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記事 9件
  • 道半ばの低PBR是正

    2023-07-26 15:48  

     東証による上場企業への低PBR是正要請を機に株式市場の潮流はポジティブに変化しました。同時並行的に来年からの拡大NISAが話題となり、多くの投資家が株高の潮流を感じたものと思われます。 3つの投資尺度のうち昨年後半は配当利回りに関心が高まりました。 市場に存在する高配当利回り銘柄への物色気運が高まり、結果としてインカムゲインに加えキャピタルゲインも生んだということで様々な高配当利回り銘柄で高い運用成果を収めたものと推定されます。 これに続くのがPBRという尺度です。 配当利回りは配当が一定だと株価が上がると自ずと低下しますが、同様にPBRも株価上昇に連れて上がっていくことは自明ですが、市場内にある数多くの低PBR銘柄の循環物色、出遅れ銘柄物色が起きたことがこのところの株価上昇に繋がっているものと推察されるほか、企業の具体的な低PBR是正に向けたアクションが株高をもたらしてきたと言える訳
  • 株の玉手箱 老後資産1億円達成への相場道#1 ~資産形成に株式投資は必要か?~

    2019-10-08 01:27  
     皆さん、はじめまして。 あすなろ投資顧問の加藤です。 これから株式投資において知っておきたい重要な部分を厳選してお届けしていきたいと思いますので、どうぞ最後までお読みいただけますと幸いです。 さて、最初は株式投資において初歩的な、しかし最も重要なところからお話していきたいと思います。■長期的な運用計画と短期的な運用戦略を組み立てる これまで築き上げてきた資産を運用する(お金に働いてもらう)上で、まず初めに必ずしておきたいことは“生涯資産の運用計画を考える”ことです。 一にも二にもこの運用計画がなければ何も始まりません。 1年単位、3年単位、そして10年単位での計画を立てる必要があり、これは実際に投資対象となる企業も経済活動をしていく中でこれらに基づいた経営戦略を開示しているからです。 企業は基本的に1年間における決算と3~5年の中期経営計画、そして10年単位での長期ビジョンを持っています
  • 年金作り その3

    2019-09-20 16:53  
     ボルトン補佐官の退任により米政権の方策に軌道修正が出てくれば、少なくとも1ヵ月間程度はリスクオンの展開も考えられます。これでダメなら、やはり間抜け大統領の場当たり政策の拙さが再確認されるのでしょう。 それにしても火曜日までの10連騰には驚きました。幾ら強気相場でも多少は休憩が入らなければ息切れが心配になります。 8月26日の安値から計算すると、日経平均は火曜日までの15営業日で約1,740円(率にして8.59%)も値上がりしました。本日も(AM中時点で)上げていますが、22,000円台は5月第一週以来です。 米国でも相場動向に変化がみられますが、上がり方のスピードから見て、日本株の保有が少なかった投資家の買いとともに、先週金曜日のメジャーSQでのポジション調整も含めて短期のファンドによる買い戻しが多いと感じます。 今日は指数銘柄が優先して買われているようですが、22,000円に乗せてから
  • 特別編:本日の有料メルマガコラムから リスクを取って株へ投資して良かった

    2017-05-31 16:45  

     本日は特別に、最新号(本日配信)の有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」のコラムの一部を掲載いたします。  自立した投資家、石川臨太郎の最新コンテンツをお楽しみ下さい。=コラム「リスクを取って株へ投資して良かった」=  (有料メルマガ第434回・2017/5/30配信号) 【前略】 ― 日本を代表する大型株の10年間のチャートを見ると定額貯金よりは運用成績はずいぶんましですが、リスクを取った割には見返りが少なかったと感じます。それに引き換え中小型株のパフォーマンスの良さが際立ちます。このメルマガで分析しやすい中小型株を中心に研究銘柄として取り上げてきたのは正しかったことも確認できたので、これからも中小型株主体で研究銘柄にしていこうと考えています ―  私がサラリーマンを卒業して12年目に入りました。  サラリーマンを卒業したのは、このメルマガをスタートする3年ほど前の
  • 3月決算銘柄の配当落ち後の投資スタンス

    2017-03-29 13:59  

     皆さんが保有されている株式の大多数の決算期を占める3月期決算銘柄の権利配当落ちを明後日に控え、明日が配当取りの最終の約定日となります。  つまり明日までに投資した株には配当がついてくるということになります。  それではそれ以降はどうかと言うと3月決算の場合は、その翌日に実施する配当分の株価が落ちる配当落ちを行います。約3700銘柄のうちの多くがこの日に配当落ちとなりますので市場全体でも配当落ちの日には一定株価分だけ機械的に安くなります。  それでは配当落ち後に買おうという投資家も出てきますので、どっちが得かは市場環境にもよりますので何とも言えませんが、投資家は配当落ちまでの株価の動きを見ながら判断をされることになります。 【配当利回り3.39%のA銘柄の場合】  時価854円で期末配当金15円(中間決算で14円配当実施、年29円配当銘柄)を予定しているA社の場合について  A社は地味
  • 利子と利回り

    2016-10-27 14:55  
    ■有限の現実世界と無限の複利世界  全宇宙の原子の数は10の80乗を越えない程度であることが観測結果からわかっているそうです。  複利で1000年運用すれば、計算上、宇宙の原子の数を超える金銭価値が得られます。  1円のコインに原子が何個使われているかを考えれば、10の80乗億円のコイン(コイン10の80乗個)を実現することは不可能です。  ネズミ講は必ず破綻するのは、複利の世界が現実の世界とは全く違うからです。■複利計算  小さな塵も、積もり積もれば、山となる、といいますね。  株式投資では、将来の配当や業績の見通しが不確実です。  様々なリスク、つまり、不確実性があります。  それらは、期間が長ければ長いほど、積み上がっていきます。  公共性が高い事業には、国有化のリスクがあります。  この先、10年間は顕在化しないかもしれませんが、20年先、30年先はわかりません。  ですから、30
  • 不動産投資の注意点

    2016-09-23 12:06  
     今回は不動産投資の注意点についてのお話をさせていただきます。  不動産会社から収益物件の提案をされたことがある方も多いのではないでしょうか?  ご相談者の中にはお会いした時点で既に不動産投資を行っていてる方もいます。大抵、投資の内容を見させていただくと、年間収支はマイナスになっています。 *ここでの年間収支=家賃収入-(ローン返済金+管理費修繕積立金等)  しかも、不動産会社からの提案シミュレーションの時点で年間収支がマイナスです。つまり、それを購入時点で受け入れて不動産投資をスタートしているという事なのですが、何故、マイナスのキャッシュフローを生む不動産を購入してしまうのでしょうか?  今日はとある相談者(Aさん)の事例を参考に原因を考えてみました。 <Aさんのプロフィール> Aさん:会社員 40歳 ローン借入額:3,700万 金利:2.1%(変動金利) サブリース家賃:144,00
  • 不動産ファンド担当者との会話

    2014-12-04 14:07  
    先週、筆者のところに某上場不動産ファンド(REIT)の担当者がいらっしゃいました。  最近、弊社にも投資用不動産の相談が増えていますので、ちょうどプロの不動産市場がどのような状態なのか確認したところをQ&A方式でご紹介します。Q.本日いらっしゃったのは、やはり現在の不動産市場ではなかなか不動産が買えないということですよね?A.そうです。不動産は今高いので、REITとはいえ普通には買えない状況が続いています。   小屋さんのように、個人の投資家とつながりがある方で、何か不動産の良い情報をお持ちではないかと思って来ました。Q.現在のREIT市場は、配当利回りも3%台に突入して、過熱気味かなと感じていますが、2007年~2008年当時の過熱感と比較してどうですか? A.2007年当時よりは、まだ大人しいと思います。   2007年時は、テナントの賃料もまだまだ大幅に上昇する前提で、組み立てていま
  • アジアの富裕層から見た日本の不動産市場

    2013-11-06 15:35  
    こんにちは。株式会社ZUUの冨田和成です。  少々大げさなタイトルで恐縮ですが、日本人の(特に富裕層の)バランスシートに占める不動産の割合は高く、資産の運用や防衛を考える上で避けては通れません。  ただ、ありきたりな話では恐縮ですので、シンガポールでのプライベートバンカーをしていた経験を活かしてアジアの富裕層は日本の不動産をどう見ているのかというテーマで今回の記事をお届けしたいと思います。■日本不動産の人気と魅力  現地の友人に聞いた話ですが、シンガポールでの新聞紙面に、日本の不動産の広告を見ることが多くなってきたとのことです。  シンガポールというお国柄、イギリスやマレーシアの不動産広告を見ることは往々にしてありましたが、日本の不動産の広告を現地のビジネス新聞で見るというのは、今までではかなり想像し難い現象でした。  しかし今、現地の富裕層(金融資産数千万円後半~数億円前半)の間では、「