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記事 22件
  • お金の話:第16回「ストレスを減らす」(1,862字)

    2017-10-31 06:00  
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    お金というのは、投資だけではなくときには消費が必要になりもする。要はバランスがだいじなのだ。では、そのバランスはどうやって見極めるのか?あるいは、バランス感覚はどうやって養うのか?それは、一にも二にも美的感覚にかかっている。美的感覚さえ研ぎ澄ませていれば、バランスは的確につかめるようになる。では、美的感覚はどのように獲得するのか?実は、全ての人間は生まれつきすぐれた美的感覚を持っている。しかしそれは、成長の過程で曇ったり鈍ったりしてしまう。だから、美的感覚というのは「鍛える」というよりも「整える」という表現の方が適切である。かつて持っていたそれを取り戻すということこそ、美的感覚の本質なのだ。では、美的感覚はどのように取り戻せばいいのか?そこで最も重要になってくるのは、ストレスを軽減するということである。生活の中から余計なものを排除するということだ。人間というのは、さまざまな生活に囲まれなが

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  • 『ブレードランナー2049』の感想(1,634字)

    2017-10-30 06:00  
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    『ブレードランナー2049』を見てきた。
    今日は、その感想をネタバレなしで書いてみたい。
    まず、評価はというと「まあまあ」だ。それなりに面白いが、心から満足がいくとか、感動したというのはない。
    なぜかというと、お話も映像も、どこかで見たような感覚にとらわれるからだ。その出自も分かりやすいというか、「ああ、なるほどこれが元ネタね」という感じである。すでに知っている手品のネタで、「この後、女の人の胴体が切れるけど、後でつながって生き返るんだろうな」と展開を予想したら、本当にその通りだったという感じだ。
    これは、ストーリーだけではなく絵作りでもそう感じさせる。ビジュアルがどこか借り物感が強いのである。これまでの映画やマンガやイラストでさんざん見させられてきた感じだ。
    例えば、工場の廃屋のシーンが出てくる。これなどはさんざん使い古されたイメージだ。アニメ『ウォーリー』にとてもよく似ていた。
    あるい

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  • 押井守監督のジブリ評と「何が映画の本質か?」という議論について(2,011字)

    2017-10-27 06:00  
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    押井守監督の『誰も語らなかったジブリを語ろう』という本を読んだ。

    誰も語らなかったジブリを語ろう - Amazon
    押井監督はジブリに対してどちらかといえば否定的な立場である。なぜかというとジブリの映画はほとんど全て世界観及びストーリーが破綻しているから。押井監督は、世界観及びストーリーに整合性のとれていることこそが映画だと考えているので、それが破綻しているのはもはや映画ではないと考えているのだ。
    では押井監督は何を映画であると考えているかというと、自身の作品もそうなのだが、例えば『マネーボール』や『007 スカイフォール』である。それは『仕事に必要なことはすべて映画で学べる』という本を読むとよく分かった。
    さて、そういうふうに考えている押井監督は、1950年代から70年代くらいの映画に見るべきものが多いという。なぜかというとその頃の映画は脚本がしっかりしているからだ。脚本がしっかりして

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  • 「きみは勉強ができないんじゃない、勉強の仕方を知らないだけなんだ」第33回(1,635字)

    2017-10-26 06:00  
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    「遊び」というのは危険である。なぜなら人を夢中にさせ、熱中させるので、心のリミッターを外させるからだ。
    例えば鬼ごっこをしていると、人はつい夢中になる。熱中してしまう。そうして、心のリミッターが外れて、つい普段以上の力を出すこととなる。
    では、なぜ人は追いかけっこに夢中になるのか? なぜ心のリミッターが外れるのか?
    それは、「必死」になるからだ。追いかけたり追いかけられたりすると、そこに死の恐怖を感じ、つい情熱のスイッチが入ってしまうからである。
    人は、追いかけていると闘争本能が湧き上がってくる。しかしそれ以上に、追いかけられていると死の恐怖が湧き上がってきて、必死になる。
    必死になるとアドレナリンが分泌され、今度は夢中になる。よく、公園で追いかけっこをしている幼児が、思わず笑い声を上げていることがある。あれは、脳内麻薬が分泌されているからだ。その気持ち良さに夢中になっているのである。

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  • [Q&A]日本橋周辺でオススメの飲食店はありますか(1,582字)

    2017-10-25 06:00  
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    [質問]
    日本橋に住んでおりますが、日本橋周辺でオススメの飲食店はありますか?
    ジャンルは何でも構いませんし、予算も問いません。
    [回答]
    広い意味で日本橋周辺ということで、東京都内でぼくが好きなレストランをいくつか上げます。
    まずは麻布十番にある海南鶏飯食堂。ぼくはシンガポールチキンライスが好きなのですが、都内にいくつかあるお店の中でもここが一番美味しいです。
    それから渋谷にある羊一というジンギスカン。ここは量が多くなくて胃もたれしないし、メニューもシンプルで悩む必要もなく大好きです。実はキムチがとても美味しいという隠れた長所も。
    赤坂にあるデリリウムカフェも好きです。駅から近いし、何よりベルギービールが本当に美味しい。今は胃が弱ってそんなに飲めなくなってしまってそこは残念なんですが、定期的に行きたくなるお店です。
    お茶の水にあるカロリー。ここはぼくが学生時代によく通っていたお店で、お店

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  • お金の話:第15回「勘を鍛える」(1,704字)

    2017-10-24 06:00  
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    お金というのは、投資と消費をバランス良くしていく必要がある。なぜかというと、最初は消費に見えたものが、将来的に投資に化け、それがむしろ投資以上に自分を助けてくれることがあるからだ。そのときは無駄に思えても、後で生きてくることというのがよくある。
    例えば失恋などは、そのときは全くの無駄というか、人生の消費にしか思えないが、それが後々プラスに転じるのはよくあることだ。失恋に限らず失敗というのは、多くの場合でそのときは消費に思えても、後に投資に化けるものなのである。
    では、そういう「投資に化ける消費」をどのように行っていけばいいのか?
    どのように、「そのときは一見無駄に思えること」をすればいいのか?
    その答えは、実は至極簡単である。それは「勘を働かせる」ということだ。というのも、それは勘で見極めることができるからだ。勘を研ぎ澄ませれば、そのときは消費に思えるようなことでも、躊躇なくすることができ

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  • 圧倒的な能力を獲得するにはどうすればいいか?(1,697字)

    2017-10-23 06:00  
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    自分でいうのはなんだが、ぼくは自分の能力は高い方だと思っている。なので最近はぼく自身の来歴を分析すれば「能力はいかにして獲得されるか」ということの構造が解き明かされるのではないかと考えている。自分のことなので客観的に分析するのは難しくもあるが、しかしぼくは自分を客観視する訓練もそれなりに積んできたので、できないことはないだろう。
    ぼく自身が能力を獲得した道筋を考えると、まず初めに「自分は特別だ」と思っていたことがある。それは3歳くらいのことだ。
    そしてそれを、思うだけではなく広言もしていた。ただ、周囲は誰も首肯してくれなかった。逆に、子供らしいバカげた考えだと一笑に付された。
    それは、ぼくにとって大きな屈辱だった。ぼくの人生における戦いは、このときから始まったともいえよう。すなわち、自分が特別であるということを、あの手この手で証明しようとし始めたのだ。
    そして、それを証明しようとすることの

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  • 最近の売れる本の傾向と、本当の勝利とは(1,872字)

    2017-10-20 06:00  
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    今日は、最近思っていることを書こうと思う。
    最近は、今撮っている映画のことを考えるときもあるが、多くは本のことを考えている。どのような本を作れば喜ばれるのか――端的にいうと「どうすれば売れるのか?」ということについて考えている。
    そこで、まずは自分が読みたい本について考えてみる。自分が読みたい本を思いつけば、それが一つのヒントにもなるし、それを実際に作ってもいいからだ。
    しかし、これがなかなか難しい。自分が読みたい本は、なかなか思いつかないのである。
    一方で、自分が見たい映像作品はすぐに思いつく。それは、『山田孝之のカンヌ映画祭』のような映像作品である。どういうことかというと、ぼくは映画の裏側が見たいのである。映像作品の制作現場が見たいのだ。『山田孝之のカンヌ映画祭』は、それをたっぷりと見せてくれる。だからとても面白かった。
    そういえば、ぼくが一番好きな映像作品はジブリの映画ではなくその制

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  • お金の話:第14回「過去のお金を今にどう活かすか」(1,997字)

    2017-10-19 06:00  
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    ところで、ぼくはお金の収支のデータを詳細に見たことがない。いわゆる家計簿というものをつけたことがないのだ。会社ではさすがに収支を記録しているが、それでもその仕事は他の人に任せ、ぼくは数字をざっとしか見ない。
    それは、面倒くさいからということもあるが、そうすることが必要とも思っているからだ。そうすることによって、ある種の金銭感覚を養っているのである。
    ぼく自身は、さまざまな本から「収支を詳細に見ると違うものが見えてくる」と習ったし、近しい人にも「データを活用すること」を勧められたこともあるが、今のところそうしていない。そうしない理由は、一つにはその必要性を感じていないからだろう。いや、もっというとそうしないことによって得られるバランス感覚をだいじにしているからだ。さらにいえば、そこで得られる勘をだいじにしているのである。
    どういうことかというと、これまで投資と消費について語ってきたが、実は両

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  • [Q&A]最近の犯罪についてどう思うか?(2,071字)

    2017-10-18 06:00  
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    [質問]
    いつも貴重なメルマガをありがとうございます。
    さて、短大でのガードマン殴り殺し事件、東名高速での言いがかりによる夫婦死亡事件をはじめ、近年はすぐにキレる人が増えている印象です。また、私も、運転時にさほどスピードが遅いわけでもないのに執拗にあおられて辟易したり、ときには、遅い車に対して気づくと自分があおる側に回っていたりします。何となく近頃は、社会全体に蔓延する「イライラ感」のようなものを感じることが多いのですが、岩崎さんのご見解をお願いします。
    [回答]
    これはよくある誤解なのですが、現代では犯罪が激減しています。
    凶悪犯罪増加の誤解を解くページ
    歴史を勉強すると、昔はとんでもない犯罪がゴロゴロしていたことが分かります。そうなると、結論としては「最近は社会全体のイライラは減っている」ということになりますね。
    [質問]
    今から10年、20年後には世界のなかでのプレゼンスや経済力など

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