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【直撃】“闘うストーカー”所英男がこだわる!〈後編〉vs山本アーセン戦に「アントニオ猪木」を観た!
かつて“闘うフリーター”と呼ばれた所英男。2001年のプロデビューからこれまで、振り返るとUWFのファンだった男は幾多の修羅場をくぐりながら、次々と自身の夢を叶えていった。そして今、かねてから熱望していた山本“KID”徳郁戦を目指し、“闘うストーカー”と呼ばれながら、その首を虎視眈々と狙っている。果たしてKID戦は実現するのか。それを占うためにも、今現在の所英男の思いを訊いてみた――。(聞き手◉“Show”大谷泰顕)
(⬆︎来る2月14日23時~23時55分放送のBSフジ『所さんの世田谷ベース』にて共演を果たした、所ジョージさんとのツーショット! なお、所英男のインスタグラムも絶好調!)
【直撃】『RIZIN』を語り尽くす壮絶ラインナップ!
⬆︎『RIZIN』の最新情報と、その源流『PRIDE』からの流れを今に伝える鉄壁の布陣!
▪︎ヒクソン・グレイシーに名前を覚えられる
――話を進めていくと、『RIZIN WGP開幕戦』(2016年9月25日、さいたまスーパーアリーナ)では、ついにクロン・グレイシー戦が実現しました。
所 4月にやれると思っていたので、そこから変わらず、クロン戦に向けて、結構、激しく練習をしていたんですよ。
――そうだったんですね。
所 結果はああなっちゃったんですけど、いい練習ができたからよかったんじゃないかと思いますね、今となっては。テンション高く、ずっと練習をしてきていますから。
――結果は残念だったんですけど、クロンの何が一番攻略できなかったんですかね?
所 それ、よく聞かれるんですけど、わかんないですよね。ずっとクロンのペースで終わっちゃって。
全然僕なんかよりも強いからなんですかね? 一枚も二枚も上の選手なんじゃないですかね?
――そんなに差はないと思いますけどね。聞きたかったのは、過去にホイスやホイラーとも闘ったことがある所選手としては、世代間の違いを感じましたか? それともやっぱりグレイシー一族的な感じですかね?
所 やっぱり独特のものはあるんですよね。ホイスやホイラーともまた違うと思います。
――新種のグレイシー?
所 そうなのかなあ……。打撃も当ててきますし。効かせ方がうまかったですね。
――効かせ方が?
所 ええ。ボーッとしてきちゃいましたから。効いてきてしまって。何をやってるんだろう? って途中に思ったりしましたから。だから、効かされていましたね。
――ぶっちゃけ、試合展開としてはどう考えていたんですか?
所 もちろん、打撃を当てるっていうのはもちろんなんですけど、寝技になって有利になられるのは当たり前だから、その上でどう逃げるか。バックを取られるのは覚悟していて、向かい合って極めるのが苦手だから、ガードポジションですよね。そこを柔術家の人たちから逃げる練習とかをしていましたね。ただ、一旦は逃げることができても、またすぐに同じポジションに行かれて、はい。
――もう1回やったら、こうしてやろうっていうのは当然あるでしょ?
所 もう1回やりたいですよねえ。ただ、年末に川尻(達也)選手にも勝っているので、僕のところまでは順番はなかなか回って来ないかもしれないですよね。
――年末のクロン×川尻達也戦だと、川尻側の闘い方にも賛否ありますけど、どうなんですかね?
所 だから(川尻に)そうさせる何かが(クロンに)あるのかもしれないですよね。
――まさにクロン幻想ができつつありますね。
所 僕に関しては、ヒクソンが「トコロ(所)は戦績を見ると勝ったり負けたりしている」って言われましたから、名前を覚えてもらったんだなって嬉しくなりましたけどね(笑)。
――おお! ヒクソンに名前を言われたのは嬉しいですね。
所 はい(嬉しそうに)。それからヴォルク・ハンには「いつでも連絡して来い」って言われたこともあるんです。
――おー、それも凄い話じゃないですか。
所 桜庭さんとも田村さんとも練習をつけていただいたし、もちろん前田(日明)さんにもですけど、リングスジャパンには全員お会いしているし、高田(延彦)本部長とも仕事をさせていただいて。UWFファンとしては一番美味しい思いをさせてもらっているかもしれないですね。
――そうかもしれないですね。
所 前田さんの自宅でも(酒を)飲ませてもらっていますしね。
――いや、でも練習や酒を飲むのと、リング上で試合をするのはまた違うっていうか、ファイターである限り、リング上で観客の前で試合を見せてナンボじゃないですかね?
所 そうですね。同じリングに立てるわけですからね。
――そうですよ! それはファンではできないことですからね。
所 そうですね(嬉しそうに)。
▪︎vs山本アーセン戦の所英男に「アントニオ猪木」を観た!
――順を追ってここまで来ましたけど、最後は年末の山本アーセン戦の話を聞かせてください。試合前の山本アーセンの印象はどんな感じだったんですか?
所 体力も凄いし、クロン戦(2015年大晦日、さいたまスーパーアリーナ)を観てもわかると思いますけど、十字を逃げたり、関節技や、押さえ込みもひっくり返したりしていましたし。関節を取るのは難しいと思っていました。
――侮ってはいなかったと。
所 はい。アーセン×紀左衛門戦(9月25日、さいたまスーパーアリーナ)のテイクダウンも強かったし、効かされてもガンガンやるし、満遍なく強いなあと思っていましたね。
――結果的には秒殺に近い試合だったんですけど、試合前の作戦というか、そういうのは?
所 判定まで行くと思っていたので、判定で勝てればいいなって思っていましたね。
――それは意外な回答ですね。
所 まさか、ビックリしましたね。
――変な言い方ですけど、アーセンが放った右のパンチをうまく誤魔化しましたよね。
所 結果的には十字で極まったんですけど、パンチの後の蹴り上げがポイントでしたね。あれがあったのとないのでは全然展開が違ったと思うので、よかったですよね。
――いや、あの一瞬の隙を逃さなかった十字は、非常に猪木的でしたよね!
所 ありがとうございます。
――キラーっていうか、あれは「アントニオ猪木」が観えましたよ。
所 ありがとうございます。
(⬆︎所の修羅場くぐりのキラー十字がアーセンに極まる!)
――キャリアっていうか、修羅場の数の違いが出たなあと思いました。
所 それなりの数の闘いをやってきたんですかね。
――その違いが出ましたよね、あれは。でも、向こうは二十歳じゃないですか。だから所選手の年齢の半分の選手がリングに上がってくるわけじゃないですか。
所 そうですね。ホントそうですよねえ……。
――ねえ?
所 今回の『RIZIN』では、山本美憂さんの控え室に小さいお子さんが来ていましたけど、それこそ『HERO’S』の頃に、山本“KID”徳郁さんの控え室に(アーセン選手が)来ていたらしいですよ。。
――あ、10歳くらいの頃のアーセンが。
所 はい。
――レスリング出身の選手はポジション取りはうまいけど、その後の極めか打撃か、そのあたりの課題がある気がして来ちゃいましたけどね。
所 確かに今回の美憂さんとアーセン選手はそうだったんですけど、KIDさんは最初からガンガン来るタイプですからね。やっぱりアーセン選手は間違いなくこれからの『RIZIN』を引っ張って行く選手ですし。
――あの世代の選手がガンガンやってくれないとですよね。
所 そうですね。
以下、その内容の一部を紹介
- 『RIZIN』は徐々に変わっていく
- 子どもに試合を見せて、「威厳」を保ちたい
- 「蛇年生まれですからね(笑)」
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