朝日「弊社からの回答内容の転用、二次利用は固くお断り」←弁護士「ブログやSNSで引用出来る。著作権法32条1項が優先」
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

朝日「弊社からの回答内容の転用、二次利用は固くお断り」←弁護士「ブログやSNSで引用出来る。著作権法32条1項が優先」

2015-12-06 13:24





    公式版:http://wp.me/p2Q24V-6D

    朝日新聞社をはじめとする多くのウェブサイトで
    お問い合わせフォーム等の注意書きに、
    「弊社からの回答内容の転用、二次利用は固くお断りいたします」
    「当社からの回答の一部または全部の転用、および二次利用は禁止とさせていただきます」
    「回答内容の全部または一部をインターネットで公開することを禁止します」
    と記載しています。
    https://digital.asahi.com/info/inquiry/asadigi/shimbun.php

    一方、著作権法第32条1項には、
    「公表された著作物は、引用して利用することができる」
    とあります。
    どちらが優先されるのかについて、
    JustAnswer(http://www.justanswer.jp/sip/intellectual-property-law )というサービスを通じて弁護士さんに問い合わせましたら、
    1時間もしないうちに詳細なお返事を頂きました。すごい!

    回答をまとめると、下記のようになります。

    1.著作権法上の引用に該当する場合には、著作権者の承諾を得ずに回答内容を転載したり、二次利用ができるはずなのに、利用規約によって禁止することができるのか否か。
    2.このような場合には、民法91条(任意規定と異なる意思表示)「法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う。」によって処理。
    3.著作権法32条1項が民法91条「公の秩序に関しない規定」に当たるかどうか。最も権威ある学者さんといわれている中山信弘氏の説によると、『32条1項の「引用」の規定は強行規定であり、「禁無断引用」「禁転載」という一方的規定は、著作権法が著作権の制限規定を強行規定として決めている「引用」との関係では、法的に意味をもたない(中山信弘『著作権法』[2007]262頁)』。
    4.この説に従うならば本件において、企業や公共団体等のお問い合わせフォーム等の注意書きに転用や二次利用の注意書きがあっても、著作権法第32条1項の引用の範囲なら可能。

    つまり、引用と認められる範囲であれば、
    「回答の無断転用禁止」という注意書きは無視できるってことですね。
    これが出来なかったらまともに論評できません。
    公益や公共の福祉に重大な影響をもたらす報道機関が、
    自分の出した回答をまともに論評できなくするなど
    言論の自由、表現の自由を傷つける行為と同じであり、
    民主主義の破壊そのものに繋がりますね。

    現行の著作権法には、
    まだ民主主義を守るための正義が存在するということで、
    一安心です。

    恐らく、こういった注意書きによって質問者を萎縮させ、
    まともに論じられてこなかった回答が
    いくつも存在するものと思われます。

    この記事をきっかけに、
    転用が"勝手に禁止"された回答への論評が
    一気に進むといいなと思います。


    なお、上記の回答は1人の弁護士の見解であって、
    本記事執筆者や弁護士が
    回答の転用、二次利用への責任を負うことを宣言するものではありません。
    受けた回答の内容をご自身が転用、二次利用等を行う際は
    ご自身で全ての責任を負う前提で行ってください。


    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。