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データから見る今までの niconico とこれからの niconico
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データから見る今までの niconico とこれからの niconico

2016-07-09 22:00

    9年目を迎えている niconico を IR と広告資料から見られるアクセスデータから振り返る。

    でもその前に niconico で個人的に気になったイベントやサービスの年表

    • 2006年12月:最初のバージョンであるニコニコ動画(仮)が始まる
    • 2007年3月:3番目のバージョンであるニコニコ動画(γ)となり動画の視聴にアカウントが必要になる
    • 2008年3月:テレビ局6社への著作権侵害動画に対する対応策の申し入れ
    • 2008年4月:JASRACとの許諾に係わる契約締結
    • 2008年7月:動画関連3団体への著作権侵害動画に対する対応策の申し入れ
    • 2008年7月から2011年5月まで:ニコニコ大会議を開催
    • 2008年9月:「株式会社イーライセンス」との許諾に係わる契約締結
    • 2008年12月から:ニコニコ生放送でユーザー生放送が始まりプレミアム会員を伸ばす
    • 2010年7月から:ニコニコ動画で放送中のアニメを無料で公式配信し始める
    • 2011年12月から:クリエイター奨励プログラムが始まる
    • 2012年4月から:ユーザー生放送の同時生放送枠の最大値が6000程度で頭打ちになる
    • 2012年4月から:超会議超パーティーを開催
    • 2012年8月から:ブロマガが始まる
    • 2012年7月から:町会議を開催
    • 2013年12月から:ユーザーチャンネルが始まる
    • 2014年から:プレミアム会員の増加の勢いがなくなり始める
    • 2014年7月から:ニコニコ生放送で使える広告チケット機能が導入されて ニコニ広告のキャンペーンが始まる
    • 2014年12月:ニコニコ国会議を開催
    • 2014年12月:ニコキャス失敗する
    • 2015年9月:ゲーム実況ランキング制圧騒動
    • 2016年2月から:カクヨムが始まる
    • 2016年夏予定:niconico の高画質化

    niconico のデータを調べるにはカドカワで公開される IR と、広告セールスシートで広告者向けに公開される広告資料の2通りがあり、前者はニコニコ動画が始まる前の資料を現在も公開しているが、後者は公開期間が過ぎると見られなくなる。

    IR は財務関係を中心に売上高や会員数、プレミアム会員数、男女比や年齢比など基本的なデータが載っているのに対して、広告資料は個別のサービスの PV などのアクセス数や視聴時間など広告主に直結するデータが載っている。しかし、2016年度から広告資料に載っているデータも IR と同じデータしか載せなくなり、さらに IR のデータも公開範囲が少なくなっているので一部の最近のデータは詳細が不明である。

    今までの niconico

    データの簡単なまとめ

    会員数の継続的な増大、プレミアム会員の増加数の減少、滞在時間の高止まり、2016年1-3月期の40代の急増の怪(来期のデータまでの様子見)、スマホからの利用では20代以下が過半数だが、2014年12月を最後に更新なし。売上について、企業広告の伸びはそれほどなく、有料チャンネルの会員数は継続的に増えているのにポイントその他収入が継続的に増えていない。最初に公開された数値を 1 とし、開始時点が揃っていないグラフもあるのに注意。

    詳しいデータと出典元は以下のスプレッドシートを参照
    公開してあるデータをまとめたスプレッドシート
    下のグラフをまとめたスプレッドシート

    会員数とアクセスデータ

    会員数の増大以上に「ニコニコ生放送1日平均PV数」が増えている。一方の「niconico 全体の1日当り平均滞在時間ニコ生を含まず」は継続的に減少している。

    A:総会員数(万人)
    B:niconico 全体の1日当たりの平均PV数(万),
    C:niconico 全体の月間平均訪問者数MAU(万人),
    D:niconico 全体の1日当り平均滞在時間(分),
    E:niconico 全体の1日当り平均滞在時間(分)ニコ生を含まず,
    F:ニコニコ生放送1日平均PV数(万人),
    G:ニコニコ生放送月間平均訪問者数(万人)
    0eda2114d55606c2e789edadca5022784d7390b9

    プレミアム会員と売上高

    「売上高」に占める「プレミアム会員収入」の割合が4分の3以上なので「プレミアム会員数」、「売上高」、「プレミアム会員収入」は同じように増加している。一方の企業からの「広告収入」は変動幅は大きいものの頭打ちの状態で、ニコニコポイントや有料チャンネル収益からなる「ポイントその他収入」は有料チャンネルの登録者が増え続けているにもかかわらずそれほど増えていない。

    有料チャンネルの総登録者数が50万人を突破

    H:プレミアム会員数(万人),
    I:売上高(百万円)
    4a2d5150cb43d36bdaf11eb91c7de20b2cf58dc2
    H:プレミアム会員数(万人),
    I:売上高(百万円),
    J:プレミアム会員収入(百万円),
    K:広告収入(百万円),
    L:ポイントその他収入(百万円)
    599676c89bc8c3f7a5f88acbbaa743b094d86656


    これからの niconico

    IR の 11P(PDF) より。niconicoのリニューアルが2016年度中に予定されている。

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    スマホ向け新サービスの投入はニコキャスに代わるものなのか。
    niconicoのリニューアルで何が変わるか(タイミングは超パーティー開催頃の11月か)。
    株主総会の質疑にあった高画質化が動画なのか生放送なのかどちらともなのか。高画質化なので公式配信の動画の高解像度化は含まれないようにも読める。質疑ではユーザー生放送の配信ビットレート制限緩和とも読める。

    Q ニコ生について。昨年の総会で川上さんは画質の向上を上げていたが、どこが変わったのか。また、予定しているリニューアルでは質の向上だけでなく、30分枠制限、ビットレート制限、視聴にログインが必要といった制限といった競合に劣ったシステム面の改修も考えているのか #カドカワ株主総会

    ― すずき@DQH2 (@michsuzu) 2016年6月21日

    川上:遅れていて、実現できなかった。夏には実現できる。回線を増やせばいいということではなく、根本的な作り直しをしていて時間がかっている。30分枠やログイン制限は障害になっているが、ビジネスモデル的には成立しているので、これを生かしつつ改修していきたい #カドカワ株主総会

    ― すずき@DQH2 (@michsuzu) 2016年6月21日


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