森下でハシゴ酒(魚三&三徳)
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森下でハシゴ酒(魚三&三徳)

2016-09-05 10:48
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悲しいほど無名な土地ながら、実は貨幣価値がおかしくて外食天国な板橋区に生まれ育った事もあり、私はコスパにうるさい。喜んで払える1,000円と、死んでも払いたくない1,000円ってもんがある。

そんなコスパ厨と罵られてもおかしくない私は、城東地区に引っ越して来てからというもの、数少ない外食チャンスを最大限に活かして飲食店の開拓に勤しんできた。

やはり赤ん坊が生まれるってのはグルメブロガーにとって致命的なブレーキであり、食べ歩き記事ばかり書いてたヤツがある日突然子育てブログに変貌を遂げる理由はコレかと。なんでこんなにお外でお酒が呑めなくなるのかと。

そんな想いを胸に秘め、この日は降って湧いた「荷物持ちとして女房子供を森下まで迎えに行く」というミッションのついでに、森下界隈でも特に人気の酒場でちょちょっと引っ掛けてやろうじゃないかと思い至った次第である。



今回最初に訪れたのは、お魚料理で有名な酒場・魚三さん。年季の入った店内には大きなコの字カウンターが2列あり、それぞれにオバちゃんが張り付いてせっせと注文取りをしている。

ここが最初の難関なのだが、このオバちゃん達は原則として愛想がない。決して接客態度が悪い訳じゃなく、むしろ常に適切な対応をしてくれるのだが、人気店で忙しすぎて愛想を振り撒く余裕がないのだ。そんな見事なまでの下町酒場の空気感を読み、タイミング良く注文を伝えるというコミュニケーション能力がまず必須。

で、この日は席に着くなりオバちゃんに「今日はさつま揚げあるよ」と絶対に断れない謎の圧迫営業を受けた。おそらく他の常連客と間違えられたんだろう。これに対して「あ~ほんと?良かった今日来て。じゃあそれと瓶ビールちょうだい」と、平然と受け止められるようになったオレは本当に大人になったなとシミジミ思う。



お通しとばかりに何故か食べる事になってしまったさつま揚げに続いて、鯖の塩焼きをオーダー。なんせ1人なもんで何を頼むか悩みに悩んだのだが、どうしても焼き魚が食べたかったのでコイツをチョイス。パリっと焼き上がってて脂乗っててウメーー。

本来ならば、ここからあら煮・中落ち・煮付け・お椀などへ展開していくところなのだが、時間の制約があったし、ハシゴしたかったので、今日はこれでお会計。瓶ビールが約500円、さつま揚げと鯖塩で600円くらい(記憶曖昧)と、1,000円をちょっと超える程度で済んだのでヨシとしよう。

ちなみにこのお店の注意点としては、金額だけ見ると「ちょっと安くていいね」というレベルなのだが、実際に物が来てみると量が多過ぎる場合が多々あるので、慣れない内は1~2品ずつ様子を伺いながら頼んだ方がいい。特に名物のマグロの中落ち(確か400円しない)なんか知らずに頼んだら、想像を超えるもんが出て来るよ。

あとメニュー数が膨大なので、席に着いたらまず酒を頼み、早く出て来そうな適当な料理を1つ頼んだ方がいい。定期的にオバちゃん達がお盆に料理を乗っけて「これ食べな~い?」と回ってくるので、それを貰っちゃうのもアリ。そうやって適当な酒とツマミを引っ掛けながら、嫌がらせのように店の壁に貼られまくったメニューをひとつひとつ解読すべし。メニューを読んでるだけなのに発掘気分が味わえるぞ。


■魚三酒場(常盤店)
住所:東京都江東区常盤2-10-7
電話番号:03-3631-3717
営業時間:16:00~21:30
定休日:日祝



次に向かったのが、魚三からほど近い場所にあるもつ焼きの三徳さん。ここもまた森下界隈では特に評判の良い名店である。写真のようにもつ焼きとチューハイ(もしくは下町ハイボール)なんて組み合わせが鉄板なのだが、この店は全体的に味付けが上手なので、基本的に何を頼んでも大外れってのは無い。むしろもつ焼きと全然関係ないメニューに大当たりが隠れてたりするし、なんだったら中華メニューや定食だってある。正統派ながら、かなりの異質さをも兼ね備えたお店だ。

こういう店に1人で来ると本当に何を頼むか迷うよねえ。いつもはオレ以上のザル野郎である奥方様が一緒だから、酒も肴も深く考えずにアレコレ頼めるんだが、自分しか居ないとなると胃の容量や肝臓の処理能力の問題から、どうしても厳選に厳選を重ねてしまう。

その挙句に、中々注文が決まらなかったので、しかたなくもつ焼き5本盛りという超無難な場所に落ち着いてみた。今まで秘密にしていたが、オレ様は相当なヘタレである。



右はもつ焼き盛り合わせの塩焼きの皿。そして左は純レバというこの店の看板メニューのひとつ。

お味の解説をすると、まずもつ焼きのタレは甘辛系で、無理やり例えるなら照り焼きソースのような路線。そして塩の方は黒胡椒がビシっと効いており、意外と刺激的な味わい。どっちも好きなんだが、このありそでなさそな塩焼きの味付けが特に好み。また今回は頼まなかったけど、ここのお団子ちゃん(いわゆるつくね)は、表面をサックサクに焼き上げており中はしっとり。タレでも塩でもバツグンに旨い。

純レバはと言うと、鮮度バツグンのレバーをウナギのタレを思わせる甘辛系のタレで……たぶん煮込んだもの? イメージとしてはレバーとネギしか入ってない煮込みってな感じ。コロコロしたレバーがたっぷり入っていて、明らかに2~3人でシェアして食べるべき分量である。余談だがレバーソテーというメニューもあって、そちらは幅広にスライスしたレバーをステーキ風にソテーしてある。そっちも非常に美味しいので、訪れた際はどっちか1個は食べてみて欲しいなと。

ただ、純レバにはもうひとつ微妙に路線が被るメニューがあって、それは三徳の(もしかしたら)NO.1看板メニューかもしれない煮込み。これは陶器のお皿にビーフシチューかのように盛られて出て来るタイプで、ぜひ食べてみて欲しいハイクオリティな1品。

このように微妙に味が被る人気メニューがあるので、それもあって注文時に悩みに悩むハメに陥るのである。これらに加えてグラタンコロッケだのハムカツだの並べられた日には、各カテゴリーごとに20分くらい悩んでも仕方ねえだろ!即座に「コレ!」なんて言えねえよ!(何故か逆上)。


■三徳
住所:東京都江東区常盤2-11-1
電話番号:03-3631-9503
営業時間:11:30~13:00(ランチ) 17:00~24:00
定休日:日曜(日曜日でも営業している場合があるそうなので電話確認すべし)


という訳で、名店ひしめく森下駅~清澄白河駅周辺でふらっと気楽に一人酒を楽しんだ訳だが、三徳で深酒してしまい、当初の目的だった「荷物持ちとして女房子供を~」というミッションをすっぽかして夫婦仲が気まずくなった事はオレとお前の秘密だぞ。




~以下お知らせ~
地域批評シリーズ7 これでいいのか東京都板橋区
マイクロマガジン社より4月8日発売。お値段853円(税込み)

『Frameチャンネル』
荒井が運営者を務めるニコニコチャンネル。歌舞伎町のBARから夜の世界の住人達が他では知り得ない話ばかり垂れ流す、オトナの情報チャンネル。
[住所] 東京都新宿区歌舞伎町2-46-7 第3平沢ビル7F
[料金] チャージ¥1,000 ドリンク¥500~ 自慢のフードメニュー多数
※職安通り沿い・西武新宿駅北口を出てすぐ・ハローワークの隣の角のビル
[営業時間] 19時~深夜
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