• ざっくりボカロで辿るカリブ海音楽その4

    2017-11-18 14:45
    ダンスホール。

    文字通り見ると、社交ダンスのイメージだよなぁと思いつつ。

    ジャマイカでは、個人で愉しむという音楽文化概念があまり無かった。

    というのも、ラジオもレコードプレイヤーも貧民街(ゲットー)に暮らす若者には縁のないものだったからだ。

    ガンジャ(大麻)くゆらしたラスタファリ狂信者が、ドレッド揺らして魂の開放唱えても、金が無い、腹が減る。

    そんな高尚な説法より、目の前のマブい女といかに今夜ヤるかって方がよっぽど大事だろ。

    という世界観で出てきたのが、ダンスホールレゲエ。基本エロ(だった)なジャンルです。





    音響がデジタルに変化してきた時代。
    ボブ・マーリーが亡くなったのが81年。

    日本でもそうだけど、80年代って基本頭悪いというか、脳内ハッピーなのよね。

    NYでヒップホップが産まれた頃、ジャマイカにはサウンドシステムと呼ばれる文化があった。

    移動可能なターンテーブルと、アンプ、大型スピーカー。
    音楽選曲担当のセレクターと、マイクパフォーマンス担当のDJによるクルー。

    まさに屋台式クラブ、ハウス、ディスコ。

    駐車場とか公園が、そのまま若者たちが集い、出会い、酒飲み、踊り狂う場になってしまう、そんな世界。

    いわゆるパーリーピーポーなヴァイブス↑↑な音楽です。
    (ちなみにヴァイブスという語もレゲエ由来。元はヴァイブレーション、振動、波動)

    DJといえばお皿(トラック)回す人ってイメージだけど、ジャマイカだとしゃべくり倒す人なんだよね。

    トゥースティングと呼ばれる即興の韻を踏んだ歌、喋りで観衆を盛り上げるのが、DJの役目。



    歌うように喋る、喋るように歌うというレゲエ特有の歌唱スタイル。
    ボカロには本来、不向きなところをかましてくれちゃうのが、takamattさん。すごい。

    シンガーとDJが組んで、トラックを出すというのも、今では普通に見られるスタイル。



    ダンスホールスタイルは、ルーツレゲエのリミックスでも作られるのが、今では当たり前になってて、別ジャンルって感じよりかは、色の違い?風味の違い?みたいな感じになってる気がします。

    ジャンルは混ざるもの。

    ダンスホールレゲエは、ジャングルやレゲトンというジャンルの元になっていきます。


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  • ざっくりボカロで辿るカリブ海音楽その3

    2017-11-18 09:50
    ダブと聴くと、最近はダブステの方がメジャー。

    でも、ステップが付かない、ダブという音楽が元なのだ。
    語源的にはダビングが元。

    ダビングし過ぎて劣化したカセットテープに音響効果つけたのが始まりという由来もあったりする。

    ジャマイカは貧しい国だった。というか、今でもそう。

    音楽スタジオも小さい。となると、少ない予算で回してくしか無い。

    マルチトラックな録音が可能になった60年代後半から70年代。

    ジャマイカでは、レコードのB面をボーカル無し音源(カラオケ、インストゥルメント)にするのが通例だった。

    既にある録音済み素材を組み合わせて、新しい音楽を創るという発想は生まれてもおかしくない状況にはあったわけで。

    効かせすぎの、不自然なまでのディレイ、エコー。

    アメリカではサイケがブームとなっていた時代。
    音響加工でどこまでトリップできるか。

    ダブは音の実験場なのだ。











    音を素材として使うという意識の改革は、のちのヒップホップのサンプリングとかリミックスという発想の原点とも言える。

    ついでなので、ダブステについても触れておこう。

    ダブステップは文字通り、ダブにステップ要素を足したもの。

    このステップというのは、2ステップが元になってる。

    1拍目にキック、3拍目にスネアで独特の高揚感、グルーヴを生み出す音楽。

    これにワブルベースとか、ブレイクビーツ由来の不規則リズムとかが、さらに加わって出来たのが、ダブステップ。



    ウィリウィリはむしろJUKEかも知れないけどw





    Drumstepって言ってるじゃんってツッコミは無用。

    ジャンルは混ざるもの。これJAH(神)の教え。
    すべてはひとつ。ひとつはすべて。

    ハウス由来の歌ものダブステには、あんまりダブ要素無かったりもするけどねw

    音が妙に反響してる感じがあると、あぁダブだなぁと思うわけですがw




  • ざっくりボカロで辿るカリブ海音楽その2

    2017-11-11 17:52
    まとめのメモ帳みたいに思って頂ければ、って感じで。

    レゲエのジャンルと歴史で第2回。

    さて、レゲエとはなんぞや?という話に入っていくわけですが。

    音楽ジャンルを探る時に有効なのが、辞書、百科事典でその語を調べるというのがあります。

    というわけで、ブリタニカ百科事典でのレゲエの解説
    1960年代後半,ジャマイカで生れた音楽。この国の大衆音楽メント mentoにリズムアンドブルースなどの要素が加わったスカ skaがロック・ステディ rock steadyへと発展し,さらにアフリカの宗教音楽などの影響を受けて,複雑なリズムとメッセージ性の強い歌詞をもつレゲエが誕生した。レゲエの語が初めて使われたのはトゥーツ・アンド・ザ・メイタルズの『ドゥ・ザ・レゲエ』 (1967) で,70年代なかばのボブ・マーリーの登場によってその名が世界に広まり,ジャズやロックにも影響を与えた。
    ね。わかりやすいw

    スカが高速リズムだったのが、ロックステディというゆったりリズムに変わっていくのが1966年。
    理由は諸説あるらしいんだけど、その年の夏、ジャマイカにものすごい熱波が襲い、暑苦しさに細かいリズムがうざがられたから、というのがあるそう。



    音がデジタルなんで、正確にはロックステディでは無いんだけど、検索したら出てくるボカロのジャンル無双。



    有名曲が出ると、それがジャンル名になってしまうのが、ジャマイカ流なんだろね。

    ゆったりまったりなレゲエのイメージのルーツは、この頃生まれた、そう理解して貰えれば。

    レゲエといえばボブ・マーリーというくらい、まぁ、偉大な人なわけですが。

    彼のレゲエを支えたのが、ラスタファリズムという宗教。

    ざっくり言うとジャマイカ解釈で、聖書をアフリカ回帰主義で読み解いた宗教。

    菜食主義、大麻(マリファナ)礼賛、精神の開放とか物質文明批判とか。

    日本のスピ系とか自然派とかに近いんで、あんま良い印象無いかもだけどねー。

    そういう信仰、宗教です。

    エチオピアに皇帝ハイレ・セラシエが即位したのを、キリストの再臨に見立てて発展した宗教なわけですが。
    この皇帝の本名が「ラス・タファリ・マコンネン」。

    髪を切らずにドレッドに結うというのも、聖書のサムソン説話に基づく信仰だったり、あとレゲエと言えば、3つの色、赤黄緑の色もラスタから来てたりする。



    ボブ・マーリーみたいなレゲエ(ざっくり)がルーツ・レゲエと呼ばれるものです。



    バビロン(悪徳栄えた都市)をぶっ潰せというのも、ラスタの主張。



    反対に、迷える子羊たち俺らが抜け出し(大脱走=エクソダス)して向かうべき約束の地、それがザイオン(Zion。聖書で言うところのシオンの地。ガンダムのジオン軍の元ネタ)。



    ↑の曲とか、すごくルーツな感じだなーと思うのですよ。
    優しく、けれど強く、熱い、それがルーツ・レゲエ。

    というわけで、第2回でした。



    ONE LOVE!