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「スキルアップになるし、なによりみんなで作るのが楽しい」 ホラーゲームトリビュートの振り返りレポート
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「スキルアップになるし、なによりみんなで作るのが楽しい」 ホラーゲームトリビュートの振り返りレポート

2017-09-05 21:54
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    RPGアツマールでは「ホラーゲームトリビュート」という30人がそれぞれゲームを作り発表する取り組みをしてきました。
    イベントを終えてみると「面白い作品がつくれた」「自分の制作レベルが上がった」「とても楽しかった」と非常に好評でした。

    今後も同様の取り組みを検討しています。今後の参加を希望している人に向けて何が起きていたのかをレポートいたします。

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    ■ホラーゲームトリビュートとは何か

    ホラーゲームトリビュートは「ゲーム作りを楽しくする」と「作者レベルの向上」を目的とした実験プロジェクトです。ゲームは、漫画や音楽と比較して「面白い作品を作る基礎的な方法」が確立していません。そこで本取り組みは自作ゲームらしい楽しさとレベルアップに挑戦することにしました。

    トリビュートでは、品質向上と楽しさをもたらすために、以下のように様々な要素をとりいれました。非常に上手くいったものもあれば、あまり効果がなかったものもあります。
    1)チャットによる参加者同士の会話
    2)プロジェクトファイルや制作過程可視化、共有
    3)参加者によるゲームの相互フィードバック
    4)運営による動画フィードバック
    5)「ホラー作品を3作品見る」「コンセプトを書く」などの課題
    6)素材制作費や取材費用など金銭のサポート

    参加者の声から振り返ってみましょう。

    ■当初の参加の目的はなんですか?
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    参加の理由は「楽しそう」「ゲームがプレイされてほしい」「素材費用が魅力的」となりました。

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    イベントを終えて振り返ると、達成されたとの意見が多数でした。
    とくに「楽しそう」というのが最大の動機で達成されたのは大変嬉しくおもっています。トリビュートの目的は「楽しさ」「レベルアップ」なので、そのことが最大の参加メリットになるように運営していきたいとおもっています。

    ■作品の品質向上に役にたったことはなんですか?

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    1番は役に立ったのは「チャットでのフィードバック」「相互フィードバック」「制作状況の可視化」とトリビュートの仕組みそのものが品質向上の役にたったというご意見でした。今回は「同じホラーゲーム」を「同じ〆切」でつくっているので問題が共有しやすくなります。また、メンバー内で「どんどん制作が進む人」がいるものなので、焦るというモチベーションになります。「他人の目」が色々なことに気がつく役に立ったことになります。


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    2番目として運営からの動画フィードバックが好評でした。RPGアツマールでは「感想生放送」や「#お勧めゲームを持ち寄る会議」など実際のゲームプレイを見せることを大切にしています。これまで「自分のゲームを誰にも遊ばれないまま投稿するひとが多い」という状況をみてきたからです。テストプレイが十分でなく、すぐに直せるような問題に気がつかないまま投稿されてしまっています。しかし、投稿者の気持ちもよくわわかります。プレイヤー確保はとても難しいのです。
    そこで、今回運営が動画の形でフィードバックしました。プレイしたのはゲーム制作のノウハウがあるスタッフで、ツクール上の問題点やゲームデザイン上の修正点を指摘できるメンバーです。単に「つまらない」ではなく、「主人公の目的が提示されていないので探査パートで動機がもてない」などの指摘ができます。この点はお役にたてたと確認できました。
    しかし、問題がありました。動画は想像以上に制作に時間がかり、3人のスタッフでは全員に十分にフィードバックすることができませんでした。今後この点は改善していきたいとおもいます。

    その他「品質向上の役にたった」自由回答(一部抜粋)
    ・コンセプトを決めたこと。締め切りが合ったこと。モックを作ったこと。他の参加者のモックを遊べたこと。

    ・細かなタスクごとに締め切りがあり都度チャットで連絡頂く形態はやりやすかったです。他の制作者に見られるので妥協できず締め切りがあるので放り出せず、精神面でとても役に立ちました

    ・作品完成から公開までに時間があったこと

    ・動画フィードバックを頂けたのは望外の僥倖でした。早い段階から問題点や成功部分を考え、修正や増強をするにあたり非常に役立ちました。心から感謝しております。他の方への動画も大変参考になりました。

    ・運営と参加者からの動画フィードバック・フィードバックはかなり役立ったと思います。また、実際に作っている方同士での情報交換は有意義ではないかと思います。



    ■今回のトリビュートに参加したことで、自分の制作スタイルで「変わったな」と思ったところはどこですか?
    ・プレイヤー視点の考慮が手厚くかつ慎重になった

    ・コンセプトを意識するようになった。

    ・わかりやすさ、客観的に見ること、について強く意識するようになりました。

    ・独りよがり自己満足な作品作りをやめようと思った・製作速度の効率・プレイしやすいゲームになるような工夫

    ・ゲームをパーツにわけて考える事、パーツそれぞれにちゃんとこだわるべきだということ。パーツというのはコンセプトやターゲット、キャラクターやストーリー、過程(アクション)と結果(報酬)等なんでも全部です。

    ・プレイヤーは作者通りに動いてくれないから丁寧に作り込むようになった事

    ・本来当たり前のことですが人にプレイしてもらうことへの意識が高まったのでゲームデザインの部分をより深く考えてゲーム制作に取り組めるうになりました。

    ・どうすれば遊んだ人が面白いと思ってくれるか?を意識した作り方を覚えました。いままでは自分のやりたいことを詰めたゲームだったので。



    コンセプト」と「客観視点」があげられました。
    ゲームの「面白さ」の定義は難しく、他人から意見しにくいものです。「このゲームは簡単だよ!」という意見は、ゲームが「サクサクゲー指向」なのか「激ムズゲー指向」なのかで全く意味が変わってしまいます。
    そこでトリビュートでは「コンセプト」を全員書くことにしました。コンセプトはゲームのゴールイメージで、「武家屋敷で美少女幽霊×謎解きホラー×ホラーから恋に落ちて泣ける」のようなものです。制作者間のフィードバックでは、制作されたゲームはコンセプト通りに作られているかを確認しました。たとえば「激ムズ」だとすると、恋愛や感動をテーマにしたホラーゲームからは離れるのでは? と指摘できます。コンセプトを作る試みは成功だったと言えます。
    また、お互いのゲームをフィードバックする機会を強制的に作ったことで「自分のゲームが他人にとってどうとらえるか」という重要な点に気付いたことは、今後制作する上でずっと役に立つものだとおもいます。


    ■作品の「楽しさやモチベーションアップ」の役に立ったことはなんですか?

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    「フィードバック」と「制作状況の可視化」が品質向上に続いて上位となりました。楽しさを高める方法は、今後も模索していきたいとおもっています。

    その他楽しさ
    ・皆さんが楽しそうに制作の話をしていたので、同じ目標に向かってる仲間の姿を見るのが楽しかったです!

    ・映画鑑賞によって知見が広がったのは楽しかった・同じホラーテーマでも全然違うゲームが上がってきてよかった

    ・他の作者の作品のテストプレイとプロジェクトデータ閲覧

    ・一番はやはり作ったゲームに対して詳細な感想を他の制作者にいただけたことですね。これはきっとゲームを作る人の性なのでしょう。軽く「おもしろかった」っていう感想はもらうことはよくありましたが、動画でのプレイヤーの反応や具体的な感想をもらうというのは本当に楽しいですね。

    ・Slackで参加者といろいろとコミュニケーションをとったり、それを眺めたりすること。他の参加者の進捗を見られること。数ヶ月一緒に作ってきて、仲間意識が芽生えた

    ・チャットでいろんな作者さんのいろんな考えが聞けるのは良い経験でした

    ・ネタをふったらのってくれたりワイワイ雑談が本当に雑談で楽しかったです
    ■このトリビュートの参加を他人に勧めますか?


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    多くのかたが「勧める」とのことでした。

    お勧めできない
    ・進捗を公開する場が内部の人間にしか用意できておらず、作品を待っている外部の人間の反応が一切得られないことによるモチベーションの低下。

    ・少し決め事や書類関係、他の企画とのすり合わせなどで変更があったので、次があればそのあたりを早めの段階で決めておきたいです。
    両論
    ・オススメできる人は…ネットでの交流が得意な方。 オススメできない人は… ネットでの交流が不得意な方 です!

    ・勧める:ツクラー同士で技術面での質問、回答ができる /すすめない:ツクールやRPG出身ではない我の強いアクションゲーム作者だと非常に肩身が狭い

    ・向き不向きが人によって差がある。実際フィードバック交流を殆どしない作者もいたため、全員が恩恵を受けられるとは限らないと感じた。また〆切が短すぎるし、運営の伝達ミスも度々あるので、それを許容できる人でないと安心して創作できないのではないかとも感じた。今後改善されると思うけど。

    ・何か光る才能はあるけど他人にわかりやすく見せるのが下手な人、にはおすすめできます。 理由は、他人からのフォードバックがあるのでそこで自分の欠点を指摘してもらえるからです。ある程度もう完成度の高いゲームを作ることができる人、にはあまりおすすめできません。 理由は、スケジュールを縛られたり、他人のフィードバックをしたり、時間の無駄になるからです
    お勧めする
    ・スキルアップになるし、なによりみんなで作るのが楽しい

    ・かなりゲーム品質が上がるので、参加できるなら参加をすすめます。

    ・一人で作っているより圧倒的に視野が広がります。

    ・参加せずに作るより確実に高いクオリティーのものを作成することができるから。他にも参加者がいることが励みになるから。

    ・興味がある人、良質な作品作りを行いたい方は良い機会と思います。

    ・普段とは違う制作環境に身を置ける貴重な体験ができる

    当初想定していなかった事務作業など、運営上の問題がありました。これは事前に十分に準備が足りていなかったという運営側の失態があります。こうしたものは反省し、改善します。

    中には、「事前の説明と違うが止めよう」と状況を見ながら決定したものがあります。こういった「方針転換」については怖れず今後もおこなっていこうとおもいます。ただ、説明が十分でなかったので、今後納得感があるようにチャットや生放送などを用いて理由の説明を重視していきます。

    ■最後に
    本企画を終えてみて、運営サイドとして素直に嬉しいのが「レベルが上がった」「楽しかった」といっていただけたことです。ゲーム分野でこのように「クリエイティブ能力の成長」を実感できるものというのはあまりないのではないかと思っています。

    また、プレイヤーとしてみたときも「1つのジャンルで良質な作品が沢山ある」のはとても楽しいものです。30本のホラーゲームからぜひ選んで遊ぶ贅沢な時間を過ごしていただければとおもいます。

    初回ということで運営・参加者ともに手探りでしたが、運営サイドも非常に楽しい時間を過ごさせていただきました。次回はよりパワーアップした形でみなさまと一緒に良いゲームを作れればとおもいます。



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