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記事 12件
  • 円資産への投資

    2017-03-22 01:44  

     トランプ大統領の登場以来、円安が進み国内株式市場も活況となっています。  足元では既に3ヶ月以上も日経平均株価で19,000円台前半を上下していますが、様々な解説を見ても国内株式への投資意欲は衰えていないようです。  これを受けて各経済誌でも株式や不動産投資を取り扱う特集が続いていますが、そんな中でMRF(マネーリザーブ・ファンド)の運用すら難しくなりつつあるほど安全な運用資産が見当ら無い、過去に例を見ない異次元市場になっていることが分かります。  先日の東洋経済では首都圏のワンルームマンションの利回りが平均で4%を下回っていると言った記事がありましたが、8%もあった5~6年前とは様変わりです。運用の世界では異次元金融政策の威力を感じます。何せ政府が総力を挙げてインフレを起こそうとしているのですから凄まじいです。  日本の将来はどうなってしまうのか・・・?  先日は運用難に陥った地方
  • 円リスク(2)

    2016-09-16 19:36  
     今の日本は資源輸入を筆頭に、製造物や食料など、ありとあらゆるものを海外の様々な国を相手として大量に輸出入しています。既に海外との取引抜きに日本 人が生きていくことなど出来ません。誤魔化した数字で食料自給率を云々するなど・・・江戸時代の食生活に戻れという事でしょうか?  国際取引での戦略性も何も感じない、何とも間抜けなオラガ農水省(オラガ族議員)の議論です。  また、これほど海外との交流や結びつきが強くなっているのに、芸能界に限らず未だにハーフやクオーターがちょっと特殊な人々として取り上げられているのも日本くらいではないでしょうか?  世界を見渡せば混血が当たり前の国は山ほどあります。我々日本人は白人、または黒人などと・・・十羽一絡げの言い方をしますが、彼らの過去の民族移動の歴史を振り返れば国をまたいだ混血だらけでもあります。  超単一民族の日本人には分かり辛いのか、金融取引などでは例え
  • 円リスク

    2016-08-26 11:34  
     いよいよ日経平均株価などの指数動向がETF買付けを増額した日銀の売買動向に大きく依存する状況が明確になってきました。  東証1部時価総額約500兆円に対して6兆円の買いと言われてもピンときませんが、実際の浮動株ベースでのインパクトとしては、市場に流通している指数採用株式の7~8%もが一年間で吸い上げられてしまうとイメージしていただければ、その凄さが分かります。  何故そこまでして株高を演出したいのか?  「これが国民の将来の安心に繋がる施策である・・・」という事ではありません。潤うのは富裕層で株式を沢山保有しているケースと、年金などインデック ス・ベースで評価される主体が中心です。市場センチメントの改善と公的全体を見渡した運用方針の転換と見做すべきと思われます。  もちろん日銀が株価を人為的に永遠に吊り上げておくなど出来ることでもありません。長く続く施策とはならないでしょう。  この副
  • 為替市場動向~ユーロ安はまだ続く、円安は小休止?~

    2015-01-30 09:14  
    ユーロ安が進んでいます。周知のように、欧州中銀による国債大量購入が発表されました。ドイツの反対や法的な基準もクリアして、本年3月から開始される ことになった量的緩和政策の内容は予想を上回る額に加えて、期限をオープンにしてインフレ目標(2%)を達成するまで続けるとされ、この決定は株式市場で も好感されました。  通貨ユーロは、決定直前の1.16米ドル台前半から下落、今週初26日には1.11割れまでありましたが、このレベルでは下落スピードの調整が入り、直 近では1ユーロ=1.13米ドル台後半まで買い戻されています。ただ、量的緩和という材料のみならず、ユーロを対米ドルでパリティ、1ユーロ=1米ドルま で下落させそうな材料も目立ちます。  ユーロ売りは、欧州中銀政策決定会合が予定されていた22日の前週から拍車がかかっていました。1月15日、日本時間18時半に突然飛び出したスイス中 銀の発表は、市場
  • 為替市場動向~ドル円相場、レンジ脱却なるか?~

    2014-04-03 15:54  
    桜の開花と共に、市場温度も上がってきたのでしょうか。新年度はリスク志向度の緩和と共に始まりました。  3月はウクライナ問題、中国の景気減速を主なネガティブ材料にリスク回避行動が広がり、外国為替市場ではドル円相場がボックス圏の下値を試しました。一 方で、後半にかけてボックス圏上値を試す動きのきっかけになった材料の一つが、日本の公的年金運用改革の話でした。もちろん、円安傾向の根底には、日本の 貿易赤字の恒常化や更なる金融緩和期待、また米国の金融政策が量的緩和縮小から利上げも視野に入ってきたということがあると思います。  3月のドル円相場は101円59銭に始まり、高値103.76、安値101.20、31日の終値は103.23でした。3月中の対米ドルの主要通貨パ フォーマンスは、ドル円が下落率トップの-1.39%。スウエーデンクローナ-0.99%、英ポンド-0.50%が続きます。逆に、上昇トップは
  • 為替市場動向~米国は財政交渉延長、金融緩和縮小も来年に先送り?~

    2013-10-24 14:07  
    懸念された米国債デフォルトは、債務上限問題の期限とされた17日を直前にして共和党の譲歩でギリギリ回避されました。また、民間格付機関による格下げ も、今までのところ決定されていません。協議難航が伝えられた10月9日には43ベイシスポイントまで急騰した米国債の信用保証料(5年物国債)は35ベ イシスまで低下してはきました。(9月時点では23ベイシス程度でした)  米国の財政交渉は完全に妥結したわけではなく、条件付き協議持ち越しとなったわけで、来年1月15日をめどに再び米国版ねじれ国会バトルも予想されま す。とは言え、一時、共和党は米国債デフォルトも意に介さないと伝えられ悲観論優勢になりましたが、議会がデフォルトを避ける決断をした事実には少し希望 がありそうです。一方、16日間の連邦政府の閉鎖により、世論調査で共和党指示が大幅に低下した、と報じられました。来年が選挙年であることを考えれば共 和党
  • 為替市場動向~出口は?米国FOMCは今夜~

    2013-06-21 14:30  
    注目イベントをこなし、マーケットは少しずつ荒い熱が冷めてきたとの声もあります。  嵐が去った後には、マーケットはどんな風景になるのか。これから育つ種をじっくり探す時期に来ているのかもしれません。  5月の株式下落の嵐は、6月になってドル・円相場を大きく動かしました。5月分の米雇用統計が発表日(7日)を待たずに、100円を割ると、乱高下を繰 り返し、一時94円割れを示現しました。この背景にあるのは、ご存知、「米国の出口戦略」です。時期が早まるという憶測が出れば、株安からリスク回避の円 買い行動に走るというパターンが繰り返されています。  その間、ファンド筋による日本株買い・円売り取引失敗による手仕舞いの噂、米銀大手行にドル高により巨額損失が生じるのではないか、との観測記事など、 連ちゃんで売り材料が出て、黒田バズーカ砲発射日の相場水準をかすり始めたので、中長期でのポジションにも一部手仕舞いが
  • 為替市場動向~ドル高相場~

    2013-05-23 13:53  
    5月も後半に入り、例年言われるsell in Mayはどこのその、株式市場の上昇が続いています。押し目という言葉は死語!?と言いたくなるような相場は、まさに「異次元」。嬉しいけど恐さもあり。とにかく半端じゃない相場が続いています。  一方、為替相場は、調整を挟みつつ、100円の壁突破に時間がかかりましたが、ドル・円相場は米国の雇用情勢の改善をきっかけに久方ぶりの3ケタへ上 昇。あっという間に17日ニューヨーク市場で高値103円台まで急速に円安・ドル高が進みました。今週は、週末の甘利大臣の発言で102円台まで戻ったと は言え、底堅い展開が続いています。5月8日の拙コラムで、為替相場の動きはスローな展開で円安へ進み、その背景は円サイドの問題で円安になるだろう、と コメントしたのですが、スピードと背景についての推測は見事に違っておりました。  さて、このところの為替市場動向の特徴は、ドル高です。
  • 為替市場動向~世界は利下げ&金融緩和ラッシュ~

    2013-05-09 10:25  
    ゴールデンウィーク明け、7日の東京株式市場は一気に1万4000円台乗せ、為替市場ではドル・円相場が99円台に反騰しました。  ゴールデンウィーク前半は、冴えない米国や中国の経済指標を嫌気、米欧の金融政策決定会合や米国の4月の雇用統計といったビッグイベントを控えてマー ケットは調整しました。G20後に100円寸前まで上昇したドル・円相場は、97円割れ寸前まで反落。95円水準までの調整を見る向きもあり、海外市場動 向が気になっていた方も多かったようです。  連休後半に入ると、様相が一変。欧州中銀の利下げ、米国の雇用統計が予想よりも(良過ぎず)良い数字であったことから、中央銀行の金融緩和姿勢を好材料に株式市場は上昇。ニューヨークダウは15000乗せとなり、万々歳となりました。  この間、主な好材料とされたのは、米国FOMC、欧州中銀の利下げ、米国雇用統計です。  まず、4月30日5月1日実施の米
  • 為替市場動向~近くて遠い1ドル100円への道~

    2013-04-25 19:32  
     黒田日銀総裁率いる新体制による異次元金融緩和発表後は、株高円安が一気に進み1ドル=100円乗せか?という場面が何回かありました。その後、咲きそうな花を散らすイベントも続き、97円台~99円台の往ったり来たりが続いています。
     4月12日に米国財務省が議会に提出した半期為替報告には、日本が通貨切り下げや特定水準への誘導を行わないように継続的に「促して」いく、とありました。モスクワG20の共同声明を遵守しているか、監視していくということでしょう。
     米財務省による為替報告書の発表、金価格の暴落、ボストンでの爆破事件、中国経済の減速、欧州経済停滞によるECBの利下げの可能性、米経済指標のバラツキなどリスクオフのドル安円高材料で97円台半ばまで戻す場面がありましたが、ワシントンでのG20で、日本の金融政策が「デフレ脱却目的のみ」で円安誘導ではないことが認められ99円台に戻るきっかけになりました。