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ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の発言、このブログで「人間の奴隷でないが、制度の奴隷」を見たが、彼はさらに「貪婪諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ、自らを最後の犠牲にしてしまう悲運を見るのではなかろうか」と予言している。
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ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の発言、このブログで「人間の奴隷でないが、制度の奴隷」を見たが、彼はさらに「貪婪諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ、自らを最後の犠牲にしてしまう悲運を見るのではなかろうか」と予言している。

2019-03-24 08:34
  • 8

「無謀絶望の戦争をはじめる」ハーン

この国のあの称賛すべき陸軍も、軍武すぐれた海軍も、政府の力ではとても抑制のきかないような事情に激発され、あるいは勇気つけられて、貪婪諸国連合軍を相手に無謀絶望の戦争をはじめ、自らを最後の犠牲にしてしまう悲運を見るのではなかろうか

・(日本の)近代の変転、変化の目まぐるしいばかりのあわただしさー一九八七年の社会の改革から一八九一の第一回国会開設に至るものーを考察いただきたい。一九世紀の半ばに至るまで、この民族は、二六〇〇年前のヨーロッパの族長社会と同じままでいた。

・ド・クーランジェ(一九世紀のフランスの中世学者)は個人の自由の欠如ということがギリシア社会の紛乱と結局の壊滅を見るにいたった真因であったと指摘している。

・産業競争に対する能力なども、婦人や子供のみじめな労働力に依存してなされるようなものではありえない。どうあっても個人の知

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「無謀絶望の戦争を始める」ハーンの著作の引用と思われるが、引用元が分からない。

ハーンは、日露戦争の最中明治37年9月(1904)死亡したが,「神国日本」が絶筆になっている。

日本のこの度の全く予期しなかった攻撃力発揮の背後に控えている精神力というのは、もちろん、過去の長い間の訓練のおかげであることは全く確かである。そして、すべてあの天晴な勇気、生命を何とも思わないという意味でなく死者の位を上げてくれる天皇のご命令には一命をささげようという念願を果たす勇気なのである。勇気の源泉は、天皇を中心とする忠誠心、団結心であり、それと結びついた日本の宗教的伝統「神道」である。また、日本の強さは、民族に潜んでいる「民族の品格」である。

ハーン発言が全く異なっている。作品が違えばこの程度の格差が出てくるものだろうか。

No.1 61ヶ月前

>>1
調査不足でした。申し訳なし。
「日本の国際化を考える」鈴木英明氏2016.9.30で、「神国日本」の引用で、孫崎さんの記事を確認しました。
全く違った思想ですが、同一の本で述べられており、一度全体を図書館で読んでみたい。

No.2 61ヶ月前

「個人的な自由の無い日本には前途はもう暗闇に見えて来る」と言った小泉八雲の感慨は日清戦争後の日本の浮かれた状況に違和感を覚えたことから来るのでしょう。その後、10年も経たずして日露戦争。ジャーナリスト出身の小泉八雲にはそれがイギリスの実質代理戦争だということがよーく分かっていたに違いないのです。世界中を回って最後の愛すべき国、日本が英米の誘いに乗っている、そして侵略戦争をコミットし始めた。「これはヤバい!」と小泉八雲は思ったのでしょう。

当時の日本の国民性と今の日本の国民性の間には本質的には違いはない、と私は常日頃考えていますから、小泉八雲の著作群の中に在る日本に対する批判的な部分については私ども日本人は真面目に受け止め、反省の材料にしなくてなならないと思うのです。が、これから、褌の紐を締め直して北朝鮮や中国に対して厳しく迫って行こうという自民党の人々には「うるせー!黙れ!」と小泉八雲に八つ当たりしたいのではないですか?

小泉八雲が亡くなると同時に日露戦争が始まり、日中戦争、最後にはあろうことか米国に突撃し玉と砕けた。そして、今、敵だったその米国と日米同盟とか言う好戦的な連合を結び、風雲急を告げつつあるのですから、小泉八雲の警告は無視出来ません。

No.3 61ヶ月前

>>3
追加:日露戦争が実質英国の代理戦争であることはよく知られたことですが、あのヒトラーの対露電撃侵略も英国の意を酌んだものだったことが明らかにされつつあります。イギリスの指導層はしたたかなんです。そのイギリスをしっかり呑み込んで世界経営に乗り出している米国の支配層はやはり日本人の想像を絶するしたたかです。小泉八雲が今生きていたら、同じように暗闇を見るに違いありません。

No.4 61ヶ月前

孫崎さんは、今までも、テキストの一部を摘出するテクニックで、必ずしも原著者の言おうとしていることと同じとは言えないであろう雰囲気を醸し出すということをやっている。

そこで、ハーンが言おうとしたことは本当はなんだったのか。わたしは「神国日本」は読んだことがないが、興味をもったので調べてみた。孫崎さんが引いているのは、たぶん東洋文庫(柏倉俊三訳)版。自分でも手に入れようかと思ったが古書価が高いのであきらめ、機会があれば図書館で読むことにした。

国会図書館のデジタルコレクションはPDF版が無料で手にはいるが、訳者がちがい、なんとなく底本も異なる気がする(このへんの事情はまったく無知で恥ずかしい。平川祐弘の著書を読めばなにかわかるのかもしれない)。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1939753
(戸川明三訳。アマゾンのKindle版で手に入るものと同じとおもわれる)。

No.5 61ヶ月前

では英文はどうかと調べてみたら、
http://www.gutenberg.org/ebooks/5979
にいきついた。これも自分では詳らかにしないが、東洋文庫版の底本になっている英文テキストも、ここから手に入るものとだいたい同じなのだろうとおもった。

この英文テキストをざっと読んでみると、該当する箇所は、
INDUSTRIAL DANGER の章のなかの終わりあたり
(REFLECTIONS の前のところ)であり、結論は

But the statesmanship that has already guided Japan through many storms
should prove able to cope with this gathering peril.

である。つまり、「greedy states」による侵略の脅威にさらされている日本は、これらの国と伍してやっていくのには不利な条件が多いが(ここで教育などが例にあがるわけである)、それでも(すでに多くの嵐を乗り越えて日本を導いてきた)政治への期待感をにじませているのであり、この政治への期待の部分を孫崎さんが言っていないのである。(ただし、東洋文庫版でどう書かれているのかはわからない)。

「greedy states」というのは、現代にあてはめれば、最終的には米国であるが、さしあたっては北朝鮮や中国という国々と言うことになろう。そしてハーンは別に戦争しろと言ってはいない。自分たち(日本)の置かれている条件をよく見ろと言っているのであろう。

そしてハーンの(当時の)現状認識を端的に文中からひいてくれば、

All know that Japan
is in danger, between the terrible friendship of England and the
terrible enmity of Russia,--that she is poor, (略)

といったあたりになるのだろう。現代にも通じるところがあるのではないか。

No.9 61ヶ月前

山口薫「公共貨幣」=シカゴプランが世界を救う。まずはYou Tube.

No.10 61ヶ月前

>>5
神国日本国会図書館デジタルコレクションの情報ありがとうございました。検索で知っていましたが、400ページを超えるので、スルーしてしまいましたが、改めて1時間ほどざっと目を通しました。
①奴隷制度のことは、封建制度以前朝鮮人、中国人の移住があり、先住者が遅れて移住してきた人を差別して扱ったとか、奴隷の在り方をかなり細かく述べている。封建制度以降の奴隷として特に強調しているように見えなかった。
②孫崎さん引用の文章は、どこにも見ることができなかった。「追録」があり、5年前に東京在住のハーバート スペンサー氏が金子堅太郎氏にあてた書簡のことが語られている。極秘扱いになっていたが、公表されることになった。諸外国に対して日本が注意すべき点が述べられている。注意すべき点を守らなければ、諸外国に侵略されるであろうということである。居住地を奪われるということであった。

No.11 61ヶ月前
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