリウムで使用するにあったては、もうひとつの大きな問題がありました。超ボカロプラネタリウムには、必ずボカロキャラを映像に登場させなければいけないというレギュレーションがあり、ミクさんが映像に登場しない本作の場合はその条件を満たさないのです。

それは treistone さんも事前に分かっていたことであり、今回は例え超会議では無理でも、せめて実験会限定だとしても、本物のプラネタリウムで自作を上映してみたいという、4 年越しの夢の実現のために参考上映した、という形なのでした。そうだったはずなのですが…

  俺 (星風P)「せっかくなら超会議でも上映したいし、
        何とかミクさん追加したいよね」
  treistone さん「でも僕はMMDはやったことないんですよ」
  俺「一人でやろうとする必要はないんじゃないかな、
    誰か他の人とコラボしてやるという選択肢もあるよ」
  高幣さん「じゃあ今この場で試そうか」
    (※既述の通り、「Mitaka Plus」の開発者です)

そして、あり合わせのミクさん映像を Amateras Player の合成機能を使ってリアルタイム合成しての上映が始まりました。おお、悪くない! そして、視聴者の視線がミクさんに固定されることにより、背景が激しく動いても酔いが抑制されている! しかし映像のダイナミックさは損なわれていない! これは思わぬ効果だ!

だけどなぁ、天の川銀河の姿が大きく映し出されるシーンでは、銀河の明るさに負けてミクさんが見えなくなってしまう。それにこのミクさんの映像は Starduster 用じゃないので、どうしても雰囲気が合わない。このままでは使えないよね。

  しろねこさん「あるはず、あるはず…」
  なヲタさん「Stardusterならミクさんの映像持ってきてます!
    アミッドショーでの上映に使ってるんで!」

  一同「…!??」

  高幣さん「でも、この映像だと Amateras Player では合成投影できない」

(※ Amateras Player は、ドームマスター映像 (ドームスクリーン全体に映像を投影するための映像フォーマット) と平面映像との合成投影は可能ですが、ドームマスター同士または平面同士での合成投影には対応していません。先の合成投影では、平面のPVにドームマスターのミクさん映像を重ねていたのでした。)

でもね、これがまたひとつの伏線になったのでした。

ちょっと思い出してみて下さい。最初にこのPVを投影した際、どうしましたか?

そうです、「まずは魚眼コンバージョンレンズを当ててないごく普通のプロジェクターでドーム内に投影」したのです。プロジェクターは、魚眼機と平面機の2台あったのです。それならば…。

魚眼機でPVを映し、そこに平面機でミクさん映像を重ねて投影しての上映が開始されました。

いやー、これが綺麗だったんですよ・・・!



魚眼機は映像を大きく引き延ばしているためにどうしても映像が暗くなり、解像感も大幅に落ちるのですが、平面機で投影されたミクさんは明るく高精細で、背景が明るくなるシーンでもきっちり存在感を示してました。しかし明るすぎて背景をかき消してしまうほどではない。

アミッドショー用のミクさんの映像は、ミクさんがあまり動かない落ち着いたモーションながら、表情やちょっとした仕草の作り込みが素晴らしかったです。

そして、ちゃんと両者が引き立て合って、ひとつの作品として完成されていました。撮影画質が悪くて申し訳ないですが、実際の投影は凄く綺麗だったんです!

上映終了後は一同、拍手喝采。そう、「こういうのが見たかった」のですよね!

単なる上映会ではない、作品作りの場としての実験会。それを象徴するようなドラマだったと思います。そしてこのドラマを作り出したのは、間違いなくミクさんの力。参加してたんですね、ミクさんがこの実験会に!

超会議で同様の上映方式が実現できるかどうかは、2台のプロジェクターによる連動投影を自動制御できるかどうかという課題が残ります (※ 実験会は手動でタイミングを合わせて再生開始しただけ) ので不透明ですが、この Starduster Mitaka PV はぜひ何らかの形でミクさんを合わせて上映したいと思いますのでお楽しみに!

ミクさんが一曲披露してくれました!

先日の第12回MMD杯の話題作のひとつがこのマスク・ザ・春原さんの作品でしたね:


そしてこの作品のEx動画においての、協力者のうさなさんのドSっぷり!!w


で、今回の実験会に来て頂いたのですよ、このうさなさんに。せっかくなので星風Pはガクガクブルブル震えながら、一作上映しませんか、とダメ元で頼んでみたのですが、なんとご快諾頂き、「ミクさんが一曲披露してくれるそうです ≪厚木スペシャルバージョン≫」を新規に用意して頂きました!

この厚木スペシャルは、Ex動画の最後にあった「星空を背景に演奏するちょうちょミクさん」をベースに、ドームスクリーン用に最適化したものです。



撮影画質が悪くて申し訳ないですが。上映形態としては、ミクさんの映像は平面動画であり、それに合わせてドームマスターの星空映像をドームいっぱいに映していました。この実現にあたり、うさなさんにお願いした最適化は、
  • 星空を別途合成することを前提として空の星を消して頂いた
  • ドームマスターの星空と合わせた際に馴染むようにミクさんの輝度を低くした (※ 特に白い服の場合、輝度が高いとドーム内照り返しでドーム内全体が明るくなってしまう) こと
  • ドームへの大映しを前提とした構図調整
  • ドームに投影した際の彩度低下を考慮した彩度強調
などでした。うさなさんから頂いたテスト動画を私の自宅の簡易ドームで試写し、要修正点をフィードバックするという形で調整作業を進めましたが、なんと5回も調整を繰り返して頂きました。短い準備期間ながら、手抜きなく調整を繰り返して完璧に仕上げて頂いたうさなさん、本当にありがとうございました!

(※ 残念ながら諸事情により、この厚木スペシャルは超会議での上映はありません。)

そして、実験会でお会いしたうさなさんは温厚な方でしたよ! ただし春原さんに対してはその後もどSっぷりを発揮し続けているとかいないとかw

なお、春原さんは関西在住ということで今回は残念ながら参加できず。いずれ関西でもニコプラ部の実験会、やらねばですね! 協力者は常時募集中ですので、まずは下記のニコプラ部コミュをご参照下さい:



それでは皆様、超会議3の超ボカロプラネタリウムをどうぞお楽しみに! 良い展示が実現できそうです!
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技術部で今回のにこつく4にも参加いたしますおおかみと申します。
超会議前にお邪魔して見に行きたかった、残念ながらこちらは
ニコつくマスコミ内覧会&生放送で一日拘束されてました、
今後機会が有りましたらお邪魔したいと思います。
なヲタさんニコ本社からそちらに行ったんですが間に合った様ですね
38ヶ月前
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