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賢人バフェットに学ぶ投資と経営の成功法則 第16回
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賢人バフェットに学ぶ投資と経営の成功法則 第16回

2015-07-01 13:16
    ■日本型経営とバフェット


    ●終身雇用を維持する

     日本型経営の特徴としてよく取り上げられるのが「年功序列」と「終身雇用」です。もっとも、どちらもひところに比べて形骸化が著しく、特に終身雇用においては、日本でも首切りを意味する「リストラ」という作業がごく日常的に行われるようになりました。

     かつて日本企業では当たり前であった終身雇用は誤った経営方針だったのでしょうか?


     いえ、そんなことはありません。グローバルな視点で見ても、エクセレント・カンパニーと呼ばれる企業の大部分は基本的に終身雇用制度を採用しています。ネスレ、IBMなど数え上げればきりがありません。


     考えてみれば当たり前のことなのです。まず業績が順調に拡大している企業は、多大なコストと労力をかけて育て上げた社員をわざわざ手放すような馬鹿げたことをしません。従業員には出来る限り長く会社にとどまってもらえるよう努力をするはずです。
     また、従業員も、会社の業容が拡大し仕事にやりがいがあり、充分な報酬をもらい、しかも会社に大事にされているのであれば、「愛社精神」が生まれてわざわざ他社に転職しようなどとは考えないでしょう。


     ですから、いつの世でもエクセレント・カンパニーにおいては終身雇用が基本であり、以前の日本はまさにエクセレント・カンパニーがあふれている状態で あったのです。だからこそ日本経済全体にも活気があり、米国に追いつくなどという夢(誇大妄想?)さえ現実のものに思えたのです。

     しかし、身の程をわきまえず傲慢になってしまったことなどからバブルが崩壊し、終身雇用を維持することが多くの企業で困難になってしまいました。


     そして仕方なく「リストラ」を行うようになる中で終身雇用の理念が忘れ去られ、まるで終身雇用システムが時代遅れの遺物のように評されているのはとても残念なことです。


     外資系の金融機関では日常的にリストラが行われていますが、例えば先鋭的な米系の金融機関の手法はこうです。

     いつものように、オフィスが入っているビルの玄関に到着すると、エレベーターの前に張り紙がしてあります。「次の者出社に及ば・・・・」。

     リストの中に自分の名前が入っているのに驚いて、エレベーターでオフィスまで上がり、カードと暗証番号でドアロックを開けようとします。しかし、既にそれらは無効になっていて中に入れません。
     すごすごと家に帰ると、数日後宅急便が届きます。その中には、オフィスのデスクやロッカーに置いてあった私物が・・・。そして、すべての解雇手続きが事務的に行われます。

    <続く>

    続きは、産業新潮
    http://homepage2.nifty.com/sancho/
    7月号をご参照ください。

    (大原浩)


    【大原浩の書籍】

    <お知らせ>

    おかげさまで
    『日本株で成功する バフェット流投資術』(日本実業出版社)
    の5刷が決まりました。 http://goo.gl/ZIzYtF 読者の皆様、関係者の皆様のご支援・ご声援に感謝いたします。

    また、6月23日には
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     物語の舞台でもある丸の内オアゾの丸善本店では、<話題の新刊コーナー>でキャンペーンをしてくださるそうです。今回は、上田バロン氏による表紙も注目です。ぜひ一度手に取ってご覧ください。

    投資の神様<バフェット流投資で勝ち組投資家になる>
    大原浩著
    総合法令出版
    定価1380円(税抜き)
    http://goo.gl/MKtnf6
    q?_encoding=UTF8&ASIN=4862804586&Format=


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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