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夏の終わりに
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夏の終わりに

2017-09-01 13:41
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     先日のコラムに対して読者の方から「東京電力、シャープ、東芝、三菱自動車とサラリーマン社長が酷いのでしょうかね」というコメントを頂きました。
     恐らくは、サラリーマン社長が悪いと言うより、オーナーでも無いのにワンマンとなり会社を私物化するような経営者はダメだ、という事なのでしょうね。立派なサラリーマン社長も沢山いらっしゃいますから。

     入社したときには木端サラリーマンだったことを忘れて、能力も無いのに何かの拍子に経営トップになってしまったような御仁が会社を潰してゆく様を時々見ます。投資でも大事なことは経営を見る眼なのだと思います。


     さて、この時期になると、2008年(リーマンショックの年)の夏を思い出します。

     2007年夏のパリバショック(ファンドの解約停止)から株式市場が大きく下落し、翌年の春以降のリバウンド後に日経平均が13,000円前後で揉みあい「上がりそうで中々上がらない」と言われていた頃です。中国や米国の景気刺激策も出ていて、どちらかと言えば強気派が多かった頃と記憶しています。

     その夏にロシアが突然ジョージア(旧グルジア)に侵攻しました。コトの本質は分かりませんが、ロシアは圧倒的な軍事力に任せて南コーカサスに進軍し、南オセチアを占領した事件です。この大国による国際法を無視した暴挙によっても株式市場から資金が逃げ出し、その後のリーマンショックへと繋がった事件と記憶しています。

     翻って、ここ最近の中国狂産党による国際法を無視した海洋進出(軍拡)や北朝鮮の軍事的挑発についても同様の懸念を感じています故に、世界的に上がりにくくなっている金利の状況や企業業績の向上などといった投資への追い風があっても中々強気の投資に踏み切れずにいます。

     旧社会主義・共産主義国家と言うのは、〇〇人民共和国などと言った、まるで人民のための国家と言わんばかりの名称にしていますが、本質は嘘八百で人民を騙し、綺麗ごとを並べるだけの「権力者が独裁を維持するための体制」となっています。軍国主義を歩んだ旧日本軍やファシズムに犯されたナチスと余り変わらないと考えた方が良いのかもしれません。

     もちろん今の民主主義や資本主義が最上という訳ではないのでしょうが、何せ自身に都合の悪いニュースを遮断したり隠したりする国では信頼できませんね。つくづく(平和を標榜する)先進国、中でも戦後の日本に生まれて良かったと感じている次第です。


     企業運営にも言えることですが、開示の悪い組織に近づいてはいけないという事です。つまり投資に際しても、しっかりしたビジョンと開示姿勢を持った投資対象を探さねばいけないと言うことであり、業績はもちろんの事、経営姿勢などについても広い観点から、この投資対象はいずれは評価されるはず・・・と感じられる投資先を選ばねばいけないと考えています。


     投資を進める際にもう一点、取引する金融機関(証券会社など)にも十分に注意せねばいけません。対面取引でもオンライン取引でも怪しい会社が沢山あります。

     例えば、顧客資産を預かる業務をしているにもかかわらず、財務状況の開示をしていなかったり、していても不十分であったり、最近に於いてさえ行政処分を受けるような中小の証券会社や運用会社です。怪しい会社からの誘いには十分に注意してください。上手い話には特に注意が必要です。

     投資家保護に対する指導が厳しくなっている昨今においてさえ開示が不十分などと言う会社は、投資家の為では無く自身(経営者)の儲けしか考えていない(隠したい事が多い)金融機関です。
     ましてやこのご時世に行政処分を受けるような金融機関は絶対に避けねばいけません。損をするだけでなく、下手をしたら突然倒産などと言うことも有りますし、分別管理も出来ていない会社もあります。これは明確な法令違反ですが、以前には預けていた金融資産の全てを失ってしまった投資家も多数居ました。


     ネットで「行政処分」や「金融不正」と検索すればある程度は調べられます。様々な詐欺商法の被害に遭われないよう、くれぐれもご注意いただきたいと思います。


    (街のコンサルタント)


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)
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