• このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 【のりこえねっと通信0061号】本日21時より『のりこえシンポ 2014.6.11-ヘイトスピーチってなに?レイシズムってどんなこと?』放送です!

    2014-12-22 11:50
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
    ■■■■
    ■■    のりこえねっと通信 0061号 2014年12月22日発行
    ■■
    ■                        ◆転送歓迎◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    
     賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
    
     今年も残りわずかになってきました。のりこえねっとは最後まで、そして
    来年も、あらゆる差別に抗して活動をつづけてまいります。
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    〈今号の目次〉
    1.12月22日 のりこえねっとTVのお知らせ
      【録画】のりこえシンポ 2014.6.11
       -ヘイトスピーチってなに?レイシズムってどんなこと?
    2.新聞・雑誌記事・Webより
    3.国外の報道から
    4.イベントのご案内
    5.編集後記
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    
    ●1.のりこえねっとTVのお知らせ
    
    ★タイトル:
     【録画】のりこえシンポ 2014.6.11
      -ヘイトスピーチってなに?レイシズムってどんなこと?
    
    ◎放送日時 12/22(月) 21:00-22:00
    
    ◎ニコニコ生放送入口URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv203972397
    ◎YouTube URL:https://www.youtube.com/watch?v=QUtbs2iCzyY
    
    今回は6月11日に開催しましたシンポジウム『のりこえシンポ 2014.6.11』
    をお送りいたします。
    
    <番組内容>
    【のりこえシンポ 2014.6.11】
    ヘイトスピーチってなに?レイシズムってどんなこと?
    
    「のりこえねっと」では、みなさまから寄せられた
    ご支援とご理解への感謝、そして今後の活動の発展、
    引き続きのご支援とご理解のお願いをこめて
    「のりこえシンポジウム」を開催しました。
    
    それは、アメーバーのように広がった反レイシズムの嵐だ。
    思想を超え、組織を超え、民族を超え、性差を超え、年齢を超え、
    国境を超 えて一緒に生きたいという行動が、ここにある。
    私たちは、いま、ここに生きている。ここで、生きていく。
    のりこえねっと、いま、ここで。
    
    <パネラー>
    石坂 啓(まんが家)
    寺脇 研(元文部省官僚 京都造形芸術大学教授 コリア国際学園理事)
    八木啓代(ラテン歌手、作家、エッセイスト、ジャーナリスト)
    
    <司会>
    辛 淑玉(のりこえねっと共同代表)
    
    
    ◆視聴方法について/YouTubeで見られます!
    
    のりこえねっとTVは、YouTubeでも生放送を行っています。
    アカウント等は不要で、本日の番組は以下にアクセスするとご視聴いただけ
    ます。
    
    ◎YouTube URL:https://www.youtube.com/watch?v=QUtbs2iCzyY
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●2.新聞・雑誌記事・Webより
    
    「北星学園大学の業務を妨害」 弁護士ら告発へ
    
    朝日DIGITAL 12月22日
    
    慰安婦問題の記事を書いた元朝日新聞記者の植村隆氏(56)が勤める北星
    学園大(札幌市厚別区)に電話し、虚偽の内容を話して録音、動画投稿サイ
    トで公開したとして、札幌や東京、大阪の弁護士らが年内にも電話主を被疑
    者不詳のまま業務妨害容疑で札幌地検に告発することがわかった。
    
    被疑者は男性とみられるが、名前や住所は不明。弁護士らによると、この人
    物は今年8月と10月に同大に電話し、職員に「北星学園大学はね、国賊大
    学いうことなるんですよ」「犯罪者をね、採用するなんてふざけたことをし
    なさんな」などと事実に反する内容を話して録音、動画投稿サイトに投稿し
    てうわさを広め、大学の業務を妨害した疑いがあるという。
    
    北星学園大には今年、非常勤講師の植村氏の退職を求め、応じなければ学生
    に危害を加えるとする脅迫文が届いている。
    
    http://www.asahi.com/articles/ASGDH6TPPGDHIIPE026.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    慰安婦問題で脅迫容認せず=総領事、NYタイムズに反論
    
    時事ドットコム 12月22日
    
    【ニューヨーク時事】草賀純男駐ニューヨーク総領事は、従軍慰安婦問題を
    めぐり安倍晋三政権を批判したニューヨーク・タイムズ紙社説への反論を投
    稿し、14日の同紙電子版に掲載された。この中で総領事は「日本政府は報
    道の自由と市民の生産的議論を擁護しており、脅迫や嫌がらせは決して容認
    しない」と強調した。
    ニューヨーク・タイムズは4日付社説で、朝日新聞の元記者らに対する脅迫
    行為を取り上げ、安倍政権はこうした右派勢力の脅迫キャンペーンを奨励し
    ていると糾弾していた。 
    
    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201412/2014121500773&g=pol
    
    ---------------------------------------------------------------------
    
    「条例改正ふくめ問題解決図る」と網の目行動で県と意見交換
    
    解放新聞  12月22日
    
    【香川支局】部落解放・人権政策確立要求2014年度県内「網の目」行動は、
    8市9町で交渉をおこない、10月28日に香川県との意見交換会を高松市内の
    ルポール讃岐でおこなった。
    冒頭、川田博士・行動隊長(県連委員長)は「県内各市町の交渉を終え、行
    政が理解もあり県内の人権意諭も高まっているが、一方で33年間の同和対策
    事業を終え、当時の職員の多くが退職し、職員も入れ代わっている。香川水
    平社結成90年という歴史は差別の歴史である。その歴史の幕を閉じれるよう
    な社会にするための意見交換にしたい」とあいさつ。
    浜田恵造・知事は「県民の理解や認識も変わりつつある一万で、女性や子ど
    も、高齢者など社会的弱者の人権が侵害される事案がある。また差別発言、
    差別落書、ネット上の差別書き込み、土地差別調査事件、戸籍など不正取得
    事件などや、最近ではヘイトスピーチや四国遍路の貼り紙事件などがおきて
    いる。このような行為は人びとに不安感、嫌悪感を与え差別意識を助長する
    行為であり、残念なことである。県人権教育啓発に関する基本計画、県人権
    同和政策協議会からの意見具申を反映した総合計画にそった政策をおこなう
    と同時に、県条例の改正をふくめた効果的な議論を深め問題解決を図ってい
    く。また、国にたいしても人権侵害による被害の救済に向けて実効性のある
    法律の制定の要求をねぼり強く続けていく」とのべた。
    
    http://www.bll.gr.jp/news2014/news20141215-4.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    14年ネット重大事件を振り返る 昨年とは違う傾向が…
    
    zakzak by夕刊フジ 12月16日
    
    ★ニュースディープスロート 中川淳一郎
    
    Q.14年のネットの重大事件、そしてその傾向は?→昨年は一般人が賑わ
    せたが、今年は一転、「それなりの地位にある人々」が炎上した
    
      ◇
    
    今年もネット上は話題が尽きなかったな……。師走になると一年を振り返る
    が、まぁ、どうしてこうも逸材が続々と出てくるんだよ、この野郎!と思う
    ことしきりである。’13年は冷凍庫に入るバカやら精米機に入る若いバカ
    一般人どもがまさにネット事件簿の主役を飾ったが、今年はそれなりに立場
    のあるオッサン、オバサンが大活躍した年だった。「この世をガエダイ!」
    の野々村竜太郎元県議がオレにとっては最大のヒットだが、ここでは佐村河
    内守氏や小保方晴子氏、片山ゆうちゃん(祐輔氏)のように大物すぎるネッ
    ト芸人以外の重大ニュースを報告しよう!
    
    (1)中川翔子、ついに「何を言っても叩かれる状態」に:(中略)
    (2)朝日新聞が慰安婦報道を虚報と認める:これは、歴史の転換点でした
    な。韓国から「朝日を守れ」的な意見が出たのにはギョーテンしたけどな。
    
    ■ネトウヨの勢いが削がれる事件が頻出
    
    (3)ネトウヨの勢いが衰える:逮捕者が続出したり、ネトウヨ系まとめサ
    イト「保守速報」が名誉棄損で訴えられるなどしたため、あんまりヘイトス
    ピーチしちゃマズいんじゃね?みたいに思ったネトウヨが途端に元気なく
    なった。
    (4)ALSアイスバケツチャレンジ:(中略)
    (5)矢口真里が新しいあだ名をつけられる:(中略)
    
    いやぁ~、これ以外にも本当は紹介したいネタは300個くらいあるんです
    が、誌面の都合もあるので、5個を厳選しました。それではみなさん、来年
    も楽しいネットライフを!
    (後略)
    
    ■中川淳一郎 ●ネットニュース編集者 なかがわじゅんいちろう◎’73年、
    東京都生まれ。一橋大学商学部卒。博報堂を経て、雑誌ライター、『TV 
    Bros.』編集者に。その後インターネットニュースサイトの編集者。現
    在は編集者を続けながらネットでの情報発信に関するプランニング業務を
    行っている。最新著書『縁の切り方:絆と孤独を考える』(小学館新書)が
    発売中
    
    http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20141216/zsp1412161130001-n1.htm
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    「自分をののしるおぞましい言葉におびえ、眠れない毎日を過ごした」在日
    コリアン記者が訴え、差別なき未来を
    
    産経WEST 12月16日
    
    インターネット上の人種差別的な記載で精神的な苦痛を受けたとして、在日
    コリアンのフリージャーナリスト李信恵さん(43)が「在日特権を許さな
    い市民の会」(在特会)などに損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が16日、
    大阪地裁であり、李さんは「自分をののしるおぞましい言葉におびえ、眠れ
    ない毎日を過ごした。差別のない未来にしたい」と意見陳述した。
    
    李さんは、ネットを中心にヘイトスピーチ(憎悪表現)や日朝問題の記事を
    執筆している。
    意見陳述では「属性で死ねと言われることはあってはならない。在日朝鮮人
    は、圧倒的な言葉の暴力に絶句して声を上げることすらできない。裁判でヘ
    イトスピーチを食い止めたい」と訴えた。
    訴状によると、在特会などはネット番組や神戸市での演説で、李さんの容姿
    をやゆする発言を繰り返した。
    
    在特会側は請求棄却を求めている。
    
    http://www.sankei.com/west/news/141216/wst1412160054-n1.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    極右党首を訴追へ=モロッコ系住民に人種差別発言-オランダ検察
    
    時事ドットコム 12月18日
    
    【ブリュッセル時事】オランダ検察当局は18日、極右政党、自由党のウィ
    ルダース党首がモロッコ系住民に対する人種的憎悪をあおる発言をしたとし
    て訴追すると発表した。
    AFP通信によると、同党首は今年3月の集会で聴衆に対し「オランダにモ
    ロッコ人を増やしたいですか、減らしたいですか」と質問。「もっと減ら
    せ」と叫ぶ声に対し、不敵な笑みを浮かべ「われわれがそれを実行する」と
    発言した。
    当局は声明で「政治家には表現の自由があるが、人種差別の禁止の前では、
    こうした自由は制限される」と指摘した。
    ウィルダース党首は声明で「何百万人の人々が思っていることを口にしただ
    けだ」と述べ、悪びれる様子はなかった。
    
    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201412/2014121800931&g=int
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    ヘイトスピーチ禁止法 全会一致で陳情採択
    
    日本海新聞 12月18日
    
    特定の国籍や外国人、民族に対する差別をあおる「ヘイトスピーチ」(憎悪
    表現)に関し、鳥取県議会総務教育委は17日、差別を禁止し違反者を処罰す
    る法制定を求める陳情を全会一致で採択した。19日の本会議で「ヘイトス
    ピーチ禁止等に関する法整備を求める意見書」案が議員提案され、全会一致
    で可決される見通し。
    
    陳情は在日本大韓民国民団鳥取県地方本部(薛幸夫団長)が提出。ヘイトス
    ピーチが在日韓国人の生命と安全を脅かしているとして、意見書を国に送る
    よう求めていた。県によると同様の意見書は奈良、長野両県議会で可決され
    ている。
    同委では会派自民党の広谷直樹議員が「屈辱的な表現で偏見や差別意識を助
    長するのは重大な人権侵害」とし、絆の森雅幹議員は「他の表現の自由を害
    することのないよう配慮も必要」と述べた。
    
    意見書が採択の見通しとなったことを受け、薛団長は「在日や外国人のみな
    らず、他のマイノリティーの人権を社会に確立しようという一里塚になる。
    人権先進県鳥取としての快挙」と喜んだ。
    
    http://www.nnn.co.jp/news/141218/20141218002.html
    
    ---------------------------------------------------------------------
    
    [ヘイトスピーチ] 最高裁決定を抑止力に
    
    南日本新聞社 社説 12月18日
    
    人種差別的なヘイトスピーチ(憎悪表現)で授業を妨害されたとして、京都
    朝鮮学園が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)に損害賠償などを求
    めた訴訟で、最高裁は在特会の上告を退ける決定をした。
    これで、朝鮮学園周辺での街宣活動の禁止と、約1200万円の賠償を命じ
    た一、二審判決が確定した。
    
    人種差別はもとより許されない行為だが、在日韓国・朝鮮人らを標的にした
    ヘイトスピーチは各地で行われ、社会問題化している。最高裁の決定がこう
    した活動の抑止力になるよう期待したい。
    一、二審判決などによると、在特会のメンバーら8人は2009年12月か
    ら10年3月にかけて、3回にわたって同学園が運営する京都朝鮮第一初級
    学校近くで「朝鮮学校を日本からたたき出せ」「スパイの子ども」などと拡
    声器で連呼した。さらに一連の行動をビデオ撮影しインターネットで公開し
    た。その後学校は統廃合され、移転している。
    
    一審の京都地裁は「在日朝鮮人への差別意識を世間に訴える意図があり、人
    種差別に当たる」と街宣の違法性を認定。二審の大阪高裁も一審を支持し
    「民族教育をする利益を妨害した」と認めた。在特会は「表現の自由」を主
    張したが、「法の保護に値しない」と退けた。
    初級学校は日本の幼稚園、小学校に相当する。心ない言葉の暴力で傷ついた
    子どもたちのことを考えれば当然の判断だろう。
    この街宣活動をめぐっては、在特会のメンバー4人が威力業務妨害罪などで
    有罪が確定している。
    
    ただ、日本にはヘイトスピーチ自体を取り締まる法律がなく、国連などから
    法の下の平等を定めた日本国憲法とは別に、人種差別を具体的に禁止する法
    律の制定を求められている。
    日本も批准する国連の人種差別撤廃条約は、人種差別を禁止し、適切な法律
    を整備することを求めている。だが、政府は「言論の自由に抵触する恐れが
    ある」として留保し続けているからだ。だが、規制がなければヘイトスピー
    チの再発は避けられまい。
    衆院選では、民主、維新、共産、社民の4党がヘイトスピーチを禁止する法
    制化などの対策を公約に盛り込んだが、アベノミクスなどの争点に隠れて大
    きな議論にはならなかった。
    
    現状を放置すれば、国際社会から日本は人種差別に無関心な国と思われかね
    ない。言論の自由に十分配慮しながら、議論を深めていくべきだ。
    
    http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201412&storyid=62286&page=1
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    在日外国人の公務員就労 制限広がる
    
    神奈川新聞NEWS&COMMUNITY  12月19日
    
    自治体の公務員任用に関して、在日外国人が特定業務に就くことを制限する
    「任用制限」がなかった自治体が、新たに制限を課す例が増えていることが
    18日、分かった。在日外国人を支援する市民団体「民族差別と闘う神奈川
    連絡協議会」(林慶一、笹尾裕一共同代表)が、県内全自治体に行ったアン
    ケートで判明した。定住する外国人が増えている現状を踏まえ、同日記者会
    見した同協議会の笹尾共同代表は「外国人もきちんと納税しており、差別的
    状況だといえる」と指摘している。
    
    アンケートによると、座間、秦野、平塚、横須賀市と大井町が2000年度
    以降順次、任用制限を設けており、鎌倉市も時期は不明だが制限を加えてい
    る。また、従来から任用制限を採用している県、川崎、横浜市は、そのまま
    一部で制限を続けている。大磯、開成町は、制限の有無を回答しなかった。
    同協議会は、来日した外国人の子どもらが就職する年齢に差し掛かったこと
    を契機に、1993年に県内全自治体と協議。県、横浜、川崎市以外の自治
    体がすべて任用制限を撤廃していることを確認していた。
    
    制限が広がっていることについて「相模原市以外の政令市や県で制限が残っ
    ていることが影響している可能性がある」と協議会は分析。外国人が定住傾
    向にある中、「留学」「家族滞在」など就労が制限される在留資格であって
    も採用することで就労可能な在留資格に変更することは可能で、民間企業で
    は採用が進んでいる。同協議会は「公務員の任用制限は外国人の就労の間口
    を狭めると同時に、日本社会に納税者である外国人の意見が入らないことで
    あり、問題だ」と話している。
    
    ◇実態見えず
     民族差別と闘う神奈川連絡協議会が県内の全自治体に行ったアンケートで
    は、最近5年間に発生した民族差別事件が少なくとも30件あったことが明
    らかになった。協議会は「氷山の一角。差別を救済する制度がなく情報も隠
    されがちなので、実際はもっとあるだろう」と話している。
    伊勢原、小田原、川崎、藤沢、横浜市が「差別事件が発生した」と回答を寄
    せ、案件数は合計30だった。公衆便所、図書館などへの落書きのほか投
    書、はがき、チラシなどによる事件も見られ、同一人物がたびたび差別を繰
    り返す例も見られた。ただ、横浜、川崎市で繰り広げられた排外デモでのヘ
    イトスピーチ(差別扇動表現)は、数字に含まれていない。
    一方、綾瀬市は差別事件を「把握する体制ができていない」と回答。また、
    「差別事件としては把握していない」という回答も19市町で見られた。差
    別に関する法制化が進まない中で救済システムを持ち得ず、情報が入りづら
    い自治体の実態も明らかになった。
    
    差別が発生した場合の対応については「人権擁護委員、法務局の協力をいた
    だく」という回答から「対応を検討する」というものまで、濃淡がある。差
    別事件への対応自体を想定していない自治体も目立つ。
    同協議会は「議会などは、条例で差別事件をなくすよう声明を出すべき。国
    が動かない以上、市民が発言する必要がある」と主張している。
    
    http://www.kanaloco.jp/article/81841/cms_id/117283
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    ヘイトスピーチ:法規制求める意見書 地方議会続々採択
    
    毎日新聞 2014年12月20日
    
    社会問題化しているヘイトスピーチについて、国による法規制などを求める
    意見書の採択が地方議会で相次いでいる。背景には、在日コリアンへのヘイ
    トスピーチを人種差別と認めた判断が確定した今月9日の最高裁決定があ
    り、19日に可決された3自治体の意見書にはいずれも決定の内容が盛り込
    まれた。意見書に拘束力はないが、差別や偏見をあおる行為に「NO」を表
    明する動きが全国で広がり始めた。
    
    「2020年には東京五輪・パラリンピックが開催されるが、ヘイトスピー
    チを放置することは、国際社会における我が国への信頼を失うことにもなり
    かねない。法整備を速やかに行うことを強く求める」
    さいたま市議会は19日、こう記された意見書案を全会一致で可決した。多
    文化共生政策に取り組んできた高柳俊哉議員(民主)は「市内ではJリーグ
    のサポーターが差別的な横断幕を掲げる問題もあった。住民に一番近い立場
    の議会から要望を国に伝えることは意義がある」と話す。
    
    堺市議会と鳥取県議会も同日、国に法整備などを求める意見書を可決。採択
    に向けた活動を進めてきた同市議会の山口典子議員(無所属)は「人種差別
    を禁止する法律を持たない先進国などありえない。排外主義団体が公共施設
    を使って活動していることにも憤りを感じる」と語る。
    国に対策を促す地方議会の意見書を巡っては、東京・国立(くにたち)市議
    会が今年9月に全国で初めて可決。国連の人種差別撤廃委員会が8月に政府
    による法規制を日本に勧告した影響とみられ、名古屋市と奈良県議会も9月
    議会で採択した。
    
    流れを後押ししたのが「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の街頭宣
    伝活動を人種差別と認め、在特会側に約1200万円の賠償を命じた1、2
    審判決が確定した最高裁決定で、この12月議会では長野県▽福岡県▽京都府
    向日(むこう)市▽埼玉県宮代(みやしろ)町▽東京都東村山市▽同葛飾区??
    などで可決された。
    ヘイトスピーチの問題に詳しい師岡康子弁護士は「住民生活に密着した地方
    が国に毅然(きぜん)と態度表明をする意味は大きい。地方独自の取り組み
    を始めているところもあり、国は速やかに対策に取り組むべきだ」と指摘す
    る。【小泉大士】
    
    ◇ヘイトスピーチを巡る最近の動き◇
    
    2013年
    10月 京都の朝鮮学校への街頭宣伝を巡る訴訟で、京都地裁が「人種差
    別」と認め、在特会側に約1200万円の支払い命令
    2014年
    7月 京都の朝鮮学校への街頭宣伝を巡る訴訟で、大阪高裁が1審判決を支
    持し、在特会側の控訴を棄却
        国連人権委がヘイトスピーチなど人種差別を助長する行為を禁止する
    よう日本政府に勧告
    8月 国連の人種差別撤廃委がヘイトスピーチに対する法整備などを日本政
    府に勧告
    9月 東京都国立市議会がヘイトスピーチの法規制を求める意見書を全国で
    初めて採択
    12月 京都の朝鮮学校への街頭宣伝を巡る訴訟で、最高裁が在特会側の上
    告を棄却
    
    http://mainichi.jp/select/news/20141220k0000e040211000c.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    (言論空間を考える)拡散する排外主義 東島誠さん、白井聡さん
    
    朝日DIGITAL 12月20日
    
    ネット空間から「反日」や「売国奴」といった言葉が広がり、メディアにも
    登場するようになった。レッテルを貼り、排外的に攻撃する言動が拡散する
    背景には、何があるのだろうか。この国の歴史と言論をめぐる歩みから考えた。
    
    ■「江湖」の精神、取り戻そう 東島誠さん(歴史学者)
    坂本龍馬が理想を求めて土佐を脱藩したときの出港地といわれているのが、
    伊予国長浜(現在の愛媛県大洲市)の「江湖(えご)」の港。本来の読みは
    「ごうこ」、もしくは「こうこ」です。
    江湖は、唐代の禅僧たちが「江西」と「湖南」に住む2人の師匠の間を行き
    来しながら修行した故事に由来します。一つの場所に安住することを良しと
    せず、外の世界へと飛び出すフットワークの軽さを表します。国家権力にも
    縛られない、東アジア独自の「自由の概念」といってよいでしょう。
    幕末を駆け抜けた龍馬の遺志を継ぐかのように「江湖」の看板を掲げたの
    が、明治期の言論界です。「江湖」を名に冠する新聞・雑誌が多数生まれま
    した。当時は「官」に対する「民」、「国家」に対する「市民社会」が「江
    湖」でした。自由民権思想のリーダーだった中江兆民は、東洋自由新聞で読
    者を「江湖君子」と呼んで社説を書き、晩年は兆民自身が「江湖放浪人」な
    どと呼ばれました。
    現代では「江湖」は全くの死語となりました。ネット空間においても、私は
    「江湖」の精神を見つけにくいと感じています。「江湖」とは正反対の嫌
    韓・反中やヘイトスピーチなど、排外的な主張があふれているからです。異
    論を述べると激しく攻撃され、排除される。ネットは人々を開くどころか、
    閉じる方向へと進める役割を果たしていると思います。
    
         *
    
    <力増す「対外硬」> ところが明治期を振り返ると、そこには「江湖」の
    精神が息づいていました。夏目漱石をはじめとする名だたる文豪が寄稿した
    「江湖文学」は、無名の読者に投稿を呼びかけて参加の場を開きました。同
    誌の仕掛け人、田岡嶺雲(れいうん)は、窮乏していた韓国(植民地支配以
    前の大韓帝国)からの留学生を援助するため、幸田露伴の妹、幸(こう)ら
    の出演するチャリティーコンサートを企画し、「江湖」に対して義援金を呼
    びかけてもいます。
    しかし、「江湖」の精神は、日露戦争を境に退潮していきます。かわって政
    府の弱腰外交をたたき、外国への強硬姿勢を掲げる「対外硬(たいがいこ
    う)」が力を増し、「下からの運動」が台頭しました。その頂点が1905
    年の日比谷焼き打ち事件です。ロシアに譲歩したポーツマス条約に不満を持
    つ数万人の群衆が日比谷公園に詰めかけ、暴徒化して内相官邸や警察署、政
    府擁護の新聞社を襲撃したのです。
    社会派弁護士の花井卓蔵らと超党派的な政治結社「江湖倶楽部(くらぶ)」
    を立ち上げた小川平吉は、早々に「江湖」の世界を離脱し、「対外硬」を推
    進しました。さらには政治家として、その後の韓国の植民地化や袁世凱政府
    への21カ条要求、治安維持法制定にも深く関与するに至ります。
    
    「江湖」が退潮したもう一つの理由としては、「江湖倶楽部」と共闘して社
    会変革に取り組んだキリスト教思想家、内村鑑三のような良心的な知識人た
    ちが、時代の変化とともに内省に向かい、結果として積極的な外への発言力
    を弱めることになった点があります。
    かくして「江湖」は「対外硬」に負け、日本は戦争の時代に突入していきま
    した。ネットの言論空間やデモで排外主義が吹き荒れる昨今の状況は、百年
    前の「対外硬」を思い起こさせます。
    
         *
    
    <新聞は「荷車」に> 現代のメディアに「江湖」の精神を復活させる道は
    あるのでしょうか。新聞社の主筆も務めた中江兆民は「新聞は輿論(よろ
    ん)を運搬する荷車なり」と語っています。私は「荷車」での運搬に汗する
    肉体労働、そのアナログ感が重要だと考えています。新聞記者は現場を歩い
    て、取材先の話を丹念に拾うことが大切だと思うからです。
    江戸時代に活躍した行商の貸本屋も重い本を何十冊も背負い、読者を訪ね歩
    く大変な重労働でした。彼、彼女らは書物だけでなく、様々な情報を直接人
    と会うことで媒介していったのです。人々と直接顔を合わせて交流するその
    様子は、現代よりもはるかに開かれた社会を感じさせます。
    希望や明るさが感じられない時代です。それでもまだ、考え、発言する自由
    は奪われてはいません。既存メディアは考えるための材料を汗して運搬する
    ことを、あきらめてはいけないと思います。(聞き手・古屋聡一)
    
         *
    
    ひがしじままこと 67年生まれ。聖学院大学教授。著書に「〈つながり〉
    の精神史」「自由にしてケシカラン人々の世紀」「公共圏の歴史的創造」。
    共著「日本の起源」。
    
    
    ■「大人」になり損ねた日本 白井聡さん(社会思想史家)
    「日本人は12歳の少年のようなものだ」。占領軍の総司令官だったマッ
    カーサーは米国へ帰国後、こう言いました。では戦後69年を迎えたいまの
    日本人は、いったい何歳なのでしょうか。
    
    このところの「日本人の名誉」「日本の誇り」を声高に言い立てるヒステ
    リックな言論状況をみていると、成長するどころか退行し、「イヤイヤ期」
    と呼ばれる第1次反抗期を生きているのではないかという感じを覚えます。
    中国や韓国は文句ばかりで生意気だからイヤ。米国も最近は冷たいからイ
    ヤ。批判する人はみんなイヤ。自分はなんにも悪くない――。どうしてこんな
    に「子ども」になってしまったのか。戦後日本が、敗戦を「なかったこと」
    にし続けてきたことが根本的な要因だと思います。
    
         *
    
    <欠けた敗戦感覚> 日本の戦後は、敵国から一転、庇護(ひご)者となっ
    た米国に付き従うことによって、平和と繁栄を享受する一方、アジア諸国と
    の和解をなおざりにしてきました。多くの日本人の主観において、日本は戦
    争に「敗(ま)けた」のではなく、戦争は「終わった」ことになった。ただ
    し、そうした感覚を持てたのは、冷戦構造と、近隣諸国の経済発展が遅れて
    いたからです。
    冷戦が崩壊し、日本の戦争責任を問う声が高まると、日本は被害者意識をこ
    じらせていきます。悪いのは日本だけじゃないのに、なぜ何度も謝らなけれ
    ばならないのかと。対外的な戦争責任に向き合えない根源には、対内的な責
    任、つまり、でたらめな国策を遂行した指導層の責任を、自分たちの手で裁
    かなかった事実があります。
    責任問題の「一丁目一番地」でごまかしをやったのだから、他の責任に向き
    合えるわけがありません。ドイツはいまも謝り続けることによって、欧州の
    リーダーとして認められるようになりました。それのみが失地回復の途であ
    ることを、彼らはよくわかっているのです。
    
    1990年代には、河野談話や村山談話のように、過去と向き合う動きもあ
    りました。ところがいまの自民党の中には、来年、戦後70年の首相談話を
    出すことで、河野談話を骨抜きにしようという向きもあるようです。
    河野談話の核心は、慰安婦制度が国家・軍の組織的な関与によって女性の尊
    厳を踏みにじる行為であったことを認め、反省と謝罪を表明した点にありま
    す。この核心を否定するのか。ここまで来たら、やってみたらいかがです
    か。「内輪の論理」がどこまで通用するのか、試してみたらいい。
    国際社会は保育園ではありません。敗戦の意味を引き受けられず、自己正当
    化ばかりしていると、軽蔑されるだけです。
    
         *
    
    <「内輪」脱すべき> 「子ども」を成熟に導くには本来、メディアの役割
    が重要です。しかし残念ながらいま大方が「子ども」相手の商売に精を出し
    ている。「嫌中・嫌韓」本が多く出版され、テレビは「日本人はすごい」を
    アピールする番組を山ほどつくっています。
    メディアの非力さは、権力との関係でも露呈しています。新聞社やテレビ局
    の幹部が、首相とたびたび会食しているのはおかしい。民主制にとって決定
    的に重要なのは公開性です。そのような常識を、日本の政治家は欠いている
    のではないか。だから記者は政治家と個人的関係を築いて情報を得ようと
    し、「内輪」のサークルが出来あがる。
    衆院選投開票日の報道番組で、安倍首相がキャスターの質問に色をなして反
    論し、イヤホンを外すという一幕がありました。一国の最高権力者が、これ
    ほど批判への耐性が弱いことに驚きますが、裏を返せば、それだけメディア
    が首相を甘やかしてきたということでしょう。日本の政治にとってもジャー
    ナリズムにとっても害悪でしかない、いびつな「内輪」文化を変えるべきです。
    
    日本は、戦後を通して「大人」になり損ねてしまった。先進近代国家になっ
    たつもりだったけれど、社会の内実はゆがんでいたという苦い事実をまずは
    正視するしかありません。それができないのなら、もう一度「敗戦」するし
    かないでしょう。(聞き手 論説委員・高橋純子)
    
         *
    
    しらいさとし 77年生まれ。文化学園大学助教。専門は社会思想・政治
    学。著書に「永続敗戦論」「『物質』の蜂起をめざして」、共著に「日本劣
    化論」。
    
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11516296.html?ref=nmail_20141220mo&ref=pcviewpage
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    次世代、保守票取り込めず 衆院選、ネット右派頼みに限界 公認48人、
    当選2人
    
    朝日DIGITAL 12月20日
    
    自民党の右に柱を立てる――国家や民族を重視する本格的な右派政党として衆
    院選に臨んだ次世代の党。インターネットで活発に発言する右派勢力などを
    頼りに、強い保守色を前面に出して戦った。だが、公認48人に対して当選
    は2人と惨敗。識者からは、保守の理念が先行し、生活に密着した政策に結
    びつけられなかったとの指摘が出ている。
    
    選挙結果を総括した19日の次世代の党の会議。平沼赳夫党首は「私の力が
    足らず、心から反省している」と頭を下げた。石原慎太郎最高顧問も「十分
    な応援ができなかった」と謝罪した。
    旧日本維新の会から分裂し、8月に結党した次世代の党は、平沼氏や石原氏
    ら自民党よりも保守的な理念を掲げる政治家の「オールスターチーム」の様
    相だった。衆院選では中国批判、慰安婦問題に加え、「根拠がない」との批
    判を浴びながらも、独自調査をもとに「在日外国人の生活保護受給率は日本
    人の8倍」などと訴え、「生活保護は日本人に限定」とする社会保障制度の
    抜本改革も公約に掲げた。
    
    次世代の選挙戦の象徴は、2月の東京都知事選で61万票を獲得した元自衛
    隊航空幕僚長の田母神俊雄氏だ。東京12区で公明党の太田昭宏国土交通相
    にぶつけ、支持母体の創価学会を徹底的に攻撃した。
    記者会見で田母神氏は「安倍晋三首相の足を引っ張る公明党を政権から分離
    させ、自民・次世代の連立政権を作らねば、日本は取り戻せない」と述べ、
    街頭演説でも徹底した公明党、創価学会批判を続けた。
    ネット上で発言する右派の支持を得ようと、積極的なネット戦略も展開し
    た。「子育て犠牲にしてまでなぜ働くのか」「慰安婦問題はでっちあげ」な
    ど、「誰もが知らんふりするタブー」を斬るとして、キャラクター「タブー
    ブタ」を一刀両断する動画を制作。動画の再生回数は30万回を超えた。
    ツイッターも自民、公明に次ぐ約1万2千フォロワーを獲得。「在日特権を
    許さない市民の会」(在特会)の桜井誠前会長が「小選挙区、比例ともに次
    世代に一票を投じてきました」とツイートするなど、右寄りのネット世論に
    浸透したようでもあった。
    
    しかし、ふたをあければ、わずか2議席。当選はいずれも強固な地盤を持つ
    平沼氏(岡山3区)と園田博之氏(熊本4区)のベテラン議員だった。田母
    神氏も東京12区で約3万9千票にとどまり、4候補中最下位。平沼党首は
    15日未明の会見で、「急な解散で党の知名度が不足していた」と語った。
    
    ■「保守理念より政策を」識者指摘
    ネット上の右派の民意がなぜ、次世代の得票に結びつかなかったのか。
    
    若手の保守論客で評論家の古谷経衡(つねひら)さんは、次世代が掲げた生
    活保護受給率のデータなどを挙げて「根拠のない数字だ」と批判。「ネット
    に閉じこもっている層の受けを狙い、『トンデモ』な話を振り回しても大衆
    的支持は得られない」と戦略の失敗を挙げる。
    その上で「日本の一部の保守は、憲法や歴史認識といった上滑りな天下国家
    論ばかりで、『左翼の発想』とばかにしてきた庶民の暮らしに寄り添ってい
    ない。理念を前面に出す共産党は、福祉や『ブラック企業』告発を掲げて票
    を伸ばした」と分析する。
    
    また、極右政党が台頭する欧州政治に詳しい佐賀大の畑山敏夫教授(政治
    学)は、欧州の極右勢力は、失業、犯罪の増加、社会保障財源の逼迫(ひっ
    ぱく)といった国民生活に直結するテーマを、移民排除やグローバリズム批
    判といった政策と結びつけ、国民を守る強い国家の復権を唱えていると指
    摘。「保守の理念だけでなく、安倍政権の競争、自己責任の新自由主義的な
    経済政策で、こぼれ落ちた人々を救済する現実的な政策にも目を向けるべき
    だ」と話している。
    (秋山惣一郎)
    
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11516335.html?ref=nmail_20141220mo&ref=pcviewpage
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●3.国外の報道から
    
    Apple Pulls White Power Music From iTunes; Why Haven’t Google and
    Amazon Done the Same?
    
    アップル社はiTunesからホワイト・パワー音楽を引っ込める
    グーグルとアマゾンはなぜ同様にしないのか
    12月12日
    
    現在進行中の南部貧困法律センター(SPLC)の調査からプレッシャーを受け
    た結果、アップル社は最近自社のサービスを駄目にしている数多くのホワイ
    ト・パワー音楽バンドから音楽を取り除き始めたと、SPLCは報告した。
    「アップルにホワイト・パワー音楽を売るのを止めてと伝えて」と題された
    Change.orgの請願は708人の賛同者しか集まらなかったものの、アップル社
    の広報部には伝わったのだと推測する者もいる。
    
    残念なことに、他の諸サービスは動きが遅い。我々が先月明らかにしたよう
    に、ほぼすべての主要な音楽小売業者は驚くべき量のホワイト・パワー音楽
    を売っているか、利用可能にしている。我々が調査した諸サービスのどれも
    が、宣伝しているコンテンツについて警告する表示を行っておらず、他の
    (ときにはより露骨な)ホワイト・パワー、ファシスト、ナチス、あるいは
    人種差別的なヘイト・バンドを提案するおすすめ機能さえあるものもあっ
    た。我々はSpotify, Google Play, Rhapsody, Amazon, Beats Music,
    Pandora, Rdio, そして Groovesharkを調査し、実際の状態を確認したが、
    結果は彼らの悪事を証明するものだった。悪名高いホワイト・パワー・パン
    ク音楽のSkrewdriverから不快極まるNSBM(ナチス・ブラック・メタル)ま
    で、全ての人種差別主義者の亡霊たちのために十分な数のバンドがあった。
    (後略)
    
    http://noisey.vice.com/blog/apple-pulls-white-power-music-from-itunes-why-havent-google-and-amazon-done-the-same
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●4.イベントのご案内
    
    International Festival 2014 In Tokyo
    
    せかい交流まつり
    ~つながるって楽しい!ワクワクをひろげよう~
    
    日時:12月23日(火・祝) 13:00~18:00
    会場:シアター1010 ギャラリー 北先住マルイ11F
    住所:東京都足立区千住3丁目92
    最寄:JR北千住西口より徒歩2分
    入場料:1,000円
    
    主催:Internarional Festival実行委員会
    講演:在日本大韓民国青年会東京地方本部
       在日本大韓民国民団東京地方本部
       駐日韓国大使館 韓国文化院
    
    問い合わせ:03-5443-3881
    
    https://www.facebook.com/international.festival.2014.in.tokyo?pnref=story
    
    http://www.norikoenet.org/common/pdf/20141223_International_%20Festival_in_Tokyo.pdf
    
    
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●5.編集後記
    
     総選挙が終わり、予想通りと言いますか安倍首相は、総選挙の結果「集団
    的自衛権も(国民の)理解得られた」と発言し、これまで懸案だった事項に
    関して「国民の全面委任をとりつけた」かのごとく主張しはじめました。選
    挙中は「アベノミクスの信任投票」だけが争点だっとおっしゃっていたはず
    ですが。
     おそらく今後、この主張はどんどん拡大解釈されていくものと思われま
    す。残念ですが、いよいよ最大限の警戒と監視が必要になってきたと感じま
    す。(う)
    
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■のりこえねっと通信 0061号 2014年12月22日発行
    info@norikoenet.org
    発行:のりこえねっと事務局
    運営団体:のりこえねっと
    
    〒169-0072
    東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付
    Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383
    
    公式サイトURL http://www.norikoenet.org/
    Twitter https://twitter.com/norikoenet
    
    ◆お問い合わせは、上記の公式サイト、最上部の各種
    「お問い合わせフォーム」よりご連絡下さい。
    
    (C) のりこえねっと All rights reserved.
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
    
  • 【のりこえねっと通信0060号】本日21時より『衆議院選挙候補者ヘイトスピーチアンケートを実施して 中村美和×川原栄一』放送です。

    2014-12-15 16:19
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
    ■■■■
    ■■    のりこえねっと通信 0060号 2014年12月15日発行
    ■■
    ■                        ◆転送歓迎◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    
     賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
    
     総選挙が終わりました。結果は、事前のメディアの報道に比べれば現政権
    支持は拡大しなかったものの、自公両党で2/3というものになりました。お
    そらく現政権はこの結果を受けて、強硬な姿勢を強めるでしょう。私たちも
    心して取り組みを進めねばなりません。
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    〈今号の目次〉
    1.12月15日 のりこえねっとTVのお知らせ
      『衆議院選挙候補者ヘイトスピーチアンケートを実施して
       ~その他一年を振り返る』中村美和×川原栄一
    2.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
    3.新聞・雑誌記事・Webより
    4.編集後記
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    
    
    ●1.のりこえねっとTVのお知らせ
    
    ★タイトル:
    『衆議院選挙候補者ヘイトスピーチアンケートを実施して
    ~その他一年を振り返る』 中村美和×川原栄一
    
    ◎放送日時 12/15(月) 21:00-22:00
    
    ◎ニコニコ生放送入口URL: http://live.nicovideo.jp/watch/lv203386809
    ◎YouTube URL: https://www.youtube.com/watch?v=q81cGAYkyqQ
    
    
    <番組概要>
    2014年12月14日投票の第47回衆議院選挙の候補者に対し、「のりこえねっ
    と」と「差別反対東京アクション」では全候補者に対して、人種差別撤廃に
    向けたアンケートを実施しました。
    選挙結果、アンケート回答から見えてきたヘイトスピーチに対する各政党の
    指針、対策について、および2014年のカウンター活動を振り返り語ります。
    
    ヘイトスピーチ 2014年衆院選候補者アンケート回答一覧
    http://ta4ad.net/2014shugiin/
    
    <出演>
    中村美和 (差別反対東京アクション)
    川原栄一 (のりこえねっと事務局長)
    他
    
    
    ◆視聴方法について/YouTubeで見られます!
    
    のりこえねっとTVは、YouTubeでも生放送を行っています。
    アカウント等は不要で、本日の番組は以下にアクセスするとご視聴いただけ
    ます。
    
    ◎YouTube URL:https://www.youtube.com/watch?v=q81cGAYkyqQ
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●2.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
    
    ※カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。経験が
    少ない方は、複数での参加をお勧めします。
    
    
    1)
    【和田企画】 京都 大嫌韓街宣!
    日韓共催五輪断固反対 日韓断交!!
    
     桜井誠 参加決定! ~だそうです
    【日時】
    平成26年12月20日(土)
    14:00から15:00
    【場所】
    京都 河原町駅前
    【生中継】
    在日特権を許さない市民の会 公式チャンネル
    http://ch.nicovideo.jp/zaitoku
    
    ------------------------------------------------------------------
    
    2)
    大嫌韓デモ in 大阪
    ~ 日韓共催五輪断固反対 ~
    
     桜井誠単独主催だそうです。
    
    【告知動画】
    http://www.nicovideo.jp/watch/sm25090252
    【日時】
    平成26年12月21日(日)
    集合時間 14:15
    【場所】
    南堀江公園 (大阪府大阪市西区南堀江2丁目8)
    最寄り駅は地下鉄桜川駅・なんば駅・四ツ橋駅など
    【生中継】
    在日特権を許さない市民の会公式チャンネル
    http://ch.nicovideo.jp/zaitoku
    chaka公式コミュニティ
    http://com.nicovideo.jp/community/co1662973
    【主催】
    桜井誠『大嫌韓時代』 著者 / 行動する保守運動 創始者
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●3.新聞・雑誌記事・Webより
    
    1)人気アイドルグループのメンバーが在特会ヘイトスピーチデモに「ショッ
    ク」と苦言
    
    NEVERまとめ 12月9日
    
    人気グループ「青春!トロピカル丸」メンバーの清水咲希がツイッター上で
    在特会のヘイトスピーチデモについて「みんな必死に生きてるのに「死ね」
    は言っちゃいけないことだよね」と苦言を呈した。ファンらは「そうだね…
    それは絶対ダメだ」「その言葉、ドMのぼくは違う方向に取ってしまうので
    すが」などと反応している
    
    ***
    そのツイートがこちら  
    
    清水咲希@青春!トロピカル丸@shimizusakidesu
    ニュースで初めてヘイトスピーチの意味を知った。デモしてる人たちもそれ
    ぞれ思う事はあるんだろうけどみんな必死に生きてるのに「死ね」は言っ
    ちゃいけないことだよね。なんかちょっとニュースみてショックだった。
    
    ***
    ファンらは共感の様子
    
    このツイッターでの発言を受け、グループや清水のファンは「死ね言うのダ
    メ!絶対!」「咲希ちゃんが感じたその想い、これからもずっと大切にして
    下さい。」などと共感を示している
    
    http://matome.naver.jp/odai/2141805032591740501
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    2) 同性愛者の人権施策、自民「不要」 民間団体の各党調査
    
    朝日DIGITAL  12月9日
    
    同性愛や性同一性障害など性的少数者の人権啓発に取り組む民間団体「レイ
    ンボープライド愛媛」は衆院選を機に、性的少数者に関する政策について各
    政党へのアンケートを実施した。
    同団体は2012年の衆院選から調査を続けている。今回は、自民、公明、
    民主、次世代、共産、社民の計6党から回答を得た。
    
    「性的少数者について、人権問題として取り組んでいくことをどう思うか」
    を6択で尋ねた設問で、自民党は「人権問題として取り組まなくてよい」を
    選択。他の5党は「人権問題として積極的な取り組みが必要だ」を選んだ。
    「性的少数者の人権を守る施策の必要性」について尋ねた設問でも、自民党
    は「性同一性障害者への施策は必要だが、同性愛者へは必要がない」を選
    択。他の5党は「社会の理解が不足している課題なので積極的な啓発や施策
    が必要だ」を選んだ。
    
    法務省は10日の人権デーにあわせた17の強調事項の中で「性的指向を理
    由とする差別をなくそう」と掲げている。
    全体の質問と回答は、同団体のホームページ
    (http://rainbowpride-ehime.org/Site/TOP.html)から。(二階堂友紀)
    
    http://www.asahi.com/articles/ASGD95WQZGD9UTFK012.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    3) 排外主義とささやかな希望 林晟一
    
    THE HUFFINGTONPOST  12月9日
    
    師走の衆院選挙が行われる。この度の衆院解散には、思想や政治的立場を超
    えて眉をひそめる人が多いようである。「伝家の宝刀」も安易に抜くと重み
    がなくなる。議席数とは別の面で政局にいかなる結果がもたらされるか、
    はっきりしたことはわからない。
    この2年間、一部の政治家と排外主義団体が密接な関係にあると、たびたび
    取りざたされてきた。実際には政治家のサービス活動の一環にすぎないのか
    もしれないが、それによって団体の活動に「ハクがつく」、承認欲求が満た
    されるという一面は見逃せないだろう。
    
    最近、警察庁が2014年版「治安の回顧と展望」を公にした。それによると、
    今年1~10月の間に、排外主義的活動を行う「在特会」をはじめ、右派系市
    民グループが行ったデモは全国でおよそ110件。来年もこうしたデモにとも
    なう「違法行為の発生が懸念される」と記される(朝日新聞、2014年12月4
    日付)。
    およそ110件という数が、多いのかどうか。欧米に比べれば「まだ」ましと
    いう指摘もあるだろう。排外主義団体やネットの書き込みを中心としたヘイ
    ト・スピーチはかまびすしいが、それがヘイト・クライムへ発展することは
    「まだ」少ない。警察庁が上記のような「懸念」を報告していることは、マ
    イノリティとしては勇気づけられるところもある。
    それでも、「こんなハズではなかった」との思いは、多くの良識派に共有さ
    れているのではないか。欧米では、極右団体の政治活動が先鋭化してきた
    が、この国では大丈夫だ。
    そうなるハズがない......。ここ数年、その自信はもろくも崩れ去った。た
    とえば「在特会」は、公称では15,000人ほどの会員を持つ。ネット上での影
    響力を加味すれば、決して少なくない数だと筆者は思う。
    
    時代の閉そく感を打破するためにも、何かをチェンジしたい。山崎正和が
    「変革願望症候群」の一例として考察したのは、「無邪気な自称改革者の興
    奮と自己陶酔」にひたる「維新の会」だった(『大停滞の時代を超え
    て』)。だが、今やそのお株は排外主義団体に奪われている。
    排外主義団体の「わら人形論法」(自己都合の解釈に従いつつ相手を責め立
    て、味方を増やすこと)は、功を奏している。たとえば、彼らが在日コリア
    ンの「特別永住」権は特権以外の何ものでもないというのだから、よくわか
    らないがそれは特権なのだろう......と、陶酔と憤激は人びとに伝染する。
    いわば"ヘイト・ワード"の器用なつむぎ手が、ネットでも、ストリートでも
    目立っている。鋭利な刃をそなえる言葉が量産され、拡散する。感覚がマヒ
    するくらい、その光景は日常化している。"ヘイト・メーカー"たちは、さし
    ずめ我が世の春といったところか。
    いや、人びとがゾッとしてくれないと心はみたされない。だから、刃はいっ
    そう研ぎすまされ、鋭さはいや増すばかりとなる。
    
    「現代の大停滞の性質を正しく理解するかぎり、この時代を過ち少なく生き
    延びるための方法は明白だろう。いたずらな焦燥を捨てて当面のさまざまな
    破綻を繕い、現に少しずつ実現されている微調整を正しく認めてそれを慶賀
    することである。じっさい落ち着いて現実を観察すれば、停滞のなかでも着
    実に進んでいる小さな改善の物語は少なくない」。(山崎、同上)
    
    変革、改革、チェンジ。こうしたビッグ・ワードに身をささげるよりかは、
    ささやかな「改善の物語」を積み重ねるという地道な日常に目を向けてはど
    うか。山崎は上掲書で、このように提案していると筆者は受け止めている。
    思えば、「改善」というのはこの国のお家芸ではなかったか。"Kaizen"とし
    て海をわたった輸出英単語の雄ではなかったか。筆者なりに山崎の問題提起
    を引き受けてみるに、「ヘイトな日常」を改めるのに一助をなすのは、「向
    こうさんは、本当にヘイトなゲス公なのか?」と立ち止まらせる言葉と記憶
    なのではないかと思う。
    
    日本の人びとと在日コリアン。それが憎しみに満ち満ちた近現代史を織りな
    してきた、ということは絶対ないはずである。恋も愛もあった、友もあっ
    た、恩師もあった、弟子もあった、つるんだ、励まされた、救われた。我々
    は、侮蔑と裏切りにだけ染まった戦後を生きてきたのではない。
    今こそ、このことに思いをはせる必要はないだろうか。このままでは、ニュ
    アスンスに富んだふくよかな記憶が、ヘイト・ウェーブの前に泡と消えてし
    まう気がしてならない。
    
    ときおり、在日コリアンの友人から、「おまえは日本人を信頼しすぎる」と
    批判されることがある。筆者はラッキーだったかもしれない。すばらしい人
    びとに恵まれたから。
    だとすれば、信頼「しなさすぎる」より「しすぎる」ほうがよい。
    (中略)
    
    人間は、なぜ月に行けたのか? 永井陽之助は、地球と月の間に「人間が棲
    んでいないから」だと答えた(永井編『二十世紀の遺産』文藝春秋、1985
    年)。人が集えば、そこにはギスギスした何かが芽生え、争いが生じるのは
    世の常である。政治学者らしい回答である。
    しかし、月に行けたのは「人間がいたから」でもある。
    排外主義くらいで、この国、この国の人間のいとなみに諦観を覚えるのは、
    見切り発車もはなはだしい。これまで日本で育んできたさまざまな経験に支
    えられた筆者は、こう思いを新たにしている。
    
    きっと、豊かなエピソードを育んできた人は、民族問わず、この列島には多
    くいる。
    今必要なのは、そうしたエピソードを地道につむぎ直し、思いかえし、とき
    には人に伝え、間接的にではあるが社会的状況を1ミクロンずつ改善するこ
    とではないだろうか。そう思えてならない
    
    http://www.huffingtonpost.jp/seiichi-hayashi/chauvinism_b_6286354.html?utm_hp_ref=tw
    
    ----------------------------------------------------------------
    
    4) ヘイターの親玉は国会議員だった!衆院選候補者“極右ヘイト”ランキン
    グ(中編)
    
    LETERA 12月9日
    
    衆院選に出馬している候補者からベスト(?)15を選出する“極右ヘイト議
    員ランキング”。前回は15位から11位までを発表したが、中編となる今回は
    いよいよベスト10に突入する。おぞましいヘイトの嵐にうんざりするかもし
    れない。日本の将来を思って暗い気持ちになるかもしれない。しかし、これ
    が現実なのである。吐き気止めと頭痛薬をかたわらにおいて、ぜひおつきあ
    い願いたい。
    
    “日本にヘイトスピーチは存在しません”とのたまう新進気鋭の女性ネトウヨ議員
    ★第10位 杉田水脈(次世代の党/兵庫6区)
    
    「男女平等は、絶対に実現しえない反道徳の妄想」という驚愕の台詞で女尊
    男卑被害妄想のネトウヨから絶賛された杉田水脈氏だが、前回、衆院選で日
    本維新の会から初当選して以降、歴史認識や従軍慰安婦、ヘイト問題でも大
    向こう受けするような言動を連発している。
    2014年2月の衆院予算委員会で河野洋平氏の参考人招致を要求した際も、本
    人自ら公式サイトで「『神質問』といわれた」と自慢するなど、とにかくネ
    トウヨに評価されるのがうれしくてたまらないご様子である。
    
    そんな杉田氏だから、もちろんヘイト系の集会に参加するのも平気だ。14年
    12月12日に「慰安婦問題に終止符を!~日本の未来為に 立ち上がる女性た
    ち~」なる集会に杉田氏のビデオ出演が予定されているのだが、問題なのが
    主催の「なでしこアクション」という団体。代表の女性が在特会元事務局長
    で、別名でヘイトデモにも参加しているという複数の証言があるいわくつき
    の団体なのだ。なお、この集会には、数々のヘイト勢力との関係を持つあの
    片山さつき参議院議員も出演予定であることが、同会ブログで告知されている。
    
    さて、そんな杉田氏が最近、街頭演説をしていたところ、「酷い妨害にあい
    ました」とブログで主張している。なんでも、「杉田水脈はヘイトスピーチ
    をやめろ!」と言われたらしい。その映像が残っているのだが、このとき、
    杉田氏はこんな反論をしている。
    「私はヘイトスピーチは日本には存在しないと思っています」
    「日本人だったら、ヘイトスピーチをやる人はいないと私は思っています」
    「だからヘイトスピーチの法案については特に必要ない」
    
    なんだろう、これ。もしかして、ヘイトスピーチを叫んでいるのはみんな在
    日外国人だと言いたいのか? それってヘイトスピーチなんだが。
    杉田氏は国会で「今、私たちが対峙しないといけないのは、うそも百回叫べ
    ば真実になると言っている中国や韓国の報道活動、政治宣伝なんですよ」と
    発言したが、なるほど、今私たちが対峙すべきは、嘘も百回叫べば真実にな
    ると思っているヘイト政治家なのかもしれない。
    
    
    自民党タカ派筆頭議員は“ネトサポ”の指導者!「ヘイト界の秋元康」の称号も
    ★第9位 新藤義孝(自民党/埼玉2区)
    
    第二次安倍内閣で総務大臣や国家戦略特区担当大臣を歴任した新藤義孝氏
    は、太平洋戦争末期、硫黄島の戦いで指揮をとった栗林忠道大将の孫にあた
    る。彼の政治家としての悲願のひとつは、改憲と国防軍の創設だ。要職に着
    任中か否かにかかわらず靖国神社参拝を繰り返しており、今年も終戦記念日
    に参拝を行った。竹島や尖閣諸島への視察もライフワークとなっており、超
    党派で結成された「日本の領土を守るため行動する議員連盟」の会長でもある。
    
    このようにタカ派中のタカ派で知られる新藤氏だが、これをもってして氏を
    第9位としたわけではない。新藤氏の特筆すべき点は、“ネトサポ”こと「自
    民党ネットサポーターズクラブ」(J-NSC)の初代代表であり、現事務局長
    であるということだ。
    J-NSCとは、自民党が09年にネット上の支持者に呼びかけて設立したボラン
    ティア組織である。自民党公式サイトによれば、会員資格は「日本国籍を有
    する18歳以上の方(自民党籍の有無は問いません)本会の目的に同意し、規
    約、プライバシーポリシーに同意できる方」とされている。会員数は1万
    7000人以上で、自民党は彼らの活動を「公認」しているというスタンスだ。
    ネトサポの“仕事”は、自民党の政策や方針などをネットに書き込むこととさ
    れている。つまるところ有志による“広報部”という位置づけなのだが、「週
    刊現代」(講談社)11月22日号によれば、彼らはネット上で対立候補や他党
    に対するネガティブキャンペーンを張る中心的存在となっているという。
    
    実際、ツイッターのプロフィールをサーチできるウェブサービス「ツイプ
    ロ」で、「J-NSC」を検索してみると、確かに、J-NSC会員を自称するアカウ
    ントによって、そうした行為が行われている。だが、本当に興味深いのは彼
    らのプロフィール欄。
    以下のような文言が書き込まれている者が多数いるのだ。
    「日韓断交希望!嫌韓嫌中」「今、日本は売国奴の手によって切り売りされ
    ようとしています」「保守支持!日本大好き、韓流嫌い!」「特亜、マスゴ
    ミ、放射脳、地球市民、反日似非日本人は大嫌い」「ネトウヨ上等! 国士
    上等!!」このネトサポのなかに、多数のネトウヨやヘイトスピーカーが存在
    しているのは、ほとんど決定的と見てよいだろう。
    そして、この組織をつくりあげた中心人物というのが新藤氏なのだ。新藤氏
    は第4回J-NSC総会にて、参加した会員に向けて、「こないだの選挙、お世話
    になりました!」「総務大臣を拝命しておりますのも、みなさんのおかげで
    す」と述べ、拍手を浴びている。
    ヘイトや民族差別を食い止めるどころか、積極的に政治的動員をかけている
    自民党。J-NSCをプロデュースする初代代表・新藤氏に、“ヘイトの秋元康”
    の称号を贈呈しよう。
    
    
    “従軍慰安婦も南京大虐殺もなかった”在特会につながるヘイト政治家は民主
    党にも!
    ★第8位 松原仁 (民主党/東京3区)
    
    ここまで自民党と次世代の党の公認候補のみがランク入りしてきたが、その
    他の党にも極右ヘイト議員は存在する。たとえば民主党。とりわけ松原仁氏
    は「日本会議国会議員懇親会」のメンバーであり、毎年終戦記念日に靖国神
    社を訪問している(公式サイトより)など、そこらへんの自民党議員よりも
    よっぽど右翼的である。
    実際、国会でもこのような発言をしている。
    「事実あったかなかったかわからないというか、実際はなかったんですけれ
    ども、その従軍慰安婦の問題や、それから南京大虐殺という、実際なかっ
    た、なかったことはこれからもどんどん証明されてくるでしょう」(07年3
    月28日衆議院内閣委員会)
    
    さらにはヘイト勢力関係の疑惑も浮上。松原氏は、前回説明した在特会元大
    阪支部長が事務局長を務める「百人の会」の「顧問」であり、また、在特会
    の協賛団体に名を連ねる「外国人参政権に反対する会」HPの“出演・メッ
    セージリスト”にも記載がある。
    このように疑惑がオンパレードの松原氏だが、野田政権時には国家公安委員
    会委員長の役職に就いていたことがあった。奇妙なことに、あの在特会関係
    者との蜜月が報じられている山谷えり子参議院議員もまた、安倍内閣で国家
    公安委員長を務めている。……もしかして、このポストはヘイター枠なのだろ
    うか。
    
    ネトウヨばりのデマを振りまく極右政治家の巣窟 もはや党の存在自体がヘ
    イト?
    ★第7位 山田宏(次世代の党/東京19区)
    
    ヘイトヒロイン・杉田水脈氏や“ヘイト御三家”の西村眞悟氏も田母神俊雄氏
    も石原慎太郎氏も所属する極右政党、次世代の党で幹事長をつとめるのが山
    田宏氏。外務省のHPから従軍慰安婦に関する記述を削除させるなど、極右ク
    レーマーとしても有名だが、その山田氏が最近、熱心に取り組んでいるの
    が、次世代の党のマニフェストにもなっている「生活保護の支給を日本人に
    限定する」というもの。ネトウヨ大喝采の公約なのだが、ちょっとまってほ
    しい。実は山田センセイ、生活保護について何も分かっていない可能性があ
    るのだ。
    
    〈今年最高裁は「生活保護費を外国人に支給することは違憲」との判決を出
    したが、いまだに「違憲状態」が放置されたままだ。〉
    山田氏が11月21日にこんなツイートをしているのだが、これは完全にデマ。
    どうやら今年7月18日の最高裁判決を指して言っているようだが、判決文を
    読んでみると、どこにも外国人の生活保護費受給に関して「違憲」や「違憲
    状態」とする文言はなく、生活保護法の範疇を超えるにせよ、事実上容認さ
    れるべきという見解を示していた。
    これにはツイッターでも反論が殺到。山田氏は翌日〈入力ミス〉と訂正した
    が、これは本当にただの「入力ミス」なのだろうか? 実は12月3日、山田
    氏と以前から行動を共にしてきた同党の盟友・中田宏氏(神奈川18区)も
    〈まず最高裁で違憲判決が出ている外国人への支給は止めること。〉とツ
    イートして、謝罪している。
    ようするに、次世代の党のセンセイたちは、生活保護法に関する最高裁判決
    文すらまともに読まないまま、デマをふりまき、「生活保護支給は日本人限
    定」なる政策をがなりたてているのだ。杉田氏といい、山田氏、中田氏とい
    い、次世代の党は“新保守政党”ではなくて、“ヘイトデマゴギー政党”とでも
    呼ぶべき政治団体である。
    
    本物の極右! ヘイトだけじゃない! 若者を徴兵して草食系を叩き直せ!
    の提言も
    ★第6位 稲田朋美(自民党/福井1区)
    
    安倍首相のもとで当選3回にして異例の政調会長に抜擢された稲田朋美氏。
    彼女を政界にスカウトしたのが安倍首相じきじきであったことは有名な話。
    今年9月には、本ランキング11位の高市早苗氏(奈良2区)とともに、ネオナ
    チ団体代表とのツーショット写真の存在が発覚したが、その思想の極右度は
    “営業極右”である高市氏をはるかに凌駕している。
    
    そもそも稲田氏は、弁護士時代から極右歴史修正主義的な弁護活動で知られ
    ていたが、政治家となってからは、11年に竹島へとわたるフェリーが出る鬱
    陵島に前述の新藤氏らとともに訪問を試みて入国を拒否されたり、13年5月
    の会見で「慰安婦は合法だった」と発言したりと、いっそう極右的な言動に
    磨きがかかっている。言うならば“弁護士と議員のバッチをつけたネトウヨ”。
    実際、前述の在特会関連団体「なでしこアクション」主催の「慰安婦問題を
    糺し 毅然とした国の対応を求める 国民集会」というイベントに登壇してい
    る様子が動画で確認できる。それに加え、稲田氏の資金管理団体「ともみ
    組」は、10年から12年にかけて、在特会で顧問に近い立場にある有力会員ら
    幹部とともに活動している8人から、計21万2,000円の寄付を受けとっていた
    と報じられた(毎日新聞社「サンデー毎日」14年10月5日)。
    
    そんな稲田氏を、ネトウヨたちは自らの代弁者だと感じているのか、「稲田
    姫カッコよすぎる!」「初の女性総理へ推す!」などともてはやしている。
    だが、彼らは知っているのだろうか? 稲田氏は「正論」11年3月号の対談
    でこんなことを言っているのである。
    「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はど
    うですか」「『草食系』といわれる今の男子たちも背筋がビシッとするかも
    しれませんね」つまり、稲田氏は“若者の徴兵制”を提言しているのだ。若き
    ネトウヨの諸君、想像してみたまえ。仮に徴兵制が敷かれたら、たとえば集
    団的自衛権の行使などで戦地や紛争地帯に送り込まれるのは、他でもない君
    たちなのだ。
    
    
    前編、中編と合わせて10人の候補者を紹介してきたが、彼らが極右政治家と
    いうだけでなく、ヘイト勢力やネット内のヘイターと深く関わっていること
    を感じていただけたと思う。いよいよ、次回はベスト5の発表だが、その前
    に前回に続いて、“極右ヘイト殿堂入り”候補者を発表したい。今回はふたり
    同時の発表だ。
    
    ランキングを超えた“極右・オブ・極右”2人 詳しい説明はリテラの過去記
    事を!
    ★殿堂入り 石原慎太郎(次世代の党/東京ブロック比例)
    ★殿堂入り 田母神俊雄(次世代の党/東京12区)
    
    “極右・オブ・極右”といっていい石原サンと田母神サン。本来なら、ベスト
    3に入れなければいけないのだが、前回の西村眞悟センセイと同様、レベル
    がちがいすぎるので、やはり殿堂入りにさせていただいた。
    トンデモ発言も、石原サンは「三国人」に「支那と戦争して勝つ」、田母神
    サンも「大東亜戦争は聖戦だったのです」「集団的自衛権の行使はサヨクが
    反対しているので正しい政策なのです。また中国や韓国が反対する我が国の
    政策は基本的に正しいのです」など、目ん玉が飛び出そうな発言が満載だ
    が、ひとつひとつあげていると、キリがないので、以下のリテラの過去記事
    を参照してほしい。
    
    石原慎太郎がヤバすぎる!ついに「支那と戦争して勝つ」と明言!
     (http://lite-ra.com/2014/08/post-334.html)
    出馬表明の石原慎太郎がアメリカのスパイに操られているとの告発本が
    (http://lite-ra.com/2014/11/post-643.html)
    ネトウヨよ目を覚ませ! シリア拘束事件で田母神の冷たい本質が明らかに
    (http://lite-ra.com/2014/08/post-379.html)
    田母神候補に不倫と泥沼の離婚裁判報道! 選挙3日前に出る判決の影響は…
    (http://lite-ra.com/2014/12/post-681.html)
    
    ちなみに、石原サンは田母神サンのことをかなり意識しているようで、出馬
    表明表明前に「週刊文春」(文藝春秋)から直撃を受けた際も自分のことよ
    り先に「田母神は出るのか」と記者に聞いてきたという。このエピソードを
    聞くかぎり、「暴言大魔王」の跡目は石原サンから田母神サンに引き継が
    れ、まだまだ我々をうんざりさせてくれそうだ。
    ということで、今回はここまで。最終回に発表する上位5名は、いわば今日
    のヘイトの潮流を生み出した張本人たちを名指しするつもりなので、どうか
    どうか、うんざりせずにおつきあいいただけるよう重ねてお願いしたい。
     (梶田陽介)
    
    http://lite-ra.com/2014/12/post-692.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    5) 古都に響くヘイトスピーチ 外国人排斥、身近なところに
    
    朝日DIGITAL 12月10日
    
    デモは「勧進橋児童公園奪還行動5周年」と銘打つ。5年前、隣接するこの
    公園を授業に使っていた京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)
    に、「不法占拠だ」と圧力をかけた。「犯罪者に教育された子」「朝鮮半島
    へ帰れ」などと拡声機で学校周辺での街宣活動を繰り返し、授業で公園を使
    えなくなった。
    街宣差し止めを求める裁判で、京都地裁は2013年10月、学校周辺の街
    宣は「人種差別」と判断。約1226万円の賠償とデモの中止を在特会側に
    命じ、二審の大阪高裁も在特会の控訴を退けた。上告して争っている。
    
    この日のデモの参加者は20人ほどで、1年前の同種デモから半減した。会
    員で中部地方に住む30代の男性会社員によると、「朝鮮人を殺せ」などの
    発言を減らし、ソフト化を装うことで影響力を保持するような動きがあると
    いう。もっとも、その主張が大きく変わったわけではない。参加者は「朝鮮
    人から領土(公園)を奪還しました」
    「朝鮮人は死ね」などと叫びながら、街を練り歩いた。このデモを伝える動
    画がネットにアップされると、たちまち「朝鮮人怖い」などの言葉とともに
    拡散されていった。
    
    「5周年デモ」には数百人の反差別活動家が集まって在特会側に抗議の声を
    ぶつけた。
    デモに遭遇した人の中には、ごくわずかだが、デモに声援を送る姿も見られ
    た。物産店の男性(29)は「別に、良いんじゃないですか」と言った。
    子供が朝鮮第一初級学校に在校中にヘイトスピーチに遭遇した金尚均・龍谷
    大教授は言う。「娘はショックを受け、『朝鮮人って悪いの』と聞いてき
    た。ヘイトスピーチは単なる不快な表現ではない。相手に自尊心を喪失させ
    る、深刻な被害を生じさせる行為だ」(守真弓、高津祐典、今村優莉)
    
    ■遍路道、「日韓友情」への中傷
    
    外国人を排除し、攻撃する動きが身近なところに広がりつつある。
    
    「礼儀しらずな朝鮮人達が気持ち悪いシールを四国中に貼り回っています」
    世界遺産入りを目指す四国八十八カ所の遍路道で今年4月、こんな中傷ビラ
    が貼られていたことが発覚した。遍路に魅せられた韓国人女性が貼った韓国
    語の道案内シールが標的とされた。ビラはすぐにはがされたが、余波は続く。
    
    香川県三豊市に11月、「遍路小屋」ができた。建設の中心になったのは、
    中傷ビラで攻撃された韓国人女性。日本や韓国などの遍路仲間から寄付を集
    めた。お茶の葉を模した屋根に、10人も座ればいっぱいになるベンチ。国
    道沿いにできたささやかな小屋は「日韓友情のヘンロ小屋」と名付けられる
    はずだった。
    地元紙などに6月、小屋を建てる計画の記事が載ると、三豊市役所に抗議の
    電話8件、メール17通が届いた。「この国を韓国にするのか。香川終わっ
    たな」「一つ許せばどんどん汚される」。ネット上の掲示板には、似た数千
    件の書き込みが躍った。
    非難を受けた後、小屋の名は「ヘンロ小屋茶処みとよ高瀬」に変わった。
    屋根に建設されていた鳳凰の模様も、地元から「韓国風だと思われれば、ト
    ラブルになってまた人を傷つける」との声が上がり、取り外した。小屋を設
    計した建築家の歌一洋さんは「心ない批判に対して敏感になりすぎる必要は
    ない」。だが、市職員は「一体どのくらいの割合の人がこう思っているのか
    はわからない。だから怖い」と語る。
    
    徳島大の樋口直人准教授(社会学)はこの数年、数はごく一部だが、他民族
    に対し排外主義を主張するリポートを提出する学生が出てきたことに社会の
    変化を感じる。
    「民族問題を考える」という1年生向けの授業。指定図書の感想に、ある男
    子学生はこう書いた。「在日韓国人のアイデンティティーは多様だ。ただ最
    近は反日的なので、
    在日外国人は日本から出て行ってもらうしかない」
    樋口准教授は「本で多様性を学んでも、真面目にネットで調べる学生ほど、
    すぐに誤ったネット情報に戻ってしまう。近隣諸国と関係改善し、ネットか
    らネガティブな情報が減らないと、どうにもならない」。無関心な人がネッ
    ト検索を繰り返すうちに、自然と排外主義的な情報に接してしまう状況を懸
    念している。
    
    在特会の立ち上げ当初から会員の横浜市内の男性契約社員(40)が10年
    ほど前、韓国に関心を持ったのもネットだった。
    「日本の自虐史観を憂う」と書かれていた。「歴史の勉強は暗記ばかりだっ
    た。サイトを見て、自分の頭で考えることができるようになった」と話す。
    在特会の過激な方式には抵抗を覚えるが、「ヘイトデモをされる原因は在日
    朝鮮人にある。我々日本人の方が被害者」と主張する。
    2009年ごろ、当時住んでいた川崎市で市民団体を立ち上げ、外国人参政
    権付与に慎重に対応することを地元の政治家らに訴える。
    
    取り次ぎ大手のトーハン発表の「年間ベストセラー」は、新書・ノンフィク
    ション部門1位が「これでもまだあの国につき合いますか」と帯をつけた
    「呆韓論」。閣僚が在特会の元幹部と写真撮影していたことが発覚しても、
    国内に大きな批判が起きることもなかった。
    在特会を取材してきたジャーナリストの安田浩一さんは言う。「生活保護を
    受けている外国人は国に帰れ、という言葉を著名人らが平気で口にする。差
    別や偏見を助長する土壌が社会に広がっている」(守真弓、高橋末菜)
    
    ■政治は黙認するのか
    
    きょう12月10日は、世界人権デー。「ヘイトスピーチ、許さない」。法
    務省は11月、人権週間を前に新聞広告を出した。
    だが、いまの日本は、ヘイトスピーチを許さない状況にあるのか。
    在特会が在日韓国人らに「死ね」「殺せ」と連呼している映像は、世界に驚
    きを与えた。国連人種差別撤廃委員会は、公然とした人種差別などに毅然
    (きぜん)と対処するよう日本政府に求めた。
    処罰の法制化を求める国連の人種差別撤廃条約を、日本も批准している。だ
    が政府は「人種差別思想の流布や人種差別の扇動が行われている状況にな
    い」と、法制化を進めていない。
    
    今秋の臨時国会で安倍晋三首相は「ヘイトスピーチとはいえ表現の自由とも
    関わりがある問題。各党との検討や国民的な議論の深まりを踏まえて考えて
    いく」と答えるにとどまった。安倍首相のフェイスブックには「釜山からソ
    ウルまで、焦土にすべき」などのコメントが寄せられ、9日夜現在、削除さ
    れずに残る。
    
    ドイツや英国、カナダでは、法律でヘイトスピーチを取り締まっている。米
    国では禁止法こそないが、差別的な言動をすれば厳しい社会的批判にさらさ
    れる。
    民主、維新、共産、社民の各党は法規制を公約に掲げた。自民党は公約では
    触れていないが、党内で対応を検討している。
    表現の自由との関係から、ヘイトスピーチの法規制には賛否の議論がある。
    しかし、外国人に対する差別的で暴力的な意識が広がる深刻な状況を見れ
    ば、現状は政治がそれを黙認しているとしか思えない。直ちに対策に乗り出
    さなければ、ヘイトスピーチを生む連鎖は断ち切れない。
    
    ■ヘイトスピーチをめぐる動き
    
    2006年12月 在日特権を許さない市民の会(在特会)発足
    2009年12月 在特会員らが京都朝鮮第一初級学校周辺で街宣
    2013年 4月 東京・新大久保や大阪・鶴橋でヘイトスピーチデモが激化。
                在日韓国・朝鮮人の団体が抗議声明
    2013年 7月 日韓外相会談で韓国側が反韓国デモへの対応要請
    2013年10月 京都朝鮮第一初級学校周辺の街宣をした在特会員らに京都地
                裁が高額賠償を命じる。14年7月に大阪高裁が一審判決を支
                持。在特会側は上告
    2014年 7月 国連規約人権委員会、政府にヘイトスピーチ禁止を勧告。法規
                制の必要性にも言及
    2014年 8月 自民党がヘイトスピーチ対策等に関するプロジェクトチームの
                初会合
    
    http://www.asahi.com/articles/ASGD977CWGD9UCVL02G.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    6)在特会への賠償命令確定 最高裁 京都の朝鮮学校近くでヘイトスピーチ
    
    産経WEST  12月10日
    
    人種差別的なヘイトスピーチ(憎悪表現)で授業を妨害されたとして、京都
    朝鮮学園が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)に損害賠償などを求
    めた訴訟で、最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は10日までに在特会側
    の上告を退ける決定をした。約1200万円の賠償と朝鮮学校周辺での街宣
    活動禁止を命じた二審大阪高裁判決が確定した。
    
    決定は9日付。二審判決によると、在特会のメンバーらは2009~10
    年、当時京都市南区にあった朝鮮学校近くで3度にわたり「朝鮮学校を日本
    からたたき出せ」「スパイの子ども」などと拡声器で連呼。一連の様子を撮
    影した動画をインターネットで公開した。
    一審京都地裁は「在日朝鮮人への差別意識を世間に訴える意図があり、人種
    差別に当たる」と街宣の違法性を認定した。二審も「民族教育をする利益を
    妨害した」と指摘し、活動を「表現の自由」と主張する在特会側の控訴を棄
    却した。この街宣をめぐっては、在特会のメンバー4人が威力業務妨害罪な
    どで有罪が確定している。
    
    http://www.sankei.com/west/news/141210/wst1412100043-n1.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    7)「毅然とした態度を歓迎」=最高裁決定受け朝鮮学園側-京都
    
    時事ドットコム 12月10日
    
    ヘイトスピーチ(憎悪表現)による街頭宣伝活動をめぐる訴訟で、最高裁が
    在特会の上告を退ける決定をしたことを受け、京都朝鮮学園は10日、「在
    日朝鮮人の民族教育の実践と、そこで学ぶ子どもたちの安全を守ろうとする
    日本司法の毅然(きぜん)とした態度の表れとして歓迎する」とのコメント
    を発表した。
    学園側弁護団の冨増四季弁護士は「同種の差別事案に対して先例として影響
    を与えていく決定だ」と評価した。
    
    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201412/2014121000844&g=soc
    
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    8)「ヘイトスピーチは許されない」…京都府知事自ら府民に呼びかけ
    
    民団新聞  12月10日
    
    王団長は、右派系、差別主義者のヘイトスピーチを根絶させるためにも「人
    種差別禁止法の早期法制化」、および「人種差別を助長し扇動する団体のデ
    モ及び集会、公共の施設などの利用の不許可」を強く求めた。これに対し
    て、山内副知事は、法運用を含めた実効性のある対応を11月、国に求めたこ
    とを明らかにした。山田啓二知事も第66回人権週間(4~10日)に寄せて、
    「ヘイトスピーチは許されない」とするメッセージを府民に発信している。
    同様の要望書はこの日、京都市の藤田裕之副市長にも手渡した。市側は、
    「民団とも連携しながら、ヘイトスピーチを許さない仕組み・法規制を作っ
    ていきたい」と理解を示した。
    
    鳥取でも要望書
    
    【鳥取】民団鳥取本部(薛幸夫団長)は11月26日、人種差別を扇動し在日韓
    国人住民の生命と安全を脅かすヘイトスピーチを禁止し、処罰する法律の制
    定などを求める要望書を鳥取市の深澤義彦市長に提出した。
    深澤市長は「民団の要望趣旨はよく理解できる。(ヘイトスピーチは)とん
    でもないこと。市町村会で審議する」と、薛団長に答えた。
    同様の要望活動は鳥取市に先がけて県と倉吉市、境港市、米子市に対しても
    行った。また、議会にも陳情した。
    平井伸治県知事も「あってはならないこと。審議検討して県議会にも働きか
    ける」と民団側に約束した。
    
    http://www.mindan.org/front/newsDetail.php?category=2&newsid=19810
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    9) わたしたちの政治は:
    2014衆院選 在日外国人教育生活相談センター・信愛塾 大石文雄事務
    局長/庄威さん /神奈川
    
    毎日新聞地方版 12月10日 
    
    ◆NPO法人在日外国人教育生活相談センター・信愛塾
    
    ◇排外的な風潮に危機感 大石文雄事務局長(63)
    
    信愛塾は36年間、横浜市南区で、外国出身の親を持つ子供たちの学習や生
    活を支援してきました。
    外国人への差別は昔からありました。それでも、公然と街頭でヘイトスピー
    チを叫んで排外主義的なデモをしたり、インターネットなどで激しい憎悪を
    むき出しにしたりすることはなかった。「嫌韓」「嫌中」などと呼ばれる風
    潮に大きな危機感を覚えます。社会にぎすぎすした空気が漂っている気がし
    ます。
    
    今後、地域の国際化は一層進むでしょう。ところが日本には、文化や価値観
    の違う人々が共に生きるための仕組みが整っていません。日本語習得を含め
    た教育の問題など、外国にルーツを持つ子供が置かれている厳しい環境は設
    立当初と同じです。
    しかし、希望もあります。信愛塾で学んだ子供たちが成長してボランティア
    スタッフとして後輩の世話をしています。そんな若者たちが民間企業だけで
    なく、公務員や教員などとして地域で活躍できる社会になってほしい。そう
    すれば、日本人と外国人の懸け橋役になれるはずですし、外国出身の子供た
    ちの身近な目標になります。
    
    ◇マナー、文化、学ぶ機会を??ボランティアスタッフ・庄威(しょうい)さ
    ん(20)
    
    信愛塾で勉強や日本語を教えるほか外国出身の保護者が多い近くの保育園で
    も通訳兼保育補助をしています。
    私は小学4年生で中国から来日しました。父は横浜中華街で料理人として腕
    を振るっています。日本の専門学校を卒業し、就職も日本でしたいと考えて
    います。
    中国の学校では、日本との戦争を詳しく教えます。テレビ局は抗日戦争を題
    材にしたドラマを盛んに放映します。しかし、中国の友人から日本の悪口は
    ほとんど聞きません。
    みんな日本の製品やアニメが好きで「日本に行ってみたい」と言っていま
    す。政治的関係は冷え込んでいても、あまり意識することはないです。私は
    歴史が大好きですし、南京大虐殺の記念館などを訪ねたこともあります。そ
    こから学んだのは「戦争はしてはならない」ということでした。
    
    http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20141210ddlk14010123000c.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    10) ヘイトスピーチ賠償確定 朝鮮学校「日本の良心に感謝」
    
    朝日DIGITAL 12月11日
    
    決定を受け、京都朝鮮初級学校を運営する京都朝鮮学園の柴松枝(シソンジ)
    理事(72)らは10日夕、京都市内で急きょ記者会見を開いた。柴理事は
    「全国の朝鮮学校を守る重要な足がかりになることが期待されます」と述べ
    て、こう続けた。「子供たちの明るい笑顔を取り戻すために努めてきまし
    た。民族的誇りを育み、社会の一員として成長していく環境を守っていきたい」
    
    確定した7月の大阪高裁判決によると、在特会員らは2009年12月~1
    0年3月、同校周辺で3回演説。「犯罪者に教育された子ども」「朝鮮半島
    へ帰れ」などと訴えた。高裁判決は「児童が人種差別という不条理な行為で
    多大な精神的被害を受けた」と認めた。
    会見には、演説時に長女が幼稚園の年長だった保護者の金秀煥(キムスファ
    ン)さん(38)も参加。「ヘイトスピーチはいけない、という社会風土が
    つくられてほしい」と語った。長女が小学生だった朴貞任(パクチョンイ
    ム)さん(46)は「日本の良心が私たちの民族を守ってくれた。感謝で
    す」と喜んだ。
    
    ヘイトスピーチをめぐって、別の訴訟を起こしているフリーライターも最高
    裁決定を評価する。在日朝鮮人の李信恵(リシネ)さん(43)は在特会だ
    けではなく、「密入国者」といった不特定多数の書き込みを載せたブログ運
    営者にも賠償を求めている。「差別の連鎖を食い止めたい」との思いからだ。
    李さんは「ライターとして、表現の自由の大切さは分かる。だけど、『死ね
    』『殺せ』という言葉をまき散らすのは暴力。決定を機に法規制を実現させ
    てほしい」と求めた。
    
    在特会は代理人弁護士を通じ、「最高裁が政治的表現の自由に向き合わなか
    ったことは残念」との談話を出した。(大久保貴裕、阿部峻介)
    
    ■差別根絶のきっかけに
    
    五野井郁夫・高千穂大准教授(政治学)の話 ヘイトスピーチは差別であり、
    日本国民は排外主義を許さないことを司法が示した点で画期的だ。傷つけら
    れた当事者の尊厳が回復され、心の救済が図られたことが何よりよかった。
    ここ2、3年、在特会による許せない罵詈雑言(ばりぞうごん)が放置され
    てきたが、市民から反対の声があがり、メディアが取り上げ、政治家も動き
    始めた。最後に司法が「差別」と判断した。これを機に私たち一人一人が、
    女性やその他のマイノリティー差別の根絶に取り組むきっかけになればいい。
    日本が世界に開かれた人権先進国に至る上での通過点としたい。
    
    ■新たな法整備が急務
    
    ヘイトスピーチ問題に取り組む師岡康子弁護士の話 ヘイトスピーチは表現
    の自由として保護されない、とした判決が確定したことの意義は大きい。ま
    た、ヘイトスピーチは人種差別撤廃条約違反であるとし、差別という本質に
    照らして断罪した点も意味がある。今後のヘイトスピーチ裁判のモデルにな
    るのではないか。ただし、被害者の救済としては不十分だ。今なお京都の朝
    鮮学校の方々は不安を抱えている。在特会は7日にも京都市内で「朝鮮人を
    殺せ」と叫ぶデモを行った。特定しうる集団に対するヘイトスピーチは人種
    差別撤廃条約が適用できたが、「朝鮮人」という不特定の集団には現行法で
    対応できない。今回の判断で状況が直ちに改善されるわけでなく、新たな法
    整備が急務だ。
    
    ■ヘイト余波、都知事に
    
    ヘイトスピーチの余波が政治家に向かうこともある。東京都の舛添要一知事
    は8月、
    安倍晋三首相と面会し、「人権に対する挑戦。五輪を控えた東京でまかり通
    るのは恥
    ずかしい」と法規制を要望した。都によると、その頃から、都庁周辺で、韓
    国寄りの
    政策だと批判する街宣活動が増えはじめたという。政策批判にとどまらず、
    中には知
    事の外見を中傷するような内容もあるという。
    
    http://www.asahi.com/articles/ASGDB527TGDBPTIL014.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    11)(あの時から 2014衆院選)国連委、ヘイトスピーチ対処勧告
    田中趙美奈子さん
    
    朝日DIGITAL 12月10日
    
    ■なくす意思、政治に見えない
    
    8月29日、国連人種差別撤廃委員会は日本政府にヘイトスピーチ(憎悪表
    現)への毅然(きぜん)とした対処を求めた。「法規制につながるよう、
    しっかり対応してほしい」。在日コリアンの田中趙美奈子(たなかちょうみ
    なこ)さん(34)は語る。
    
    父親は日本人、母親は在日コリアンだ。自らのルーツが朝鮮半島にある「在
    日」だと知ったのは23歳。「自分が差別の対象となるとは思ってもいな
    かった」死ね、殺せ、ゴキブリ。許容できない言葉が路上、そしてネットに
    あふれる。悔しさがこみあげる。
    これまで大阪や京都などで十数回、ヘイトスピーチに抗議するカウンター活
    動に加わった。
    「ヘイトスピーチは表現ではなく差別。規制する法律をつくれば差別がなく
    なるわけではないが、なくそうとする意思が政治に見えない」
     今回の衆院選で、ある政党が公約に「生活保護は日本人に限定する」と掲
    げていて、驚いた。マイノリティーがこれまで以上に暮らしにくい社会に
    なってきていると感じる。
    
    「在日」といっても、自分のように日本国籍をもつ人、もたない人と様々だ
    が、知られていない。同じ社会に暮らしても、投票で意思を表明できない在
    日がいる。もどかしい。「社会が差別を傍観するのなら、有権者として、状
    況を変える一票を投じたい」
    
     (編集委員・高木智子)
    
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11500363.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    12)「賠償額安すぎない?」TBSがヘイトスピーチに賠償命令を報道→またも
    若者の間で話題に #news23
    
    NEVERまとめ 12月11日
    
    10日夜放送のTBSの「ニュース23」がヘイトスピーチに賠償命令が下された
    事件を放送したところ、番組を見た10代から20代の若い世代を中心とし
    たツイッター利用者の間で在特会に非難の声が寄せられている。2日前にも
    同じように話題になったばかりだ
    
     http://matome.naver.jp/odai/2141822115653257401
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    13) 安倍首相 FBのヘイトスピーチ放置し批判書き込み者ブロック
    
    NEWSポストセブン 12月11日
    
    衆院解散前日、安倍晋三首相の側近、萩生田光一・自民党総裁特別補佐が在
    京民放キー局の自民党記者クラブキャップを呼び出し、選挙に対して偏りの
    ない報道を求める文書を手渡していた。この事実が後に発覚、政権による言
    論統制ではないかと物議を醸した。
    安倍首相にとって、自身のフェイスブック(FB)への書き込みさえ言論統制
    の例外ではない。
    
    首相のFBは〈臭金屁(習近平)の醜男ッぷりを世界にさらすことができまし
    たね〉〈北京原人を射殺してください〉といった支持者と思われる人物によ
    るヘイトスピーチが溢れている。
    ところが、首相はそうした見るも無惨な低レベルの書き込みをそのままにし
    ている一方で、ヘイト発言を批判したり、安倍政権の政策に疑問を呈す書き
    込みをした人のアカウントを片っ端から排除している。
    
    衆院解散後、〈特定秘密保護法、集団的自衛権、原発、派遣法につき、安倍
    さんは間違っていると思う〉〈選挙の争点は有権者である国民が決める〉と
    いう内容の書き込みをしたある有権者は、突然、書き込みがブロックされた。
    別の有権者は、FBのコメント欄のヘイトスピーチについて指摘したところ、
    その後、「あなたには閲覧する権限がないため、表示できません」と表示さ
    れ書き込みも閲覧もできなくなった。一方のヘイトスピーチは削除されず
    残っている。
    
    首相のFBは国民(外国人も)が直接、トップに意見を伝えることができる
    「目安箱」といえる。批判の声があれば正対するのが「首相の器」だろう。
    それを自分に都合がいい意見に酔い、批判を門前払いするやり方はこの政治
    家の器の小ささだけでなく、危険な暴君になりつつあることを物語ってい
    る。メディアへの圧力も、自身のテレビジャックも、そしてネット統制も、
    すべて北朝鮮や中国の一党独裁政権がやっていることと重なる。
    
    http://www.news-postseven.com/archives/20141211_291183.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    14)「在特会」今後活動がやりにくくなる? 桜井誠会長辞め、1200万円賠
    償も確定
    J-CASTニュース  12月11日
    
    ヘイトスピーチを人種差別と認定し、「在日特権を許さない市民の会(在特
    会)」側に約1200万円の賠償を命じた判決が最高裁で確定した。会長だった
    桜井誠氏も去り、在特会は今後どうなるのだろうか。
    「朝鮮学校を日本からたたき出せ」「スパイの子ども」。こんな街宣をして
    学校側から訴訟を起こされた在特会は、1、2審とも敗訴したが、報道による
    と、最高裁も2014年12月9日付で上告を退ける決定をした。
    
    全額支払うも、やり繰りの苦労を明かす
    
    在特会側は、学校が公園を占拠したのに抗議する公益の目的があり、街宣活
    動は表現の自由に当たると主張したが、いずれも退けられた。今回確定した
    判決では、学校周辺での街宣の差し止めも命じられている。
    1200万円は、名誉棄損訴訟としては異例の高額賠償になる。被告は、在特会
    と街宣に参加した8人になっているが、どのように支払うのだろうか。
    在特会の代理人をした徳永信一弁護士は、すでに全額を支払っており、在特
    会が募っていた寄付金が充てられるなどしたらしいと取材に明かした。
    控訴に当たって、大阪高裁に供託金1000万円を支払っており、7月の判決で
    その支払いが執行され、その後1か月までに残りの200万円を現金で支払っ
    た。徳永弁護士は、在特会からお金を受け取ったため、8人が個人的に賠償
    の一部を負担したかは分からないとした。当時会長だった桜井氏について
    も、8人に含まれていないが、個人的に負担したかは分からないという。
    いずれにせよ、賠償支払いは、在特会にとっても重荷になったらしい。桜井
    氏は当時、供託金支払いのやり繰りに苦労したことをニコニコ生放送で明か
    している。
    
    http://www.j-cast.com/2014/12/11223063.html
    
    --------------------------------------------------------------------
     
    15)「民事救済図られ得る」最高裁決定を評価 京都朝鮮学園へのヘイトス
    ピーチで世耕官房副長官
    
    産経WEST 12月11日
    
    世耕弘成官房副長官は11日の記者会見で、京都朝鮮学園周辺での街宣活動
    をめぐり「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の上告を退けた最高裁
    決定に関し「いわゆるヘイトスピーチ(憎悪表現)とされる言動について、
    民事的な救済が図られ得るということが示された」と評価した。
    
    刑事罰の対象外となるヘイトスピーチの規制については「言論や表現の自由
    との関係で難しい問題もある。国会での各党の検討や、国民的な議論の深ま
    りを踏まえて考えていくことになる」と指摘。「政府は(ヘイトスピーチ
    を)認めていないということを強力に発信していきたい」と強調した。
    
    http://www.sankei.com/west/news/141211/wst1412110041-n1.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    16) 最高裁判断 朝鮮学校の子供たちの未来に光を。 記事:長谷川豊
    
    BLOGOS  12月11日
    
    やっと最高裁がしっかりと言ってくれた。
    
    ◆ヘイトスピーチ賠償確定 朝鮮学校「日本の良心に感謝」
    本当によかった。
    きっと、朝鮮学校に通う多くの子供たちも、その親御さん達もつらい思いを
    し続けたことだろう。この最高裁の判決を、数は少なくとも、いまだ日本に
    いる差別主義者たちはしっかりと守ってほしい、と切に願う。
    
    筆者は2010年に3人の子供を連れて、NYへ赴任した。
    筆者の子供たちは英語の勉強にもなると現地校(現地のアメリカ人たちが通
    う小学校や幼稚園)に通わせたが、言葉の壁を考え、日本人学校に子供を通
    わせているご家族も少なくなかった。
    
    NYは人種のるつぼだ。
    そこにいるのは「人間」であり、「どこの国の人か?」なんて、正直、誰も
    気にしていない。「背が高いですね」レベルの話のネタにはなるが、それと
    人間の優劣や偏見なんてものはほとんど存在しなかった。我が子たちがすん
    なり受け入れてもらえて、現地の子供たちが逆に「日本語を教えてくれ!」
    と言って子供たちに話しかけている姿を見て、心から嬉しく思ったものだった。
    
    しかし、アメリカでもテキサスやオクラホマなど、中南部と呼ばれる場所に
    行ったとき、筆者も心無い言葉を投げかけられたことがある。起きた事件の
    取材に行ったのだが、「アジアのモンキーが!消えろ!」
    と怒鳴られたこともあった。ま、日本でも「このマスゴミが!」と言われる
    こともよくあったので全然気にもならなかったが、どこの国にも差別をする
    連中はいる。大人に対してそういう情けない発言をするのは、まだ理解でき
    なくもない。と、言うのも、「差別とは弱いからするもの」だ、という真実
    を、多くの大人は理解しているからだ。
    
    自分にコンプレックスがあって自分に自信がなくて自分が社会から認めても
    らえなくてそれでも、そんな情けない自分を少しでも「俺は弱くないん
    だ!」と叫びたくて必死に批判する相手を探してる。イライラをぶつける相
    手を探してる。でも、みんな自分よりも正しく生きてるし立派に生きてる。
    そうなると、「生まれた地域」で差別するしかない。「国籍」で差別するし
    かない。
    それしか罵倒する手段がないのだ。
    大人になるとよく分かる。必死になって罵倒している連中はただの弱虫だと
    いうことが。そして、その発言や行動がどれだけ情けないことなのかが。
    
    でも、朝鮮学校に通う子供たちは、まだ小学生や中学生だった。
    自分たちがなんで罵倒されているのか、なんで非難されているのか、分から
    ないまま悲しい思いをし、何が何だかわからないまま、恐怖を感じていたこ
    とだろう。
    今回の最高裁の判決を全面的に支持するだけでなく、多くの朝鮮学校に関係
    する子供たちや親御さんたちに、日本人全体の気持ちを伝えたい。
    
    皆さんは同じ日本の国で生まれた仲間だ。
    自分は朝鮮人なのか?
    自分は日本人なのか?
    きっと悩んでると思う。こういう立場の人はみんな思うのだと思う。我が家
    の一番下の娘は人生の半分がNYだ。アメリカでは「日本人」とみられ、日
    本では「アメリカ帰り?」とみられる。きっとみんなそうなんだと思う。
    でも皆さんは日本のテレビ見てるのだと思う。
    日本の新聞読んでるのだと思う。
    
    そういう人たちのことを、昔から日本では「同じ釜の飯を食った仲間」と表
    現する。
    何人でもいいので、これからも仲間として歩んでいこう。
     少数の「弱い人間たち」はどこにでもいる。社会に出てからも日本でもア
    メリカでもきっと韓国でも北朝鮮でも中国でもいる。そんな情けない連中が
    いることを学べたことは将来に対して悪いこととも言い切れないと思う。
    
    ヘイトスピーチはなくならないと思う。
    弱い人間は必ずいるからだ。
    でも気にしないで行こう。日本では法が守ってくれると分かった。これから
    のすべての判決は今回の最高裁の判断を参考にされていく。きっともう大丈
    夫だ。全部訴えてやれ!
    今回の最高裁の判断が、多くの子供たちの未来に明るい光を照らしてくれる
    ことを心から願う。
    
    http://blogos.com/article/101018/
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    17) ヘイトスピーチ 最高裁の差別認定の重み
    
    信毎web(信濃毎日新聞) 12月12日
    
    京都市の朝鮮学校に向けられたヘイトスピーチ(憎悪表現)が、最高裁によ
    り人種差別と認定された。
    「おまえら、スパイの子どもやないか」「日本からたたき出せ」といった言
    葉を子どもや先生に浴びせる行為が、許されていいはずがない。最高裁の決
    定を評価したい。
    ヘイトスピーチで授業を妨害されたとして京都朝鮮学園が「在日特権を許さ
    ない市民の会」(在特会)に損害賠償を求めた裁判だ。一審の京都地裁は
    「在日朝鮮人への差別意識を世間に訴える意図があり、人種差別に当たる」
    として違法性を認定。在特会側に約1200万円の賠償を命じた。
    
    二審の大阪高裁も「民族教育をする利益を妨害した」と指摘し、在特会側の
    控訴を棄却した。
    そして最高裁による上告棄却の決定だ。二審判決が確定した。
    
    「キムチ臭いで」「犬の方が賢い。保健所で処分しろ」
    地裁、高裁が認定したヘイトスピーチの一部である。
    在特会側は「表現の自由だ」などと主張したが、一審判決は「公益を図る表
    現行為が、街宣車を使う威圧的なものであることはあり得ない」として一蹴
    した。
    
    幼稚園、小学校に相当する学校だ。支援してきた弁護士によると、子どもた
    ちの間で夜尿、夜泣き、一人で外出できないといった症状がみられるとい
    う。言葉の暴力にさらされた後遺症だろう。
    子どもの面前で罵倒された教師たちも心に傷を負った。一連の判決、決定に
    より、幾分なりと救済されればと思う。
    
    問題が残っている。今回は学校が被った損害の賠償を求める裁判だった。ヘ
    イトスピーチの害を立証しやすい面があった。
    これが例えば、在日韓国・朝鮮人一般に向けた繁華街でのスピーチだった場
    合、裁判所が賠償を認めるかとなると心もとない。人権保護団体の中には、
    禁止法をつくって刑事罰を科すべきだとの意見も根強い。欧州には罰則付き
    で禁じている国が多い。
    法律で禁止しようと思うと、▽何をもってヘイトスピーチとするか▽市民運動
    の抑え込みに使われないか―といった問題が出てくる。禁止法については引
    き続きの検討課題としたい。
    ヘイトスピーチがなくならない背景に、「嫌韓」「嫌中」といった言葉に代
    表される偏狭な情念が渦巻いていることがありそうだ。社会に潜む排外主義
    や差別意識にあらためて目を向け、根絶へ努力を傾ける弾みにしたい。
    
    http://www.shinmai.co.jp/news/20141212/KT141211ETI090005000.php
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    18) 在日の理解深める本刊行 社会
    区内在住・山田貴夫さん執筆
    
    タウンニュース川崎区版 12月12日
    
    在日韓国・朝鮮人の歴史や民族差別の現実をQ&A形式で解説した『新 在
    日韓国・朝鮮人読本 (リラックスした関係を求めて)』がこのほど、緑風
    出版から刊行された。
    著者の一人は区内在住でフェリス女学院大学、法政大学で非常勤講師を務め
    る山田貴夫さん。
    同書は梁泰昊(ヤン・テホ)さん(=故人)が95年に執筆し、ロングセラー
    となった『在日韓国・朝鮮人読本』の増補改訂版。初版から20年経過した
    中、在日韓国・朝鮮人に関係する法改正や重要な判決があった一方、共生に
    逆行する動きもあり、全面的に書き改められることになった。
    
    著者の山田さんは70年の日立就職差別裁判の支援運動をきっかけに梁さんと
    の付き合いがあった。出版社から原著者と一緒に活動していた人に加筆して
    もらいたいとの要望があり、山田さんは知人を通じて依頼を引き受けた。4
    月頃から執筆し始めたという。
    A5判で272ページ。「在日韓国・朝鮮人の数はどれぐらいいるのです
    か?」「法的地位は?/国籍はどうなっていますか?」といった質問が平易
    な文体で書かれ、高校生、大学生から気軽に読める。
    
    在日韓国・朝鮮人が日本に渡った経緯や戦時労働動員、創氏改名の歴史、解
    放後の活動、小松川事件、指紋押捺拒否運動、公務員として働くことに制限
    があることや帰化に反対意見の多い理由など、計26の質問についての解説が
    ある。
    戦後補償や朝鮮学校の無償化をめぐる動きのほか、人種や国籍などの差別を
    あおるヘイトスピーチ(嫌悪表現)問題についても言及している。
    資料には、最新の統計データや新聞記事などを使用。前著に比べ、脚注解説
    が充実しているほか、川崎市で起きた在日韓国・朝鮮人に関係する事柄が多
    数盛り込まれているのも特徴だ。山田さんは「ヘイトスピーチや嫌韓本に書
    かれてあることが本当に正しいかどうか、この本で確かめてもらいたい」と
    話す。
    価格は税別2千円。主要書店で販売されている。
    
    http://www.townnews.co.jp/0206/2014/12/12/263495.html
    
    --------------------------------------------------------------------
    
    19) eye:私の「NO」が止める ヘイトスピーチへの抗議広がる
    
    毎日新聞大阪夕刊 12月12日
    
    10月の日曜日、親子連れやカップルが行き交う大阪市中心部の難波交差点
    で、「在特会帰れ」という大声が響いた。「表現の自由」とのバランスから
    法規制に慎重な意見もあるヘイトスピーチを自分たちで阻止しようと、集
    まった人たちだ。こうした「カウンター」と呼ばれる抗議活動が各地で広
    がっている。「どっちも何を言っているのか分からない。騒がしくて嫌」と
    足早に立ち去る人もいる中、やむにやまれぬ気持ちで参加しているという彼
    らの姿を追った。
    
    「レイシスト(人種差別主義者)帰れ」と書いたプラカードを手にスピーチ
    をかき消すように大声を発する人、少し離れた場所でプラカードを通行人に
    示して抗議の意思を示す人、ビラをまく人。スマートフォンやタブレットで
    撮影してツイッターで実況する人もいる。学生、会社員や子育て中の女性
    も。特定の組織があるわけではなく、ツイッターなどで見て集まってくると
    いう。
    
    「放置したことで、彼らをエスカレートさせてしまったのでは」。会社役員
    の男性(48)は昨年2月、在日コリアンが多く住む大阪・鶴橋で女性が
    「鶴橋大虐殺を実行しますよ」と叫んだことに衝撃を受け、参加するように
    なったという。
    在日コリアン3世のエルネスト金さん(40)=ツイッターのアカウント
    名=は毎週のように足を運ぶ。「『在日を殺せ、出て行け』という言葉を浴
    びせられる。俺の存在に向けられた言葉で、カウンターに行くのはいつも気
    が重いが、このままではいつか在日に死者が出るかもしれないという危機感
    がある」
    
    今月7日、京都の繁華街でヘイトデモがあり、100人を超える人が抗議に
    集まった。自営業の男性(39)は「私は日本人で逃げられるが、在日の友
    人は逃げられない。だからこそ、カウンターに立たなくてはと思う」と話し
    た。<写真・文 後藤由耶>
    
    http://mainichi.jp/area/news/20141212ddf010040021000c.html
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●4.編集後記
    
     総選挙が終わりました。結果を受けて安倍総理は早速「憲法改正に向けて
    邁進する」という趣旨の発言をしています。あらゆる意味で、ここからが正
    念場と言えるでしょう(う)
    
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■のりこえねっと通信 0060号 2014年12月15日発行
    info@norikoenet.org
    発行:のりこえねっと事務局
    運営団体:のりこえねっと
    
    〒169-0072
    東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付
    Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383
    
    公式サイトURL http://www.norikoenet.org/
    Twitter https://twitter.com/norikoenet
    
    ◆お問い合わせは、上記の公式サイト、最上部の各種
    「お問い合わせフォーム」よりご連絡下さい。
    
    (C) のりこえねっと All rights reserved.
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
    
  • 【のりこえねっと通信0059号】本日21時より『【再放送】韓国の「反日」は本当なのか 吉方べき×安田浩一』放送です!

    2014-12-08 17:22
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■■■■■-ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
    ■■■■
    ■■    のりこえねっと通信 0059号 2014年12月8日発行
    ■■
    ■                        ◆転送歓迎◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――
    
     賛同者の皆さま のりこえねっと通信をお読みの皆さま
    
     昨日12月7日、「勧進橋児童公園奪還5周年」と題したヘイトデモが、京都
    で行われました。ヘイトデモそのものは、ほぼデモ常連となった人々が東京
    などからも動員されましたが、40人強しか集まりません。カウンター側は、
    この「京都朝鮮学校襲撃事件」が、ヘイトスピーチ拡大の大きなきっかけに
    なり、その差別発言のひどさに大きな衝撃を与えたことから、「このような
    ヘイトデモは許せん」ということで全国から400人余りが集まり、抗議活動
    が行われました。出発地点の円山公園では、ヘイトデモを包囲し追い詰め、
    デモが出発した後も、
    多くのカウンターの抗議の声で、ヘイトデモのひどい差別扇動コールをほと
    んど封じ込めることができました。しかし「チョン死ね」だのひどい発言が
    連発で、その醜悪さは相変わらずです。さらに、このデモのインターネット
    生中継(ニコ生)でのコメントのヘイトスピーチが、デモそのものよりもよ
    りひどいものであり、今後これに対する取り組みを強めていく必要を感じま
    した。
    昨日の行動については、以下もご参照下さい。
    2014.12.7. #12月7日京都ヘイトアクションを許すな
    http://togetter.com/li/754710
    2014/12/07 【京都】勧進橋児童公園での排外行動とそれに対するカウン
    ター行動(動画)http://iwj.co.jp/wj/open/archives/211767
    (川原栄一)
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    〈今号の目次〉
    1.12月8日 のりこえねっとTVのお知らせ(8月25日の再放送です)
      「韓国の「反日」は本当なのか  吉方べき×安田浩一」
    2.12月1日のりこえねっとTV報告
      「カウンター本続々出版/衆議院選挙を迎えて」野間易通×石野雅之
    3.反レイシズム情報
    4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
    5.新聞・雑誌記事・Webより
    6.【ボランティア募集】 2014衆議院選挙全候補者アンケート and
      Web公開プロジェクトにご協力ください。
    7.学習会参加報告
      「ヘイト・スピーチ被害と被害者への救済支援について」
    8.編集後記
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●1.のりこえねっとTVのお知らせ
    
    12月8日 のりこえねっとTV(8月25日の再放送です)
      
    ★タイトル:「韓国の「反日」は本当なのか  吉方べき×安田浩一」
    
    ◎放送日時 12/8(月) 21:00-22:00
    
    ◎ニコニコ生放送入口URL:http://live.nicovideo.jp/watch/lv202710133
    ◎YouTube URL:https://www.youtube.com/watch?v=0pV1o09y1Jc
    
    今回は、これまでのりこえねっとTVで放送してきたものから、
    好評をいただいていた回(2014年8月25日)の再放送となります。
    
    日本で報道される、韓国のいわゆる「反日運動」。
    その姿は本当なのか。
    ソウル在住16年の言語心理学者をお招きして
    ジャーナリストの安田浩一さんがお話を伺います。
    
    <出演>
    吉方べき(よしかた・べき)
    ソウル在住16年の言語心理学者。韓国・漢陽サイバー大学講師。
    群馬大学医学部中退。1999年からソウル在住。
    ソウル大学で認知・言語心理学を研究しつつ
    大学やサムスン電子人材開発院・医療機関などで教鞭を執る。
    2005年、朝鮮日報日本語版立ち上げに参画(?08年)。
    翻訳・通訳を通じた日韓の架橋的活動も多い。2児の父。
    ツイッター:https://twitter.com/tabisaki/
    ブログ:http://tabisaki.tumblr.com/
    
    安田浩一(やすだ・こういち)
    ジャーナリスト
    1964年静岡県生まれ。週刊誌記者を経て、フリーライターに。
    外国人労働者問題などを取材。
    代表作、『ネットと愛国』(講談社)では、
    2012年度の講談社ノンフィクション賞と
    日本ジャーナリスト会議賞をW受賞。
    近著に『ヘイトスピーチとネット右翼』(共著・オークラ出版)、
    『なぜ、いまヘイト・スピーチなのか』(共著・三一書房 )がある。
    ツイッター:https://twitter.com/yasudakoichi
    
    
    ◆視聴方法について/YouTubeで見られます!
    
    のりこえねっとTVは、YouTubeでも生放送を行っています。
    アカウント等は不要で、本日の番組は以下にアクセスするとご視聴いただけ
    ます。
    
    ◎YouTube URL: https://www.youtube.com/watch?v=0pV1o09y1Jc
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●2.12月1日のりこえねっとTV報告
    
    「カウンター本続々出版/衆議院選挙を迎えて」 野間易通×石野雅之
    
    ゲスト急病のため、放送内容が変更になりました。今日の放送では、カウン
    ター・ムーヴメントのなかから出版された本と、この冬に出る予定の本を紹
    介します。また12月2日に始まる衆議院議員選挙では、ヘイトスピーチもは
    じめて政策集の中で取り上げられています。差別反対東京アクションとのり
    こえねっとでは、衆議院議員選挙全候補者に対しアンケートを行い、各候補
    者のヘイトスピーチ・ヘイトクライムについての見解を公表するプロジェク
    トを準備中です。このプロジェクトについて、東京アクションの石野代表に
    お話を伺います。
    
    最初にC.R.A.C. NORTHの青木陽子さんが、札幌での反差別パネル展について
    報告します。女組のパネルを利用して北海道のカウンターが主催したもの
    で、東京以外で初めての開催だそうです。北海道ではヘイトデモの報道も少
    なくて知らない人も多く、自分たちの問題としてとらえている人はまだ少数
    にとどまっていると語ります。しかし札幌圏だけとはいえ、北海道新聞と朝
    日新聞が初めてカウンターについて報道したそうです。リベラルなイメージ
    のある札幌だが、それが削られつつあるとの危機感がいくらか伝わった感じ
    がすると語ります。またこれまでは札幌のカウンターは少数なので市民から
    どう思われているか分からなかったが、参加できなくとも支持してくれる人
    が増えたのではないかとパネル展の反応を通じて感じたとも語ります。野間
    さんは、酷い動画を見せたくはないとの思いはあるが、実態を見てその酷さ
    を知ってから再びパネルの内容を理解するという微妙さがうまくいったのだ
    ろうと評価します。
    
    次に石野雅之が、衆院選全候補へのヘイトスピーチ関連アンケートについて
    語ります。対象候補は1100人前後に上るが回答は30%程度だろう。人種差別
    撤廃についての考えを知るだけでなく、問うことによって市民の期待を候補
    者に知らせる意味もあって監視し抑止する効果も期待できると語ります。詳
    細はサイトをご覧下さい。またFAX回答の入力ボランティアも募集している
    そうです。
    
    また同様のものに外国人人権法連絡会が行った政党に対するアンケートがあ
    り、その結果を紹介します。ヘイトスピーチ対策の必要性はほとんどが必要
    だとしつつも、法規制については民主・共産・社民のみが賛成であり、ほか
    の党は「未確定」か「検討中」だったそうです。野間さんは、大ざっぱな質
    問であれば誰でも必要と答えがちだが、選挙の主要な争点にはならなくとも
    社会の右傾化の結果としてのヘイトスピーチなのだから問うことが重要な要
    素だと語ります。
    
    ところで、今回の放送をニコ生でご覧になった方はお気づきでしょうが、
    C.R.A.C.が担当する放送についてニコ生では中継動画ではなく静画画面のみ
    にするとのことです。YouTubeではこれまでのように動画で中継します。野
    間さんによれば、ニコ生批判のためにC.R.A.C.としては使わないとのことで
    す。いま、C.R.A.C.は角川ドワンゴの会長とツイッターで論争中だと語りま
    す。ネットが一般化して20年経つ中で、何らかの規制なしには悪意の増幅を
    止められないことが明らかになっているにもかかわらず、ニコ生は差別禁止
    の規約に目をつぶったままネトウヨの動画を垂れ流して商売している。
    C.R.A.C.は、すべての言論を野放しにすることで悪い言論が駆逐されるとい
    う主張に対して、それは機能しなかったし規制を要すると考えている。ヘイ
    トスピーチに対する法規制にもつながる問題であり、また批判を高めること
    で売上げにも響けば社会の浄化作用にもなると語ります。
    
    次に4冊の本の紹介に移ります。1冊目は『安倍首相から<日本>を取り戻
    せ!』(泥憲和、かもがわ出版、1800円)です。カウンター本ではありませ
    んが、元自衛官として集団的自衛権を批判する内容です。野間さんは、分か
    り易い語り口で正しいことを言う人だと評し、それはカウンターの現場でも
    一貫しており、泥さんのスタイルからカウンター行動を学ばせてもらったと
    語ります。
    
    2冊目は『NOヘイト』(ヘイトスピーチと排外主義に荷担しない出版関係者
    の会、ころから、900円)です。出版労連と共同で行った『9月、東京の路上
    で』の著者の講演とシンポの内容をまとめた記録です。ヘイト本・嫌韓本が
    売れるから出すという流通のあり方に問題意識を持ち、出版界に身を置きな
    がら対抗言論をどう構築するのか語られているそうです。
    
    3冊目は『ヘイト・スピーチに抗する人びと』(神原元、新日本出版社、
    1600円)です。著者はカウンターの現場にも出て行く弁護士です。内容は、
    13年の新大久保で何が起きたのか詳細な記録から始まるカウンター史でもあ
    り、しばき隊初期の形成史も記されているそうです。そしてヘイトの深層に
    あるもの、法規制の問題と続き、後半ではリベラル原則あるいは良心をどう
    活かしていくのかと展開されて読み応えがある本だと野田さんは語ります。
    また本書は2冊目を作ったグループの活動の一環でもあるそうです。そし
    て、正しく真面目であれば良いのではなく、コンテンツとして面白くなけれ
    ばならないと続けます。野田さんは、憎悪のコンテンツは快感を呼ぶから中
    毒になる、そこを衝いてニコ生などがヘイトを増殖させてきたとし、カウン
    ター側も真剣に面白いものを作るべきであり、それに値する本だと評価します。
    
    4冊目は『♯鶴橋安寧』(李信恵、影書房、1700円)です。2冊目と双璧をな
    す本であり、書名の大阪鶴橋だけでなくカウンターの記録や京都朝鮮学校襲
    撃裁判の傍聴記と幅広い内容。野間さんは、これを当事者として対して書き
    上げる作業はかなりしんどかっただろうと語ります。日本学校の出身で京都
    朝鮮学校の人々がどう考えているかよく知らなかったりしたことを率直に記
    述し、日本人カウンターが読めば多くの発見があるはずとも語ります。また
    家族の歴史と自らの半生記を生き生きしたタッチで書きあげた最終章は圧巻
    と評します。本書は1月刊行の予定です。なお4冊とも税抜価格です。
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●3.反レイシズム情報
    
    ★公式サイト 学習会カレンダーにも順次掲載致します!
     http://www.norikoenet.org/workshop.html#callendar
    ★集会・デモ・カウンター・セミナーなどのお知らせを掲載します。
     日時、会場、タイトル及び内容、主催者、主催者の連絡先などを400文字
    以内で、お送り下さい。件名に「のりこえねっと通信掲載希望」と明記して
    下さい。
    
    1)国際移住デー International Migrants’ Day 2014
    
    日時:12月13日(土)13:00~17:00
    会場:松本治一郎 記念会館 5階(東京都中央区入船1-7-1)
    内容:
    【第1部】 移住者映画上映&トークイベント
    13:00 「ア・エスコーリャ~デカセギ 第2世代の母親2人の選択」
            (60分/2013年制作/日葡)
    14:00 津村監督と出演者ガブリエラさんのトーク
    【第2部】 交流会&パフォーマンス 15:00~17:00
    参加費:第1部500円、第2部500円、高校生以下無料
    主催:国際移住者デー2014実行委員会
    
    2)文化センターアリラン連続講座⑧「在日一世の記憶」
    
    日時:12月13日(土)14:00~16:30
    場所:文化センター・アリラン閲覧室
    (新宿区新大久保1-12-1 第二韓国広場8F(職安通り沿い)
    講師:李素玲(高麗博物館理事)
    参加費:1,000円(事前予約不要:60名定員)
    
    3)このままで良いのか ヘイト・スピーチ 「明らかになった被害の実態」~
    聴き取り調査から見えてきたもの
    
    日時:12月13日(土)17:00~19:00
    会場:CANVAS(キャンバス)谷町大会議室(大阪市中央区谷町2-2-20大手前
    類第1ビル2F)http://www.osakavol.org/11/about.html
    地下鉄谷町線「天満橋」駅下車3番出口徒歩4分 「谷町四丁目」駅1番出口徒
    歩4分、京阪電鉄「天満橋」駅14番出口徒歩8分
    参加費:500円(資料代を含む)
    ※参加を希望される方は、お名前、ご所属を明記の上、メールで下記宛にお申
    し込み下さい。hrn_kansai@yahoo.co.jp
    (ヒューマンライツ・ナウ関西グループ、当日午前中まで連絡可)
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●4.今週のヘイト街宣・デモ Pick Up
    
    カウンター行動(抗議行動)される際は、十分お気をつけ下さい。経験が少
    ない方は、複数での参加をお勧めします。
    
    1)舛添東京都知事リコール活動、第6弾!街宣in大井町&講演会
     【年末の大そうじ!舛添追放!】
    
    日時:12月14日(日)15:30~16:30(街宣)18:00~21:00(講演会)
    街宣場所:JR大井町駅阪急前(東京都品川区大井1ー2ー6)
    【最寄り駅】JR京浜東北線ほか大井町駅中央口徒歩2分
    講演会講師:桜井誠在特会前会長
    主催:日本侵略を許さない国民の会
    
    ※「舛添都知事リコール」と銘打っていますが、中身はヘイトスピーチ満載
    です。街宣場所は明らかにしているが、カウンターの抗議を恐れて講演会会
    場は非公開。告知HPでも細々とした注意事項がならび、まるで中学校の校則
    みたいです。そんなに抗議がこわいならば、止めればよいのではないでしょ
    うか。
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●5.新聞・雑誌記事・Webより
    
    Listening:<時流・底流>国を考える選書第2弾 多様な本で未来見て
    
    毎日新聞 12月01日
    
    韓国や中国を攻撃する出版物が売れている中、問題提起する選書フェアを5
    月に企画した河出書房新社(東京都渋谷区)の若手社員たちが12月、2回
    目のフェアをする。「一過性で終わらせてはいけない」と作家や評論家たち
    の協力を得て14冊を紹介する。今回参加する全国の書店は150店を超え
    ているという。
    
    「今、この国を考える」と題したフェアは、前回は副題が「『嫌』でもなく
    『呆』でもなく」で、「嫌韓」や「呆中」の本以外にも、多様な本があると
    いうメッセージを込めた。今回の副題は「『嫌』でもなく『秘』でもない未
    来をつくる」。編集者たちは「この半年、隣国との関係も改善せず、不寛容
    な社会が進行している。フェアを継続するとともに、10日に施行される特
    定秘密保護法にも黙っていられないこと、さらに本の可能性や未来を見据え
    た。想像力をかきたてる作品をそろえた」と話す。
    
    今回紹介するのは、評論、小説から翻訳本まで多様な作品だ。自社の6冊に
    加え、8人の作家、評論家らがそれぞれ「今、読むべき本」を推薦している。
    協力した芥川賞作家の中村文則さんは「他国を悪く言うことで盛り上がるの
    は、政治的に右か左かという次元を越えて、品性の問題。現在の流れに抵抗
    する出版人に深く共感し、企画に協力することにしました」とコメントし
    た。【青島顕】
    
    --------------------------------------------------------------
    
    ◇「今、この国を考える」第2弾の書籍(敬称略)
    【河出書房新社の本】
    想田和弘「熱狂なきファシズム」
    石牟礼道子「蘇生した魂をのせて」
    北原みのり・朴順梨「奥さまは愛国」
    磯部涼編著「踊ってはいけない国で、踊り続けるために」
    スタンレー・ミルグラム「服従の心理」
    赤坂真理「東京プリズン」
    
    【識者推薦】( )内は推薦者
    辺見庸「記憶と沈黙」(あさのあつこ)
    ウィレム・ユーケス「よい旅を」(朝吹真理子)
    田中宏「在日外国人」(荻上チキ)
    林健太郎「ワイマル共和国」(国分功一郎)
    速水健朗「フード左翼とフード右翼」(鈴木涼美)
    フィリップ・ロス「プロット・アゲンスト・アメリカ」(豊崎由美)
    パク・ソンウォン「都市は何によってできているのか」(中村文則)
    森達也「誰が誰に何を言っているの」(森絵都)
    
    http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20141201org00m070003000c.html
    
    --------------------------------------------------------------
    
    「ヘイトスピーチ」禁止 韓国が要求
    
    産経ニュース 12月2日
    
    韓国国会の外交統一委員会は1日、在日コリアンらに行われる「ヘイトス
    ピーチ」(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動をやめさせる具体的
    な措置を取るよう日本政府に求める決議を採択した。今後本会議で採択され
    る見通し。決議は、ヘイトスピーチ団体として「在日特権を許さない市民の
    会(在特会)」を名指しした。(ソウル 共同)
    
    http://www.sankei.com/world/news/141202/wor1412020018-n1.html
    
    ---------------------------------------------------------------
    
    右派が朝日新聞を攻撃と米紙 慰安婦報道の元記者取材
    
    共同通信  12月3日
    
    【ニューヨーク共同】米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は2日、従軍慰安
    婦問題などをめぐる記事を取り消した朝日新聞への「右派の攻撃」が強まっ
    ているとする札幌発の記事を掲載した。安倍晋三首相を含む「民族主義的政
    治家」による歴史修正の動きがみられるとして批判的に伝えている。
    
    記事は慰安婦報道に関わり現在、札幌市にある北星学園大の非常勤講師を務
    める元朝日新聞記者らに取材した。元記者はニューヨーク・タイムズ紙に、
    嫌がらせなどによって大学の職が奪われそうになっている現状や子供にまで
    中傷が及んでいると述べた。
    
    http://www.47news.jp/CN/201412/CN2014120301001204.html
    
    --------------------------------------------------------------
    
    ニューヨークタイムズに、右翼による「朝日・植村バッシング」の記事
    
    澤藤統一郎の憲法日記 12月3日
    
    12月3日付のニューヨークタイムズに、右翼的潮流による「朝日・植村
    バッシング」に関する記事が大きく掲載された。
    下記URLで閲覧が可能である。
    http://www.nytimes.com/2014/12/03/world/asia/japanese-right-attacks-newspaper-on-the-left-emboldening-war-revisionists.html?_r=0
    
    見出しは、「歴史修正主義者を勢いづかせている、日本の右翼の左派新聞に
    対する攻撃」と訳して大きくはまちがつていないだろう。単に、植村隆・北
    星学園大学講師に対する卑劣な脅迫についての現象面の報道にとどまるもの
    ではなく、背後の構造をとらえての右翼的な潮流への批判となっている。匿
    名の右翼だけでなく、安倍晋三首相や読売新聞が名指しで批判の対象となっ
    ていることに注目しなければならない。
    残念ながら、日本のメディアで、これだけまとまった朝日バッシング批判の
    記事に接したことがない。批判の姿勢も立派なものだ。とはいえ、日本のメ
    ディア事情について、内容はかなり悲観的だ。日本のジャーナリズム全体の
    沈黙に対する批判がある。
    
    このニューヨークタイムズの記事が、良心的なグローバルスタンダードと言
    えるのだろう。外国メディアですら、声を上げている。私たちも黙ってはお
    られない。
    (後略)
    http://article9.jp/wordpress/
    
    -------------------------------------------------------------
    
    「在特会」の違法行為警戒 警察庁、治安分析で明記
    
    日本経済新聞 12月3日
    
    警察庁は3日、国内外の治安情勢をまとめた2014年版「治安の回顧と展望」
    をまとめた。極端な民族主義や排外主義に基づいて活動する右派系市民グ
    ループとして「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の団体名を初めて
    明記。「違法行為の発生が懸念される」と警戒している。
    
    警察庁によると、在特会などの右派系市民グループは今年1~10月、在日韓
    国・朝鮮人の排除を掲げるデモを13都道府県で約110件実施した。昨年は1
    年間で約120件だった。
    朝日新聞による慰安婦報道の検証記事掲載などを受け、デモは過激化してお
    り、グループの言動をヘイトスピーチ(憎悪表現)と批判する反対勢力との
    トラブルも頻発。全国の警察は双方の35人を摘発した。
    
    ヘイトスピーチは国連が人種差別撤廃条約第4条に基づき、犯罪として禁じ
    るよう各国に求めているが、国内の法律は未整備のままだ。
    警察庁は13年版でも右派系市民グループの動向を分析したが、実態がつかめ
    ないなどとして、個別の団体名の記載は見送った。在特会によるヘイトス
    ピーチが国会で取り上げられるようになった状況などを踏まえ、14年版で明
    記した。
    
    http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG02H6A_T01C14A2CR8000/
    
    -------------------------------------------------------------
    
    「在日外国人になりすまして大騒ぎ、排外感情を煽り立て、特定の政治勢力
    の排除を画策、二重に悪質な行為」  憲法・軍備・安全保障
    
    晴耕雨読 12月4日
    
    じこぼう氏のツイートより。https://twitter.com/kinkuma0327
    
    うーん。
    かたやマスメディアに対しては公平公正な取り扱いの要請という形で圧力を
    かける一方、自分たち自身は気に食わないメディアの会見は拒否するという
    わけですかねぇ。
    
    /自公「欠席」と回答 外国特派員協会の各党会見 - 朝日新聞デジタル
    http://t.co/Xy0X7corwW
    
    
    太極旗持った貴殿の写真しか出てきませんが、何が問題なのでしょう??
    
    “@Doronpa01: 民主党の応援に太極旗もった韓国人が駆けつけている事に発
    狂している人たち?民主党は大親韓政党。韓国人が応援は当然!何が問題な
    のでしょう???”
    
    在日外国人になりすまして大騒ぎをすることで、社会に潜む排外感情を煽り
    立てつつ、そういう感情を利用して、特定の政治勢力の排除を画策するとい
    う、二重に悪質な行為。
    こんな卑怯な手段を用いるような人物が「言論の自由」を語る資格はない。
    https://t.co/ohXqe4886P
    
     > 「私が表現の自由を尊重しているのはスケベ根性のためだけじゃない!
    北原みのり逮捕にだって反対したじゃないか!」とあとで言うチャンスをみ
    すみす棒に振るなんて、本当に心の底から馬鹿だなあ、とあきれているだけ
    だよ。笑顔で自分の死刑執行書にサインするのがそんなに楽しいの?
    
    表現の自由を標榜する一部の人たちが、自らの表現の容態に対する批判を拒
    絶する態度をとりつつ、他者の表現が公権力により抑圧される姿を、対岸の
    火事であるかのごとく眺めたり、時にそういう公権力を持ち上げたりするの
    は、公権力から攻撃されないように、公権力と馴れ合おうとしているのだろ
    うか。
    
    「表現の自由」を、表現行為の権力からの独立という意味とは逆に、「表現
    の自由を権力側に認めてもらえるように権力と馴れ合おう」ととらえる人も
    いる。
    だから、表現を行なった者の身柄が拘束されたとしても…むしろそのような
    権力の介入があるからこそ、権力に対し従順な態度をとるのだろう。
    
    http://sun.ap.teacup.com/souun/15993.html
    
    --------------------------------------------------------
    
    【ネット選挙】次世代の党、「生活保護」「女性の社会進出」「慰安婦問
    題」をアニメで訴えるPVを公開
    
     BLOGOS編集部  12月4日
    
    4日、次世代の党がネット選挙対策の一環として、プロモーションビデオを
    公開した。 動画は「タブーブタ」というキャラクターが歌付きで「生活保
    護」「女性の社会進出」「慰安婦問題」について同党の主張をするというもの。
    
    発表を行った山田宏幹事長は、「国会の中では様々なタブーを避けて議論す
    る傾向があり、それが政治に緊張感を失わせている。党名を知っていただく
    機会がこれまでなかったが、次世代の党はタブーに挑戦する政党だと訴えた
    い」と説明。
    「PCよりスマホなのでスマホに対応する戦略が必要だと考えた。」「一方的
    に提示するのではなく、双方向を意識し、若い人を対象に、わかりやすいが
    内容はシリアス、批判も出てくるような、尖ったものを目指した。若い人が
    保守化していると言われる中、関心を持ってくれるだろうと認識してい
    る。」と話した。
    
     動画で歌われている歌詞は以下のとおり。
    1:タブーを斬る!篇
    なぜだブー!なぜタブー?  ホントのことでも言わない  なぜかみんな知ら
    ぬふり
    クサイものにはフタをして  都合わるいと見ないふり
    なぜだブー!なぜタブー?  なぜだブー!なぜタブー?
    2:生活保護タブーを斬る!篇
    なぜだブー!なぜタブー?  日本の生活保護なのに  日本国民なぜ少ない
    僕らの税金つかうのに  外国人なぜ8倍
    なぜだブー!なぜタブー?  なぜだブー!なぜタブー?
    3:女性の社会進出タブーを斬る!篇
    なぜだブー!なぜタブー?  子育て犠牲にしてまで  なぜ働けと言うの?
    子育てがんばるママさんも  輝く女性のはずなのに
    なぜだブー!なぜタブー?  なぜだブー!なぜタブー?
    4:慰安婦問題のタブーを斬る!篇
    なぜだブー!なぜタブー?  慰安婦問題でっちあげ  なぜだもっと怒らない?
    真相わかった今だから  そこは世界に言わないと
    なぜだブー!なぜタブー?  なぜだブー!なぜタブー?
    
    http://blogos.com/article/100457/
    
    --------------------------------------------------------
    
    「安倍政権が朝日攻撃の事実ない」NYタイムズの慰安婦報道で世耕氏
    
    産経ニュース12月5日
    
    世耕弘成官房副長官は5日午前の記者会見で、米紙ニューヨーク・タイムズ
    が慰安婦問題に関して安倍晋三政権を含む「右派勢力の(朝日新聞への)攻
    撃」が強まっているなどとする批判記事を掲載したことについて「安倍政権
    が朝日新聞やその記者を攻撃している事実は全くない」と反論した。
    
    その上で「日本政府が求めていることは、正しい事実認識に基づいて、日本
    の取り組みに国際社会から正当な評価を受けることだ」と述べた。
    
    http://www.sankei.com/politics/news/141205/plt1412050019-n1.html
    
    ---------------------------------------------------------
    
    産経新聞に反ユダヤ本の広告 米人権団体抗議受けおわび
    朝日DIGITAL 12月5日
    
    産経新聞が先月、ユダヤ人を中傷する本の全面広告を出し、米国のユダヤ人
    人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・ロサンゼル
    ス)が4日、産経新聞に抗議していたことがわかった。産経新聞の熊坂隆光
    社長は5日、おわびするコメントを出した。
    
    11月26日付の同紙東海版・北陸版(約5千部)に掲載された広告は、リ
    チャード・コシミズ氏の3冊の本を宣伝する内容。「ホロコーストはイスラ
    エル建国のためのでっち上げ」「ユダヤ独裁国家アメリカの謀略を暴
    く!!」などと書かれている。
    
    これに対して、同センターのエイブラハム・クーパー副代表は4日、産経新
    聞の熊坂社長に、「ユダヤ人についての危険な作り話を広める本を宣伝する
    決定をしたことに抗議する」などという内容の手紙をファクスで送った。ま
    た、「読者とユダヤコミュニティーに謝るべきだ」などと謝罪も求めている。
    
    クーパー副代表は朝日新聞の取材に、「非常に強い怒りを覚える。日本の大
    きな新聞の全面広告は影響力もある。広告を掲載する際のルールを定めてほ
    しい」などと話した。
    
    抗議を受け、産経新聞は5日、「こうした内容の広告が掲載され、読者の手
    元に届けられてしまったことは極めて遺憾であり、読者とユダヤコミュニ
    ティーの皆様に深くお詫(わ)びいたします。抗議を真摯(しんし)に受け
    止め、誠実に対応するとともに厳正に対処します」などとする熊坂社長のコ
    メントを出した。(ロサンゼルス=平山亜理)
    
     http://t.asahi.com/gnpx
    
    ---------------------------------------------------------
    
    6党がヘイトスピーチ対策「必要」回答
    
    nikkansports.com  12月5日
    
    非政府組織(NGO)や弁護士で組織する「外国人人権法連絡会」は衆院選
    に合わせ、主要9政党にアンケートを実施した。
    「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)と呼ばれる人種差別的な街宣活動への対策
    が必要かとの質問に、6党が「必要」と回答した。
    「必要」としたのは自民、民主、維新、公明、共産、社民。次世代は「でき
    たばかりの政党で、結論が出ていない」とした。必要ないと回答した政党は
    なかった。
    
    党としての見解などを自由に回答してもらうと、自民は「表現の自由の問題
    から法規制は非常に難しいと認識しており、幅広い見地から検討する」と説
    明。民主は「差別的言動・行動を禁止する第1歩となる法律の制定を考えて
    いる」とした。
    衆院選の公約には、民主、維新、共産、社民の4党が、法制化などの対策を
    盛り込んでいる。
    アンケートは11月19日付で実施、同28日までに7政党が回答した。生
    活の党と新党改革からは回答がなかったという。(共同)
    
    http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20141205-1405191.html
    
    -------------------------------------------------------
    
    2014衆院選:候補者アンケート アベノミクスに賛否 9条改正・原
    発、回答ばらつく党派も /埼玉
    
    毎日新聞地方版 12月6日 
    
    今回の衆院選(14日投開票)の候補者全員を対象とした毎日新聞のアン
    ケート。最大の争点とも言えるアベノミクスへの評価については各党の候補
    者で賛否が分かれた。一方、憲法9条改正や原発への評価についての設問で
    は、県内小選挙区の全候補者48人の回答からは、公認された党によって一
    致していたり、バラバラだったりと、それぞれの党の内情が垣間みえる結果
    となった。【木村篤彦、衛藤達生】
    
    ◇アベノミクス
    自民と自民系無所属の計16人は「評価する」で全員一致。一方、野党は民
    主、維新、共産、社民の計29人は「評価しない」だった。次世代の3人は
    「評価する」「評価しない」「該当なし」に分かれた。
    
    ◇憲法9条改正
    「賛成」は15人に対し、「反対」は25人と、改正に慎重な姿勢が目立った。
    政党別では、改正に意欲を示す安倍晋三首相率いる自民は15人中11人が
    賛成。一方、共産と社民の計16人は全員が反対と回答した。
    党内で分かれているのは民主、維新、次世代。民主は10人中「反対」は6
    人、「賛成」は1人。3人を立てた維新は「賛成」「反対」「無回答」が1
    人ずつで、同じく3人を立てた次世代は2人が「賛成」、1人が「反対」
    だった。
    また該当なしと答えた5人の中には「自衛隊の位置づけを明確にすべき
    だ」、「内容による」などと注釈をつける候補がいるなど、改正の是非の間
    で悩む様子がうかがえた。
    
    ◇原発
    「必要」と回答した人が14人だったのに対し、「不要」が27人と2倍近
    くになった。しかし、前職23人に限ると、「必要」12人に対し、「不
    要」は7人とほぼ半数だった。
    党派別で見ると、2人以上の候補者を立てた政党の中で、維新、共産は全員
    が「不要」。自民も15人中12人が「必要」とほぼ固まっていた。しか
    し、民主は10人中5人が「不要」で、「無回答」「該当無し」が2人ず
    つ、「必要」が1人とばらけた。
    
    ◇党派を超えて
    一方、特定の民族や人種に対する憎悪表現(ヘイトスピーチ)を法律で規制
    することについては党の枠組みを超えて賛成する回答が多かった。「反対」
    6人に対し、「賛成」34人と、大きく上回っている。
    
    http://senkyo.mainichi.jp/news/20141206ddlk11010253000c.html
    
    -------------------------------------------------------
    
    舛添知事会見・ダイジェスト:衆院選/東京
    
    毎日新聞地方版 年12月6日
    
    ◇衆院選→野党は全然準備できていない
    
    ??舛添知事は以前、人権週間(4?10日)などに合わせて、ヘイトスピー
    チの対策に取り組みたいと発言していたが。
    
    ◆都政便り(「広報東京都」12月号)にヘイトスピーチも含めて、この人
    権週間、しっかり対応しないといけないという、私のサイン入りの文章を寄
    稿した。新聞の折り込み広告の中に入っているから、全家庭にいってると思
    う。今、人権週間キャンペーンで琴欧洲親方(が出演する都の啓発用)の
    CMは一般的な話をしているが、当然、「ヘイトスピーチはやめるべきであ
    る」というメッセージも私は含まれているというふうに思っている。引き続
    き、機会があるたびに、この問題について言及していきたい。
    
    ??新聞各紙は世論調査を踏まえた衆院選の情勢分析で自民党が300議席超
    の勢いがあると報じた。
    
    ◆これほど各紙そろって同じような結果が出るのも珍しい。そのことで「勝
    ち馬に乗っちゃおう」と世論がいくのか、「そこまで勝たせていいのかな」
    と揺り戻しがくるのか分からないが、今、世論調査の精度は極めて高く結果
    は非常に重い。ただ投票日まで10日間あり、何が起こるか分からない。
    ちょっとした失言とか、国際・国内情勢によって大きく変わる。特に野党は
    全然、準備ができてなくて、戦ができないということが、こういう数字に
    なっている。選挙をやる時は政権に就いてる側が、よほどの失政がない限
    り、有利にあることは当たり前だ。(5日)
    
    http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20141206ddlk13010201000c.html
    
    ----------------------------------------------------
    
    衆院選特別企画  「女に参政権与えたのが失敗」差別発言連発!衆院選候補
    者“女性の敵”ランキング
    
    LITERA  12月6日
    
    投票日まで一週間に迫った衆議院選挙だが、各党がこぞって掲げているのが
    “女性のための政策”。しかし、その実態はなんともお粗末なものだ。たとえ
    ば、「女性の輝く社会を」というスローガンを掲げた安倍晋三首相だが、先
    の内閣でその目玉として大臣、党役員に起用した山谷えり子、高市早苗、有
    村治子、稲田朋美らが女性の活躍の足を引っ張る“反女性”思想の持ち主だっ
    たことを本サイトが指摘。大きな反響を呼んだ
    だが、女性大臣に限らず、女性の活躍など露ほども考えていない議員はわん
    さといる。そこで今回は、衆院選に出馬する議員から“反女性”候補者をピッ
    クアップし、ベスト7を発表したい。
    
    “税金投入してまで母親は無理に働かなくていい”…文部科学大臣のトンデモ
    教育理論
    ★1位 下村博文(自民党/東京11区) (中略)
    
    「女に参政権を与えたのが最大の失敗」…失言では済まない女性差別主義者
    ★2位 麻生太郎(自民党/福岡8区) (中略)
    
    蓮舫に「帰化したキャンペーンガール」と攻撃!ネトウヨ脳を支える“3歳児
    神話”
    ★3位 平沼赳夫(次世代の党/岡山3区) (中略)
    
    「男女平等は反道徳の妄想」…おっさん保守の本音を代弁して媚をうる女性議員
    ★4位 杉田水脈(次世代の党/兵庫6区) (中略)
    
    テレビ局に圧力も! 夜間、休日保育を阻止するのが保守の使命と言い張る
    勘違い男
    ★5位 萩生田光一(自民党/東京24区) (中略)
    
    “正妻の子と愛人の子を同じ扱いにしていいのか”…婚外子差別の元凶
    ★6位 西川京子(自民党/九州ブロック比例代表候補) (中略)
    
    介護は女の仕事!?「女性の活用」謳う維新の党の本心を暴露する女性局長
    ★7位 三木圭恵(維新の党/兵庫5区) (中略)
    
    辻元清美に「乳デカイなぁ」…品性のカケラもないネトウヨの神
    ●番外 西村眞悟(次世代の党/大阪16区) (中略)
    
    とまあ、出るわ出るわ、差別発言の数々……。しかし、もちろんこれらがすべ
    てではない。前回もお伝えした稲田朋美(自民党/福井1区)は、「保育所
    増設の政策などをみていると、『ホントに母乳を飲んでいる赤ちゃんを預け
    てまで働きたいと思っているかな』と疑問に思います」(「諸君!」06年2
    月号)と無神経なワーキングマザー批判が目立つし、これまた前回にも紹介
    した高市早苗(自民党/奈良2区)も「男性に一歩譲ることに快感を覚える
    ことだってわれわれ女性にはあるんですよ」(「諸君!」02年3月号)など
    と勝手に女を代表して差別を再生産しかねない発言を行っている。
    
    そして、真打ちは、次世代の党最高顧問である石原慎太郎(東京ブロック比
    例代表候補)である。「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババ
    アなんだそうだ。女性が生殖能力を失っても生きてるってのは、無駄で罪で
    すって」発言を筆頭に、「(ゲイは)怖くて、気持ち悪くて」「(男女平等
    条例は)いいかげんにしてくれよ」「(田中真紀子は)更年期じゃないの」
    「劣性遺伝だよ。あれは」などなどと、女性のみならず性的マイノリティに
    対しても許されない差別発言を連発。石原、稲田、高市の三人にはぜひ殿堂
    入りの称号を与えたいところだ。
    
    それにしても、こうやって過去の発言をチェックしていると、でてくるのは
    どうしてこんな人たちが政治家をやっていられるのだろうか……というため息
    のみ。脱力しつつ、来たるべき衆院選では、正しいジャッジが下ることを祈
    りたい。 (水井多賀子)
    
    http://lite-ra.com/2014/12/post-683_4.html
    
    ----------------------------------------------------------------------
    
    安倍政治を問うーー国民の無関心、根底にあるもの
    白井聡 | 文化学園大学 助教(政治学・社会思想)
    
    YAHOO!NEWS   12月7日
    
    国民の皆さん、覚悟してください-。
    
    突然の解散総選挙は、安倍晋三首相からのそんなメッセージと受け取った。
    「今回の選挙で与党が過半数を取れば、来年は好き放題やりますよというこ
    と。集団的自衛権の行使に関する実質的な法整備や原発再稼働の本格化、そ
    して特定秘密保護法違反で逮捕者が出るかもしれない。さらには、ちょうど
    終戦から70年の節目になりますから、「安倍談話」のようなかたちで彼の歴
    史観を公的に表明するつもりかもしれない。彼が本音を隠さないなら、信奉
    する歴史修正主義を前面に押し出すことになるでしょう。そのとき彼はこう
    言えるわけです。『皆さん、私を支持しましたよね』と」
    (中略)
    
    ■他力本願の愚
    (中略)
    
    ■劣化する社会
    
    「戦後レジーム(体制)の脱却」を掲げる安倍首相が支持を得て、再び政権
    の座に返り咲いた背景に二つの文脈をみる。
    一つは、敗戦を否認し、米国に従属して冷戦の最前線を台湾や朝鮮半島に押
    しつけ、平和と繁栄を享受してきた日本の戦後体制「永続敗戦レジーム」。
    原発事故で戦後の矛盾が表面化したのに、戦後体制を脱却するどころか純化
    することで、良き時代としての戦後の幻影になおもしがみついている。
    もう一つは、ネオリベラル化(新自由主義化)とともに起こった「再階級社
    会化」。「戦後、総中流化が進んだ社会に再び格差が広がり、新たに下層階
    級となった人々を支持基盤にしているのが今の自民党」と指摘する。
    
    ただしその下層は経済的困窮を必ずしも意味するのではない。「『嫌韓・嫌
    中本』を消費する多くは高齢者だという説がある。ごく普通のサラリーマン
    や主婦にも排外主義的な気分は蔓延してきている」。ネット右翼、いわゆる
    「ネトウヨ」に、在日コリアンの差別をまき散らすヘイトスピーチ…。これ
    までにない勢いで、社会に憎悪があふれ出しているように見える。
    「感情が劣化している。多くの人が剥奪感を抱えて攻撃的になる中、政治は
    それを解きほぐす努力をしなければならないのに、逆にそれを権力基盤にし
    ている」
    
    ■沖縄化ならず
    
    総選挙の争点は、安倍政権を信任するか否か。ただし、「正しい対決の構
    図」になっているのは沖縄のみだという。
    先の県知事選。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設を進
    めようとする現職の仲井真弘多氏が、新たな基地建設に反対する翁長雄志氏
    に敗れた。「沖縄は長年、永続敗戦レジームの犠牲者の立場に押し込まれて
    きた。仲井真陣営と沖縄自民党はいわば、永続敗戦レジームを代弁する勢
    力。それを打ち倒すことを目標に保守と革新が結集した。衆院選でも野党の
    選挙協力がうまくいっている。自民党は沖縄地区で1議席も取れないのでは
    ないか」
    
    翻って本土。野党の選挙区調整さえ十分なされぬまま2日の公示を迎える。
    「本来、現状を憂えるリベラル派は安倍政権に対抗すべく、社会民主主義的
    な勢力を結集するための努力をしなければいけない。その際、左は共産党ま
    で含まれるべきだ。共産党もわずかに残った左翼利権とプライドを守ること
    ばかりにきゅうきゅうとしている場合ではない。本当の意味での政界再編へ
    の動きはまったくない」
    追い込まれた沖縄の人々は、政府に強い「ノー」を突きつけた。これに対し
    て本土はこのまま、原発事故をなかったことのようにして原発回帰路線を容
    認し、集団的自衛権を行使して戦争する国へと突き進む政権に「イエス」と
    言うのか。
    
    無関心はもう、やめよう。
    「安倍政権の2年間を判断できない人は、このまま行けばどんな国を後の世
    代に残すことになるのか、真剣に考えるべきだ」
    
    http://bylines.news.yahoo.co.jp/shiraisatoshi/20141207-00041273/
    
    ----------------------------------------------------------------
    
    【速報】作家・北原みのりさん「釈放」――検察の「勾留請求」を裁判官が却下
    
    弁護士ドットコムニュース 12月7日
    
    わいせつ物公然陳列の疑いで逮捕されていた、女性向けアダルトグッズ店経
    営者で、作家の北原みのりさんが12月6日に釈放されたことが、弁護人への
    取材でわかった。
    
    北原さんは、自らが経営する店舗に芸術家ろくでなし子さんの女性器をかた
    どった作品を展示していたとして、12月3日に警視庁に逮捕された。弁護人
    をつとめる村木一郎弁護士によると、北原さんは5日に身柄を検察庁に送ら
    れたが、検察官の「勾留請求」が翌6日、裁判官に却下された。検察は準抗
    告(不服申立て)をおこなったが、東京地裁に棄却されたため、北原さんは
    釈放された。
    
    ●「不当逮捕」の指摘が出ていた
    「勾留」は、逮捕に続いて被疑者の身柄を拘束する手続きで、「罪を犯した
    ことを疑うに足りる相当な理由」に加えて、証拠隠滅や逃亡のおそれなどが
    ない限り、認められない。ただ、裁判官が勾留請求を却下することは珍し
    く、検察統計によると、2013年の勾留請求却下率は1.61%だった。
    
    北原さんは、フェミニズムの視点からセックスやジェンダーについて発信す
    る論客として知られ、著書も『アンアンのセックスできれいになれた?』
    『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』など多数ある。今回の逮捕をめぐって
    は、週刊金曜日やアジア女性資料センターが抗議声明を出したほか、多数の
    識者らが「不当逮捕だ」とする声を上げていた。
    
    http://www.bengo4.com/topics/2392/
    
    ----------------------------------------------------------------
    
    Rewriting the War, Japanese Right Attacks a Newspaper
    日本の右翼、新聞を攻撃 -大戦の史実を上書き
    ニューヨーク・タイムズ 12月2日
    
    日本、札幌――植村隆が自身を出世に導く記事を書いたとき、33歳であった。
    日本で二番目に大きい新聞である朝日新聞で、当時調査報道記者であった彼
    は、第二次世界大戦において帝国軍が女性たちを軍の売春宿で働かせること
    を強制したかどうかについて調査した。「思い出すと今も涙」との見出しの
    ついた彼の記事は、韓国からの元「慰安婦」の話を伝える最初の記事の中の
    一つである。
    4半世紀経ち、その記事は現在56歳となりジャーナリズムから引退した植村
    氏が日本の政治的右派のターゲットにされる原因となっている。いくつかの
    タブロイド紙は彼のことを「韓国人の嘘」を広めた裏切り者だと決めつけ
    る。暴力の脅威により彼は大学教授の仕事を失い、まもなく他のものも失う
    かもしれない、と彼は言う。超国家主義者らは彼の子どもたちを攻撃するこ
    とさえしており、彼の十代の娘を自殺に追い込もうと人々を駆り立てるメッ
    セージをネット上で投稿している。
    この脅威は、長らく日本の保守主義者にとって愛すべき嫌われ者であった朝
    日新聞に対する、右派ニュース・メディアによる広範で痛烈な攻撃の一部で
    ある。また、この論争は、安倍晋三首相の右寄りである政府の下で生じた、
    日本の戦時中の行為に対する責任についての長期に渡る論争においての、
    もっとも最近の集中攻撃でもある。
    しかし最近の運動は、戦後日本が経験してきたことの遥かに一線を越えてい
    る。安倍氏を含む国家主義的な政治家らが、日本での進歩主義的な政治的影
    響力の最後の砦を脅して従属させようとする、非難の連発を爆発しているの
    だ。また、その結果、戦時中女性を売春へと強制したことへの1993年の政府
    の謝罪を再考することを求める修正主義者たちは励まされている。
    「彼らは歴史を否定するための手段として脅迫を用いているのです」。懇願
    するような切羽詰っている様子で話し、自分を擁護するための紙束を持って
    この北部の都市にインタビューに来た植村氏は言う。「彼らは私たちをいじ
    めて沈黙させるのです」
    
    「朝日に対する戦争」と評論家が呼ぶものは、朝日新聞が国民からの批判に
    謝罪し、1980年代や1990年代初めに報道されたかなりたくさんの記事を撤回
    した8月に始まった。記事は、軍の売春宿のために朝鮮人女性誘拐を手伝っ
    たと主張した吉田清治という名前の元兵士の言葉を引用していた。吉田氏は
    20年前に信頼できないものとされていたが、日本の右派は朝日の意思表示行
    為に飛びつき、135年の歴史を持つ新聞を倒産に追い込もうとボイコットを
    呼びかけている。
    10月の議会の委員会で、安倍氏はこの件に立ち入り、朝日の「誤報により、
    多くの人が苦しみ、悲しみ、怒りを覚えた。国際社会における日本人の名誉
    を著しく傷つけた」と発言した。
    今月の選挙のこともあり、日本の保守派は国の主要な中道左派の新聞を妨害
    しようとしている、と分析家たちは言う。朝日は長い間日本の戦時中の軍国
    主義についてより大きな補償をすることを支持しており、その他の問題につ
    いても安倍氏に反対してきた。しかし、二年前の選挙での壊滅的な敗北以
    降、進歩的な野党はいまだに混乱の最中におり、朝日はますます孤立を深め
    ている。
    また、安倍氏とその政治的支持者らは、朝日の災難につけ入りより大きな勝
    負に出るために長い間待ち望んでいたチャンスを手に入れた。日本軍が何万
    もの朝鮮人と他の日本人ではない女性たちを戦時中に性的奴隷として強制し
    たという、現在では国際的に認められた見解に関しての勝負である。
    主流の歴史家の多くは、帝国軍が征服した領地の女性を戦闘における戦利品
    として扱い、中国から南太平洋に渡って慰安所として知られる軍によって運
    営された売春宿のシステムで働くよう彼女たちを取り押さえたことに同意し
    ている。
    性行為を強制させられたと名乗り出た女性たちの中には、中国人、韓国人、
    フィリピン人、そして当時はオランダ領であったインドネシアでとらえられ
    たオランダ人女性がいた。
    日本軍が朝鮮の女性を誘拐したことや直接彼女たちを罠にかけることに関
    わったことの証拠はほとんどない。というのも、朝鮮は戦争が始まる何十年
    も前から日本の植民地であった。一方で、女性たちや彼女たちをサポートす
    る活動家たちは、女性たちがしばしば騙され、彼女たちの意に反して労働を
    強制されたと主張する。
    しかし、修正主義者たちは誘拐の証拠の欠如につけいり、女性たちが性奴隷
    として監禁されていたことを否定し、慰安婦たちが単にお金を稼ぐために軍
    隊についてくる売春婦であったと論じる。彼らの意見では、日本は長年の恨
    みを晴らそうとする韓国によって画策された中傷合戦の被害者なのだ。
    慰安婦問題の研究者が驚いたこととは、吉田氏が嘘をついていたという朝日
    の結論ではなく――朝日は1997年に彼の証言を立証できないことを認めていた
    ――正式な撤回を公表することにこんなにも長く時間をかけたということだっ
    た。やっと行動を起こすことになった理由は安倍政府が朝日の記者を批判す
    るのにその記事を利用していたからであり、過去を清算することで攻撃を鈍
    らせることを期待していた、と社員たちは言う。
    代わりに、その戦略は非難の嵐を引き起こし、修正主義者たちが彼らの歴史
    の形を追求するのに新しい機会を与えた。彼らはまた、外国の専門家たちが
    信じられない思いで頭をかきむしるような主張を押し通そうとしている。そ
    れというのは、慰安婦が強制の被害者であると世界に説得したことに朝日だ
    けが責任を負う、ということである。
    
    http://www.nytimes.com/2014/12/03/world/asia/japanese-right-attacks-newspaper-on-the-left-emboldening-war-revisionists.html?smid=tw-share&_r=2
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●6. 2014衆議院選挙全候補者アンケート and Web公開プロジェクトに
      ご協力ください。
     【差別反対東京アクションとのりこえねっと共同実施】
      http://ta4ad.net/wp/?p=471
    
     差別反対東京アクション(以下、TA4AD)では、2014年1月に実施された東
    京都都知事選挙および2014年4月に実施された練馬区長選挙において、全候
    補者に対して人種差別撤廃政策に関するアンケートを送付し、返送された回
    答をWebにて公開した。これは、有権者に対して人種差別撤廃政策という視
    点からの投票の判断基準としてもらうことを目的とした。
     東京都知事選挙では16候補者中7候補者、練馬区長選挙では4候補者中1候
    補者が回答を寄せた。
    
    【ゴールイメージ】
     有権者の投票の判断基準は、けっして一つの問題(イシュー)だけで判断
    できるものではない。しかし逆に一つの問題で投票先から除外することはで
    きる。このアンケートは誰に投票するかを判断するための情報提供を目的と
    はするが、おそらく十分な結果を提供することはできないと思われる。しか
    しながら、人種差別撤廃を望む市民が多くおり、候補者の言動を注視してい
    ることを候補者に伝えることで、一定の圧力効果を生むものと考えている。
     前回の衆議院選挙の全候補者数は約1,500名。今回は新聞報道によると約
    1,000名と思われる(http://www.asahi.com/articles
    /ASGCS4HZ4GCSUTFK003.html)。そのうち30%の候補者から回答を得ることを
    目標とする。
     また各政党のマニフェスト等からも、人種差別撤廃に関する政策を抜き出
    して一覧とし、比例区投票の際の参考資料として提供する。
    
    【実施方法】
    1)全候補者に対してアンケートを郵送で送付(普通郵便)→実施済み
    2)回答はFAXもしくはe-mailで受け取る(11/11〆切)
    3)FAXの場合はefaxサービスを用いて、pdfデータの形式で受け取る。
    4)pdfデータは入力者閲覧用Webサーバにアップロードし、ボランティアス
    タッフによってテキストデータ化を行う
    5)テキストデータ化は、入力用Webを別途用意し、そこに候補者ごとに入
    力をしてもらう。そのための入力ボランティアを広く募る
    6)また、可能な限り候補者の選挙公報並びに各政党からの選挙公約の中か
    ら、人種差別撤廃に関わる内容を抜き出してテキスト化する
    7)e-mailで送られた回答、および入力されたテキストデータは、TA4ADで
    公開用Webにアップロードする。
    
    【ボランティア申込方法】
     入力ボランティアの皆さんには、そのためのサイボウズ(グループウェ
    ア)に招待し、そこで作業の進行や作業上の問題点などの問い合わせを受け
    付けることにします。
     ボランティア作業に必要なのはPCとネット環境だけです。人数が多く集ま
    れば、一人当たりの負担も減り、候補者からの回答を早く公開することがで
    きます。
     ボランティアにご協力いただける方は、以下をメール本文にコピーして
     ta.for.ad@gmail.com までメールでお申し込みください。折り返しサイボ
    ウズへのご招待メールを送信させていただきます。よろしくお願いいたします。
    
    --------- キリトリセン ----------
    
    お名前(ハンドル名):
    
    e-mailアドレス:
    
    --------- キリトリセン ----------
    
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    ●7.学習会参加報告(11月20日 京都・龍谷大学)
    
    第 5 回 龍谷大学ストーカー問題研究会
    「ヘイト・スピーチ被害と被害者への救済支援について」
    講師:新 恵里(アタラシ エリ)京都産業大学准教授
    主に被害者支援政策に関する研究を行っている。
    
     講師は、犯罪被害者支援の研究及び国内での犯罪被害者支援政策の実施に
    関する第一人者であり、ヘイトスピーチやヘイトクライムという言葉がまだ
    浸透していなかった1990年代から、アメリカのヘイトクライム被害や救
    済支援に関する研究を行い、日本に紹介してきた。報告では、アメリカにお
    けるヘイトクライムの現状(犯罪の種類、スリル追求型・反応型・使命型・
    報復型といったヘイトクライムの類型など)、ヘイトクライム法の内容、代
    表的なヘイトグループの種類、ヘイトグループ対策の他、アメリカでのヘイ
    トクライム被害の実態や被害者の支援に関する具体的な報告があった。日本
    と同様、アメリカでもヘイトクライム被害者が捜査機関に被害届を提出する
    割合は少なく(2割程度、二次被害を恐れるケースが多い)、実際に支援を
    受けられる人は限られているが、様々な支援グループによるきめ細やかな支
    援項目が準備されているため、支援グループとつながる(孤立しない)こと
    がまず重要である。ヘイトクライムにまで至らないヘイトスピーチによる被
    害(デモやネットの書き込み等を見て精神的にダメージを受けるなど)につ
    いても、各種マイノリティ支援団体らがケアしている。
     なお、アメリカでは、被害者支援団体が大小合わせて1万団体以上あり、
    その多くが、大卒者を職員として複数名採用している。運営費用は、70%
    を州政府からの助成(罰金等をプールして配分)、30%を寄付で賄ってい
    る。支援団体の経済的基盤の充実が同活動を支えている。
    
    感想:
     ヘイトクライム・ヘイトスピーチ被害支援を含め、アメリカのNPO活動は
    大きく市民権を得ており、一方で日本ではボランティアが下支えして何とか
    成り立っている、という事実を改めて実感した報告だったが、そんな中で
    も、アメリカの被害者支援政策を細かく研究し、それを日本の犯罪被害支援
    センターでのボランティア育成に取り入れるなどして、実のある支援に向け
    尽力している講師や同問題に関心をもつ人々とつながったことは、今後、
    我々がヘイト被害対応を考えるにあたって、有益だったと思う。
    
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――
    8.編集後記
    
     吹雪の敦賀の海岸から京都の鴨川まで、今週末は寒い屋外の行動が続きま
    した。しかし気持ちまでは凍えていられない。今週末は衆議院議員選挙の投
    票日です。ヘイトスピーチ・レイシズムと闘う議員を一人でも多く誕生させ
    たいです。その参考資料となるべく、各候補者アンケートを差別反対東京ア
    クションと共同で行っています。回答の入力に皆さんのお力添えが必要で
    す。ここ数日が勝負となります。ぜひボランティア申込をお願いします。 
    (か)
    
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ★メールアドレスのご変更等は、info@norikoenet.org までご連絡下さい。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ■のりこえねっと通信 0059号 2014年12月8日発行
    info@norikoenet.org
    発行:のりこえねっと事務局
    運営団体:のりこえねっと
    
    〒169-0072
    東京都新宿区大久保2-7-1大久保フジビル 311 ペンの事務所気付
    Tel.03-5155-0385/Fax.03-5155-0383
    
    公式サイトURL http://www.norikoenet.org/
    Twitter https://twitter.com/norikoenet
    
    ◆お問い合わせは、上記の公式サイト、最上部の各種
    「お問い合わせフォーム」よりご連絡下さい。
    
    (C) のりこえねっと All rights reserved.
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━