• 真田ハイジ「私に体、売ってみない?」

    2018-01-20 19:39



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    真田ハイジ先生がネットに掲載していた百合中編「私に体、売ってみない?」が、この度めでたく単行本化されました!!!

    母が亡くなり、父親も多額の借金を残して失踪という悲惨な状況に陥ったJKの司。
    そこに、借金取りとしてなんと美人のヤクザ(?)が現れ、ひと悶着あったところに、今度は別のヤクザも現れて、無理矢理司が連れ去られそう(!)になったところを、謎の美女はそのヤクザどもを蹴散らして、なぜか借金を全額肩代わりするという思いも寄らない展開によって、取り敢えず司の危機は去ることに。
    しかし、件の美女玲子は司に、借金を肩代わりした条件として「自分に体を売る」(!?)ことを提案してきて、ここに貧乏JKと美人ヤクザの奇妙な同居生活が始まります。
    そして、司はいつの間にか玲子との(特にやましい(?)ことなどない)同居生活に、父親と一緒だった今まででも感じたことのない充実感を覚えるようになりますが、その失踪した父親が宝くじが当たって(?!)借金を完済し、戻ってきたことで奇妙な玲子との同居生活はあっけなく解消することになりますが…

    という、王道とは違うものの、エンターテイメントらしいエンターテイメントな(褒めています)百合がしっかりと展開されており、玲子が借金取りを稼業にしながら司を助け、同居を提案することになった経緯などはほとんど明らかにされていませんが、私とすればほのぼの「ガール・ミーツ・レディ」(?)が味わえれば、それで十分満足出来ましたね(司と別れて極度な不眠症になってしまう玲子さんとかカワイイ(笑))
    あと、後半になると、司を巡って、司の親友の加奈も本格的に参戦(?)してきたりと、より百合としての幅も広くなってくるのですが、あくまでの「前向きな百合」として、殺伐とはならない点はすごくよかったですし、唯一重要な役回りの男性キャラである玲子の舎弟(?)の松田さんも(司の父親とは格段に(苦笑))最初は強面だったのが意外といい感じだったりと、全体的に百合ファンの気持ちがよく分かっている作品作りが光っている様に思えました。

    真田先生、素敵な百合をありがとうございました!!!
    これからも、機会があったら、百合を描いていただければ嬉しいです。


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  • 宮田ワルツ「女の子のいちばんやわらかいところ。」

    2018-01-20 17:35



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    宮田ワルツ先生が、同人で発表された百合中短編3作を再録した「女の子のいちばんやわらかいところ。」が刊行されましたね(それにしても、百合姫の同人再録集って、作家さんが揃って「新手の詐欺か?」と思うとか(苦笑)、まあ突然の単行本化とか心臓には悪いですよね(苦笑))

    それぞれ、人には言えないプレッシャーなどを抱えた少女が、本来の居場所である別の少女と巡り合うといった、シンプルな百合が揃っていて、いい意味でサクサクと読めましたよ~(あ、タイトルから誤解(?)されるようなHな展開(!?)はありませんので、悪しからず(笑))

    タイトル作は実に6年前ということで、正直(絵的に)拙い部分も目立つのですが(苦笑)、さすがに近年の作品はそんなこともなく(偉そう)、シンプルさの中にやわらかさなども加味されて、少女同士の対称性もより明確になり(例えば、いばらの泣きボクロとか?)、不器用な少女同士の押したり引いたり(?)にニヤニヤすることが出来ましたね(キモッ(笑))

    宮田先生には、引き続き、衒いのない少女同士の関係を描いていってもらいたいものですね。


  • 岩見樹代子「透明な薄い水色に」

    2018-01-20 16:39



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    岩見樹代子先生による、百合姫に掲載された中短編2作を収録した単行本、「透明な薄い水色に」が発売になりましたね~。

    表題作は、少女2人と少年1人(!)の幼馴染み3人組を巡る三角関係の話であり、もう1編もある喫茶店を舞台に男として(その理由!)バイトしている少女を中心に入り組んだ想いを描いているのですが、二転三転する関係性の捻り具合には、同性に恋する少女の切なさがたっぷりと込められていましたね。
    ただ、いずれも男が絡んでくるので(とりわけ後者ではクズ(怒))、「百合」としての好みが分かれるかと思います(私はOKでしたよ)

    あと、前者は少女同士による「耳掻き」(!)というマニアックなネタが(これって、他の百合だと勘違いギャグ(!)にしかならないのに、ストレートな欲望を表すものに見事に反転されているという)、後者ではエプロンフェチ(?)が、それぞれの少女同士をつなぐ重要なポイントとなっているというのも、岩見先生のある種の拘り(?)が感じられるように思いました。

    そして、何よりもカバーからして一目瞭然な、独特なセンシティヴさを感じさせる絵柄(さらには丁寧なトーンワーク)で描かれる少女たちの表情、とりわけ泣き顔(!)が印象的でしたね(しかし、今更ですが、漫画の背景効果等を音楽の音色(トーン)に例えるという発想は凄いと思いますね(笑))
    あと、カバーの赤い糸など、普通は小指同士をつなげるのに、作品に合わせてイアホンコードになっているところなども、芸が細かい(?)ですよね。

    岩見先生には、これからも素敵な百合をじっくりと描き続けていってもらいたいと思います。