• このエントリーをはてなブックマークに追加
台獣物語23(2,293字)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

台獣物語23(2,293字)

2016-06-25 06:00
    23

     オーナー室に入って、ぼくはびっくりした。そこは、想像以上に広い空間だったからだ。体育館……まではいかないが、その半分はあったろう。しかも、左右正面の三面がガラス張りで、右手には日本海、左手には弓ヶ浜半島の全景を見渡すことができた。
    「すごい!」
     と、エミ子は思わず感嘆の声を上げた。ぼくもつい声を上げそうになったが、しかしここはぐっと堪えた。正面の窓ガラスの手前に屏風のような壁があって、さらにその手前にデスクに一人の男性が座っていたからだ。
     男性は、手元のホログラムスタンドを見ているのか、顔を伏せている。
     ぼくたちは、そのデスクに向かって歩み寄った。ここまで先導してきた学が、デスクの男性に声をかけた。
    「お連れしました」
     すると、その男性が顔を上げた。

    308797b49a1c4a2020459f47f095724bfa1a21f9

     それを見て、ぼくは意外な感じがした。それは、その男性――山神達雄が、想像していたのとは違っていたからだ。
     ぼくは、もっ
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。