• ボカロPが教える歌ってみたのMIXの仕方(最新版) その6

    2017-04-22 16:007

    他記事はこちらに移行しています http://lameortdtm.hatenablog.com/

    削除されているため下記リンクから音源をどうぞ。
    【初投稿】感情泥棒【歌ってみた】優兎。


    その1…ar690065
    その2…ar696994

    その2.5…ar699638
    その3…ar703566
    その4…ar704215
    その5…ar770454

    その6…ar1248262

    お久しぶりです!

    2年ぶりとなるその6を書きました。

    他にブログを作ったのでこのブロマガももう使わないかと思っていましたが、まさかの新記事です。

    その6…とはいえ、内容はその3にて新たに紹介したフリーのプラグインを使ってMIXを工程を説明するものとなっています。

    内容は初心者には難しいところがあるかもしれない…かもしれませんが理解してくれればそれなりのMIXが出来るはずですよ。

    では実際にやっていきましょう!


    STEP4 歌声に対するエフェクトの使い方



    Waves Tune LTがインサートされていますが、バイパスしています。有料なので…。

    EQ→レベラー→EQ→コンプ→EQ→コンプ→ダイナミックEQ(ディエッサーの役目)

    歌ってみただと目的の音に達するためにはEQ1つとかコンプレッサー1つだとうまくいかないので複数使っています。

    マスタリングは通常2mixを書き出してから行うのですが、簡易的なものなのでマスタートラックで行っています。

    ではまずEQを見ていきましょう。

    IIEQ Proの使い方とEQの基礎

    6バンドのパラメトリックEQです。6つ音をいじることが出来ます。



    まず右下のAnalyzerを押すとスペクトラムアナライザーというものが表示され、どの周波数にどれくらいの音があるのか視覚的に分かるためMIX初心者にもありがたい!

    そしてクリックすると丸が6つ表示することができ、それを右クリックするとEQの種類が選べます。それぞれ選んでどんな風になるのか試してみてください。

    下部にはQというものがありますが、これは幅です。このQは丸をクリックした後、マウスのスクロールでQの幅を変えることが出来ます。

    そしてCtrlを押しながら操作すると、イコライジングしている部分の音のみ聴くことができます!この機能を使って音が濁るポイントで音量を下げましょう。



    そして以下3つがメロディで使っているEQです。



    まずは濁るポイントで音量を下げます。ボーカルの場合400Hz~1kHzあたりにやたらもこもことした響きの部分がありますから、そこを削って音をすっきりさせます。

    そして低い周波数をばっさりカットしていますね。これはEQの基本です。

    ローカットという言い方をしますが、耳ではここを下げておくことで耳では聞こえないけど実は鳴っている…という邪魔な音を削り落としてしまう!削り落とせ~!!!!!





    間にコンプレッサーを挿しているため、音が少なからず変わってしまいます。それを補正しつつオケとのバランスをとっていきます。

    これは…納得するまでやる!………これ真面目に言ってますよ?

    プロの人でも何度も何度も試行錯誤して完成させます。なんか高い音キーンってするからちょっとだけ下げて…なんか低いほうの音が物足りないからちょっとだけ上げて…その繰り返しです。

    マイクや録音環境、曲によってもEQの設定が変わってきます。これといった決まりがないのがEQの難しいところです。

    うまくいくまで頑張って試行錯誤してください!


    とはいえボーカルのEQのポイントというのはあります。

    500Hzあたりは声の重みでしょうか…ここらへんはQ幅が狭いEQで細かくカットせずに、ばっさりと削ってしまうとなんとも細い音になってしまします。濁るポイントのみを削っていきましょう。

    1kHzあたりの音は声の太さを決定付ける部分です。ここを上げると聞き取りやすい前に出る声になりますが、オケとの馴染みが悪くなる可能性があります。慎重に調整してください。

    2~4kHzは声の綺羅びやかな部分。ここを上げるとオケに埋もれない音になります。ですからこの音域は上げたほうがいいのですが、同時に耳に痛い部分でもあるため、派手に上げすぎないように。

    8kHz以上は注意が必要です。ここを上げるとはっきりとした声となり聴こえ方も良くなるのですが、上げすぎるとキーンという感じの音がします。ここを上げすぎるとオケに馴染まず声が浮いてしまう…けど上げないとはっきりと声が聞こえない…という矛盾と戦います。


    画像3つ目のEQを見てもらうと、紫で高音域を上げていますが青で10kHzあたりを抑えてます。このような微調整もポイントです。


    ハモリは最後のEQをメロディのものと変えています。



    メロディとは違い高い音域を抑えることで、メロディの邪魔をしないようにします。

    高音域を抑えると奥から音が聞こえるように感じるため、音を奥に引っ込める役割も果たしています。

    VOLAを使って音量を整える



    一つ目のEQの後にこのプラグインを使っています。

    もし使う場合はこの画像通りの設定にしてもらえれば大丈夫。

    Pull Upという項目がすごく便利で、音の小さいところのみ音量を上げてくれます。後述するコンプレッサーは音の大きいところを圧縮し、全体の音量差を少なくするというものです。そのためコンプレッサーがかからない小さい音は音が大きくなりません。そこでこのVOLAを使っているわけです。

    なおこのPull Upを使うとノイズがある音源の場合ノイズが大きくなってしまうため、Pull Upを5dB程度に留めておくか、ノイズ除去を行います。

    ノイズ除去についてはこちらをご覧ください。

    歌ってみたMIXをしてる人必見!?フリーVSTプラグインReaFirで音源のノイズを除去する方法! http://ch.nicovideo.jp/lamemusic/blomaga/ar971359

    コンプレッサーを使って音を前に出す

    まず1つ目のコンプレッサー



    プリセットの『Vocal - Agressive Comp』を選んで微調整。

    その3でも説明していますが、コンプレッサーのそれぞれのつまみについて説明します。

    Threshold(スレッショルド)
    このつまみを下げていくとまずは大きい音がコンプに反応します。もっと下げると小さい音もコンプに反応します。どれぐらい音がこのスレッショルドに反応しているのかというのは右隣のメーターで確認します。単位はdB(デシベル)。1枚目の画像では3~5dBぐらい反応するようにしています。

    Gain(ゲイン)
    いわゆる音量。スレッショルドを下げるとその分音量が下がるため、コンプレッサーをかける前と聴覚上同じ音量に戻してあげます。こうすることで元の音との比較ができます。

    Ratio(レシオ)
    スレッショルドに反応した音がどれくらいの割合で圧縮されるか。このコンプレッサーでは3:1から30:1まで設定できます。3:1であれば音を1/3まで圧縮しますよという事。レシオの値が高いと音量差が少なくなりますが、不自然になることがあります。ボーカルでは3:1~8:1ぐらいで設定すると良いかもしれません。1枚目の画像では5:1にしています。

    Attack(アタック)
    この値はコンプレッサーがスレッショルドに反応してからレシオで設定した値に圧縮されるまでの時間です。単位はmsec(ミリセカンド)。1/1000秒です。

    いまいちよく分からないですね…。この値が小さいと一瞬大きくなる音にも反応してくれます。ただし小さくすると平坦な音になりがちで非常に難しいです。

    その3ではアタックが少し長めのほうが良いと言っていたのですが、短いほうが良いです!ジャンルにもよりますが、8msec以下で良いと思います。画像1枚目では2.21msecです。

    Release(リリース)
    アタックの値で設定した時間で音が圧縮し終わったあとにどれぐらい圧縮を続けるかというもの。単位はmsec。

    簡単に言うとこれが短いと音が前に出てダイナミックな感じになります。長いと常にコンプがかかっている状態になり、音が後ろに引っ込み音量差も少なくなります。このリリースの設定は好みといいますか…曲のテンポのよっても変わってくるもので、ベストな値は自分で見つけるしかありません。とはいえMIX初心者であれば違いがよく分からないと思います。

    というわけで目安として…

    20~50msec…短いリリース。音が前に出るが、浮いてしまう可能性あり。

    80~140msec…適度なリリース。テンポが速い、早口な曲であれば少し短めにすると良いかも。

    200msec~300msec…常にコンプレッサーがかかっている状態になりやすい。音が奥に引っ込むため、声が前に出すぎて浮いてしまう場合やハモリに最適かも。

    Knee(ニー)
    コンプレッサーのかかり方を変えられます。SOFTにすると緩やかに、HARDにするとアグレッシブな感じに。ボーカルの場合は一般的にソフトニーが良いとされているので迷ったらソフト寄りに。

    このコンプレッサーにはPRE-EMPHANSIS EQやShaping、MIXがありますが、分かる方はいじってみてください。



    1つめのコンプレッサーの音をEQで補正した後にまたコンプレッサー。ボーカルはコンプレッサー2段掛けをよくやります…VOLAも使ってるけど。

    この2つめのコンプレッサーの役割は大きい音だけを狙って圧縮することで、より音量差を少なくしています。例えばアタックはこのコンプレッサーで最速の2msec。リリースは短め、レシオは6:1と1つ目よりも高め!スレッショルドをいじって2dBくらい圧縮されるようにします。ゲインもその分上げます。

    続いてハモリの2つ目のコンプレッサーです。1つ目はメロと同じ。



    音を奥に引っ込んでもらいました。ニーをソフトに、リリース長め、レシオ高めです。これと高音域を削ったEQで音が奥から聞こえるようになります。

    歌ってみたでコンプレッサーは軽くかけるよりはガチガチにかけたほうが良いです。

    TDR Novaでディエッサー

    歯擦音は歌う人やマイクによってはあまり気にならないため、必要がないと思ったら使わなくても良いです。またディエッサーは今回最後に使っていますが、EQより先の一番最初に使っても良いです。



    ダイナミックEQ…本当は歌ってみたのMIXでめちゃくちゃ役立つすごいプラグインですが、なかなか初心者には難しいところがあるかな…と思いましたのでディエッサーの役割を担ってもらいます。プリセットから『De-ess(split)』を選びます。
    ちなみに下2つのボーカルプリセットは僕が作ったものなのでデフォルトでは入っていません



    このプリセットを選んだあとにIIIを選び、スレッショルドをいじってあまり大胆に動かないように調整。あくまで歯擦音が鳴る時に大きく動くようにしてください。

    そしてFREQをいじって歯擦音が鳴っているポイントに動かします。デフォルトだと4kHzなのですが、8kHzぐらいに動かしたほうが良いんじゃないかなぁ…と。今回は10kHzあたりに。

    なおこのプラグインが負荷が高いのでEcoに切り替えて負荷を減らしましょう。PCスペックに自信がある方は切り替えなくて良いです。




    リバーブのセンドリターン

    リバーブは残響音です。ここでは解説しませんが、ディレイというエフェクトもあり、リバーブやディレイは空間を演出するエフェクトのため空間系エフェクトという言い方をします。空間系エフェクトを使うことで音の奥行きを出してオケとの馴染みもよくすることができます。

    コンプレッサーやEQと違ってリバーブはトラックに直接使いません。



    コンプレッサーと同じようにするとこのようになります。当たり前ですね。
    でもリバーブっていうのはメロディにもハモリにも使いたいです。今回はやっていませんが、リバーブだけにEQをかけたい…なんてこともできます。



    そこでリバーブに音を送って(センド)リバーブだけを生成してそれを元のトラックに戻すことで(リターン)それを実現します。



    リバーブを1つ立ち上げておけばメロディからもハモリからも使用することができます。もしボーカルトラックが10を越える場合にリバーブを10個も立ち上げるとPCへの負荷も高く大変です。



    センドリターンの詳しいやり方についてはその3をご覧頂くか、ご使用のDAWでのやり方を調べてください。初めはなかなか理解しづらいと思います。実際にやって覚えてください。

    リバーブはCubaseの場合FXチャンネルに立ち上げます。他のDAWならAUXトラックとかいう名前だったりします。

    リバーブはメロディとハモリで別々のリバーブ設定にすることで奥行きの違いを出します。

    まずメロディのリバーブです。プリセットの『Vocal Hall』を選んで使っています。



    センドリターンで使う場合はDRYを-∞にしてWETを0.00に必ずしてください!



    先ほどのリバーブのトラックを複製してハモリ用のリバーブを作成します。

    PRE DELAY、DECAY TIME、ROOM SIZE、DAMP INTの値を上げて空間を広くしています。

    ここでリバーブのパラメータについて深く解説しません。よく分からなかったらこの画像の通りやってください。



    このように設定しています。メロディにも2つ目のリバーブを少し送ってあげることで馴染みの良さを出しています。

    リバーブをかけたものとかけてないものを比べてみます。

    メロディリバーブなし

    メロディリバーブあり

    ハモリリバーブなし


    ハモリリバーブあり

    リバーブはかけすぎないように!かけすぎると初心者感出ちゃうよ!

    ここまでやってきたことに加えてあと2つやることがあります。

    オケにEQをかけて歌声の場所を作る

    これは絶対にやるということではないのですが、どうしても声が馴染みづらい場合やオク下で謳っている場合はオケにEQをかけて声が入る場所を作ってあげます。



    今回はこんな感じ。オク下だと200Hzあたりにボーカルの音が鳴っているのですが、原曲ではこの音域にボーカルが入ることは想定していないため、そのままMIXすると馴染みづらいことがあります。そのためこのようなイコライジングをしました。

    ブレスの扱いについて



    ブレスは消してはいけません。消していいブレスもありますが、消してはいけないブレスもあります。その見極めは…センス…です。

    またブレスの音量ですが、VOLAやコンプレッサーを使ったことでブレスの音量が大きくなってしまいました。画像のように波形自体を小さくしたりオートメーションを使ってその部分だけの音量を下げるといったことをして対処します。



    ブレスの音量…大事です!

    最後にボリュームフェーダーを御覧ください。



    曲、録音の仕方によって音量はもちろん変わりますから参考になるものではありませんが、今回はこんな感じです。

    さてさてここまで頑張ってMIXしてきました。どんな音源になったか確認してみましょう。

    感情泥棒歌ってみた2mix


    良い感じですね~。しかしこれで完成ではないんです!

    マスタリングというものが残っています!

    歌ってみたのための簡易的なマスタリング

    歌ってみたMIXであったりDTMのマスタリングというのは、MIXし終わった音源を書き出してその音源に対してエフェクトをかけ最後の仕上げをするという意味を持つものです。

    ですが今回は書き出さずに全体にエフェクトを掛けることができるマスタートラックでやってみたいと思います。

    PCへの負荷が厳しい場合は音割れをしていないことを確認した後WAVで書き出し、改めてDAWにその音源を読み込んでマスタリングをしましょう。



    Stereo Outの上が赤くなっていますね。こうなっていないことを確認してください。

    もしこうなっていた場合はボーカルやオケなどのトラックの音量を下げてください。



    マスタリングではマスタートラックにコンプレッサーのTDR KotelnikovとEQのIIEQPro、LimiterNo.6の3つを使います。



    TDR KotelnikovにはMasteringのプリセットがいくつかあるため、これを使います。今回はMasteringのTightを選びました。しかしこれは選んだだけではいけません。

    スレッショルドを上げ下げして圧縮量が2~3dBくらいになるように、Gain Reduction dBを見てして調整してください。



    EQはこんな感じです。



    どういう音にしたいのかで大きく変わってくるのでこれが正解というものはないです。



    人の耳には聞こえない低い音域と高い音域をカットした上でモコモコしやすい200Hzをカット。派手に聞こえやすい2、4.kHzを上げる…といったようなことをしたり。

    様々あったりそもそもEQを使わなかったり。

    もしどうすればいいか分からなかったら原曲がどんな仕上がりになっているか、他の歌ってみたはどうなっているか聴き比べてそれに寄せていくというのも良いかもしれません。



    最後に全体の音量…というか音圧と言いますが、音圧を上げつつボーカルとオケの音の馴染みを良くするのがこれ!画像の通り設定してもらえれば多分大丈夫だと思いますし、これもプリセットにMasterというマスタリング用のプリセットがあるはずです。
    メーターの振れ幅は上記画像を参考に。

    マスタリングでは音を大きくする意味もありますから、その音を大きくする役目を担うのはこのVSTプラグインになります。

    出力保護のシーリングを-0.1にして精密ISP保護を選んだあと出力レベルを音が潰れない程度に上げてください。

    Limiter No.6の公式使い方動画はその3にて掲載しています。



    さて…完成です。あとは書き出して動画エンコードしましょう!

    では完成した音源をどうぞ!

    マスタリング済み音源




    おまけ

    マスタートラックにDeespeakerというプラグインを使っていましたこれも無料です。



    ヘッドホンでもスピーカーの鳴り方をシミュレートしてくれるというもの。ヘッドホンであれば右の音は右耳からしか聞こえませんが、スピーカーであればどちらの耳にも聞こえますし、それ以外にもヘッドホンとは聞こえ方が大きく異なります。

    MIXの際にこれを有効にしておくことで普通にヘッドホンでMIXするより音量のバランスがとりやすくなり、EQもどこを上げ下げすればいいのか分かりやすくなります。


    さらにおまけ。

    この歌ってみたはもう2年以上前になるのですが…今はどんな感じかというと。



    こんな感じ。



    さらにさらにおまけ。

    LAME(らめらめP)の歌ってみたMIX依頼について

    MIX依頼やオフボーカルがない楽曲のオケ制作を行います。有料です…。でも相場からすると相当安いかと思います。

    ボカロPが教える!中、上級者向け?歌ってみたMIXプロセス!

    こちらはさらに深く踏み込んだ中級者以上の方向けの記事です。

    というわけで以上です!役に立ちましたか?






    僕はこんな曲を作っています。よかったらどうぞ。歌ってください。




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  • 新曲『Sunset Drive』をDTM的な観点で解説する(コードとか音源とか)

    2017-03-11 01:383
    ボカリエブログでやるようなことではないのでブロマガで。



    いきなりコード進行の解説します。1年前に作ったのでなんでこうなったのか忘れてるところがあるかも。

    コード進行 歌詞

    key=D
    メジャーセブンスはmaj7、マイナー、マイナーセブンスはmin、min7で表記します。

    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#min7 Bmin

    D F#min G A
    夜に近づく海岸線
    D F#min G A
    光る街灯揺らめきだす
    D F#min G A
    春の香る風通り過ぎて
    D F#min G Asus4 A
    街は夏へと変わっていった

    Emin7 A
    思い出を集めても
    F#min7 Bsus4 B
    全ては思い出せない
    Emin F#min
    約束さえ遥か遠くへ
    G A7
    霞んで消えそうで

    Dadd9
    このまま
    A/C# Bmin7 A
    夜に染まる道を
    Gmaj7
    駆け抜け
    F#min7 Emin7 A7
    忘れかけたSunset Driveへ

    Emin7 F#min A Bmin
    今はもう戻れない場所に
    Gmaj7 A7 D
    浮かべた微笑み

    D F#min G A
    いつか繋がっていくのか
    D F#min G A
    今はまだ誰にも分からない

    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#min7 Bmin

    Emin7 A
    月日がただ僕らを
    F#min7 Bsus4 B
    大人にしていこうと
    Emin F#min
    忘れたくないあの景色に
    G A7
    もう一度会いに行く

    Dadd9 A/C# Bmin7 A
    遠い日 永遠の夕暮れ
    Gmaj7 F#min7 Emin7 A7
    優しさ包まれていたSunset Driveを
    Dadd9 A/C# Bmin7 A
    重ねて 道を辿っていても
    Gmaj7 F#min7
    次第に薄れて滲む
    Emin7 A7
    あの夏のmemories

    Emin7 F#min A Bmin
    いつかはこの瞬間さえ忘れ
    Gmaj7 A7 D C
    知らぬ間に月日重ねていって

    Bmin7 E/G# A Bmin
    それでも 僕はあの夏をもう一度思い出して
    Bmin7 A Emaj7 B
    何度も何度も心の中焼き付ける
    Bmin7 E/G# A Bmin
    いつもの交差点差し掛かり、そっと追憶を
    Bmin7 Gmaj7 F#min7 Bmin
    乗り越えて今日も走り去って行く

    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#min7 Bmin
    Gmaj7 A F#7 Bmin


    ちょっと一部複雑そうに見えますが結構定石に則った歌ものらしいコード進行です。

    これは元々にかせさんがアレンジしたオケがあったのですが、それをなんと僕は全て作り変えまして…コード進行もかなり変えました。メロディに合わせたコード進行なのでちょっと無理矢理なところもあります。

    イントロ・アウトロ
    Gmaj7 A F#min7 Bmin(IV△ V IIIm7 VIm)


    王道進行のV7をVに変えたものですね。V7はクセが強く90年代JPOP感があまりにも強いので3和音にしています。これはよく使われる手法です。

    Aメロ
    D F#min G Asus4 A(I IIIm IV Vsus4 V)


    Asus4 Aのような進行はよく使われるはず。sus4の使い方は直後にメジャーコードを持ってくるという使い方が歌ものだと多め。単にAを1つ置くよりも焦らしてるイメージ。サビ前で使われがちなテクニック。
    その他の使い方では調性を感じさせないようにsus4を用いたり、トップノートを維持させるためにsus4を使ったり(Am F Gsus4 Cなど)します。

    サビ
    Dadd9 A/C# Bmin7 A Gmaj7 F#min7 Emin7 A7
    (Iadd9 V/VII VIm7 V IV△ IIIm7 IIm7 V7)


    ベースラインが下降していって最後のEmin7 A7からループしてDadd9に戻ってくることによってツーファイブワンとなります。これもよく使われます。

    最初がadd9の訳はメロディがEで伸ばしていたのでadd9のほうがしっくり来るなと思ったからです。最初だけadd9というのはコード先ではなかなか思いつかないですね。普通ならメジャーセブンスとかにしてしまいそう。

    最後だけA7と途中のA/C#とAはなぜセブンスにしていないのかと言うとイントロと同じようにクセが強いからです。

    V/VIIという分数コードはめちゃくちゃ使われるテクですね。IからVImに直接行かないで間に挟む感じ。小室進行のVIm IV V Iの最後のIを分割してI V/VIIにするのは常用テクです。

    2番サビ
    Gmaj7 A7 D C(IV△ V7 I VII♭)


    この直後にBmin7(VIm7)が来るのでD A/C#(I V/VII)にしても良かったのですが、インパクトが欲しかったのでDmキーのコードであるCを使いました。

    Cメロ
    Bmin7 E/G# A Bmin(VIm7 II/IV# V VIm)
    Bmin7 A Emaj7 B(VIm7 V II△ VI)


    II/IV#もよく使われるコードですね。ドッペルドミナントでもあります。
    Bmin7 A Emaj7 Bはかなり強引と言いますか…メロディに合わせにいった結果こうなりました。

    アウトロ
    Gmaj7 A F#7 Bmin(IV△ V III7 VIm)


    最後の最後にF#min7をF#7に変えています。ドミナントモーションってやつですね。min7よりも強い進行感があります。F#7/A#にしてベースラインを半音で上昇させるのもあり。


    使用音源


    ボーカル…IA
    ドラム…MT Power Drum Kit 2
    アコースティックギター…Strummed Acoustic
    ベース…
    Scarbee Jay-Bass

    なんてシンプルなんでしょう。IAはにかせさんの子です。うちはミクさんです。

    ドラムはフリー音源。軽い音源なのでにかせさんのドラムパラデータからMIDIに変換して音源差し替えをしてまして、これでいいやとなったので…この音源になりました。音は細いですが音の抜けが良くて使いやすいです。ドラムのパラアウトはしていません。音源内のコンプと全体にコンプ、EQをかけたぐらいですね。

    Strummed Acousticは名前の通りストラム専用の音源でコードを打ち込み、パターンを指定するだけで綺麗なジャカジャカをしてくれます。良いやつ。今はヴィンテージのアコギと12弦の2つを収録した2も出ているみたいです。

    Scarbee Jay-Bassさん。今となっては高品質なベース音源はたくさんありますが、激軽でスラップ奏法もできる良いやつ。Scarbeeシリーズの中では古い音源だけど唯一のスラップ対応です。Scarbeeシリーズの良いところはスライドが自由なとこ。この曲ではあんまりスライドは使ってませんが、ぎゅいんぎゅいんできます。ただJay-Bassさんのスライドは特定のフレットで止められず弦の端までぎゅいーんと言ってしまうのでうまいことコントロールしないといけません。バグのようで仕様らしい。

    MIXはこれといって難しいことはしてないです。どれも音の抜けが良くて良い感じで微調整でばっちり決まってくれました。IAさんには5ORCERYっていうフリーのマルチバンドコンプ(実は中身はダイナミックEQらしい)をかけています。ボーカルはマルチバンドコンプかけたほうが良いと思うんですよね。そうしないと中域が変に膨らみますしEQで処理すると音が細くなっちゃいますから。

    読みづらくてすみません。以上です。
  • ボカロPが教える!中、上級者向け?歌ってみたMIXプロセス!

    2016-09-24 01:344
    他記事はこちらに移行しています http://lameortdtm.hatenablog.com/

    ボカロPのLAMEが歌ってみたMIXテクニックを教えまくります。MIX師としてステップアップしたい人は是非読んで下さい。MIX中級者以上向けの記事です。

    今回解説する歌ってみた動画
    【魔法少女が】夢のまた夢【歌ってみた】 ver.まこりん



    見ていただいた方コメントしてください!お願いします!

    本家動画
    夢のまた夢/まふまふ




    歌い手なのに曲も作れるとかハイスペックすぎてずるい(しかもイケメン)のまふまふさんの"夢のまた夢"という楽曲です。

    どこからどこまで書こうか…MIXプロセスというタイトルを付けましたが、ありとあらゆることを書きます。
    2年ほど前にボカロPが教えてる歌ってみたなんとかっていう記事を書きましたが、この記事の内容はそれとは違いMIXについてある程度知識がある人向けとなっています。


    依頼から音源受け渡し


    TwitterのDMでやり取りをして、ボーカル音源を送ってもらいます。今回はDropboxで送っていただきました。Dropbox便利ですよね。なぜかオフボはニコカラからダウンロードしたのを送ってくる人がいるため、僕の方でダウンロードします。

    ボーカル音源は1つのWAVファイルとして送って頂く場合が多いのですが、パートごとにトラックを変えて録音していたためトラックごとに書き出してもらいました。
    録音に使ったのはStudio One 3 Primeだと思われる。




    ちなみにWindowsに限った話ですが、Audacityというソフト使って録音する場合オーディオインターフェースのASIOというものが使えません。ASIOって何なのかというと遅延を少なくして、かつ音の劣化を防いでくれるものです。オーディオインターフェースを使っているのにASIOを使わないのはもったいないです。気をつけてくださいね。MacはASIOじゃなくてCore Audioってのを使います。

    そしてMIXの要望も聞きます。特にないという場合がほとんどですが、ある場合はそれに応じてあれこれやります。

    まこ「サビ前はわざとずらしてるアレンジだよ!」

    LAME「おk!」


    ずいぶんと簡単に書きましたが今回の要望はこんな感じでした。


    ボーカル音源の確認



    スクリーンショットはMIX終了後のものですが、頂いた音源をまずCubaseに読み込ませます。
    ご覧の通りたくさんあるため、Cubaseのフォルダ機能を使ってまとめられるようにしています。

    頂いたのはメロディのみ。ハモリは作ってくださいということでした。ハモリも歌って送って頂く方は少ないですね。やっぱり難しいですからね。
    歌っていたとしてもピッチがよく分からないことになっていることもしばしば。ハモリの音程を聞き取るのは難関ですし、僕もハモリの音程聞き取れません。じゃあどうやってハモリ生成してるのかと言うとスケール、コードに合わせていくということが多いです。

    トラックごとに分かれていてボーカルが入っている部分以外はカット。これはカット後なので短くなっていますが、全てのWAVファイルは頭出しされているため元々同じ長さです。
    ただ、個別に録っているため重なってしまう部分が一部ありました。そこはタイミング調整したり波形をカットしたりなんなりをして重ならないようにしておきます。

    この状態で1つのWAVファイルとして書き出します。なぜ書き出すかというとピッチ補正はVocalShifterというスタンドアロンのソフトでやっているからです。

    Cubaseの最上位版(Pro)にはVariAudioというピッチ補正機能があるのですが、これはArtistのためVariAudioはありません。ただVariAudio使ったことあるのですが、すごい扱いづらかったのでProにアップグレードしても多分使いません。


    ピッチ補正・ハモリ生成

    先程書き出した音源とオフボーカル、それから原曲から抽出したボーカルをVocalShifter LEに読み込ませます。Vocalshifterのテンポ設定を忘れずに。無料のLEは16bitでしか読み込めないため、Cubaseで書き出すときに16bitで書き出しています。多くの場合24bitで送って頂くため、有料版VocalShifterの導入を考えています。Vocalshifterはプラグインで動かすことはできませんが、Melodyne並に優秀です。

    ボカロPが教える歌ってみたのMIXの仕方 その1

    ボカロPが教える歌ってみたのMIXの仕方 その2

    手順はこれとほぼ一緒です。多分一緒です。ボーカル抽出はちょっとずるい方法ですが、正しいピッチをおおよそ把握できるためピッチ補正作業も楽になります。

    残念ながらVocalShifterのデータを消してしまったためスクリーンショットは何もありません。

    工程を説明しますとまずピッチ補正ですね。当たり前ですが。
    気をつけるのは、基本的にいじらないということ。歌ってみたの中にはガチガチにピッチ補正してるものもあるのですが(ケロケロボイスではないです)、それは歌った人の良さを殺してますからそんなことしちゃダメです。あくまでピッチ補正。歌い方変更ツールではないですから外れてる音程や不安定な音を直していきます。音程が外れているとハモリも付けられません。
    決してピッチを横一直線にするようなことはしないでください。音程の揺らぎが大事です。しゃくり上げを無くすなんてこともしないようにしてください。

    ハモリ生成ですが、どうやらこの曲は上と下の両方のハモリがあるようです。サビは上下両方鳴っている…と思ったので上下作りました。
    下ハモリはスケールとコードの音程を考えてつけていきます。Wavetoneで音程解析しておおよそのコード進行を確認します。
    サビのコード進行は

    CM7 D Bm7 Em
    CM7 D G B7
    CM7 D Bm7 Em
    A Bm7 CM7 D

    と思われます。コードに対してアヴォイドノートにならないよう気をつけます。
    このコード進行を見るとキーがGということが分かると思うのですが、B7はIII7でありAはIIですね。この2はダイアトニックコードではないため、Gメジャースケールではうまくいきません。
    音感がある人はこんなこと考えなくても良いと思いますが、僕は聞き取るのが苦手ですからこういう感じで考えています。作曲する人とかだったらこういうやり方が良いと思います。

    上ハモリは原曲をM/S処理してSideの音だけを聴くと結構はっきり聴こえたため、その音程を参考に生成しました。

    そしてメロディ、2つのハモリを書き出します。


    Cubaseでのミキシング作業




    読み込んだ直後はこんな感じではありません。これはMIX終了後に撮ったスクリーンショットです。
    ケロケロと書いているものがメロディです。全部ケロケロというわけではなく原曲に合わせて一部ケロケロボイスにしています。ケロケロボイスにするのはVocalShifterの仕事。本当はAuto-Tuneがあればいいのですが…。ケロケロボイスというのはAuto-Tuneの副作用のようなもので、他のピッチ補正プラグインを使うとケロケロ感は薄いです。

    なんでこんなに波形が切り刻まれているのかというと、ブレスの部分は波形を切ったりフェードさせたりして音量を調整しています。ブレスを無くすのはあまりよくないです。いらないブレスは音量を小さくしてあげましょう。

    メロディボーカル





    MEqualizer…MFreeEffectsBundleというものに入っているEQ。使いやすくて最近よく使っています。原曲よりの音になるようにイコライジングしています。ハイはそれなりにカットしています。これも原曲に合わせていまして、結構ハイ削ってるんだな~と。抜けが悪くなるのでは?と思ったのですがボーカルの痛い音がなくなって丸くなったので、こういうのもありなんだな~と。良いことを学びました!

    ReaFir…ReaPlugsに入っているプラグイン。DAWのREAPERのプラグインですね。
    フリーVSTプラグインでノイズを除去する方法!歌ってみたMIXをしてる人は必見!?
    で詳しく書いているのですが、後ろで鳴っている「サーッ!」という迫真の音を消すことができます。ノイズリダクションってやつです。ノイズゲートと違って音が鳴っているところのノイズも消すことが出来ます。ちょっと音悪くなるのですが、ノイズが含まれているよりはマシです。

    MV2…Wavesのプラグイン。Goldとかのバンドルにも入ってます。僕は持ってないですが。セール時とかクーポン駆使して2000円ちょっとで買いました。お買い得!どういうものかと言うとLOWとHIGHの2つのスライダーがあるのですが、LOWは小さい音を大きくするというもので、大きい音を潰すコンプレッサーとは逆の考え方で音を崩さずにダイナミクスを揃えることができます。すごいですね!これ導入してからMIX楽になりました。
    音を劣化させずにダイナミクスを揃える!Wavesの神プラグインMV2の使い方!
    このプラグインも解説しています。
    ただ弱点があります。無音部分の小さなノイズもすっごく大きくしてしまうのです。無音部分をかっとすればいいのですが、ノイズがあるボーカル音源の場合無音部分をカットすると違和感が生まれます。フェードイン・フェードアウトでも違和感。今回はMV2によるノイズの問題が大きかったこともありましてReaFirでノイズリダクションをしています。

    5ORCERY…フリーのマルチバンドコンプレッサーです。厳密にはマルチバンドコンプレッサーとは違う挙動らしいのですが、一応マルチバンドコンプレッサーです。お気に入りです。ボーカルをマルチバンドで処理しないとハッキリとした音にはなりません。例えば「あ」と「う」って周波数ごとに見ると飛び出ている部分がちょっと違うわけです。ボーカルは発する言葉によって1kHzが飛び出たり…4kHzが飛び出たり…なんてことがあるためこれをうまいこと制御するためにマルチバンドコンプレッサー!
    32bitプラグインのため64bitCubaseで動かすためにjbridgeというものを使っています。Cubaseの32bitブリッジは重いですから。それに時期バージョンのCubaseは32bit版がなくなるらしいので、最近64bitのCubaseに乗り換えました。時代遅れにならないように。

    Magneto2…Cubase付属のテープサチュレーション。サチュレーションをかけないと馴染まない曲だなと思ったので使いました。それとTAPE SOLOというものがありまして、サチュレーション部分のみ聴けるのですが、僕はこの機能をフィルターをかけたサウンドのように使ってます。3番の手前部分少し歪みをフィルターがかかっているような感じですが、これがMagneto2のTAPE SOLO機能です。

    DeEsser…Cubase付属のやつです。歯擦音を抑えるのは5ORCERYでやっていますから、ちょっと高いキンキンする音を抑える感じです。あとこのディエッサーサイドチェインが使えるのです。特定の帯域に使えそう。

    Neutrino…Ozoneとかで有名なiZotopeのフリープラグイン。配布されたばかり早速使ってみました。Voiceを選んで2のつまみをいじる。EQとは違うサウンドの変化の仕方です。めちゃくちゃ良いです。

    DeeGain…ボリュームオートメーションをフェーダーで書いてしまうと、全体の相対的な音量調整ができなくなるためボリュームに関してはこのプラグインでオートメーションを書きます。ここでは細かい音量調整ではなく、2番終わりのCメロ(Dメロ?)などの音量が下がる部分でこれを使っています。

    最後にチャンネルストリップEQで調整。チャンネルストリップが有効なのはCubaseの場合プラグインの6つ目と7つ目の間。Phase 180とか書いてるところで位相反転させてます。位相反転させたほうが良い感じになりました。なんかオケと合わないな~と思ったら位相反転させてみてください。センドのエフェクトは後で解説します。

    ちなみにCubaseは8つまでプラグインをインサートできますが、もしこれ以上使いたい場合はグループチャンネルを使うと良いです。



    ハモリボーカル



    基本的な処理はメロディと一緒です。
    左のプラグインが下ハモリ。右のプラグインが上ハモリです。
    イコライジングはこんな感じです。コンプなりかけるとやはりサウンドは変わりますから、最後はCubaseのチャンネルストリップのEQで調整しています。

    下に表示されているのはProximityというプラグインで音の遠近感をコントロールできるプラグインなのですが、今回はADT(Artificial Double Tracking、Automatic Double Tracking)というプリセットを使ってダブリングのために使いました。
    ビートルズが1966年リリースの『リボルバー』制作時に、ジョン・レノンからの「2度歌わなくてもダブル・トラッキングを機械で作り出す事が出来ないか?」という意向を基にEMI ロンドン・スタジオ(現在のアビー・ロード・スタジオ)のテクニカル・エンジニアだったケン・タウンゼント ( Ken Townsend ) が考案したテープ・レコーダーの運用方法で、一般的には「自動的に疑似ダブル・トラック生成が可能になった方法」として知られている。

    ADT (音響機器) Wikipediaより参照
    2度歌わなくても広がりを出せるという手法。
    ちなみにこのWikipediaにも載っているこの話ですが、このレコーディングで使われたADTの手法をプラグインにしたものがWavesからリリースされています。
    Reel ADT






    センドエフェクト



    Native InstrumentsのReplikaというディレイとCubase付属のPingPongDelayです。
    Replika最高です。無償配布してたので持ってる人も多いんじゃないかなと思います。
    センドで送るディレイは量を変えたりバイパスにしたりとオートメーション書きまくりです。ディレイのかけ方は原曲に似せてます。
    Replikaは符点8分のものと189msecのものを2つ使っています。189msecというのはディレイの魔法の数値です。お試しあれ。
    PingPongDelayは3番直前のロングトーンのときに使っています。

    最初はリバーブ無しでディレイだけでボーカルの空気感を出していたのですが、書き出してスマホで聞いたらなんかもの足りなかったのでリバーブも足しました。



    WavesのTrueVerbです。64bitのCubaseにしたときにフリーのリバーブプラグインなかなかいいのないな~っていうときに無償配布してくれました。ありがとうWaves。
    ルームリバーブのプラグインで軽くてシンプルです。RoomSizeで部屋の大きさ、Distanceで音の距離を決めます。するとプリディレイとか色々最適な数値にしてくれます。
    ディケイタイムは1.4。なんとなく。アーリーリフレクションは奥行きをつけるためにとても良い機能ですが、奥行きはディレイで出しているためアーリーリフレクションを使いませんでした。

    バストラック

    メロディ、ハモリそしてカットアップ的なトラック全てのボーカルを1つにまとめるためグループチャンネルに送りバスで処理します。



    T-Racks Classic EQでちょっとハイを上げてます。個別のトラックで調整しても良いのですが。
    TDR Kotelnikovで2、3dbほどリダクションさせています。コンプを通すと全てのボーカルがまとまった感じになります。このコンプのセッティングはプリセットを選んでからいじっていきますが、元のプリセットから大きくかけ離れたセッティングです。
    STEREO SENSITIVITYは0%。位相崩れないように。
    アタックはちょっと出したかったので4ms。リリースがめちゃくちゃ短いですが、これが一番しっくり来ました。がっちりコンプかかってるのもなんかな~と思ったのでDRY MIXで原音を混ぜ合わせています。ニューヨークコンプレッションってやつですね。自分の中で決まったコンプのセッティングはないので、声であったり曲によって変えています。

    オケ(伴奏)の処理

    多くの場合歌ってみたはボカロ曲のため、オケもボカロの声に合うようなミキシングが多く、歌ってみたのMIXをする際は綺麗に声が入るようにEQでカットすることが多いです。
    ただこの曲はボカロではないため人の声が馴染みやすいです。しかしちょっとだけカットしています。
    基本的にはオケの処理はEQだけですが、場合によってはコンプをかけてオケのダイナミクスを安定させることがあります。




    マスタリング

    マスタリングといっても2mix書き出すのが面倒くさいと思っちゃう人間なのでマスタートラックで完結させます。非力PCなのでこれでPCへの負荷がかなり厳しくなります。

    MIXもマスタリングもなのですが、毎回使うプラグインやセッティングは違うため"今回は"こんな感じです。





    TDR Kotelnikov…ボーカルのバス処理にも出てきたコンプレッサー。フリーの中では最も綺麗な音のコンプレッサー。アナログ感出したいときは違うコンプレッサーを使います。

    T-Racks Classic EQ…マスタリングで絶対使います。M/S処理のモードでMidとSideを別々に処理するのがキモ。

    Limiter No6…マスタリング用プラグイン。フリーのプラグインで音圧を上げるならこれが最強。これは自分なりの使い方があります。
    ます右から順にコンプレッサー、リミッター、高域リミッター、クリッパ、出力保護(マキシマイザー的に使えるもの)という感じです。

    コンプレッサーはM/Sでレシオは1:1。1:1って意味ないじゃん!と思うかもしれませんが、一応コンプは反応します。本当に若干圧縮するという感じ。これでボーカルとオケが馴染みます。
    リミッターはマルチバンドでリンクオフ(M/Sで処理しない)。モードは一番ハッキリとした音になるAにアタックが少し遅めるため1/3に。中域が少しリミッティングされるようにします。
    高域リミッターは今回使っていません。確か6khzあたりのキーンという音が多い部分だけにリミッターがかかるものです。
    クリッパは歪ませることで音圧を稼ぎやすくしたり音を前に出すものです。ニー最小で1dbほどかかるようにしています。ニー最小にしている理由はDeeMaxが控えているため。
    出力保護で精密ISP保護を選びます。このプラグインをマキシマイザーとして最後段に使う場合、シーリングは-0.1db(MP3などでの音割れを絶対に防ぎたい場合-0.5db)にして出力レベルを上げて音圧を上げるのですが、メインの音圧上げはDeeMaxのため、シーリングは-6db(Deemaxは入力レベルが大きいと歪みやすいため)で2dbほどリミッティングされるようにします。マキシマイザーって2段掛けが音圧稼げますからね。

    Density mkIII…普通に2mixで書き出せば楽なのですが、サイドの音だけコンプレッションさせたい。なんか良いプラグインなかったかな~と思いDensity mkIIIをダウンロードしてきて使ってみました。32bitプラグインなのでjbridge経由。このコンプレッサーはFairchildのコンプレッサーを参考に作られているようですね。M/S処理モードでSideの音をパキっと。Midも若干リダクションさせてます。歌ってみたMIXでは初めてこのプラグイン使ったのですが、結構良い感じです。

    DeeMax…有料だけど安いやつ。簡単に音圧上がるのですが、歪みやすい。キックやベースが鳴っていないとき高域が歪んでしまうため音が少ないときのほうが歪みが目立つという厄介者。歪んでしまうところはそこだけEQで調整してます。

    UV22HR…Cubase付属のディザー。16bitなどで書き出すとやはり音は劣化するわけですが、特殊なノイズを含ませることで音の劣化を少なくするというもの。

    T-Racks Metering…音の分布やスペクトラムアナライザで周波数分析の確認。RMSとPERCEIVED LOUDNESSの2つのメーターで音圧の確認ができます。RMSが-10あたり越えればとりあえずは大丈夫なのですが、原曲は結構音圧高めなので音圧も寄せてみました。

    DeeSpeaker…ヘッドホンでもスピーカーでの鳴りを確かめられるというもの。DeeSpeakerを使うと音量調整が良い感じにできます。イコライジングも良い感じに出来ます。助かってます。

    ミキサー画面はこんな感じ。




    動画のエンコード

    もはやMIXじゃないです。音源を確認してもらってOKをもらったら動画をエンコードします。



    Aviutl拡張編集で読み込ませて、原曲との音ズレを修正したあと動画側の音声を消します。



    動画のビットレートをプロパティで確認。



    拡張x264を使って劣化しないようなビットレートを指定してエンコードします。ビットレート以外も重要なところがあるのですが、それっぽいプリセットを選んでおけば大丈夫です。多分。プリセット選んでからビットレート指定しておきましょう。
    そういえばニコニコ動画は動画の仕様変わったんですよね。投稿者が対象者の場合気をつけなければいけませんね。

    CPUがQSV対応ならx264じゃなくて拡張QSVを入れると速くエンコード出来ます。



    書き出した動画はDropboxで渡します。





    …というようにやっています。

    動画投稿の仕方も教えることもあったり、初投稿の場合はタイトルを考えたり良い宣伝方法も教えたり。投稿日時の相談なり。歌い方についてお話することもあれば、機材の相談を受けてどういったものを揃えればいいか…とか。

    現在MIX有料なのですが、無料でやってる方で僕より実力ある人なんてたくさんいるのでMIX以外でも徹底的にサポートしています。

    歌ってみたMIXの依頼についてはこちらから


    歌ってみたにおすすめなマイクやIFって何?歌い手の皆さんに使用機材を聞いてみた!