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記事 4件
  • ズッコケ熟年三人組

    2015-12-11 12:30  

     当ブログ、今年の初めはずっと『ズッコケ』のレビューが続いておりました。みなさん、うんざりなさっていたかと思います。 さて、そんなみなさんに嬉しいお知らせ。 今回ご紹介する『ズッコケ熟年三人組』で本シリーズ、めでたく完結です。 著者はこれ以降も続けることを仄めかしていた時期もあり、ぼくも以前、『熟年』がシリーズ化するようなことを書いてしまいましたが、あとがきなどを見るにどうやらこれで完全にファイナルのようです。 以前も書いたようにこの『中年』シリーズは連続ものとしての性質が強く、一冊ごとのレビューはしにくいのですが……まあ、軽くやっておきましょう。 タイトルが味気ないので、冒頭で各巻に『ズッコケ』風のタイトル案を着けています。 またオチなども平気でネタバレしますので、その辺はご了承ください。
    『ズッコケ中年三人組age46』●タイトル案『ズッコケ浮気調査団』
     今回は「宅和先生危篤」との
  • ズッコケ三人組シリーズ補遺(その三)

    2015-02-22 20:22  

     続きです。 正直、ニーズがあるのかどうかわかりませんが、また五作を採り上げます。 今回採り上げる『占い大百科』は、ファンの間では女性の恐ろしさを描いた傑作と言われているのですが……あんまりそういう感じの感想になりませんでした。 後、性質上、ミステリなどもネタは全部バラしていますので、そこはお含み置きください。
    『謎のズッコケ海賊島』●メインヒロイン:なし
     とにかく息もつかせぬ面白さの、宝探し話。しかし本当に純粋な活劇であり、ドラマとしては残るものはありません。『ズッコケ』は一作ごとのテイストの落差が激しく、そこも魅力ではあります。
    『ズッコケ文化祭事件』●メインヒロイン:荒井陽子、榎本由美子、安藤圭子
     文化祭で発表する舞台劇の台本を、近所に住む童話作家、新谷敬三に書いてもらおうというハチベエの思いつきから、話は始まります。 新谷は童話作家としてデビューしながら、児童文学の大手出版社
  • ズッコケ三人組シリーズ補遺(その二)

    2015-02-13 19:56  

     続きです。 正直、ニーズがあるのかどうかわかりませんが、今回は五作を採り上げます。 相変わらず、「普通のブックレビュー」寄りの内容になりますが『宇宙大旅行』において当時の女性観、また『結婚相談所』について女災が語られますので、よければそこだけでも読んでみてください。 後、性質上、ミステリなどもネタは全部バラしていますので、そこはお含み置きください。
    『花のズッコケ児童会長』●メインヒロイン:荒井陽子
     例えば、藤子不二雄Aの『魔太郎がくる!』。 これは周知の通りいじめられっ子の復讐をテーマにした漫画ですが、お決まりのパターンとして、スポーツマンが登場すると必ず「本人としてはよかれと思っているのだろうがスポーツ至上主義を押しつけてくるイヤなヤツ」として描かれ、魔太郎の復讐の対象となってしまいます。 本作もそれに近しく、品行方正な柔道家の男子、津久田が弱虫の章にリンチまがいの稽古をつけてい
  • ズッコケ三人組シリーズ補遺

    2015-01-30 18:34  
     ――昨日「お知らせ」を更新したばかりなのですが……。 半月ほど前、『ズッコケ(秘)大作戦』について語りました。 が、その時には専ら、子供の頃の記憶に頼って記事を書いておりました。 これがきっかけで、ここしばらくものすごい勢いで本シリーズを再読しております。 いや、何としたこと、この半月足らずで本シリーズを出版順に『ズッコケ山賊修行中』まで十冊読んでしまいました。 ムツカシイ本だと一冊読むにも大変な時間がかかるのですが、児童書ならば結構なスピードで読めるようです。 さて、そんなわけで本シリーズについてちょっとまとめめいた文章を残しておきたいと思います。読みたい人がどれだけいるかわかりませんが、一応、作者の那須正幹センセの女性観を中心に、『ズッコケ三人組』シリーズについて、何度かに分けて語って行きましょう。 今回は各作品について簡単にコメントすると同時に、前回記事の訂正、補遺をしていきます。