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第2回インターバルレクリエーション(前編)…ミュージック・ワークショップ・フェスタ〈冬〉「One Day コーラス」
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第2回インターバルレクリエーション(前編)…ミュージック・ワークショップ・フェスタ〈冬〉「One Day コーラス」

2017-12-26 12:00


     12月2日(土)に表題の第2回インレクを開催しました。この企画は弊会会員さんから提案のあったもので、「参加型レク」としては初めての試みでもありました。元々MAA自体が「音楽好きの集まり」からスタートしていることもあり、こうしたイベントへの親和性は高いように考えてインレクとして設定する運びとなったものです。お知らせがなければ思いもつかない企画でありました。ご提案に感謝したいと思います。
     上野駅改札を出て信号を渡ってすぐの施設、東京文化会館の小ホールでの開催。当日は初冬の青空が広がっていました。温暖無風、絶好の散歩日和ということもあって外出を決めた人も多かったのではないでしょうか。この日は本イベントの後、お昼を挟んで「江戸城跡:皇居歩き」も開催しました(詳細は別記事にて)。以下、掻い摘んでレポートします。プログラムの公式案内URLを置いておきます。http://www.t-bunka.jp/stage/host_10342.html
     
     世に様々なワークショップがありますが、見渡してみると「音楽的なそれ」というのは割と一般的なもののようです。ただ、その手法は千差万別であって、各ワークショップの「色」というものがあるのでしょう。「One Day コーラス」というタイトルから「合唱の基礎の基礎を楽しみながら覚えよう」といった内容を想像していましたが、このワークショップはそのイメージとは異なるアプローチの企画でした。
     まず驚いたのは講師が「外国人3人(男性2人・女性1人)」という点。話している言葉から英語圏の方々であることが分かりましたが、具体的にどの国の人なのかは不明です。通訳さんがついて訳をしてくれるのですが、マイク不使用のため少々聞き取りにくい参加者もいたのではないかと思われます。難しい言葉は使っていないので、ある程度英単語についての知識があれば訳がなくても意味をくみ取ることは可能だったと思いますが、子供から高齢者まで幅広い世代の参加者がいたのを踏まえると通訳さんの言葉がはっきり聞き取れるような状況を作った方がなお良かったのかなという印象でした。

     さて、ワークショップそのものについてのお話です。スタインウェイのグランドピアノが置かれた舞台に40名ほどの参加者が集まります。このピアノは1500万円以上するもののようで、会場設計による「生のリバーブ」も豊かに感じられて素敵な音色を響かせていました。鍵盤クラスタの私としては音そのものも楽しめた次第です。ピアノも打楽器の一種。打鍵と共に飛び出す音が直に耳に届く。そして会場の壁にぶつかって跳ね返った音も遅れて我々の耳に飛び込んでくる。この心地よい時間差を生むのが会場設計の妙ですね。残響音を味わう感覚も「生ならでは」なのではないでしょうか。
     個人的には合唱のイメージと言えば、学校の音楽の授業のように隊列を成して声を出していくものでしたが、このワークショップはそういった「カッチリ」したものではありませんでした。事前の準備運動というのでしょうか、体の慣らし運転というのでしょうか、そこからして全く日本っぽくない。男性講師の身振りを真似て体を動かす。足踏みをし、手を叩き、腕をなぞって、隣の人と絡み合う。雑踏を歩くように参加者が入り混じり、音を頼りにランダムな動きを促される。そうしている間に、体の緊張がほぐれて心も軽くなってくるような状態に導かれていきます。もう、この段階で十分に楽しい感じ。不思議と「何が始まるんだろう」という期待感が出てくるんです。心身が温まったら講師交代。いよいよ本題スタート。
     「声は喉で出さず、腹から出すように」とか、技術的なことを言われるのかと思いきや、全然そんなことはなく(笑)。参加者は講師の身振り手振りを真似て、彼の歌声をなぞっていく。ピアノが響く。「もっとパワーを」とか、「思い切って」みたいな指示はあるけど、細かいことは全然なし。高音を出すのと同時に腕を上げるパフォーマンスをしたりするんですが、これで声が出たりする。参加者をラフにグルーピングして輪唱に持ち込んだり、2,3分もない短いフレーズに日本語を取り込んだりして歌うなど、和気藹々と時間は進んでいきました。このワークショップは技術的なことじゃなく、徹底的に歌を全身で楽しむ内容だったのです。女性講師の出番になるといよいよ締めに入っていきます。英語詞が中心となって、組み合わせるフレーズも少々レベルが上がる。とは言え難しいというようなものではありません。やることは基本的には同じ。ただ、英語詞の分だけ小学生の子供たちには若干難易度が高かったようで、講師は臨機応変にマラカスのような楽器を持たせて鳴らしていました。これはこれで本人たちにとっては良い経験となったのではないかと思います。
     私の周囲には、かなりしっかりとした歌唱をされていらっしゃる方もいらっしゃったので、もしかすると「技術的なこと」を想定して参加していた人もいたのかもしれません。けれども、それが拍子抜けということでもなく、皆が笑顔になっていた様子を見るに不満に思っている人はいなかったのではないかなと感じました。初顔合わせの老若男女が軽快に動いて歌う。終了後はちょっとした運動を終えたかのような爽快感に包まれたことを思い起こします。
     今回のワークショップは主催者側にとっても実験的な意味合いもあったようで手探り感も出ていましたが、概ね成功裏に企画遂行できたのではないかと思います。資料として必要なのか、解散後にスタッフから動画インタビューを依頼され答えてきました。MAAについてもお尋ねがあったので、「文化鑑賞団体です」と応じたのですが、主旨が伝わったかどうか幾分の不安が残りますね…。

     ともあれ、このボリュームと内容で参加費は500円。格安です。参加人数を考えると、とても場所代・講師報酬に見合うような金額ではありませんね。公や諸団体の補助が入っているのでしょう。それはそれとして、初の参加型インレクとして充実した内容だったように思います。また類似の機会があれば企画してみるのも十分にあり得ると感じました。何であれ、触れてみなければ分からないことばかり。一人だと踏み出さないことも団体で計画すれば背中を押されるように行動を起こすことができる。それもMAAの存在理由の一つであることを改めて確認したインレクでありました。
     日本中でまだ見知らぬ有意義なイベントが日々開催されていることを考えると、MAAとしての楽しみの幅も想像以上に大きいのではないかと感じます。文化団体らしくアンテナ感度を高めながら意義ある時間を過ごせるように、より良い運営を重ねていく所存です。

    -東京文化会館正面-
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    -燦たる陽光が木々を照らして-
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    -会場入り口-
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    -終了後、会館内喫茶店にて(シャンシャン、こんにちは)
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    -5名の参加者-

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