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究極の初音ミクライブに必要な技術が揃ったよ(その1)
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究極の初音ミクライブに必要な技術が揃ったよ(その1)

2014-01-29 11:30

     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書く記事[S]と、気楽に書き始めたら長くなったので、[S]も止めるし2回に分けます。(その2)はこちら  
     
     今日知り合いにこの記事を教えてもらいました。

     窓ガラスがレーザープロジェクターのスクリーンに?、MITがAgナノ粒子で実現 
     米Massachusetts Institute of Technology(MIT)は、透明なスクリーンを透明なままでレーザープロジェクターで鮮やかな映像を映し出せるスクリーンに変える技術を開発した。
     うおおおお?
    透明なスクリーンに映像を映せるようになったのは、直径が62nmのAgナノ粒子をスクリーン上に薄く塗布したことによる。 
     !!!!! なるほど、その手があったか。最近Agナノ粒子に関するビジネスプランのお手伝いをしたので、読んだ瞬間、頭を叩き割られるような衝撃。以後大興奮状態です。技術の説明はちょっと後にして、

    なんてったって、
    自動車のフロントガラスや店舗のガラス窓、高層ビルの窓ガラスなどをスクリーンとして利用可能になるという。
     そうそう、これで究極の初音ミクライブができるじゃないですか! ライブステージの上にスクリーンを張ってミクを映すやつです。


     このステージ上の透明スクリーンは、ディラッドスクリーンというのが有名で、また、ニコニコ学会でも網戸を利用したアミッドスクリーンとか農業用フィルムを使ったポリッドスクリーンが発表されるなど、とても熱い分野です。

     しかし、それらは全て共通の悩みを抱えています。映像を明るく映そうとするとスクリーンの透明性は落ちてしまいスクリーンが見えてしまうというトレードオフです。上の写真でもミクさんちょっと暗いですよね。

     ですが、今回紹介する技術はその問題を解決できそうなのです。ある特定の波長だけを反射する粒子を使うことで、その特定の波長以外あらゆる光を通すスクリーンができるのです。まばゆいばかりのミクさんが見られるのです(個人的にはgumiさんとルカさんが見たいです)。

     そのスクリーンに対応するプロジェクタも着々と進化しています。レーザープロジェクタです。レーザプロジェクタは、光源にそれぞれが特定波長しか出さないレーザーを3色使います。それとこのスクリーンを組み合わせることで、このプロジェクターからの光だけスクリーンを反射させ、他は全て通すという、まさに理想的な状況が生まれるのです。

     このレーザープロジェクタは、昔からその潜在的能力は知られていましたが、緑のレーザーが難しいこともあって、最近ようやく普及の目処が立って来た技術です。

     (参考: シアトルの映画館が業界初の4Kデジタルレーザープロジェクターを導入 - PRONEWS) 

     このレーザープロジェクタで、作り出される映像は恐らく別世界です。

     色が深い

     レーザープロジェクタは色が深いです。
    taipan_02.gif

     これは、プロジェクタ用レーザーの紹介をしているページ

     コヒレント社 OPSL 小型高出力全固体レーザ Genesis Taipanシリーズ

    にある図です。

     内側の三角は今のデジタルテレビが再現しなければいけない色(sRGB)です。もしその範囲が再現できないテレビがあれば、放送側が出そうとしている色が見られてないことになります。

     それに対し、外側の三角がレーザープロジェクタの再現できる色です。sRGBを余裕でカバーすることができますし、それ以上に深い色を再現することができます。色域については、

     デジタルシネマ(DCI)の色域を比較してみる

    に丁寧に解説してありますが(つい最近10日前の記事、とてもラッキーです)、規格上現在最大クラスのスーパーハイビジョンが要求する色域もカバーしています。

     この色域というのは体感すると驚くことうけあいです。私自身はスーパーハイビジョンのような究極のものではなく、sRGBとの中間くらいなものを扱っていましたが、それでもその色にはほれぼれしました。レーザープロジェクタの映像はさらにすごいことでしょう。いつか見られるのを本当に楽しみにしています。

     映画やテレビでこの色域を体感するだけでも驚くだろうに、それがステージの上で、ほぼ完璧に透明なスクリーンの上にミクさんが登場したら、最初に見た時は本当にそこにあるかのように見えると思います。いや、もしかすると完全に人間の知覚能力をカバーして、何度見てもそこにあるかのように見える可能性高いです。

     リアルな肌かつ、まばゆい映像

     「リアルな肌」かつ「まばゆい映像」となぜその二つが同時に引き合いに出されるのか、これこそプロジェクタにおける最大のジレンマです。

     プロジェクタを作ると光はレンズなどたくさんの光学部品を通ることになります。 
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