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記事 9件
  • いつか来た道の創薬ベンチャー株の乱高下

    2020-05-13 15:26  
     2月28日に375円と言う安値をつけていた創薬ベンチャーの株価が5月8日の高値2455円まで6.5倍にまで跳ね上がった。 この銘柄は皆様ご存知の新型コロナウイルス肺炎に対応したワクチン開発を行うと発表したアンジェス(4563)。 2か月余りで6.5倍は2018年10月から2019年1月にかけ急騰を演じたサンバイオ(4592)の株価上昇率を上回っている。 この時は10月安値3115円から12730円まで4.1倍となったが、今回のアンジェスはこの上昇率を上回っている。しかもかなりの大商いを演じた点も類似している。 このアンジェス株が先週末は乱高下を開始した。サンバイオが12730円の高値から短期間に2401円まで急落したことは記憶に新しい。梯子を外された投資家の悲鳴がこの時は上がった。 今回はどうだろう。 国策となるコロナ対応ワクチン開発で逸早く名乗りを上げ矢継ぎ早に他社との提携などを発表し
  • 複雑怪奇な株価下落の背景

    2019-03-28 14:26  
     市場には疑心暗鬼がうごめいている。  文字通り得体の知れない複雑怪奇な鬼があちらこちらでゾンビのように徘徊し、ムードを暗くしている。  投資家心理の集大成が株式市場の方向性にも影響してくるのであるが、相場全体の見た目は良くても心の中ではこの疑心暗鬼がとがった針をちくちくと突き刺してくるから決して喜べたものではない。  業績低迷時には話題にすらならなかったことが業績の好調な時期に様々な不祥事や不具合となって表れる。これは企業への警鐘でもあり社会全体への戒めかも知れません。  どんなに業績が伸びても常に企業に潜むリスクの芽が投資家の心の中で醸成されリスクオフの行動になって表れるから普段は表舞台に出ることのない疑心暗鬼が舞台のそでから顔をのぞかせることになる。  疑心暗鬼が誘導する相場下落へのシナリオは昨年12月のクリスマスシーズン後から鳴りを潜めてきたが、いつ表舞台に再び表れるのか絶えず気
  • 白血病と診断された花形スポーツ選手

    2019-02-22 14:28  
     生きていると時々、ショッキングな出来事に出くわすことがある。その中でも突然の病魔が有名人を襲った話は国民の関心を呼ぶことになる。  誰しも自分がいつ大きな病気に罹患し、闘病生活に入るかなど知る術もない。常日頃から病弱で病院の世話になっているのであれば、ある程度は予測はつく。私も昨年から第二種糖尿病との戦いに入っており、インシュリンを打ちながら血糖値下げに向け悪戦苦闘の日々を送っている。  そこで気がつくことは人の体の不思議さだ。私たちは、複雑形の精密機械のようなデリケートな体と付き合いながら日常生活を送っていることに今さらながら気がつくのだ。  水泳の池江選手が白血病と診断されたことがメディアで伝えられて以来、励ましの言葉が送られている。億の近道の読者の皆様及び執筆陣を代表して私からも励ましの言葉を送りたい。「池江選手、頑張れ!!」と。  折しも私は先日、サンバイオショックに絡めて創薬
  • 関心高まるサンバイオ株の行方

    2019-02-06 10:32  
     短期投資家はリスクの大きな銘柄に関心を持ちます。  1月29日の終値11710円から4日間のストップ安を演じたサンバイオ株への関心が高まり、YOUTUBEで多くの投資家が話題にしているようです。  米中貿易戦争とは無縁の創薬ベンチャー。その中でも短期急騰を演じてきたサンバイオ株は2015年4月にマザーズ市場にIPOした銘柄。再生医療をテーマとしてテンバガー銘柄として多くの投資家が夢を追い求めて投資(私は現段階では投機と見ています)してきた結果、昨年の6月安値2421円から1月高値12730円まで5.3倍にも上昇したという銘柄です。  そのサンバイオ株が米国での治験結果がネガティブなものとなったことを受け、一気に急落を演じています。億の近道の読者の皆さんももしかしたら関心をお持ちになっているのではないでしょうか。  本日の終値は3710円で4日連続ストップ安。成り行き売りを856万株残し
  • 大魔神のアンテナ マザーズ市場が独り勝ち

    2019-01-21 13:44  

     NY市場の上昇に伴って、東京市場も1月7日から戻り相場を演じている。  しかし、今週に入ると、マザーズ市場の戻りがよくなっている。  3日前に25日移動平均線を突破、その後も日経平均の上げ足が止まってもマザーズ市場の動きは続いた。特にこの市場特有でもあるが、バイオ株の上昇は指数をけん引する力を持っている。  その代表が「サンバイオ」である。  一旦9800円を示現後、8000円台での調整が続いていたが、先週8日から一転大きく上昇、待望の1万円台に達した。  それに比例するように、再度バイオ小型株が上昇に転じ、マザーズ市場全体が盛り上がりを示したようだ。先週末からは低迷していた低水準銘柄も順番に物色する動きにもなり、指数を押し上げた。「サンバイオ」効果だ。  2016年の春のマザーズ市場、急上昇のけん引役は同じバイオ株の「そーせい」だったが、今回もこのような相場になるかは、同様に「サン
  • 市場潮流

    2018-12-03 21:38  

     今週(11月26~30日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で704円51銭上昇し(率にして3.3%の上昇)、2万2351円06銭で取引を終えました。3週ぶりの上昇です。  米連邦準備理事会(FRB)の利上げが、当初の想定よりも早期に打ち止めになるとの観測から米国の株価が堅調に推移したことに加え、12月1日に予定される米中首脳会談で追加関税の発動が先送りされるとの観測が浮上。日経平均株価は前週から30日まで、6日間続伸しました。  今週は、前々週に言及した大日本住友製薬(4506)、サンバイオ(4592)が強い動きを示しました。引き続き、これらの材料銘柄に注目したいと思います。  また、本日発表された中国の11月の製造業PMIは50.0となり、10月(50.2)から0.2ポイント悪化しました。中国政府が強力に推進する景気対策の効果は未だ顕在化していませんが、早晩各種の経済指標に反映
  • 市場潮流

    2018-11-19 20:46  

     今週(11月12~16日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で569円91銭下落し(率にして2.6%の下落)、2万1680円34銭で取引を終えました。3週ぶりの下落です。  週を通じて、米国株式市場でハイテク株が軟調に推移。国内で、10月の工作機械受注が23カ月ぶりに前年同月を下回ったことで、電機・精密、機械セクターを中心に売られる展開となりました。  週初の12日(月)は、中国・上海株式相場の下げ止まりを受け、日経平均株価は前週末比19円高と小反発して始まりました。  しかし、続く13日(火)は、前日の米国株がハイテク、金融株中心に急落したことを受けて、大幅に反落。前日比459円安となりました。  14日(水)は小幅反発、15日(木)は小幅反落となった後、16日(金)は、米国の画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディアが慎重な収益見通しを発表したことを嫌気して、半導体関連株が下落
  • 市場潮流

    2018-11-13 22:51  

     今週(11月5~9日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で6円59銭上昇し(率にして0.03%の上昇)、2万2250円25銭で取引を終えました。2週連続の上昇です。  前週2日(金)は、後場に「トランプ大統領が米中貿易合意に向けた草案作成を指示」との報道が流れたことで、株式相場は急騰。日経平均株価は前日比556円高となりました。しかし、週末に米政府高官による慎重な見通しが伝えられたことから、今週初5日(月)の日経平均株価は大幅に反落、前週末比344円安となりました。  日経平均株価への寄与度が大きいファーストリテイリング(9983)が、10月の国内ユニクロ事業が減収となったことで、大幅に下落したことも響きました。  続く6日(火)は前日の米国株の上昇、トヨタ(7203)の決算が好調であったことなどを背景に、日経平均株価は前日比248円高と回復。  7日(水)は米国の中間選挙(6日実
  • 2015年IPO相場春の陣

    2015-03-11 03:43  
    2015年もはや3ヶ月半を経過しようとしています。2月からスタートしたIPO相場は全体相場の上昇トレンドの中でやや目立たない状態となっていますが、3月17日からスタートする3月のIPO相場は実に15銘柄が上場して参りますので賑やかになるかと思います。  既に4月8日のIPO銘柄も発表されていますが、全体相場が比較的堅調な中、消化難の恐れはないかとは思いますが、銘柄の良し悪しで運用成果が異なってくるものと考えられます。  2014年末から2月のIPOをまず振り返ってみて3月の展開を占ってみたいと思います。 【調整局面の12月IPO銘柄】  昨年12月に上場したエクストリーム(6033)、カヤック(3905)、MRT(6034)などの活躍期待株は公募価格に対して初値が大きくかい離して初値の後も上値を追ったのですが、その後は調整の動きが見られます。  業績の進捗を見ながらこの調整局面から抜け出す