【連載27回目】映画の歩き方: 日本『菊次郎の夏』編(前)
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【連載27回目】映画の歩き方: 日本『菊次郎の夏』編(前)

2015-03-28 00:22
  • 2
▼第027号
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映画の歩き方®
日本『菊次郎の夏』編(前)
KIYASUWALKER
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チュニジア、ヨルダン、イスラエル、トルコ、マレーシア、中国…
映画のロケ地を中心に廻ってきた旅行について紹介する。

これからロケ地へ行く人の、
何かしら有益な情報になっていただければ嬉しい。
行かない人も、映画をテーマにした旅の雰囲気を
楽しんでいただければと思う。

▼今回はこんなロケ地に行きます!
浅草限定ですが、
0.5 秒しか映らないようなロケ地も可能な限りカバー

f:id:kiyasu:20150328001643p:plain

f:id:kiyasu:20150324013249p:plain


■そもそも菊次郎の夏とは?

1.日本が誇る北野武監督による、優しく楽しいロードムービー
2.スタートは浅草。少年の母親を探して浅草から名古屋まで行き、そして、戻ってくるまでのお話。

暴力的な映画が多かった北野武監督作品の清涼材。
北野監督が、死を描かなかった珍しい作品でもある。
筆者は大好きだ。

Kikujirô no natsu [DVD] [Import] 菊次郎の夏 [DVD]

北野監督自身は、あまり本作を思い出したくないようだ。
監督自身の人生を反映しすぎたからだろうか。

北野監督の母親への思いがあり、
また、「菊次郎」という父親の名前の男を登場させているのだ。

菊次郎の夏


ジブリの音楽も多く手がける、久石譲さんによる、
テーマ曲『summer』が半端無く良い。

ニコニコ動画でもたまにメドレーに入っている曲目だ。
※『ひぐらしのなく頃に』の『you』と一緒に使われることが多い。

北野映画ベストセレクション joe hisaishi meets kitano films
【映画パンフ】菊次郎の夏 北野武 関口雄介 岸本加世子

最近の北野監督作品には、久石さんの曲は使われていない。
あまりにも「久石さんの曲が良い」とファンや批評家が言い過ぎて、
北野監督が「久石さんの曲じゃなくても良い作品ができる」と言いたくなってしまったからという話もあるがー。

L'Estate Di Kikujiro [Italian Edition]

ともかく、筆者は北野作品が大好き。
所謂キタニストの一人である。

そして、その中でも、『菊次郎の夏』は大好き。
無人島に北野映画を一本持って行けるなら、
筆者はこの映画を選ぶ。

Kikujiro (1999 Film)


■それ以外に好きな北野映画5本

折角なので載せておきます。
最近の作品を載せていなくて監督には申し訳ないのですが、
お気に入りの作品を並べました。

キッズ・リターン(1996年)

キッズ・リターン [Blu-ray]

HANA-BI(1998年)
HANA-BI [DVD]


その男、凶暴につき(1989年)
その男、凶暴につき [DVD]

ソナチネ(1993年)
ソナチネ [DVD]

みんな〜やってるか!(1995年)
みんな~やってるか! [DVD]

浅草の町

詳しくは本編で書くが、この浅草は、
北野武監督が芸人としての下積みをした町として有名。


▼浅草はなやしき と北野監督
Blue Film―北野武の428日

推古天皇の時代の頃から続く、この地の歴史自体は、
別の機会に詳しく書きたいと思っている。
語りたいネタが沢山ある。

■改めて自己紹介

▼筆者


ネットの中の社会人

◇映画
ナチス台頭前のドイツ映画と、戦後暫くしてからの日本映画が好物。
・好きな監督は、フリッツ・ラング、黒澤、山中貞雄、溝口あたり。

◇宣伝
・100年後の学生に薦める映画2112本をひたすら書いています。
※文字制限でこのページの更新が止まってますが、実際は1800本ほど掲載。
http://2112.hatenablog.com/entry/2112MOVIES_1





■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【01.大まかなロケ地と旅程】

浅草につき、省略。

【02.治安とか言語とか諸々】

治安
平和そのもの。

言語
日本語です。
困っている外人さんがいたら英語で声かけましょう(ホテルの場所が判らず困っていることが多い)。

【03.下校編1】
今回は細かいので、大まかには
映画と同じ順番で書きたいと思います。

■0:00-
タイトル
北野監督の味のある画が素晴らしい。

■1:30あたり
オープンングの橋
橋の名前は桜橋

この場面は、エンディングの別角度。
マサオ君が旅先で持ち帰ったものを身につけていることから確実。

なので、このロケ地のことは、
もう少し後で詳しく述べます。

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[オープニングをちょっとマニアックに検証]
このオープニング場面ではマサオ君の"背"の方に階段がようなものが見える。
「マサオ君の正面にある階段は判るけど…浅草のこの場所に、階段なんてあったっけ?」と思ったのですが、運動施設の応援席であった模様。なるほど。

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▼拡大
この応援席が階段に見えた。施設は色々新しくなっていますが。
この説明でワケがわからない人は本編をゆっくり観てください…。

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ここから下校スタート
---

■2:30あたり
歩道橋を渡る場面!
「あさくさ千束通り」の入り口である。

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ガードレールとかお店の雰囲気とか、
結構変わっちゃっているのだが、下記3点から、
99%ここであると判断している。

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1.このあと続く場面と整合性があること
2.場面にちらりと映るバス停が、ちょっと移動しているけどやっぱり今もある
3.背景のシャッターの角度
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▼ちょっと引いて撮影してみました

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この通学路を利用する小学生だとしたら、
現実的には、金竜小学校となるのだろうか。
本来であれば、少年マサオ君の家に近いのは、
対岸にある小梅小学校か、もっと隅田川沿いにある浅草小学校になるのではあるが。

□新説?
冒頭の通学路にこの道が選ばれているのは、
北野監督自身が修業時代に、
良く利用した道だったからではないか?

と筆者は深読みしている(違うかもしれませんが)。

そう思った理由は、
以前、図書館で浅草の歴史を調査していたとき、
下積み時代の北野武監督の住んでいた場所
記されている文献があったからだ。


この記載が正しいとすれば、
この『菊次郎の夏』の冒頭の通学路は、
北野監督が昔住んでいた家から
仕事場である浅草フランス座への最もシンプルなルート
に位置するのだ。
監督が歩いた思い出の場所を、映画冒頭に使ったとしても不思議ではない。

▼交差点から商店街を抜ける。江戸下町伝統工芸館も、このアーケード内にある。
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▼井上ひさしの『フランス座』本。これ読むと結構当時の雰囲気が判ります。
北野監督の証言とかなり視点が違いますが。

浅草フランス座の時間

ただし先述の文献が正しいにしても、
この住まいは、長いこと利用してはいなさそうだ。

北野監督の住まいの時間軸はさておき、
テレビで北野監督がフランス座を訪れたときの企画(石橋貴明の番組だったはず)では、
フランス座の天井裏のような場所で数年間を過ごした旨が語られていた。

かなり狭い場所で、
この番組を観ていた筆者は衝撃を受けたものである。



■2:45あたり
商店街を出る場面
『あさくさ ひさご商店街』の入り口である。

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ここは判りやすいからか、
浅草観光マップでも『菊次郎の夏』スポットとして良く紹介されている。

▼映画の角度に直すとこうなる(1)
「夏休みどうするの?」と話すあたり

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▼映画の角度に直すとこうなる(2)
酔っぱらいが寝ているところを横切るあたり

浅草のアーケードにはホームレスさんも達もいるあたりなのですが、
服が綺麗なので、個人的には、酔っぱらいに見える。

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この酔っぱらい。
劇中では、写真中央寄りの柱で顔が隠れているが、
実はこの人物は北野監督自身がである!
という書き込みをネットで見かけたことがある。

だが、筆者は、その一次ソースを読んだことが無い。
事実だったら面白いのだが…。
そもそも『菊次郎の夏』をきっちり語った文献って少ないのですよね。

■3:15あたり
不良がたむろしている場面
歩いてきた小学生二人の目線に飛び込んできた場所。
工事中。元々は、何軒かの映画館もあったエリア。
ピンク映画が上映されていたのも、このへん。

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ここから、二人は帰宅ルートを変更するのだが…(続く)

次回 ロケ地編2

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KIYASUWALKER®

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バックナンバー

総集編はこちら

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