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第166回 人はなかなか変わらないのウラガワ(1)
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第166回 人はなかなか変わらないのウラガワ(1)

2018-02-12 21:00

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第166回 人はなかなか変わらないのウラガワ(1)


    ◆もくじ◆

    ・人はなかなか変わらないのウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     2月13日(火)TV「有吉弘行のダレトク!?」にゲスト出演
     雑誌『週刊大衆』の袋綴じグラビアに出演
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    いろんなものが移りゆくようで、でも人はなかなか変わらない。
    あるパーティーで出会った、風俗店やAVのスカウトマンをやっている阿部くん(仮名)。
    彼は岩井さんにある提案をしてきたのだが……。


    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
    2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
    3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
    4月「木の芽時な人達のウラガワ
    5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
    6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
    7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
    8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
    9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
    10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
    11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
    12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ
    2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     二月といえば豆まき、といっていたのは幼稚園児くらいの頃か。小学生の頃はもう、バレンタインにそわそわしてたもんなぁ。成人して仕事をするようになると、本命と義理とをきっちり分けるようになり、やがてすべては義理になっていったわ。

     だけど結婚も二回して五十も半ばになって自由業も板についてくれば、二月といえば確定申告の準備だーっ、となってしまった。

     二月そのものは変わりなく寒く、豆まきもバレンタインも確定申告も私に関係ない昔からあったし、これからも続いていくし、終えるときもくる。

     そんな今月は、「いろんなものが移りゆくようで、でも元のものは変わりない」「何か成長したように見せかけても、本来の自分は自分のまま」といったテーマでお送りする。

     例によってすべて登場人物は仮名、背景などもちょっと変更してある。

                        ※

     職業に貴賤はない。切にそう思いたいし、そうだと信じている部分もあるが。
     やはり現実には、本人の人となりや言動、いろんなものを抜きにして、多くの人に差別感情や偏見を持たれてしまう職業と、無条件にすごいと敬われる職業はある。

     考えてみれば私の作家、タレントという職業は、どちらも兼ねている。私自身は普通の、いや、ちょっとアレなだけのオバサンなんだがな。

     そんな私が先日、まさにどちらの職業の人もいるパーティー会場に行った。

     そこで出会った阿部くんは、完全なる前者だった。彼の職業はスカウト。街なかで女に声をかけ、風俗店やAVに斡旋して手数料をもらうのが生業だ。

     女衒、人身売買じゃないかと眉をひそめる人達がいるのはわかる。本人達も、
    「俺ら、女が体使って儲けたカスリで食わせてもらってます。女の股で稼いだ金の、おこぼれをいただいているわけです。だから、うちで働いてくれる女はみな大事だよ」
     などと、自虐的かつ直球な自覚も見せる。阿部くんもそんな感じで、おもしろい人だなとシンプルに思った。向こうも、こんなオバサンをスカウトなんかする気はないから、フラットに世間話や共通の知り合いの噂話なんかして人なつっこさを見せてくれた。

     パッと見、いかにもな見た目だが、華やかな業界人風でもあった。

     その場には、うちの息子もいた。映像制作会社に勤める息子も、阿部くんの風俗業界話に食いつき、公私ともに?興味津々のようだった。 

     傍らには、同じく息子みたいに可愛がっている若手芸人の大ちゃんもいた。根が地方の真面目な優等生の大ちゃんは阿部くんを露骨に避けているのではないが、ちょっと警戒心を表に出しながらも適当に話を合わせていた。

     パーティーの後、息子と大ちゃんと軽く飲み直しに行き、阿部くんの話題になった。

     
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