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Vol.098 結城浩/現代で働くということ/本を書く心がけ/ツイッターで短歌を楽しむ/ストックのありがたみ/
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Vol.098 結城浩/現代で働くということ/本を書く心がけ/ツイッターで短歌を楽しむ/ストックのありがたみ/

2014-02-11 07:00
    Vol.098 結城浩/現代で働くということ/本を書く心がけ/ツイッターで短歌を楽しむ/ストックのありがたみ/

    結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年2月11日 Vol.098

    はじめに

    おはようございます。 いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。 いかがお過ごしですか?

     * * *

    家内が、ふだん使っているメールアドレスを変更しました。 以前のメールアドレスがspamまみれになってしまったからです。

    それにともなって、Apple IDも変更したほうがいいかなということで、 結城がその作業を行いました。 "Apple ID 変更"のようなキーワードで検索をして、 オフィシャルページの内容を読み、変更しました。

    ここまでは、何の問題もありませんでした。

    でもその後、家内のiPhoneがiCloudに旧Apple IDでログインしっぱなしに なっていたことに気付きました。そのため、iPhoneが定期バックアップを取ろうとするたびに 「パスワードを入力してください」というダイアログが何度も出てしまいます。 旧Apple IDでログインをトライしているのだから当然です。

    家内からの要望(これ何とかして)を受けて、 iPhoneの設定画面をいろいろ眺めましたが、 「ログアウトして再ログイン」のようなボタンが見つかりません。

    あきらめて再度"Apple ID メールアドレス 変更"のようなキーワードで検索。 そして驚愕の事実を発見しました(少し大げさ)。

     ◆Apple ID:Apple ID を変更した後に必要な操作(iCloudの項目)
     http://support.apple.com/kb/HT5796?viewlocale=ja_JP

     「アカウントを削除」をタップします。
     有効になっている iCloud オプションに応じて、
     デバイスからデータを削除するかどうか確認を求められます。
     「削除」をタップして確認します
     デバイスからデータが削除されますが、
     iCloud からは削除されません。

    つまり、iCloudに必要なデータが保存されているという前提の元で、 iCloudに同期している分をiPhoneから「削除」しなくてはならないのです。

    システムの気持ちはわかりましたが、 「アカウントを削除」をタップして、「データを削除します」に「はい」と答えるのは かなり勇気が必要です。しかも自分のiPhoneじゃなく、家内のiPhoneですし。

    結局、ローカルにiPhoneのバックアップを取った上で、 上の操作通りにして無事にiCloudに対するApple IDの変更は済んだのでした(一安心)。

    振り返ってみますと、これは完全に私の事前調査不足でした。 そもそも、普段遣いのメールアドレスが変わったからといってApple IDを変える必要はない模様です。 Apple IDを変更するのではなく、主要メールアドレスを変更すればよかっただけでした。 (未確認なので、実行する人は自己責任でお願いします)

    また、Apple IDを変更するにしても、オフィシャルページに書かれている通り、 事前にすべてのサービスからサインアウトしておくべきでした。 そうしておけば焦らずに済んだかもしれません。

    iCloudに限らず、EvernoteやDropboxなど、 たくさんのクラウドストレージ系サービスを使っています。 ふだん、ほんとうに空気のように使っているものなので、 設定を変えるときのこともときどき考える必要があるなあと思いました。

     * * *

    ふだん使っているといえば。

    ThinkPadからMacBook Airにメインの環境を移して、半年以上が過ぎました。 Macの基本的操作(特に便利なショートカット)も覚え、 お仕事環境は完全にMacになりました。 もちろんこの結城メルマガの原稿もMacBook Air上でぱたぱた書いています。

    MacBook Airを使い始めたときは「ああ、自分はMacBook使ってる!」という意識があったものですが、 いまはもうすっかりなくなりました。 「MacBook使ってる」ではなく「書籍書いてる」や「メルマガ書いてる」という状態になりました。 たいへんいいことです。

    一言でいえば「慣れた」ということですね。

    Windows環境からMacに移って「良かったこと」はいろいろありますが、 もっとも大きいのは「文字がきれい」ということでしょうか。 ふだんは意識しないのですが、先日Windowsマシンをいじる機会が久しぶりにあって、 あらためてMacの文字の美しさを感じました。 結城の仕事時間の大半は文字を見ているのでこれはとても大事なことです。

    その他に、開発関連ツール、特にオープンソース関連のツールが入手しやすくなったことも WindowsからMacに移って良かったことです。 Webサービス関連のクライアントなども(おそらくMacユーザが多いせいでしょう)、 Mac版はほぼ確実に存在し、しかもよく手入れされていて、スムーズに使えることが多いですね。 あるWebサービスのWindows版クライアントは半年以上も更新されず、 しかも動かしたとたんに落ちたという悲しいこともありました。

    逆にWindowsからMacに移って悪かったこと、困ったこともあります。 その筆頭はキーボードです。 ThinkPadからMacBook Airに移って最も大きな不満点はキーボードのキータッチが自分好みではないこと。 半年使ってかなり慣れましたが、いまだにときどきキーの端に指が引っかかる感触があります。 角を削る「面取り」をしたくなりますね。

    現在のThinkPadのキーボードは、MacBook Airと同じくキーとキーの間にスキマがあります。 でもThinkPadのキーは指に引っかかることがありません。 本体の厚さが違うので比較するのは酷なのかもしれませんけれど、 MacBook Airのキーボードはぜひ改善してほしいものです。 それともMacBook Proならばまだいいのでしょうか。

    WindowsからMacに移って当初困ったのはテキストエディタでした。 Mac版の秀丸エディタがないからです。 でもそれはVimを使うようになってほぼ解決しました。 プログラムも文章もVimで問題なく書いています。

    「WindowsとMacとどちらを選ぶべきですか?」と聞かれたとしても、 「仕事の内容によるので、何ともいえません」と答えると思います。

    結城の現在の仕事の内容は、WindowsにもMacにも依存していませんので、 執筆環境は自由に選ぶことができます。

    ただ、自分の経験を振り返ると、Windows「だけ」をずっと使ってきたのは ちょっともったいなかったかなとも思います。

    まあ、でも、そんなことをいってもしょうがないですね。 もしも2013年にたまたまThinkPadの不調が続かなかったら、 いまでもWindowsで仕事をしていたかもしれませんし、ね。

     * * *

    仕事といえば。

    STAP細胞に関する仕事で、 小保方さんという方がニュースによく登場しています。

    Webを眺めていると、小保方さんが若い女性ということもあるためか、 メディアでの取り上げ方が偏っているという話題もいくつか見かけました。 そこから話が広がってジェンダー論やメディア論を展開する方々がいる…… という、これはまあ「よくある」流れですね。

    結城は、お仕事の成果を報道したりする際に「女性」や「女流」をことさらに強調する 必要はないと思っています。 たとえば「この仕事は○○さんによってなされた」ということで十分と思います。

    とはいえ「女性」や「女流」という言葉の言葉狩りをしたいわけではありません。 ただ、自然に「その人の働き」をほめるようになれば良いなと思います。

    ところで、結城は『数学ガール』というシリーズを書いています。 ここでは「ガール」という表現で女性であることを表現しているわけですが、 これについてどのように考えているのか。

    どのように考えているのか、と大上段に構えましたが、 実のところこのタイトルは自然に出てきたものなので、 それほど「考えて」いるわけではありません。 ただ、私なりのとらえかたを表現しているものではあります。

    というのは、学校時代からずっと私の周りには 数学が得意な女性がふつうにいたのです。 まず、私の姉は数学がたいへん得意で、教え方もうまかったですね。 高校時代、私は積分を姉から教わりました。

    中学時代の数学教師はほとんどが女性でした(やはり教え方がうまい)。 そういえば、何人かいる従姉にも学校の先生がいますね。

    高校時代のクラスメートでも数学が得意な女生徒は多かったですね。 (残念ながら「数学ガール」のようなロマンスはなかったのですが……)

    きっとそのような背景があるので、 結城が数学の物語を書くときにはいつも 「数学が得意な女性」が登場するのかもしれません。

    読者さんからよく感想メールをいただきます。 半分までは行かないですが、女性からのものは決して珍しくありません。 数学に興味を持ち、数学が好きで、 数学が得意という女性は決して珍しくはない……と私は思っています。

    数学はとっても楽しいものですから、 男女わけへだてなく数学トークができるといいですよね。

     * * *

    さて、そろそろ結城メルマガを始めましょう。 今回はPDFによる別ファイルのコンテンツはありません。 このメールでの文章が中心になります。 いつもとちょっと雰囲気が違うかも。

    どうぞお楽しみください!

    目次

    • はじめに
    • ゴルフから価値観へ - 現代で働くということ
    • 本を書きたいというあなたへのメッセージ - 本を書く心がけ
    • ツイッターで短歌を楽しむ
    • 文章を書く心がけ - ストックのありがたみ
    • 次回予告
     
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