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金持ちは性格が悪い?米国バークレー大学で発表された驚くべき研究結果【btrax】
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金持ちは性格が悪い?米国バークレー大学で発表された驚くべき研究結果【btrax】

2013-08-06 09:00
    先日アメリカで驚くべき研究結果が発表された。人間は裕福になればなるほど、他人を見下すなど無意識のうちに横柄な言動をとりやすいというものだ。この研究を行ったのはカリフォルニア州屈指の大学、UCバークレーの行動心理学の教授:ポール・ピフとその生徒のグループ。彼らは下記に紹介する4つの方法で、平均的な収入の人達、富裕層、そして平均より所得が少ない人々を集めた行動パターンの調査を行ったところ、彼らも全く予想をしなかった結果を目の当たりにした…。

     

    1. 高級車ほど信号機のない横断歩道では歩行者に道を譲らない

    カリフォルニア州の法律では、たとえ信号が無い横断歩道でも歩行者が渡ろうとしていた場合、いかなる時でも自動車には停止する義務がある。ある日、同州のとある交差点でランダムに調査したところ、実に90%以上の車がちゃんと歩行者の為に停止しているという結果が出た。

     

    しかし、驚くべき事に、停止しなかった10%の車の内訳はベンツ、BMW, ポルシェなどの高級車の率が非常に高かった。結果として、高級車を運転している人々は大衆車のドライバーよりも3倍から4倍の率で横柄かつ違法な運転をしている事が分かった。彼らはまるで歩行者が自分達の車に道を譲るのが当然かのような運転をしているのだ。

     

    2. 裕福な人の方が他人より自分の取り分を優先する

    次の研究では部屋に1人でアンケートに答えている被験者に対して、キャンディーの入った箱を差し入れた。その際に「これは隣の部屋の子供達の為のキャンディーですが、もしよろしければすこしお取り下さい」と伝えた。結果として、より裕福な人は貧しい人と比べ倍の量のキャンディーを取る傾向にある事が分かった。

     

    3. 欲しいものをGetする為にはウソもつく

    サイコロの目の合計数によって賞金がもらえるキャンペーンを行ったところ、年収が15万ドル(約1,500万円)から20万ドル(約2,000万円) 以上を稼ぐ富裕層の人々は低所得者層と比べ4倍の確立で虚偽のスコアを報告した事が分かった。このテストで賞金として設定した額はたったの$50だったのにも関わらずにだ。同様に所得が多い方人の方が一般的に交渉を行う際にウソをつく傾向にある事も分かった。

     

    4. “擬似的”に裕福になっても同じような思考・行動パターンになる

    それでは普段はつつましい日常生活を行っている人々が、とある方法でバーチャルに裕福になった場合はどうなるだろうか?一般的な収入の人に”裕福になった”気分を味わってもらう為のこちらのテストでは、アメリカで最も有名な金融系ボードゲーム、モノポリーを使い、数100人を対象に行われた。

     

    同ゲームでは各プレイヤーが平等の条件でスタートし、土地の売買や資金運用を通し自身の資産を築き上げると同時に、他のプレイヤーを倒産に追い込むのが目的となる。しかし、今回の実験では、ランダムに選出された1人のユーザーだけが有利にゲームを進められるような仕組みにした。具体的には最初の所持金を倍にし、駒はロールスロイス、ゲーム上で受け取る給料の金額にも差を付け、そして通常は2つのはずのサイコロを、他のプレイヤーは1つのみにした。

     

    ここれにより、当然有利な条件に選ばれたプレイヤーがどんどん裕福になっていく。しかし、そのプレイヤー自身がこの”ズルい”条件設定を知っているのにも関わらず、ゲームを進めて行くにつれ、他のプレイヤーに対して上から目線で”さっさと支払って下さい”, “どうせ僕が勝つだろうけど”, “やっぱり自分は凄い” などの横柄な言動が目立ち始めたのだ。そして、テーブルに振る舞われたお菓子をまるで自分のものの様に、他のプレイヤーの何倍もの量を取っていた。

     

    加えて、驚くべき事に勝ったプレイヤーの多くがゲーム後の調査で「自分の実力が要因」だと思うと答えている。自分の実力ではない理由で裕福になった場合でも、無意識のうちにその事を忘れ、”嫌な奴”になってしまう行動心理学的結果である。

     

    その逆に実生活で裕福な人をこのゲームで不利な条件でプレイさせ、”バーチャル貧乏”にした場合、急に態度が謙虚になり、他のプレイヤーに対して親切になったという結果も出ている。人間は自分がおかれた社会的ステータスに応じて態度も変わるという事なのだろうか?

     

    うまくいっている時こそ謙虚な姿勢で

    これら結果は必ずしもそのエキセントリックな校風で有名なバークレーの教授が行ったからというわけでも無さそうだ。実はこの教授自身もこの研究結果にかなり驚いている。全く予想をしていないデータを目の当たりにしたからだ。

     

    この研究を通し、心理科学的にみても人間は裕福になったり成功したりすればする程、自分が気づかないうちに自然と横柄な考え方や態度をしてしまう傾向がある事が判明した。例え上手くいった要因が家柄や、体格、周りの人々からの協力等、実力以外の外部の前提条件であったとしても、人間はいつのまにかそれを忘れがちだというのだ。また、社会的な地位が高い人程、”正直者はバカを見る” と思っている傾向にあるとの事。

     

    その一方で、ビルゲイツやウォーレンバフェットの様に自身が所有する資産の大部分を寄付する関大な富豪も多く存在する。統計的に見るとそう人の方が幸福度が高く、長生きもするようだが、全体人口と比べるとまだまだごく一部と言えるだろう。

     

    これらはアメリカでの研究結果だが、もしかしたら国や文化に関係なく、人類に共通した傾向かもしれない。

     

    自分が社会的に優位な立場にいると、どうしても他人を見下したり、自分は特別な存在のような錯覚に陥りやすい事も事実。そんなときは、日本のことわざ、「実る程、頭をたれる稲穂かな」を忘れずにいたいものだ。

     

    筆者: Brandon K. Hill / CEO, btrax, Inc.

     

     

    上記の研究結果を紹介した動画:

     

     

     


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