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記事 5件
  • Vol.044 結城浩/サイエンスを、正しく、楽しく/手書きノート(9)/

    2013-01-29 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年1月29日 Vol.044
    はじめに - サイエンスを、正しく、楽しく
    結城です。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 昨日(2013年1月27日)、TBSテレビの「夢の扉+」という番組を見ました。 サイエンスCGクリエーターの瀬尾拡史さんのお話で、たいへん感動的な回でした。 あなたはごらんになりましたか?
     ◆夢の扉+ サイエンスCGクリエーター瀬尾拡史さん  http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20130127.html
    瀬尾さんは、人体を正確にヴィジュアル化するお仕事をなさっている方です。 瀬尾さんは、東京大学の医学部に合格した後、 半年で二年分の単位を取ってしまい、 開いた時間を使ってCGの専門学校に通ったのだそうです。 さらに「私を留学させなければ東大医学部は後悔する」という主旨の 嘆願書を出してアメリカの大学に留学。たいへんな行動力です。
    そして、人体を精密にヴィジュアル化(さらには3D化!)するために たくさんの努力をします。単に「わかりやすく」見せるだけではなく、 気管支を精密に3D化することで、医師の内視鏡トレーニングにも使えるとか。
    結城がいちばんぐっときたのはこの方のモットー。それは、
     サイエンスを、正しく、楽しく。
    というものです。 単に「楽しく」するだけではない。「正しく」という態度。 結城はここにすごく共感します。
    結城も、自分が書く本を通して、
     プログラミングを、正しく、楽しく。  数学を、正しく、楽しく。
    伝えていけたらいいな、といつも思っているからです。
    結城はめったにテレビ番組を見ないのですが、 たまたま見てたいへん感銘を受けたのでご紹介いたしました。
    では、今回の結城メルマガをはじめましょう!
    目次
    はじめに - サイエンスを、正しく、楽しく
    本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(9)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(1)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(2)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(3)  ・『数学文章作法』初校ゲラより(4)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(1)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(2)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(3)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(4)  ・『数学ガールの秘密ノート』校正メモより(5)
    次回予告 - 教えるときの心がけ - CodeIQで出題して
     
  • Vol.043 結城浩/フロー・ライティング/センター試験/ライターとエディター/初校ゲラを読む/

    2013-01-22 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年1月22日 Vol.043
    はじめに - センター試験と数学的帰納法
    おはようございます。結城メルマガをいつもご愛読ありがとうございます。 寒い日が続きますが、お元気ですか。
    大学のセンター試験が終了しましたね(2013年1月19日、20日)。 寒い中、受験なさった方はほんとうにおつかれさまでした。
    今年のセンター試験での数学では、 初めて「数学的帰納法」が出題されたそうです(数学II・数学Bの第3問)。
     ◆大学入試センター試験問題と解答(朝日新聞デジタル)  http://www.asahi.com/edu/center-exam/
    数学的帰納法は慣れないと難しい証明法ですけれど、 整数を扱う問題では(原理的には)必ず使わざるを得ない大切なものですね。 整数というものの本質に深く関わっている証明法だからです。 『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』でも、 数学的帰納法について解説しました。
     ◆『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』  http://www.hyuki.com/girl/goedel.html
    数学的帰納法の考え方は、プログラミングをするときにも役に立つものです。 実際、結城が書いた『プログラマの数学』という本でも、 数学的帰納法についてプログラムで「繰り返し」を作る場面と合わせて 解説しています。
     ◆『プログラマの数学』  http://www.hyuki.com/math/
    センター試験で出された問題そのものは、 誘導に素直に乗っていけばそれほど難しいものではありません。 マークシートですから、証明の記述をさせるわけではないのです。
    ただし、数学的帰納法がどのようなものであるかまったく知らない人には 何を誘導させようとしているかがわからないため つらい問題だったかもしれませんね。
    ともあれ、受験生さんたちは健康に留意して、 この時期を乗り切っていただきたいと思います。
    それでは、結城メルマガを始めましょう。
    目次
    はじめに - センター試験と数学的帰納法
    フロー・ライティング - コージーコーナーから始めよう
    本を書く心がけ - ライターとエディター
    数学文章作法 - 初校ゲラを読む
    次回予告 - 手書きノートのスナップショット(9)
     
  • Vol.042 結城浩/検定教科書/フロー・ライティング/ニコニコチャンネル/

    2013-01-15 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年1月15日 Vol.042
    はじめに - 個人で検定教科書を作った人が!
    おはようございます。結城メルマガをいつもご愛読ありがとうございます。
    先週、結城メルマガVol.041で、 書籍『フロー・ライティング』を書きますとアナウンスしました。 それ以来、たくさんの読者さんから応援のメッセージをいただきました。 Twitterやメールを通して励ましをいただいております。 ありがとうございます。
     ◆書籍『フロー・ライティング』  http://www.hyuki.com/flow-writing/
    結城としては、 わくわく半分、どきどき半分というところで、このような執筆を始めています。 ある意味で執筆している途中をぜんぶオープンにしているようなものですから。 何だかとんでもなくバカなことをしているような気持ちもあり、 とんでもなくスゴイことをしているような気持ちもありというところです。
    フロー・ライティングについて詳しくは後ほどお話ししましょう。
    ここ数日で見たニュースで、心揺さぶるものの一つは、 個人が検定教科書を書いてしまったというニュースです。 しかも工学部の四年生が! 以下は、大阪市立大学のWebサイトです。
     ◆工学部4年生の山下明さんが高等学校の教科書(電気基礎)をつくりました  http://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/2012/a4yqqo
    以下「概要」から一部を引用します。
     山下さんは工業高校出身で、推薦入試で本学工学部電子・物理工学科に進学し、  現在4年生。自身が高校生だった時に『こういう教科書があったらいいな』、  という思いをもとに教科書の作成に取り組んだ。
    時系列で見ると、以下のようになります。
    2010年の春、教科書の執筆を開始
    1年後、文科省より検定意見が通知 → 内容の修正へ
    2012年1月30日、検定に合格
    2013年4月から、実際に使われる
    結城の勝手な想像ですが、 「こういう教科書があったらいいな」 という「読者の視点」があったことが良かったのでしょうね。 すばらしいことだと思います。
    このニュースを見たときに結城が思ったことは二つあります。
    文部科学省検定済教科書って個人でも作れるんだ!
    結城も教科書を作ってみたい!
    こんなふうに素朴に思いました。 具体的には何も考えていませんけれど、 やりたいことはいつもたくさんありますね。 何だか毎日が楽しくなってきちゃいます。
    さあ、それはそれとして、今回の結城メルマガを始めましょう!
    目次
    はじめに - 個人で検定教科書を作った人が!
    本を書く心がけ - ライティング『フロー・ライティング』
    文章を書く心がけ - ニコニコチャンネルで気づいたこと
    次回予告 - ライターとエディター
     
  • Vol.041 結城浩/フロー・ライティング/最初はいっしょに/文章添削/

    2013-01-08 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年1月8日 Vol.041
    はじめに - Webリニューアル
    おはようございます。結城浩です。 いつも結城メルマガのご愛読、ありがとうございます。
    早いもので、元旦から一週間が経ちました。 昨日の1月7日(月)が仕事始めだったという方も多いのではないかと思います。 年末年始はいかがでしたか。
    結城はこの年始はおとそも飲まずに自分のWebページをあちこち直していました。 昨年末に家内から「あなたのサイトは文字ばかり多くてつまらない」という 指摘を受けたのが影響しています。
    画像を多くして、説明文が必要以上に多くならないように、 情報のメリハリをつけるようにしてみました。 たとえば、以下のページなどです。
     ◆結城メルマガ  http://www.hyuki.com/mm/
     ◆画像を入れて文章を少なめに
    結城のサイトはいわゆるCMS(Content Management System)のようなソフトは 使わずに、すべて手でHTMLやCSSを書いています。効率が悪いといえば悪いの ですけれど、何となく直接HTMLに触れていたいという気持ちがあるからです。
    正確にいえば、HTMLを直接書いているわけではなく、 自分でMakeWebというWebページ記述言語を作って、 それを自作のPerlスクリプトで 静的なHTMLに変換してそれをサーバにアップしています。
     ◆MakeWeb  http://www.hyuki.com/makeweb/
    現代でいえばMarkdownという言語に似ているやり方ですね。
     ◆Markdown  http://daringfireball.net/projects/markdown/
    自分のサイトのHTMLを書いた後、他のサイトをながめてみると、
     「このサイトはどうやって書いているのかな」  「このサイトは美しい」  「このサイトは使いにくい」
    のような感想を抱くことが多くなりました。 つまり、単なるWebサイトの訪問者ではなく、 Webサイトの作成者としての視点でWebサイトを見ることになるからでしょうね。
    いま気づいたのですが、 結城のWebサイトは自分にとって重要な商売道具の一つになるわけですから、 きちんとデザイナーさんにデザインしてもらった方がいいのかもしれませんね。 でも、うーん……(思案中)
    さて、それはともかく、結城メルマガを始めましょう!
    目次
    はじめに - Webリニューアル
    フロー・ライティング - はじめの一歩はおずおずと
    本を書く心がけ - ライティング『フロー・ライティング』
    教えるときの心がけ - 最初はいっしょに
    Q&A - 文章添削
    次回予告 - ニコニコチャンネルで気づいたこと
     
  • Vol.040 結城浩/新年の抱負/Kindleダイレクト・パブリッシング/

    2013-01-01 07:00  
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    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2013年1月1日 Vol.040
    はじめに - 2012年から2013年へ
    あけましておめでとうございます! 新年もよろしくお願いいたします。 m(_ _)m
    クリスマスが火曜日だとお正月も火曜日になるという事実に気づきました。
    クリスマスの朝もお正月の朝も結城メルマガを配送することになりましたね。
    このメルマガが配送されるのはお正月になりますので、 2012年を振り返り、2013年の抱負について考えたいと思います。 まあ結城のことですから、考えているうちに自然と「文章を書くこと」や 「本を書くこと」についての話題になることでしょう。
    あなたにとって2012年はどんな一年でしたか。 2013年にやってみたいことはありますか。
    それでは本日のメルマガを始めましょう!
    目次
    はじめに - 2012年から2013年へ
    新年の抱負 - 「数学ガール」シリーズの新刊は?
    新年の抱負 - 『数学ガールの秘密ノート』のこれからは?
    新年の抱負 - 結城メルマガ
    新年の抱負 - 講演
    新年の抱負 - IT関連書籍は?
    余談 - 2012年どれだけ書いたか
    新年の抱負 - Kindleダイレクト・パブリッシング
    新年の抱負 - インプットの機会
    新年の抱負 - 活動のポートフォリオ
    新年の抱負 - まとめ
    Q&A - 予定通り作業するには? 振り返りや予定立てにかけている時間は?
    次回予告 - 文章を書く心がけ - フロー・ライティング