【MTG】勝利への近道【翻訳記事】
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【MTG】勝利への近道【翻訳記事】

2016-10-05 21:28
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(はじめに)
今回はChannel FireballよりWill Jonathanの記事をご紹介させて頂きます。彼は最近記事を書き始めた方なのですが、心理学をスポーツに活かしている方のようです(MTGプレイヤーでもあります)。そのため、MTGの記事ではありますがもっと広く一般的な話かなと思います。

原文はこちらからどうぞ。




アポロ・オーノはアメリカ史上最もメダルを獲得した冬季オリンピック選手です。金メダル2つ、銀メダル2つ、銅メダル4つのスピードスケート選手。また、世界選手権のタイトルも4つも手にしています。その彼はかつてこのようなことを言っています。
「勝ち負けというのは僕次第、という訳じゃない。言ってしまえば、僕がツイていなかっただけかもしれない。僕の信念はこれだね。僕は感情を抑えるのは得意じゃないから、いつだって勝ちたいし、勝利に飢えているよ。競技としてスケートをやっているからね。そういう情熱がある。でもその元を探ってみれば、結果が欲しいというよりも競技として争うということが楽しくて仕方ないだけなんだ。」

アーサー・アッシュは歴史に名を残すテニスプレイヤーの一人。世界ランキング1位になったこともありますし、グランドスラムのタイトルも3つ持っているほどです。シングルスのタイトルの数は33、ダブルスのタイトルの数は18。そんな彼はかつてこう発言しています。

「成功というのは旅路である。目的地ではない。結果よりも今何を為しているのかが大事なことはよくあることだ。勝ち負けよりもそこに目指して向かっていくことが大事であるというメンタルを作る必要がある。」




ベン・スタークはMTG界屈指のプレイヤー。プロツアー優勝が1回、トップ8が4回、GP優勝が1回、GPトップ8が19回。殿堂入りプレイヤーであり、世界で見ても屈指のリミテッダーとも考えられています。彼もまたこう言っています。

「賞を与えられることはもちろん喜ばしいことだけど、勝利というものが僕がMTGをプレイする理由になったことは一度たりともない。僕はただ考えて、心理戦をするのが好きなんだ。高いレベルで争うことは最高だね。僕がMTGをプレイするのは記録を残すためじゃない。最高のゲームをしたいだけなんだ。」


MTGを競技としてやる者ならば、卓に座ったり大会に参加したら、勝ちたいと思うもの。成し遂げたいことがあるはずです。成功したい、頂点に立ちたいはずなのです。

しかし、いざ実際にプレイするとなったら自分のためにできることは、例えば、結果を意識しないということぐらいなものです。誤解を恐れずに言ってしまいましょう。
結果を意識しない程、結果は出やすくなります

大切なマッチや競技性のある大会(特にレベルが高いもの)においては、息を詰まらせてしまうプレイヤーがほとんど。それは勝たなくてはいけないという感情から生み出されるプレッシャー・不安・緊張によるものです。そのプレッシャー・不安・緊張はパフォーマンスを下げ、最大限の実力が全くでないという事態になってしまうのです。

実際のところ、勝ち負けなんて全く気にしていない人が大会に参加して優勝してしまうこともありますし、勝利こそが全てだという人が大会に参加して0-3ドロップしてしまうこともあります。なぜこんなことが起きてしまうのでしょう?

それは結果は誰が勝ちたいかなんて気にしてないからです。結果は一番勝ちたいと思っている人の元へは行くわけではありません。結果は最高のパフォーマンスをした人の元へ向かうのです。

自分の最大限の実力を出す最も効果的な方法は、プレイする際に足枷となる、結果を意識することによる精神的負荷を生じさせずにプレイできるように、心から期待を完全に取り除くこと。結果というのは、自分の実力を最大限に、あるいはそれに近しい実力を出した時に然るべくして生まれるものであり、副次的にできるものでしかありません。ただ実力を出しきりさえすれば、大抵結果というのは当然のもののように出てくるし、結果の方からやってくるのです。だから勝つためにプレイしようなんて頭を悩まさなくていいんです。最大限の実力・それに近しい実力を出せるための最善の方法を使えば、結果は出てくるのです。


【最善の方法ってなに?】
結果のことだけで頭を一杯にせずに、私が”Five Performance Priorities.”と呼んでいるものを考えるようにして下さい。卓に座る時はこの5個のポイントを忘れない様にしましょう。各ポイントを解説していきます。

1)強固で健全な思考・姿勢を大会中保持し続ける
あらゆる結果は思考から生じるものです。繰り返しになりますが、結果というのは実力を
最大限に(あるいはそれに近しいものを)引き出した結果として生じるものに過ぎません。
実力を最大限に(あるいはそれに近しいものを)引き出すには、プレイヤーとしての持てる力
を出し切ることが必要です。そしてプレイヤーとしての持てる力を出し切るには、あらゆるゲーム・あらゆる瞬間で正しい思考・姿勢でいることが必要なのです。思考が強固である程、より多くの力が引き出せ、より実力を最大限に発揮でき、より良い結果が生じるのです。
思考が脆弱である程、力が引き出せず、実力も発揮できず、結果も悪くなっていくでしょう。


2)今という時に生きること。目の前の1つのゲームに集中する
頭の中では、PPTQを10回戦だと思わない、GP・PTなら2日間に渡るイベントだと思わないようにしましょう。あなたには1マッチ目の1ゲーム目しかない。2回戦もないし、3回戦もその先もない。ゲーム1が終わったら、すぐにきれいさっぱり忘れてゲーム2へと頭を切り替えましょう。ゲーム3がある場合は、ゲーム2をきれいさっぱり忘れて3ゲーム目に頭を切り替えましょう。マッチが終わったらきれいさっぱり忘れて次のラウンドの1ゲーム目に切り替えましょう。誰かに止められるまで、あるいは大会が終わるまでこれを繰り返します。

大会を通じてリーダーボードは見てはいけません。唯一スタンディングを気にすべきなのはトップ8を賭けたIDをする順位にいるかどうか見る時だけです。それ以外の場合、順位は重要ではありません。なぜなら、あなたが何位であろうと、各ゲームにおけるあなたの目的、最大限の実力を発揮するということに変わりはないからです。一度リーダーボードや順位を気にしてしまい出すと、その瞬間から今という時を忘れ、留まることなくこれまでのラウンドやこれからのラウンドについてあれこれ考えだしてしまったり、まだありもしない未来のシナリオを頭に巡らせてしまったりするのです。結果として次のゲームにマイナスな影響を与えてしまうということが起きるのです。


3)楽しむ!笑顔を忘れない!リラックスして、あなたが愛しているゲームを楽しむ
そもそもMTGをなぜプレイしているのかを忘れてしまうプレイヤーは驚くほど多いです。
陥りがちな罠なのです。多くのプレイヤー(特にプロやグラインダー)はMTGが仕事であったり単調なタスクのようになって、目的のための手段でしかなくなります。
本能的に喜びを感じるためにやっていたことが、外的な利得のためだけにやるものになってしまうと、それを継続してやっていきたいという欲やモチベーションが徐々に低下していくことは科学的にもほぼ証明されています。もちろんパフォーマンスについて真剣に考えることもあるでしょうし、上手くやりたいとも思っているでしょう。しかし、楽しむこと・ゲームを楽しむことを忘れた瞬間あなたは終わってしまうのです。



メッリサ・デ・トラがこれを上手く表現してくれています。

「MTGをプレイする楽しみを知れば、勝利はあなたの元へ来てくれるでしょう。プレッシャーも減り、よりリラックスして、ストレスを感じない体になります。
私の経験をお話しさせて頂くと、より楽しむようになってからGPやPTで疲れを感じることはなくなり、より完成されたプレイヤーになることができました。私がPTM15でトップ25、数か月後のGPオーランドでトップ8になれたのは、MTGは本当に楽しいものなんだと気付いてからすぐのことでした。


4)自己を律して、どんなゲームでもベストを尽くそう
「かかっているものが多い程いいパフォーマンスができる」「目無しだとわかると注意が散漫になる」こんなことをよく耳にします。このような考え方は持たないようにしましょう。
卓に座ったら高水準に自己を保ち、持てる限りのパフォーマンスが出せるように自分に要求していきましょう。
かかっているものが多かろうと少なかろうと、対戦相手が上手かろうと下手であろうと、賞金が多かろうと少なかろうとも、です。プレイをする以上は出来る限りの力を出すように努力しましょう。パフォーマンスの質に誇りを持つのです。


5)プレイヤーとして成長し続けていくために、あらゆるパフォーマンスから学ぶ
大会が終わったら、家へ帰って自分のパフォーマンスを評価しましょう。上手くできなかったことはなんだっただろう?逆に上手くできたことはなんだっただろうか?ミスはどんなものをしたっけな?良かったプレイは?プレイヤーとして成長し続けるために常にパフォーマンスを振り返りましょう。その際には感情は含まないようにして下さい。
余りにも多くのプレイヤーが自分に対して不必要に厳しく当たります。自分を打ちのめすことになんの美徳もありません。失敗は成功の母ですから、次はどうすれば上手く行くだろうかと考え、それを次に向けて活かしていくことさえすればいいのです。それだけです。今あなたは解決策を手にし、次に上手くできる方法を知ったわけです。何を気に病む必要があるのでしょう?

今回のパフォーマンスを通して、前回上手くできなかったことに✔マークが付けられたのなら、結果がどうであれ、あなたは自分自身に誇りを持って良いのです。実際のところ、あなただけの問題で勝敗を完全にコントロールすることはできないのですから。
あなたがコントロールできるのはその結果に至るまでのプロセスです。MTGにおいては”確率のバラつき”が大きな意味を持っていますから、それをいつも頭に留めておくことは非常に大切なことです。

最後になりますが、競技MTGへの取り組み方は自然や生命がどのようにデザインされているかと考えることと同じでしょう。大切なのはバランスです。勝ちたいと思うこと、何かを成し遂げたいと思うこと、頂点に立ちたいと思うこと、成功したいと思うこと。どれも当然の感情です。でも「勝ちたい」が「勝たなくてはいけない」になってしまったら、苦しむことでしょう。感情にある罠にかからないように自分を律しましょう。

もう一度アーサー・アッシュの言葉を書いておきましょう。

「成功とは旅路である。目的地ではない。」

プロセスに重点を置きましょう。結果の方からやってくるはずです。





(あとがき)
いかがでしたでしょうか。勝ちたいなら勝つことを意識しない。一見矛盾しているようですが納得できるのではないでしょうか。

意識しないと言われても難しいものですが、一つ鍵になるのは「楽しさ」かもしれません。なぜMTGを始めようと思ったのか、どういう瞬間に心を惹かれたのか。そういうことを思い出してみるのも良いかもしれませんね。

また、更新が滞ってしまい申し訳ありませんでした。元々気が向いた時にしかやらないブログではありますが、今後ともよろしくお願い致します。



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