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【発掘!】『RIZIN』開幕前夜、榊原信行氏を直撃!〈前編〉
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【発掘!】『RIZIN』開幕前夜、榊原信行氏を直撃!〈前編〉

2016-10-11 12:02

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    【発掘!】『RIZIN』開幕前夜、
          榊原信行氏を直撃!〈前編〉


    「アントニオ猪木のIWGP構想? それって『RIZIN』と同じですね」

      『PRIDE』の消滅から8年経った2015年10月8日、新イベント『RIZIN』構想が明らかにされた。主催者は、かつて『PRIDE』を率いていた榊原信行氏。『RIZIN』では榊原氏が実行委員長となり、格闘技ファンが夢にまで見た「PRIDEの復活」が現実のものとなる!
     果たして、年末の「開幕」を見据え、『RIZIN』旗揚げの狼煙を上げた会見終了後の榊原委員長を直撃。空白の8年間を含めた熱き思いを120分に渡って取材した。今回、これを改めて再録。僅か1年前の言動に“未来”の姿が見えてくる――。(聞き手◉“Show”大谷泰顕


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    (⬆︎2015年秋、ついに榊原信行が日本マット界に凱旋!) 


    ▪️『RIZIN』開幕!


    ――ついに年末、『RIZIN』が開催されることが正式に発表されましたね!

    榊原 されちゃったねー。

    ――というと?

    榊原 いろんな思いがあるんですよ。僕が新ためて格闘技関連のビジネスを再開することができたのは、去年(2014年)の7月からだった。今までは試合を観戦することは当然可能だけれども、仕事としては関わることができなかったんです。ある意味、自由を奪われている状態でしたから。

    ――その思いは随時、この後お聞きしていくとして、まずは何から話していきましょうかね?

    榊原 あのー、僕は今のMMAというのはアントニオ猪木×モハメッド・アリ戦(1976年6月26日、日本武道館)から始まったと思っているんです。

    ――『UFC』がスタートした1993年からではなく?

    榊原 そう。その後、1993年の『UFC』誕生からああいったスタイルができて、97年の『PRIDE』を含め、20年以上経って、MMAのカタチがほぼ固まってしまった。だから選手にしろプロモーションにしろ、進化が止まってしまっている。もちろん、「それでいい」という人もたくさんいるだろうけど、そこにあえて僕らがカムバックすることで、いい意味での新しい変革をもたらすことにつながれば、この業界に戻る意味があるんじゃないかなと。

     そうすれば50年後、100年後に向けて、この世界に何かいいものを残せるんじゃないか。『UFC』から数えても、まだ20数年の歴史しかないのであれば、まだまだ新しい個性を伸ばせるはずだから。そこに対するチャレンジを提案していきます。

    ――新たなるチャレンジですか。

    榊原 世界に出て行くと、日本のMMAが面白いと思っている人たちがたくさんいる。だから大規模な格闘技のイベントをもう一回、作る必要があるんじゃないか。それこそがクールジャパンにつながるし。今回、空手が2020年の東京五輪競技の追加種目として提案されることが決まったけど、日本古来の武道に基づいた文化だから、必ず『RIZIN』も、それなりの外貨を獲得できる土壌はあると思うんですね。

    ――日本はもちろん、アメリカでどういう見られ方をされていくのか。ここもポイントになりますか?

    榊原 アメリカに関してはスパイクTVで全米生中継されます。『PRIDE』の時はPPVで有料コンテンツとして全米でも放送されてきたけど、今回このプロジェクトを立ち上げるにあたり、垂直型に飛び出していきたいと思ったから、まずはアメリカでも無料で見てもらおうと。スパイクTVの加入者が約9万5千世帯。これが全員、無料で見られます。

    ――9万5千世帯世帯というと、日本の倍くらいありますね。

    榊原 うん。それと今回、同じタイミングで引退していたエメリヤーエンコ・ヒョードルと契約することができたんですけど、おそらくファイトマネーだけで言ったら『UFC』のほうがビッグマネーを用意できるでしょう。

     一説によるとロンダ・ラウジーが年収10億円ともいわれているけど、ヒョードルは『UFC』に上がっていない最後の大物といわれているわけだから、ヒョードルが『UFC』に出れば、対戦相手によってはPPVの件数が相当跳ね上がる可能性はある。ただ、我々としては日本でリスタート(復活)する上で、ヒョードルとは今年の1月くらいから話をして、最初の段階ではリングに復帰する意思はなかったんですよ。

    ――あ、そうなんですか。

    榊原 そう。だけど彼は日本で今の地位を築くことができたことに対して、非常に感謝の気持ちを持っているのと、日本のファンの温かさをわかっている。それと四角形のリングはアクシデント以外では無敗を誇っているわけだから、絶対的な自信を持っているんですね。そういった思いと、日本でもう1度メジャーなイベントが行なわれるのであれば、復帰をしようと決めてくれたんですね。

    ――そういういきさつがあったんですね。

    榊原 思わず笑ってしまったのは、ヒョードルが復帰するにあたって、本人の意思だけでは決められないと。

    ――というと?

    榊原 プーチン大統領に許可をもらわないと、復帰はできないって。

    ――大統領の許可ですか!

    榊原 そもそもヒョードルはプーチン大統領の命を受けて、スポーツ省の特別補佐官として若手の育成を担当していたけど、そこを辞めて復帰するわけだから。

    ――じゃあ今回はプーチン大統領の許可が下りたわけですね。

    榊原 そういうことになるね。実際、先月になるけど、『ベラトール』(現地時間9月18日)の金網のリング上にヒョードルが上がって復帰を宣言した時の映像は、同日夕方のロシアの一般のニュースに流れていたそうですから。

    ――凄いなー、ヒョードル!

    榊原 我々としては彼が選んでくれたことは光栄だし、ひとつのアイコン(目玉)になりますからね。しかもこの3年間、オーバーホールしているから悪いところが治ってしまった(笑)。しかもMMAって立ち技・グラップリング・グランド……、やることがたくさんあって学場ないといけないことが多い。その分、年齢を重ねると習熟度が増して引き出しが増えるから、未熟な若い選手に比べると強くなっていったりすると聞きました。

     インテリジェンス(知性)も必要だし、それが活きるスポーツだから。ヒョードルはまだまだ進化していきますよ。

    ――注目すべきは対戦相手なんですけど、いつ頃に発表される予定ですか?

    榊原 015年の)10月末~11月の頭には公にしていきたいですね。まあ、みんなが興味を持ってもらえるような相手が発表できるようにしたいと思っていますよ。会見でも言った、「三本の矢」という構想がありますから、ファンからすると、必ずしも『PRIDE』時代のノスタルジックさをそのまま感じられるわけではないかもしれない。やっぱりどこかに新しさを見出したいと思っていますから。

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    (⬆︎“皇帝”ヒョードル復活の舞台は『RIZIN』に決定した!)

    ▪️「三つの矢」とは何か?


    ――会見でも話されていた、「三つの矢」についてあらためて聞かせてください。

    榊原 アベノミクスに倣って「三つの矢」を考えてみたんです。一つ目は「完結」。例えば『PRIDE』が今でも続いていれば、たとえトップファイターといえども「引退」を迎える時が来るけれども、『PRIDE』を象徴するようなファイターにとって「引退」の場所がなくなってしまった状況にある。

     これはヴァンダレイ・シウバと話をした時に、彼が言っていたのは「自分には死に場所がない」と。どこでグローブを置くのか。「自分ともに大きく育ってきたイベントでないとおかしい。自分は『PRIDE』のさいたまスーパーアリーナの大熱狂の中で引退をしたい」と。

    ――確かに日本のファンからすれば、それがベストなんでしょうけども。

    榊原 ええ。桜庭和志にしても新日本プロレスで活躍するのは素晴らしいことだけど、あのリングで引退するのって、果たしてファンは望むだろうか? だったらその舞台を僕らが作ってあげたいと思うんですね。

    ――桜庭選手の場合、MMAキャリア後半では痛々しい敗戦もあって、観たいような観たくないような、という声もあると思うんです。

    榊原 やっぱり桜庭の功績だったり年齢になると、次の世代へのバトンタッチをどうしていくのかが課題なんですよね。

    ――それがゆえの青木真也戦になるわけですね! しかも大晦日ではなく、12月29日にやるという。

    榊原 その日は思い切りノスタルジックな大会にして、コアなファンが泣いて喜ぶ大会にすればいいと思うんですよ。その意味で言えば、初日の締めは桜庭の試合。ただ、桜庭の使命は若い人たちに自分のやってきたことをどう伝えていくのか。

     現実問題で言えば、桜庭と青木が相見える機会は、ホントに限られている。桜庭×青木戦というのは、ここを逃しても近いうちにやればいい、というのであれば、次はないと思う。だってこの試合には、いろんなものが観れるじゃないですか。

    ――観れますね、確実に!

    榊原 コアなファンの中には、桜庭が出てきてくれればそれでいい、と思っている人もいるだろうし、イージーな相手でもいいから、桜庭が勝つ場面が観たいと思っているかもしれないけど、やっぱり格闘技は非情なもの。だから常に摩擦を起こして、何かを手に入れて何かを失うものだから、格闘技界の至宝みたいなものが表現できるんじゃないかと。

    ――桜庭×青木戦というのは、そう考えていくと最も効果的な組合せだと思います。

    榊原 だから、まずはこのカードでストライクを取りに行きます。これを初日の締めにやって、大晦日のトリをヒョードルが務めることで、格闘技界の新たなページが「開幕」するんです。

    ――二つ目の矢はなんでしょうか?

    榊原 二つ目は「息吹」。やっぱり「完結」だけして同窓会をやってもしょうがない。ノスタルジックなファンが思い出だけに浸って終わり、というのでは。ここから次につながるものを生み出していかないと。その時に、例えばギャビ・ガルシアが今回デビューするんだけど、彼女はこの舞台から次の10年、20年を見据えたスターを誕生させる狙いがあって我々が獲得した選手なんです。

    ――彼女はヴァンダレイ・シウバを絞め落としたとか。
       

    榊原 彼女は女性だけど、14回も柔術の世界選手権で優勝している、文字通り世界最強の柔術家ですね。食事療法によって2年半で50kgの減量を果たして、今やキレイに腹筋が六つに割れてますよ。ツイッターのフォロワーも12万人を越えて、ほぼ毎日、自分の肉体を撮影して更新しています。

    ――見事な肉体美ですね。

    榊原 凄いでしょ。女子に関しては、きっかけはギャビ・ガルシアと出会えたことがすべてなんです。ひょっとして人類最強は女性なんじゃないか。それが女子を手掛けてみようという最初の動機になりました。

    ――『RIZIN』における女子の方向性は男子とは違うと考えていますか?

    榊原 男も女も変わらない。女子という枠をどこまで踏み外せるか。ギャビに関しては冗談ではなく、近い将来、エメリヤーエンコ・ヒョードル戦が実現するかもしれない。

    ――ギャビ×ヒョードル! それはまさかの組み合わせですね!

    榊原 いや、ギャビの場合はそこを想像させる人材なんですね。

    ――過去の誰と似た雰囲気がありますか?

    榊原 ジャイアント・シルバ?

    ――ジャイアント・シルバ!

    榊原 コイツは凄えな! っていう。だって、そういう意味での衝撃なんですよ。でも、どっちかっていうとセーム・シュルトにも近いんだけど、人類の枠を超えている姿に圧倒されますよ。こんな人間ているんだなっていう。大きい=強さにはならないんだけど、強さの要素には大きさも入ってくるんですよね、そこは。何をしでかすかわからない。ひょっとしたらボブ・サップをラスベガスで最初に観た時に受けた衝撃にも近いのかな。

    ――相当の衝撃を受けたわけですね。

    榊原 ええ。それでいてギャビの場合は、柔術という競技で10年間勝ち続けて、14回も世界タイトルを取るくらいに極めているんですよ。要は、デカくてそのデカさをそのままリングで使えるわけだから。そう考えたらサップはアメフト、シルバはバスケットボールだから、その二人よりギャビのほうが実戦的ですよね。事実、柔術で言えばさっき話に出た、ヴァンダレイ・シウバを絞め落としたという話も聞くし、幻想は凄くありますよね。

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    (⬆︎「人類最強」は果たして女ファイターのギャビ・ガルシアなのか?)

    ――日本の場合はとくに幻想をどこまで膨らませられるか。そこが米国のリングとの違いかもしれませんね。

    榊原 それを体現し、実現する場所を『RIZIN』にしたいんですよ。もちろん米国にもあるにはあるんですけど、そういう部分は米国の場合、WWEの範疇になってしまうから。逆に言えば、WWEが強烈に存在するから、幻想という部分はあまり欧米においては「総合」のリングではなかなか花が咲かないですよね。

    ――その部分は『RIZIN』が担うと。

    榊原 そう。私が格闘技界を離れていた8年間、様々な状況が変化していきました。ただ、世界の格闘技イベントを見渡すと、いい意味でも悪い意味でもサプライスが起きないし、金網の中で行なわれることがすべてになっている。だけど、かつての『PRIDE』がやってきたことは、リングの外で起きることをリングの中に押し込めるからサプライスが起こせるんだと思うんですね。


    ――女子ではギャビ以外にはシュートボクシング王者のRENAも出ますね。

    榊原 RENAは51kgしかないわけだから、同じ階級の男子と対戦したらひとたまりもないでしょうし、ギャビの場合と意味合いが違ってくるけど、そこも含めてミックスできたら、とは思ってますね。

    ――女子というのは、『PRIDE』時代にはなかった風景になりますけど、勝算は?

    榊原 やっぱり自分がこの世界に帰ってくる以上、男子はもちろん女子も世界に通用するような状況にできるフレームワークをして戻って来たかったから、今回、そのきっかけ作りをしていきたいと思います。というのも、さっきも話したけど、『UFC』に出ていたロンダ・ラウジーなんて、一説によると年収10億円を稼ぐといわれているんですよ。

    ――10億円!

    榊原 であれば『RIZIN』にもそういう選手を生み出せる可能性が出てくるかもしれない。実際、今はまだ女子もキワモノに近い雰囲気だけど、この後、日本のレスリングや柔道、空手の女子選手が『RIZIN』に上がってくることになった時には、かなり話題になるし、本格的にそのジャンルが活性化しはじめると思います。

    ――ホント、ギャビに可能性を感じているんですね。

    榊原 そう。女子格闘技は本当に化ける可能性がありますよね。

     以下、その内容の一部を紹介

    • 三つ目の矢「未来」
    • 賞金総額1億円トーナメント
    • フジテレビでの中継

    7e4a1b26663f1f930ce4f15ee4596a46ac83d51d(⬆︎年末の『RIZIN』には世界の強豪がズラリと集結! これは見逃せない!)

     
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