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記事 3件
  • 自民党憲法改正推進本部の再開など

    2017-11-17 20:06  
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     石破 茂 です。  小池百合子都知事が希望の党代表を辞して都知事に専念することを表明したことは、極めて当然のことと思います。首都東京の知事と国政政党の代表という二つの激職を兼ねることはいかな超人であってもまず不可能なのであって、結局どちらも中途半端に終わりかねないことでした。
     しかし、民進党という、憲法観も政治に対する価値観も大きく隔たった人々が一つの党を構成しているという状況が解消されたことは、日本政治にとって一つの前進であったように私は評価しています。 かつて同盟系の労働組合を支持母体として存在していた民社党は、憲法観や安全保障観において自民党よりも優れた面が多々ありましたし、西尾末広氏や春日一幸氏らの所論には大いに共鳴したものでした。 希望の党の前途はまだまだ多難と思われますが、「働く人の幸せを第一に考える」「健全な国家観に基づき現実的な外交・安全保障政策を採る」という路線を貫い

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  • 法政大学学園祭講演など

    2017-11-10 18:38  
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     石破 茂 です。 トランプ大統領訪日や総理外遊のため、国会は事実上開かれない1週間でした。 トランプ氏訪日の詳細な内容は知る由もありませんが、北朝鮮の核開発とミサイル技術の進捗状況、拡大抑止の実効性向上策、ミサイルディフェンスの信頼性向上などについて認識の共有がなされたものと信じます。物事全てにおいてリスクがあるのは当然であり、これをどこまで国民に伝えるかは難しい判断です。可能な限りの論説には目を通しているつもりですが、識者によって見方が大きく異なっており、やや困惑気味です。 「同盟とは、共に戦うことはあっても決して運命を共にはしないものである」(シャルル・ドゴール)、「同盟とは、相手国の戦争に巻き込まれる恐怖と、相手国に見捨てられる恐怖の相克の間でマネジメントされるものである」(マイケル・マンデンバーム)、という教訓が思い起こされます。
     さる5日、法政大学学園祭で「安全保障と地方創生

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  • 改めて憲法改正論議など

    2017-11-02 18:29  
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     石破 茂 です。 総選挙も終わり、自民党の憲法改正推進本部も陣容を新たにして再スタートします。検討すべきテーマを再度ひととおり洗い出して、優先順位を定めるべきと考えます。
     当欄をお読みくださっている皆様も、この度の総選挙にあたり、前回の総選挙後に任命された最高裁判所裁判官の国民審査に投票されたことと思いますが、その際にどれほどの方が最高裁裁判官の名前や判決の時の行動をご存じでしたでしょうか? 最高裁裁判官は内閣の任命によるもので、時の政府の恣意による任命が行われる可能性を排除できないことから、国民審査が置かれているというのが憲法制定時の想定です。この国民審査は、国民の公務員選定・罷免権(憲法第15条)から派生したものとされますが、国際的にもあまり例を見ない制度です。 もしこの国民審査が形骸化し、十分に機能していないとすれば、憲法改正論議においては、三権分立の観点からも、何らかの形で国会

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